「レオーネが推挙してるのが彼らか。見込みはあるのか?」
眼帯を付けた銀髪の女性が呟く、片腕は義手のようだ
「ありますよ」
両者が睨み合う中タツミが固唾を呑む。ボスと呼ばれる女性が立ち上がり
「アカメみんなを集めろ。彼らの件を含め報告を聞こう。」
「なるほど、事情はすべて把握した。タツミ、ナイトレイドに加わる気はないか?」
「断ったらあの世行きなんだろ…?でもサヨやイエヤスが入るなら俺も入るしかないか…」
半ば諦めたように溜息を吐くタツミ
「いやそういうわけではないんだがな…まあいい、4人も一気に増えたんだ。とりあえずメンバー紹介をしよう。」
「知ってるとは思うが刀を持っている黒髪がアカメ、胸のでかい金髪がレオーネ、リーゼントがブラート、メガネをかけたのがシェーレ、ピンク色のがマイン、緑がラバック、そしてナイトレイドを束ねているのがボスである私ナジェンダだ。」」
「あんた絶対途中で説明するの飽きただろ!」
雑な紹介に思わず突っ込みを入れるタツミ、それを無視して前に出て自慢げに話しだすイエヤス
「じゃあ今度は俺たちの番だな!こっちの馬鹿がタツミ、いい子ぶってるのがサヨ、メガネをかけたのがアイゼン、そしてこの俺イエヤスだ!」
「どっちもどっちね…」
サヨが呆れ、一段落ついたと判断したナジェンダが立ち上がり
「修羅の道へようこそ。アカメ、シェーレ、ブラート、レオーネお前らはそれぞれタツミ、サヨ、イエヤス、アイゼンの教育係だ。」
何人かはそれを聞いて不満げに顔を歪めるがナジェンダはそれを無視し言い放つ
「では解散だ!」
(やはり現世や尸魂界よりここは霊子濃度が高いらしい…どちらかというと虚圏のそれに近いな)
藍染が分析してるところにレオーネが声をかけてきた
「おーいアイゼン、あんたも魚釣るの手伝ってくれー」
「ああ、かまわないよ。」(だが虚圏と違い現世のように生き物もいるのか…興味深いね)
(…やっぱりこいつはどことなく危険な香りがする、野生の勘が言ってるんだ間違ってはないだろう。隙があれば探りを入れてみるか、こいつの教育係にしてくれたボスには感謝しないとな)
傍らでそう思いながらレオーネと藍染は夕食のため釣りを始めた。
「タツミ!そっちいったぞ!」「えちょ…おりゃああああ!」
(あっちは楽しそうでいいねェ…)
夕食を済まし話は今夜遂行予定の任務へと移った
「商人のガマルをやるのは容易だが、オーガはなかなかの難敵だぞ。『鬼のオーガ』その権能では犯罪者達からも恐れられている。」
「マイン達が戻るのを待つか?」
「でもあいつらいつ戻るかわからないんだろ?」
「ああ」
「だったら俺達だけでやり遂げようぜ!」
威勢よく宣言するタツミ
「ほう…お前がオーガを倒すというのか」「え?」「言うじゃないか、今の発言責任は取ってほしいよなぁ~」「えぇ!?」「今のお前では無理だ。」
アカメは冷静にそう判断し告げる
「なら私がついていくというのはどうだろうか?」
藍染の発言にふむ、と顎に手をやり思考をめぐらすナジェンダ
「いいだろう。最悪タツミが死んでもアイゼンなら遂行できるだろう」
「それどういうこと!?」
そして夜、場所はとある渡り廊下
「ふぅ…トイレでスッキリしたことだしまたイかせてもらおうかのぉ~」
「あぁ…逝かせてやろうガマル!」
闇が返事をし、首を絞められ同時にガマルの体を刃が貫いた。
「美女2人がかりだ。幸せ者め♪さて…難敵担当のタツミ達はどうなったかな」
場所は変わって人が賑わう街道、隻眼の大男が満足そうに歩いていた
「ぬぁ~、たっぷり尋問した後の酒はうめーや」
「あのーオーガ様」「あぁ?」
「ぜひお耳に入れたい話があるのですが」
「なんだ?いってみろ。」「表ではちょっと…」「あぁん?」
訝しげな顔をするもフードをかぶった男についていく
(人の気配がねえな…)「ほら小僧、ここならいいだろう。」
「えぇ、はい。」
男が振り返ると突然土下座をし
「お願いします!俺を帝都警備隊にいれてください!金を稼いで田舎に送らなきゃいけないんです」
そういい泣いて懇願した。それを聞いてため息をつくオーガ
「はぁ…んなことだろうと思ったぜ。正規の手順を踏んで来いボケェ!」
言い放ち踵を返そうとするオーガ
「ですが…この不景気では倍率が高すぎます。」
「仕方ねえだろ…」
沈黙。
「お前が力不足ってこったぁ!」
オーガがフードをかぶった男に刀を向けるが逆に傷を負ったのはオーガ
(早ェ…!恐れを知らぬ思い切りの良さ、まさかこの俺に刃向うやつがいるとは…)
前のめりになりそのまま倒れるオーガ
「やった…!」
オーガを倒し思わず喜びを声に出すタツミ
「あ、そうだ。すぐ報告に行かないと」
そう呟き歩みを進めようとした瞬間、背後から殺気を感じ振り向く
そこには仕留めたはずの剣を己へ振りかざすオーガがいた
「はっ…!」
「だめじゃないかタツミ君。」
どこからともなく聞こえるその声の主はいつの間にかタツミとオーガの間にいた
いつかのようにオーガの剣を親指と人差し指だけで抑えタツミに声をかける
「敵を屠るときはこうするんだよ。」
すると空いている右手にはすでに刀がありオーガの腹から血が大量に噴出した
「ぐ…がはぁっ…!!!」
「おや、腰から下を切り落としたつもりだったが…浅かったか。」
「…さてはお前ら…権力者に楯突いてるっていうナイトレイドの一味だな…ぐぁ…弱者が何呻こうが関係ねぇ!強者がこの街じゃ絶対なんだ!俺が人を裁くんだよ!!俺が裁かれてたまるかっ!!!」
満身創痍のオーガが最後の力を振り絞り剣を振るう
だが藍染はそれをものともせずに片手で受け止め粉々に壊す
「ば…かな」
そのままその場に跪くオーガに藍染が口を開く
「君如きがこの私に『判決』か。些か滑稽に映るな。ではさらばだ『弱者』よ。」
そう言い放ち刀を下す。