「お久し振りですねドエム・ケツハット殿」
「これはこれはアレクシア王女、お久し振りです。」
「怪我もなさそうで何よりですわ...
いやはや姉様から聞いた話ですと重体であったと聞きましたが、なるほどそういうお年頃だっただけでしたか。」
「「...」」
その空の王座を本来の持ち主に譲れよ、居るだろ?王族がもう1人。
「協定は遵守してもらう、同盟は一度破棄したが再締結を我々は強く望む。
...今日での専制政治以外の統治法は了承できない、武力介入の可能性ありと伝えておく。」
「少し運がいいからっていい気になるなよ...
凡人の剣如きが、剣を悉く折る三流の未熟者が。」
「その言葉そのままお返ししますわ!!オッホッホッホ!!」
すげぇ気持ちいわ高笑い、しかもコイツならいくら煽っても問題ないからなwなるほどこれは楽しいわ心ないクレーマーの気持ちがよくわかる。
「貴様ァ!!」
「あらどうしたのですか?乱暴はいけませんよ、そんなんですからフィアンセに避けられてしまうのです。」
真面目な話しどうしたものか、なぜ教団にローズ先輩の身柄が確保されてるのでしょうか。
...う〜んシドが何を考えてるのか分からない、いやマジでどうしてなんですか?本当に語彙力もどっか行っちゃったし。
お...シド見っけ!!
ドエムのケツを二回叩いて立ち上がる、叩いて躾けるものだからね。
「人をコケに...」
「おっとやり過ぎたか、それではご機嫌ようまた遊んで下さいまし。」
「はいお久さ、まさかピアニストとして潜入してるとは思わなかったよ...しかも身分詐称もしないのか大胆だね。」
「君こそ、いいの?あんな事して。」
「いいんだよ、あんな小物で遊んでも誰も何も言わない。
...貴族社会は陰湿で嫌になるね全く、まあアレは私の遊び相手って事を示さないと誰かがナニかしちゃうかもだからね。」
「...あれやらせてるでしょ?」
透視先、そこでドエムが唾を吐かれてる。
「やらせてない、マジで。」
「あんなこと、流石の僕もしないよ。」
「殺すもんな...」
「「...」」
彼は由緒正しき蛮族(日本人)である、そう蛮族なのだ。
ってそんな話をしにきたんじゃない、何でローズ王女が囚われてるかって話しだ。
「そうじゃねぇ、何でローズ王女がここに居るんだよ。
...お前の所に預けるのは別によかったしそっちの方がよかったと思う、でも何でドエムの手にあるんだよ。
些事まで根掘り葉掘り話してもらおうか、今回だけは俺が納得するまで逃がさん。
...さあ言え、
「分かったよ、アレクシアだしいいか。
僕はね黒キ薔薇を見たいんだ...アレクシアも見たい?」
黒キ薔薇?あの伝説の?魔界とのゲートをここで繋げる気か?
「目的は?」
「初心に戻りたくてね」
...初心?
つまり魔界に何かがあるのか、なるほど一度地球に帰るのね。
その行き先への道を開く為に...なるほど、何かやり残した事でもあるのかね。
「あそう...
なら俺も勝手について行かせてもらうね、俺も過去の軌跡が気になるからさ。」
ならアレがある筈だ、前世で積み重ねてきたアレが。
「好きにしな」
「うん、手伝いは要るかな。」
「別に」
「そうか」
誰を連れて行こうかね...
一番いいのはシェリーだ、でも耐性の問題で多分伝染病に罹ってしまうからパス。
次アンネローゼ、お前は職務があるもんな。
ミリア、アリだな。
オリヴィエ、耐性十分病気には誰より強いだろうし戦力的に私が2人居るのと同じだから一番いい。
全員連れて行きたいなぁ、まあ当日空いてる奴連れてくか。
「「...」」
イプシロンじゃねえか!!他の子も居るし...
コイツ聖教の聖女じゃね?しかもイメチェンしてる?
「お久し振りですアレクシア様」
「あ、うん。」
「ご無沙汰しております。」
「あ、うん。
スライム率0%...」
何でそっち行っちゃったの聖女ちゃん、ウチ来てくれたらよかったのに。
「面識がおありで?」
いやはやあの時は死んだと思ったよ、握手に見せかけて毒を塗った刃を握らせてきたんだから。
...まあ俺の毒耐性が高かったから効かなかったけど、昔は茶色に近かったのに薬物で桃色に変色しちゃってて可哀想。
「昔ねぇ、少しねぇ。
...目的は聞いた、首尾は順調かな。」
「はい、決行は三日後。」
「あらま想像以上に早い...まあいいか、ありがとね。」
となると動かせる駒はオリヴィエぐらいか?
いや一周回ってフェンリルもアリだ...
地球で色々と見定めるのもアリだ、処分にも困らないしね。
「...何か懸念でもあるのですか?」
「いや、誰をここに連れて来ようかを考えてね。
...それじゃ当日には帰ってくるから、じゃあね。」
まあ何だかんだ当日空いてるのはオリヴィエだけだな、まあ他の皆はまた今度連れて行こう。
「となると金にできそうなものとか普段着が必要だろう、あと各種ビタミン剤も用意しないとね。」
ふむ?魔人の臭い...
「アレクシア・ミドガルだな?」
ふむ?なるほど、こいつがオリアナ王国を根城にしてるラウンズか。
「初めまして、お名前は。」
「ラウンズ第九席モードレッド」
「ああ聞いてるよ、猫から逃げ回っている小心者だって。」
「よく言う、ならば正面から来ればいいものを。
フェンリルを下したらしいな?今頃教団は大騒ぎだ...
何をした、誇り高き円卓を下すなど実験台の末裔如きにできる筈がない。
...いや質問を変えよう、貴様は何者だ。」
まあ最古参のフェンリルに、円卓最強に教団は裏切られたんだ...気が気じゃないだろう。
帝国やオルムに本拠地を置く彼らが、仮想敵のミドガル王国に最大戦力を奪われたのだから。
今の君は挟まれて大変だろう...うん、同情するわ。
「言うと思うか?勢力争いはお好きにどうぞ、まあ君達が負けるだろうけど。」
剣を抜くか?なら相手になるが、シドの獲物を掻っ攫ったら可哀想だから殺さない程度でね。
...変わったアーティファクトだな、得体の知れない技術が使われている。
古代エルフの技術かな?変わった体系をしている...
素晴らしいな、魔法技術は本来こういう風に使う物だったのだろう。
当時用意できる最高級品に一物を加え、一騎当千どころか国そのものを傾けるモノを創り上げる...いやはや現在では意義も理由も可能性もない人類の理想であり宝玉だな。
だがその程度の技を使える剣ぐらい、現代ならば金さえ掛ければ量産できるのだから...まあそこまで価値はないかな。
この王城に見えない斬撃を放つ事ができる人が最低でも3人居るからね、しかも生身でね...俺とシドとイプシロンが。
「そうか...フェンリルはどうしてる?」
「元気にしてんじゃない?」
「目的は何だ、教団の目的と相容れないならばあらゆる手段を教団は投じるだろう。
...我々教団は夏の虫氷を笑う様な下品な存在ではない、さあ心の赴くままに答えろ。」
試される側か、まあたまにはいいね。
「王族として果たすべき事をする、その後は世界を堪能するだけさ。
異世界を巡り過去に置いてきた忘れ物を確認し、満足した時に人知れず尽き果てる...かな?まあそんな感じよ。」
「教団に直接の脅威にはならないと?」
「それは君達次第だ」
「...そうか、ならば死んでもらう。」
嫌になるね傲慢な輩の相手は...
ブーメランだと思った君座りなさい、物質化した魔力で朽ちる事のなく永遠の苦しみを味合わせてやるから。
「1度も死んだ事のない青二才めが、天性の才能を持ちながら政治に浮気をした瘋癲老人め。
...この私の逆鱗に呉々も触れるなよ、貴様らが謳う才能及び努力を尊敬はするが認めはしない。」
魔力の質というものがある、それを分からない彼ではあるまい。
「降参だ...私の事をどれくらい簡単に殺すことができる?」
俺の顔を見て聞けよ、その空の先には何もないぞ。
「シャドウが本気でやったら1秒持てばいい方、他に聞きたい事はあるかな?秘密でなければ答えてもいいぞ。」
「愉快な姫様だ、私は乙女の秘密を探る無粋な親仁方ではない。」
「愉快な親仁方だ、何だね?人類愛にでも目覚めたかい。」
教団の目的は知らん、ま崇高な目的を捨てた今となっては何でもいいか。
マジでナニ考えてんだこいつ...
「戯け」
互いにの趣味に合わんな、言うだけ言って帰ろ。
「そうそう...くれぐれも舐めた真似はしてくれるなよ?
今更穏やかに死ねると思うな、健やかに死ぬ事ができたらいいな。
貴様らラウンズは苦しんで死ね、誰にも認められず人知れずに野犬に野猫に追い回されてな。」
???
「口が悪い王女様でありんすなぁ...」
彼女が辿るかもしれなかった"可能性"のある世界の話だもの、仕方ないね。