父を訪ねて617光年   作:おーるどあっくす

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617達が襲撃した施設がよく分からないのでルビコン密航の妨げになりそうな施設にしています


惑星封鎖機構監視基地 調査

 俺が作戦領域に到達した時点で、密航者を防ぐ為のレーダー基地、惑星封鎖機構監視拠点は既に壊滅状態にあった。

 レーザーによるものか地面に残る灼けた痕跡、崩れ落ちた防壁と至る所に転がる破壊された防衛兵器や機能を停止した巨大な砲台。そして飛び散ったACの残骸が戦いの激しさを物語っている。

 

 

  [メインシステム 戦闘モード起動]

 

 

『Jp126 独立傭兵イロハ、作戦領域に到着。

 これよりミッションを開始する』

 

 輸送ヘリから降下、環流型ジェネレータ特有の青いブーストを逆噴射して勢いを殺し、着陸するAC。

 ベイラムの量産パーツで胴体部分、アーキバスの量産パーツで四肢を構成され、右腕に火力型アサルトライフル、左腕にパルスブレード、右背部に6連ミサイル、左背部にパルスシールドを装備した汎用性重視のオーソドックスな武装で構成されているのが俺のAC、パンタレイだ。

 

 

『まずはレーダー基地に向かいながら残骸の調査だな』

 

 俺に依頼を持ってきたのは惑星封鎖機構。昨日襲撃を受けて連絡の取れなくなったレーダー基地の調査だ。破壊された防衛兵器なんかの残骸から戦闘の情報ログを抜き取り、襲撃者についての情報を集めてこいというものだ。

 

 今回はそれと同時にアーキバスからの依頼も受けている。ルビコン3に向けて安全に増援を送るためにレーダー基地の被害状況を調査して報告、可能なら設備も破壊しろとのことだ。

 

 ひとつひとつの依頼報酬はそれなりだが、同じ場所を一回調査して、それぞれに必要な情報を伝えるだけで依頼1つ分以上稼げる楽な仕事に早替わりってわけだな。

 もちろん惑星封鎖機構にバレたらただじゃ済まないが…バレなきゃ良いんだよバレなきゃ。封鎖機構はわざわざ傭兵の受注した依頼なんて確認しないからな。そもそも封鎖機構に木星の傭兵支援システムへのアクセス権限はよほどの事がない限り与えられないし。

 このシステムによって俺たちの自由と独立性は守られているのだ。

 

 

『これは…?Radの探査用ACパーツか…』

 

 スキャンによっておそらく襲撃者であろうACを発見。レーザーをもろに受けたのか、コアが抉り取られている。頭部もコアも無いなら情報を抜くことは出来ないだろう。見慣れないパーツなので検索をかけたところルビコンの修理屋であるRaDが開発した探査用ACらしい。

 探査用ACで惑星封鎖機構に挑むなんて、随分と無謀な依頼を受けてしまったようだな…どうせ使い捨てられたんだろう。

 

 残った部分を見たところ左腕に大豊のバズーカ、左背部には12連装垂直ミサイルを装備していたようだ。探すと付近にもう一つ同じ垂直ミサイルが落ちている。右腕の武器は分からないが後方支援機か…?

 

 襲撃者は複数いると考えられる。まだここに残っている可能性もあるだろう。奇襲には気をつけた方が良さそうだ。

 

 

 崩れ落ちた防壁をブーストで飛び越えて内部に入っていく。壁の上にも兵器は配置されていたようだが壁諸共破壊されている。さっきの12連装垂直ミサイルを二つとも放ったのだろう。あれなら壁の上を攻撃するには最適だ。

 

 惑星封鎖機構の機体にまだ残っているのは見ていない。目撃者は残さず殲滅しろという依頼だったのだろうか。

 

 

『あれは…!?カタフラクトが破壊されている…』

 

 スキャン範囲にACと特務機体カタフラクトを発見。

 カタフラクトは強固な装甲によって正面以外からの攻撃を無力化する封鎖機構最強の地上戦闘特化の兵器だ。コアとして組み込まれたMTを攻撃しなくてはならないが正面に立てばガトリング、グレネード、レーザーキャノン、ミサイルによって蜂の巣にされた上で轢き潰されてしまうだろう。

 カタフラクトのコアの頭部と胴体の間にガトリングが挟まっている。オーバーヒートしてなお撃ち続けたのだろうか?砲身が歪んでしまっていた。ここに来るまでにパルスブレードと破損したシールドを発見している。ACはもう一体居るようだ。

 

 対するACは先程と同じ全身RaD製の探査用ACだ。両腕を捥がれてコアにもレーザーの跡が残っている。背部ウェポンハンガーの右にレーザーライフル、左にアサルトライフルを装備。近くにはハンドガンが2つ転がっている。ハンドガンでACS負荷を蓄積して2種類のライフルで追撃する前線担当機だろうか?

 

 ACとカタフラクトをハッキングして情報を抜き取る。

 

 破壊直前のカメラ映像のようだ。

 AC目線ではカタフラクトのヘイトを引き受けて僚機を庇いながらハンドガンで攻撃。3発のレーザーを受けて映像が終わった。

 カタフラクト目線では1体のAC破壊後、もう一体に懐に入りこまれ至近距離からガトリングを連射されてこちらも映像が終わっている。

 

 ルビコンから仕入れるのは難しいだろうRaD製品のACが3機…RaD関係者?あるいはコネがあるのか…?

 

 

 ACからは通信ログも抜き取ることが出来た。

 

[ハウンズ 作戦領域到達]

[フェーズ2移行]

[619 生体反応ロスト]

[突入ルート再計算開始]

[620 反応ロスト]

 

 なるほど、襲撃者はハウンズ。垂直ミサイル装備が619、射撃武器を4つ装備したのが620か。状況的にガトリング、パルスブレード、シールドを装備したのは621か618のどちらかか?

 世代は分からないが彼らは強化人間のAC部隊だったのだろう。使い捨てられているのを見るに安価な4世代以前か。

 それならまるで死を恐れていないような特攻も納得がいく。

 

 ハウンズというと…雇い主はあのハンドラー・ウォルターか。安い強化人間を使い捨てのコマとして扱うって噂だ。彼らも運が無い。

 襲撃者は把握した。これなら加算報酬も期待できるな。

 

 後はレーダー基地の機能が生きているか、そして最後の1人の生存確認をして終了だ。

 

 

 基地の中をACで進む。内部の設備はパルス干渉を受けたのか完全に停止しているようだ。これなら俺が手を出すまでもないだろう。

 

 

 

 

 

 施設の中枢部にはACが鎮座していた。

 装甲は爆発により灼け、膝から崩れ落ちている。

 設備の状況を踏まえると捨て身でアサルトアーマーを使用したのだろう。

 

 

『さて、さっさとデータ抜いて帰還するとしようか』

 

 

『……………?』

 

 

『生体反応…あり………』

 

 

『生きているのか?』

 

 

『この状況で?』

 

 

『何かの間違い…センサーの故障…だろ』

 

 

 ハッキングでコックピットを強制解放。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『おん…な…だと?』

 

 

 展開されたコックピット、そこに居たのは銀髪の少女だった…

 




登録番号:Jp126(Jpはjupiterの略)
識別名:イロハ
本名:強化人間C7-168
ランク:--/-(ルビコンの傭兵ではない。18/D程度)
AC//パンタレイ(Panta Rhei)

木星圏で活動する独立傭兵の青年

イロハは家族の借金を払う為に身を売り
第7世代の強化手術を受けることとなる

当時まだ不安定だったコーラル代替技術は無事
成功し彼は傭兵として輝かしい結果を残した

しかし第8世代の登場で型落ち扱いを受け
今は堅実に傭兵を続けている


AC//パンタレイ
頭部がカスタムパーツである以外は平凡な汎用性重視のAC
カスタムパーツはテストパイロットを襲撃した時に頭と脚を鹵獲した
名前の由来はいろは歌→諸行無常→万物流転

右腕 RF-025 SCUDDER(火力型アサルトライフル)
左腕 HI-32:BU-TT/A(パルスブレード)
右肩 BML-G2/P03MLT-06(6連ミサイル)
左肩 SI-29: SU-TT/C(パルスバックラー)
頭部 HD-012 MELANDER C3
コア BD-011 MELANDER
腕部 VP-46S
脚部 VP-46D
ブースター FLUEGEL/21Z
FCS FCS-G2/P05
ジェネレータ VP-20C
コア拡張機能 パルスアーマー

 使用感
悪くないが器用貧乏で火力が物足りない
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