~転生したら王女様だった件~   作:アクト(act)

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武神祭
渦巻く陰謀


「私の故郷ですか?」

 

 

「はい、形式上ですが記載をお願いします。」

 

 

「洛陽とマスターは言っていましたし...京都ですかね?」

 

 

マスターに与えられた知識の中にそういった場所の話があった、今の東の都と比べ水資源が豊富で農業や工業を行うのに最適な地だと。

 

 

「京都...東国の方ですかね?分かりました、この日の時間にいらして下さい。

参加は初めてでしょうか?」

 

 

「はい、丁寧にありがとうございます。」

 

 


 

 

皆さん、本日武神祭予選です。

 

 

我が子が初めて戦う事になりました、とっても不安だぁ。

 

 

一方的にボコボコにされるか力加減を間違えて殺してしまうか...牢に入れられてしまうのは避けたい...

 

 

あ、目が合った。

 

 

「マスター!!来てくれたんですね!!」

 

 

「余所見しないで頑張りなよ!!」

 

 

超可愛い生き物だね、なるほどこれが親の気持ちか。

 

 

「タダノ・ゴリラ対プジョン・ゴールド!!試合開始!!」

 

 

さてどう戦うかな?かなり蓄電してるけど...魔力ではなく電撃で戦う気なのかな?

 

 

いや違うな、魔力で電撃の流れる道を作ったのか。

...これなら疑似的に雷を起こさなくてもいい、電荷を対象に溜める必要がない訳だ。

 

 

そしてこの場に轟音が鳴る、敵の魔剣士は痺れ倒れた。

 

 

「...弱い?」

 

 

うわ、あの子可愛い顔してエグイ攻撃をするなぁ。

 

 

「勝者!!プジョン・ゴールド!!」

 

 

その瞬間、客員席から怒号が飛ぶ。

 

 

「何だ今のは!!使用禁止のアーティファクトじゃないか?!」

 

 

「反則だろ!!」

 

 

「情報によると彼女は異界からの来訪者、この世界の人間ではない様です。」

 

 

うむ、審判に金掴ませた甲斐があった。

...荒れるぞ世界が、揺れるぞ常識が。

 

 

撒き餌としては十分だろう、教団よ半狂乱になって動き始めるといい。

 

 

私はこれまで無数の獲物を釣って釣られてきた、だがこれから武神祭の間は釣られた魚を私が調理するだけの戦いだ。

 

 

「マスター!!私...あれ?」

 

 

人に揉まれるといい、それが成長に繋がるだろうしね。

 

 

「アンタこの世界の人間じゃないって本当か?」

 

 

「さっきの技はどうやったんだ?!」

 

 

変な事はされてないな?ヨシ!!

 

 

私がこれまで戦った事のある人には避けられてるけど、まあ何かの気のせいだよね。

 

 

それで夜、あの子の美貌に魅入られた男が居た。

気が付いた時には我が子に喰われてた()あの子は楽しそうだった...

 

 

とっても複雑な感情が渦巻いている、なるほどこれが子の不貞を見てしまった親の感覚か。

 

 

それでまあ彼女は順調に勝ち進んだ、無事予選突破だ。

 

 

初戦の倍率39倍で10億ゼニーが390憶ゼニーになりました...私の稼いできた金と比べたら泡銭だけどしっかりした額だな想像以上に稼げてビックリ。

 

 

「何をしている?」

 

 

「あっ陛下、友人に10億ゼニー賭けたら290億ゼニーになったんです。」

 

 

「やはりアレはお前と近しい者だったか...」

 

 

「はい、実の娘です。」

 

 

「ああ冗談か...冗談だよな?」

 

 

「フッフッフッフ...冗談です、流石にソレは早いですしね。」

 

 

陛下凄い顔するじゃん

 

 

「本当かと疑ってしまったではないか...確かに風貌は似てるが全く同じ年齢の子を持つ訳が無いしな...」

 

 

マジですけどね

 

 

「聖教では異界の人間は魔人と同義と扱われている、それを知らぬ訳ではあるまい?何故呼び込んだのだ。」

 

 

「彼女の母親が、彼女を旗印にしたいそうなんです。

...何か謂う必要はありませんよね?」

 

 

母親(私が教団と戦う為の)旗印にしました、仮の旗印には丁度いい。

 

 

「都合がいいな」

 

 

「そうだ、都合がいいんですよ。」

 

 

「「...」」

 

 

「そうか、くれぐれも"信徒"の臍を曲げるなよ。」

 

 

「別に私には何も関係ありません、ただ彼女が何を為すかですよ国王陛下。」

 

 


 

 

「久し振りだなアンネローゼの嬢ちゃん」

 

 

「久しぶりねクリントン、ケンドー大会以来ね。」

 

 

「見たかあの女、審判の野郎は異界の人間とか言ってたな。

使用禁止のアーティファクトと同じ力を生身で扱うとか...そんな話を聞いた事あるか?」

 

 

「不思議ではないと思うわ、魔界の存在は前々から証明されていたし。

魔界の人間が遊びに来てもおかしくはないわよ...おかしくは...」

 

 

その言葉にクリントンは感心した、そのまま彼女に問いを続ける。

 

 

「嬢ちゃんはあっさり認めるんだな」

 

 

「あの弱そうな男を見なさい」

 

 

その先には覇気がなく、使い古された壊れかけの鎧を装備した男が居た。

 

 

「ああん?あの男か?」

 

 

「昼間、貴方はあの男に寄って集っていたけどあの男が本気なら死んでいるわよ。」

 

 

「あん?何の冗談だ?」

 

 

「ジミナ・セーネンVSゴンザレス・マッチョム!!試合開始!!」

 

 

目の前の細身な青年と筋骨隆々な魔剣士が相対していた、その試合ではゴングと同時にゴンザレス・マッチョムが眠る様に倒れて試合が終わった。

 

 

「何だアイツ、知ってるか?あの魔剣士の事。」

 

 

「知らないわ、あなたには見えた?

...腹に2発肩に1発、顎に2発の拳が放たれていた。」

 

 

「目に見えない速度での攻撃、使用禁止のアーティファクトか?ったく今回の大会はどうなってやがる。」

 

 

それを否定する様にアンネローゼは言う

 

 

「古代のアーティファクトの様な電撃を放つあの女の魔剣士、そして目に見えぬ攻撃を繰り出すあの青年。

...今年は荒れるわよ、それにあの女の魔剣士異界から来たって聞くじゃない?きっと聖教も動くわ。」

 

 

「考え過ぎだろ、ベカルタ七武剣からただの軍人になったアンネローゼさん。」

 

 

「いいえ、死にたくなければ余計な事をするのは止める事ね。

...逃げるなら今よ?アレクシア様も殺気立ってる、誤魔化しではなく本当の戦いを始めるでしょうね。」

 

 

「剣の使えない、すぐに折るただの二流だろ?何をそんな警戒してんだ。」

 

 

「ウチの王女様は数年前のあの大会で私に、今年の女神の試練で甚大な魔力を持った古代の英雄に剣なしで勝ったのよ。」

 

 

「そりゃたまげたな、でもよそんな事広めていいのか?嬢ちゃん。」

 

 

「いいのよ、あの方も本気で隠す気はないから。

...忠告よクリントン、私は逃げる事はできない。

だけどあなたは別、逃げた方がいいわ。」

 

 

武神祭は過熱する、既存の法やルールが通用しない無法と化した地獄が出来上がった。

 

 

陰ではディアボロス教団がフェンリルと無数の1stを投入し、シャドウガーデンと血深泥の勢力争いを続けていた。

...それを静観し機を窺う無数の盗賊と相対している軍と王女、王国は何方に付くのか。




決めに来たね、これからどうなるか楽しみですな。


それと節穴じゃないアンネローゼはアンネローゼじゃない気がする(今更)
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