父を訪ねて617光年   作:おーるどあっくす

16 / 20
ルビコニアンふつうワームかわいいですよね
尚サイズ

大した内容もないので本日2話目の投稿
3人対1でラスティと戦う話を俺には面白く出来なかった…


昔話

 レッドガン部隊の殲滅を終えた617たちと合流し、引き続き先行調査要員として未踏領域の探査を進めていく。どうやら俺たちを追跡している者がいるようだが…スネイルはまた何か企んでいるのか?

 

〔ミッション開始だ 封鎖されていた深度に降下していけ〕

 

 未だ燃え続ける高炉前の通路へ到着。メインシステムを起動して目的地を目指す。

 

 

 降下した先には黒い鉱石が至る所にある空間だ。不活性コーラルだろうか?

 

「レーダー障害…」

 

《……………》

 

「めとみみがたより?」

 

『そうだ、気をつけて進もう』

 

 

 目の前の洞窟を進んでいくと奇妙な生き物を発見した。

 

『ミールワーム、なのか?随分と肥えてるな…』

 

〔…こいつらもコーラルの味を覚えたようだな〕

 

 これだけ大きければルビコン解放戦線も飢えずに済みそう…?いや、このサイズだと食われるのは人間かもしれない…

 

「ちょっと可愛いかも…」

 

「きもかわ?」

 

 …女子の感性はよく分からないな。観察している617たちにのそのそとミールワームが近づいていく。この見た目で結構人懐っこいならそれは確かにギャップがあって可愛いかも…ッ!?

 

 ミールワームが赤く発光し、ACのアラートが響き渡る。

 

 爆発の直撃は免れたが、さっきまでミールワームだった肉塊が辺り一面に散らばり俺たちのACは体液まみれになった。

 

 

「「『……………』」」

 

 訂正しよう、可愛さはともかく食糧としては厳しそうだ。

 

〔お前たち、揃って何をしている…〕

 

 通信の向こうでウォルターは頭を抱えているに違いない。

 ミールワームを避け、コンテナからパーツを手に入れながら最深部へ向かう。

 

 

〔ミールワームの養育ポッドか

 以前は稼働していたのだろうが…〕

 

 あのミールワームは野生化していたのか…

 

《……………》

 

「なにか…きてる?」

 

 621が敵を感知したようだ。相変わらず勘が良いな。ちょうど広い場所にいることだし、ここで迎え撃つとしよう。

 

 

 

 

 

 後方からACが接近。あの機体は…

 

「…!?……?」

 

 いま俺たちのAC二度見した?体液まみれだし気持ちは分からんでもないが…

 

「…独断で突入した傭兵を始末しろ という話だったが

 なるほど…突出した猟犬たちはもはや不要ということか

 そしてあわよくば不穏分子も共倒れ…

 上の連中の考えそうなことだ」

 

「…せんゆう?」

 

「このラスティには…ルビコンで為すべきことがある」

 

 

「戦友 君はどうだ」

 

 

 やるしか無いようだな…V.IVラスティ…スティールヘイズと俺がほぼ同時に飛び出し、少し遅れて621も戦闘を開始した。

 

「踊らされるつもりもないが いずれ避けては通れない道だ

 行くぞ 戦友」

 

 

「…互いが抹殺対象というわけか

 621 まずは生き残れ

 それがお前の…今すべき仕事だ」

 

 流石に621も動揺しているようだ。ウォルターも621に声を掛けている。きっと彼女なら問題なく戦えると思うが、気持ちの整理が付くまでは俺と617が引き受けよう。

 

 スティールヘイズはシュナイダーの軽量二脚にACS負荷に長ける実弾武器と負荷を維持するプラズマミサイル、そして瞬間火力に長けるレーザースライサーというコア理論に基づいた機体だ。速度は脅威だが相応に打たれ弱い、そこを突いて一気に決める。

 

 ハンドガンとライフルを捌きながら挟撃して追い詰めていく。スティールヘイズのACS負荷が限界に達するまでさほど時間は掛からなかった。

 停止したACにブレードで…アラート音に反応して反射的にクイックブースト。これはグレネードか…

 

 

「待て!先走るなラスティ!」

 

『…ミドル・フラットウェル』

 

「ここで失う訳にはいかん…

 独立傭兵イロハ、悪いが討たせてもらうぞ」

 

 ラスティと解放戦線には何かあるようだな…昨日の戦友が今日の敵などありふれた事だ。やる事は変わらない。

 

 

「せんゆうは、わたしにまかせて!」

 

 621が復帰したか、彼女の選択を尊重しよう。

 ターゲットを切り替えて、俺と617はフラットウェルとの戦闘を開始。フラットウェルのAC…ツバサは既にダメージを負っているようだ。状態を見るにミールワームにやられた訳ではない…ヴェスパー部隊の伏撃後、修理する暇も無く駆け付けたのだろう。

 

 

「変わったな 君は

 殺すことと…死ぬことの重みを知ったか」

 

「もう、わたしひとりのはうんずじゃないから」

 

 

 ツバサもスティールヘイズとそう変わらない。同じ要領で攻めていく。

 

 

「そうか…確かに以前とは何かが違うようだ

 だが まだ背負ってはいない」

 

 

 ブレードの一撃でACS負荷限界、レーザーキャノンをフラットウェルに放つ。

 

 

「幾度か機体を並べたが私にはいまだ見えずにいる

 戦友 君に引き金を引かせるものは何だ?」

 

「わたしは…はんどらーのくれた「いみ」にこたえたい」

 

 

 621も…617と同じなんだな。俺にそれはあるのだろうか?それを期待して617とともにハンドラー・ウォルターを追いかけて来たが、未だみつけられずにいる。

 

「機体が持たん…!ここまでか!脱出する!」

 

 フラットウェルを撃破。621とラスティの戦闘には手出し無用だろう。流石に621が窮地になれば割って入らせてもらうが。

 

 

 621のパルスブレードがスティールヘイズに致命的な一撃を与え、スティールヘイズの腕部が吹き飛ぶ。

 

「流石だな…だが 終わるわけにはいかない

 …戦友 背景を手に入れろ 決着はその時だ…!」

 

 スティールヘイズはアサルトアーマーを発動。爆心地には何も残されていない…離脱したようだ。

 

 

「よくやった 621

 追う必要はない 今は…先に 進むことだ」

 

 

 当初の目的地に戻り、大穴の底を目指していく。

 

 

 辿りついた最深部で俺たちは巨大な廃都を目の当たりにする。

 

「大きい…」

『地下空間に…これほどの都市が…!?』

 

〔ルビコン技研都市…

 …やはりか 探しても見つからないわけだ

 企業が動き出す前に手を打つ必要がある

 …戻って休め〕

 

 ウォルターはこの都市があることを最初から知っていたのか?ウォルターの目的とは一体…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ウォルターから通信…仕事のブリーフィングか?

 

 

〔仕事の前にひとつ昔話をしよう〕

 

 まるで寝る前の子供へ読み聞かせるかのようにウォルターは語りだした。

 

〔ある科学者がいた 家族を捨てコーラルの研究に没頭した男だ

 狂った成果が山ほど生み出された 強化人間もその一つだ〕

 

〔善良な科学者もいた

 男の罪を肩代わりし 全てに火を点け…〕

 

〔そして満足して死んだ〕

 

 

〔…この話には教訓がある〕

 

 

 

〔一度生まれたものは そう簡単には死なない〕

 

 

〔昔話は終わりだ

 仕事に戻るぞ ハウンズ〕

 

 

 

 一度生まれたものはそう簡単には死なない…「アイビスの火」によって焼き尽くされたと思われていたコーラルは全焼することなくルビコンで燻り続けていた。

 そして、コーラルが消えたことで闇医者のみが扱うようになり衰退するかと思われていた強化人間は「コーラル代替技術」として研究が続いていった。

 

 ウォルターの言うことの正しさは俺たちの現状が証明している。ならば彼は、どのような意図で俺たちにこの話をしたのだろう…

 ウォルターは「ある科学者」なのか?それとも捨てられた家族…つまり息子なのか?その科学者が強化人間を生み出したと言うのなら彼が617達を気にかける理由は………これ以上の詮索はよしておこう。

 このまま猟犬を続けていけば、彼の目的も聞くことができる筈だ。

 

 ブリーフィングを確認するとしよう。

 

〔お前も見ただろう あの廃墟を

 ルビコン技研都市…

 アイビスの火を引き起こした罪人たちの墓標だ〕

 

〔その中心に…コーラルはある〕

 

〔アーキバスからは先行調査打ち切りの通達があった

 以降は連中のAC部隊が引き継ぐそうだ〕

 

〔…ハウンズ〕

 

〔企業に使われるのは終わりだ

 アーキバスAC部隊を排除しコーラル集積地点へと真っ先に到達しろ〕

 

〔この仕事が終わったら

 ある友人からの 最後の依頼について話そう〕

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  [秘匿メッセージ 1件]

 

ーーーーーーーーーー

ハウンズ排除

 

 作戦領域

指定なし

 依頼人

V.IIスネイル

 作戦目標

独立傭兵レイヴン C4-617及びハンドラー・ウォルターの確保或いは殺害

 基本報酬

330.000

 

〔あなたの実力と立場を見込んで依頼をさせて頂きます〕

 

〔内容は目障りな駄犬どもとその飼い主の確保です〕

 

〔上層部は奴らを再教育し戦力に加えたいと考えています

 確保が難しければ殺害しても構いません

 あなたであれば彼らを闇討ちするのも容易いでしょう〕

 

〔報酬としてあなたに相応しいヴェスパーの番号も用意してあります

 どの選択が正しいかは考えるまでも無いはずです〕

ーーーーーーーーーー

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。