嫌な予感がする、いや何かさ言葉では言い表せないんだけどね?ナニかに背中をスゥ~ってなぞられてる感覚。
何かありそうな気がするんだよね
あなたの思惑は失敗するってどっかの誰かが言っていたが...
願ったり叶ったりだ
「無事目標地点に降下、現在戦闘中の模様。」
「了解した、全艦そのまま待機。
吸血鬼と屍鬼が活性化を始めたら報告せよ」
「了解」
始まったね、血の宴が。
「アレクシア様は失敗して欲しいと考えていますか?」
「いいや、ただ失敗した時の事を考えてるんだよ。」
「成功しないと?」
「成功するよ、オリヴィエが居るし負ける道理がない。
...ただイレギュラーが起きる可能性がある、焼き尽くそうと思ってたんだけどそれは駄目と言われてしまったからね危険な綱渡りをしなきゃいけない。」
「...シャドウガーデンですか?」
「いいや、私には分からん。」
「...何かあるんですか?」
「何かあった時の為だって、ああ勿論戦闘の機会は欲しいから戦闘の機会があれば噛み付くつもりよ。
けど今のミドガル王国に余裕はない、海軍が壊滅したら国家存亡の危機だし色々と困る。
...だから無茶して戦おうとは思わない感じ、機会があれば戦う事になるさ。」
要するに血の女王とは戦うつもりはない、だけどいざという時の為に戦う準備はできてるよ...って話しだな。
「そうですか、安心しました。」
おいフラグ立てるな
「ソナーに感あり、推定距離4アンノウンが接近中。」
フラグ回収RTA...
「ふむ、タイミングが悪い。」
「...」
あれ?アンネローゼ急に黙ったな、どうしたよ。
「第一種戦闘配置の命令を、幕僚長。」
「第一種戦闘配置!!
三等佐官イズミ、敵の正体に心当たりはありますか。」
「ない、レーダーに映ったモノは何か想像すらできない。
幕僚長に心当たりは?」
「私も同じだ、このタイミングとは...面倒ですね。」
シャドウガーデンの面々にトドメを刺そうとしたディアボロス教団員が、いざ剣を振るう寸前に剣の反射でブチギレシャドウが居た事に気が付いた時の気分だ。
要するに最悪、タイミングが悪過ぎる。
「敵影視認!!」
「は?現在の距離は!!」
「距離24!!」
「かなり距離あるな、速度は?」
「約28m/sです」
時速約100kmって速過ぎんだろ...いや待て、ソナーやレーダーに映らなかったのかな。
「ソナーに写らないのか?」
「はい、理由は不明です。」
「そうか...サイズは分かるか?」
「恐らく20~80m程でしょう」
先制攻撃をするか...
いやでも知性のある存在だったら面倒な事になる、時速100kmでコッチに来てるし速度とサイズだけで脅威なんだよなぁ。
「クジラとサイズは変わらんな...」
「クジラとは何でしょうか?」
「鯨油と龍涎香の素だよ...確かに聞いた事ないな?
まあ要約するとクジラというのはアホほどデカい海洋哺乳類が居てね、ソレの事だよ。」
「初めて聞きました...そのゲイユとリュウゼンコウとはどういったものなのですか?」
「海にはクジラって生き物が居てな、そのクジラから油が取れるんだと。
それが鯨油
...んでマッコウクジラの腸内にできる結石が変わった匂いがしてね、高値で取引されるらしい。
それが龍涎香とかいうらしい、高く売れるんだってさ。」
「それは夢の様な話しですね、きっと海の龍に纏わる話しか何かなのでしょうね。」
「「「「...」」」」
フラグだよそれ、他の要員も何となく察してんじゃん。
俺の居ない場所で兵達にとんでもない経験をさせまくってるのでは?だからあんな精強な奴らなのかな...
素晴らしい!!いいぞもっとやれ!!
「幕僚長、各兵装の使用許可を。」
「許可します」
「水雷戦よーい、魚雷及び主砲を距離2万mで発射だ。」
「対物ミサイルは使わないのか?」
可愛い顔してとんでもない事を言うなぁアンネローゼ...
コイツで試せばええやろって考えたのかな、確かにコイツに効かなきゃ血の女王相手に通用するか分からないもんな。
試すか、確かに丁度いい。
「甲板に上がります、許可を。」
「許可します」
「対物ミサイル発射」
「「「「発射!!」」」」
「距離22!!着弾まで72!!」
「着弾まで10」
「レーダー照射!!誘導開始!!」
「3・2・1・着弾今!!」
粉々に吹っ飛んだ、一発で十分だったね。
...オーバーキルである、効果の程過剰かもしれへん。
復活しそうな感じではない、龍ではないのか?ただの魔物か。
「目標沈黙、大破。」
「小官には見えないのですが...」
「慣れれば見える様になるよ」
「はぁ...」
「報告です!!クリムゾン討伐、女王の心臓を回収したとの事です。」
あらアッサリ、第三者からの介入がなくてよかった。
「了解した、突入班を回収し帰投する。」
「...あれ?
...飛翔物体多数!!無法都市に着弾します!!」
は?
「映像は!!」
「こちらに...」
何だこれ、羽の付いた飛翔物か。
時速600kmで、ラム...いやパルスジェットか。
サイズ的には250から800kgの炸薬を積んでる、だが問題は炸薬量じゃない圧倒的な数だ。
約1200発...だけど何ていうか、謎に精度が悪い。
明後日の方向に飛んで行ったり、目標である無法都市に届く前にエンジントラブルか何かで海に落ちたり。
...デカい飛行機のラジコンに爆弾括り付けた感じね、ただの玩具だな。
問題は誰がこれを作ったかだ、俺とシド以外の転生者が作ったんなら大問題だ是非同志として語り合いたいね。
魔法大好きなこの世界の人間があんなモノを作れると思えない、私とシド以外の転生者が居るのか?この世界に他の転生者が居る可能性...あうん絶対に居るわ。
「ねえアンネローゼ、帝国に居た時に変に頭角を現した人は居たかな。」
多島海峡に転生者の影はなかった、消去法で帝国だろう。
...じゃあ私やシドと同じ様に本拠地をどこかに持つ貴族や王族の出でもある筈だ、困ったな色々と。
にしても低性能のラジコンに爆弾を括り付けて無数に投射するとか変な事考えるね、天才か変人か。
...弾道ミサイルを作ろうとした末に生まれたなら、こんな中途半端な兵器が生まれた理由も分からなくはないが。
「数年前に皇族の者が、セルゲイ・ゴーマンという七武剣を倒しその立場に座りました。
...その者が作ったのだとしたならば、その者がアレクシア様ほど聡明な方ならば納得です。」
「顔は分かる?性別は?名前は?」
「...申し訳ありません、実は頭に靄が懸かった様な感じがして思い出せないのです。」
うむ...こりゃ困ったな?
「そうか~そうか...」
まあ覚えてないなら仕方ない、うん仕方なくねぇよ認識に作用する技術を使う転生者とか怖過ぎるんだが。
「回収班との連絡途絶!!」
「再度回線を繋げ直せ」
「無法都市から巨大な魔力反応検知...」
「目標を拡大しろ!!」
「ごめんアレクシア...負けた...」
オリヴィエ?!何でここに?てかいつの間に...
いやそれはいい、クレアさん重症じゃねぇか。
しかも吸血鬼の血が体内で混ざって...
何だこの現象?シドめ何かを知っているな、まあいいここには目が多いから治療は後回しだ。
「救護班を呼べ!!絶対に死なせるなよ!!」
そして何故か、救護班に紛れているシド。
...お前いつの間に、まあいいや見なかった事にしよう。
「アレクシア...気を付けて...」
「ミリアは!!メアリーは!!」
「取り残された...」
「チッ...敵は?」
「何か、人が...判らなかった、顔も性別も体格も...」
ベカルタの皇族の誰かか...多分アンネローゼの言っていた...
「目標血の女王!!全兵器使用許可!!
全主砲発射!!全ミサイルセル開け波状攻撃だ!!
第二次回収班を出す、私も行くが構わないですよね幕僚長。」
「許可します、必ず助け出して下さい。」
派手だな、銃弾と砲弾が血の雨霰と競り合って。
案外対抗できるもんだね、これ頑張れば倒せそうだな...女王様が死んだらごめんねメアリー予め謝っておくよ。
ただ何発もミサイルや主砲を着弾させても倒せないのがなぁ...いつ魔力切れになるんだか、魔力(血)供給源の無法都市を焼き払わないと厳しいかな。
何だったら吸血鬼特攻の銀の銃弾でも用意するか?笑えない冗談だ迷信に縋るなんてな...
面白い展開になったな、楽しみだ。