半人半竜のヒーローアカデミア 作:十希
はじめに
皆様、いつも本作品をお読み頂き、誠にありがとうございます!
今回から新しい話に移っていきます!職場体験編になりますのでまた新鮮な気持ちで本編をお読み頂ければと思います!
ちなみに皆さんは花粉症とか大丈夫なタイプですか?私は年齢を重ねるにつれて酷くなってしまっているので、気をつけて下さいね!
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誠にありがとうございます!
それでは本編をお楽しみ下さい!
『新たな環境へ!let's職場体験!』
一部のA組メンバーだけで行った打ち上げ会の翌日
『おはよう』
いつも通り、相澤先生がきて俺達1年A組の1日がスタートする。相澤先生包帯取れてるな…
『相澤先生、包帯取れたのね。良かったわ』
すると相澤先生は
『婆さんの処置が大げさなんだよ。んな事より、今日の"ヒーロー情報学"はちょっと特別だぞ』
相澤先生のその言葉で一気に教室の空気が凍り付いたが、俺はそんなに心配してない。余程のことがない限りそんな理不尽な事しないってそこそこの付き合い出て来てわかるだろう…
そんな空気の中、相澤先生が再び口を開く。
『"コードネーム"……ヒーロー名の考案だ』
『『『胸ふくらむヤツきたああ!!』』』
だから言ったのに…さっきまでのお通夜状態が嘘かのように大盛り上がりしている俺達を相澤先生は一睨みで黙らせる。
『というのも、先日話したプロからのドラフト指名に関係してくる。指名が本格化するのは経験を積み、即戦力として判断される2,3年から…つまり今回来た指名はお前達の将来性に対する興味に近い。卒業までにその興味が削がれたら一方的にキャンセルなんてことはよくある』
『大人は勝手だ!』
非情な現実に峰田が悪態をつくが、世の中大体そんなもんだろう。諦めろ。
『ってことは、頂いた指名がそのまま自身へのハードルになるんですね!』
『そういう事だ。んでその指名の集計結果が…』
相澤先生の言葉で黒板に集計結果が表示される。
気になる集計結果は1位は俺、2位が轟、3位は爆豪で三人とも3000件を越える指名数。俺に至っては5000件に迫る勢いだ。その後には常闇、飯田、上鳴、八百万、切島、麗日、耳郎、瀬呂と続いていた。
『2位と3位逆転してないか?』
『麗日との試合、ブーイング凄かったもんな』
『因縁つけてんじゃねェよ!プロがよ!!』
瀬呂と切島の会話を聞いて相変わらずキレ散らかしてる爆豪だけど、そういうとこなんじゃないか?
『あれ…でも破竜には指名多いよな?』
『きっと破竜の内面の良さが見えたんだよ。』
『確かに!破竜いいやつだもんな!』
『耳郎…上鳴…ありがと』
2人の優しさに俺が感動していると
『ざけんな!耳女とアホ面が!!』
『そういう所があるから指名少ないんだよ』
『喧嘩売ってんのか!ドラゴン野郎!』
『上等だ、また負けても知らねぇぞ!』
一種の恒例となった俺と爆豪の喧嘩が始まると
『お前ら…まだ説明の続きだ…!!!』
相澤先生がそろそろ本気でキレそうなので俺たちは喧嘩を止める。それをしっかりと見届けて相澤先生が話し出す。
『さて、これらを踏まえ、指名の有無に関係なく、いわゆる職場体験ってのに行ってもらう』
職場体験か…ヒーロー志望からすればプロの仕事を間近で見れるチャンス。プロからすれば将来有望な学生との接点を作れる。両者共にWin-Winの関係ではあるが、この場合は俺たち学生側にとって非常に有意義なものになるだろうな…戦闘、救助、あらゆる場面を最前線で見れるんだから。
最も、その戦闘の最前線というべきヴィランとの戦いを俺達1年A組は既に経験してしまっているのだが…
『それでヒーロー名か!』
『俄然楽しみになってきた!』
『まァ仮ではあるが適当なもんは』
『付けたら地獄を見ちゃうよ!!』
相澤先生の言葉を引き継ぎ俺たちに忠告をしたのはミッドナイト先生だった。あれなんでここに?
『この時の名が世に認知されそのままプロになってるって人が多いからね!!』
『そういうことだ。その辺のセンスをミッドナイトさんに査定してもらう。俺はそういうのができん。将来自分がどうなるのか、名をつけることでイメージが固まりそこに近づいてく。それが名は体を表すってことだ。オールマイトとかな』
名は体を表す……か。俺の目指すヒーロー像…
そう言って寝袋を出して寝る体制に入る相澤先生。他の先生の前でもやるんだそれ。いい加減、校長先生とかに怒られたほうがいい。
しばらくすると
『じゃあ、出来た人から発表してね!」』
『『『発表形式なの!?』』』
めちゃくちゃ綺麗にハモったな。いや、まぁ…発表形式は確かに緊張する……すると青山がフリップを持って教壇に立つ。
『行くよ』
そう言った青山はヒーロー名を叫ぶ。
『輝きヒーロー≪I can not stop twinkling キラキラが止められないよ≫』
『『『いや短文!』』』
いや、ふざけんのかコイツと言いたくなるレベルの名前だ。つうか、ヒーロー名呼ぶ度にこれか?と俺が頭を抱えると
『そこはIを取ってCan'tに省略したほうが呼びやすいわ』
『そうだね☆マドモアゼル☆』
いや、いいんかい!と思わず突っ込みたくなるのを必死で我慢する。
ミッドナイトのアドバイスに俺達が困惑していると次はアタシね!と芦戸が前に出る。なんだろう…すごく嫌な予感がする。
『リドリーヒーロー ≪エイリアンクイーン≫!』
『血が強酸性のアレを目指してるの!?』
斜め上のネーミングに流石のミッドナイトもバツを出した。ちぇーじゃないんだよ芦戸、その名前は色々マズイ。
ていうか…
最初に変なのが続いたせいで完全に大喜利っぽい空気になってしまった。どうすんだよこの流れ…
『じゃあ次、私いいかしら。小学生の時から決めてたの。梅雨入りヒーロー<<FROPPY>>』
『カワイイ!親しみやすくて良いわ!皆から愛されるお手本のようなネーミングね!』
ミッドナイトも絶賛のネーミングで大喜利の空気感が消え去った。フロッピーコールがクラス内に響く。本当に助かった。
すると今度は切島が切り込む。
『今度は俺だ!
剛健ヒーロー≪烈怒頼雄斗レッドライオット≫!』
切島は漢気ヒーロー≪紅頼雄斗クリムゾンライオット≫をリスペクトしており、彼のようなヒーローになりたいとあえて自分にプレッシャーかける方向性のようだ。まっすぐな切島らしいな…
ただ、問題は俺だ。個性を連想できる名前がいいがそうしてしまうと完全に竜変身なんて名前になるし、ドラゴンはそのまんますぎる。うーんと考え込んでいると隣の席から話し声が聞こえる。
『あ"ぁ"〜、俺まだ考えてねーんだよなぁ…』
上鳴もか。仲間だなと話しかけようとすると俺の隣の耳郎が上鳴の肩をプラグでつつく。
『つけたげよっか。≪ジャミングウェイ≫』
『『ジャミングウェイ?』』
ジャミングウェイって武器よさらばとかのヘミングウェイ関係か。やっぱ耳郎ってセンスあるなぁ…と俺が考えていると耳郎がニヤニヤした表情で上鳴に視線を向けている。この目は…なんか企んでる。
『武器よさらばとかのヘミングウェイもじりか!インテリっぽい!カッケェ!!』
上鳴も俺と同じ回答までは辿り着いたみたいだけど…
『いや、せっかく強いのに…ブフッ…すぐにウェイってなるじゃん…クスクス…』
『ふざけんなよ耳郎!』
『うわぁ…否定できない』
『なんでだよぉ!』
そう言って元凶の耳郎を見つめていると、耳郎は俺の方を向いてえへっと可愛らしく舌を出す。あぁ"…可愛すぎてほんと…もう無理。
俺が耳郎の可愛すぎる仕草に大ダメージを受けていると、耳郎はそのまま教壇に向かい、自身のヒーロー名を発表する。
『ヒアヒーロー≪イヤホン=ジャック≫』
個性が連想できる良い名前だとミッドナイトが褒める。センス良いなぁ…俺こういうのほんと得意じゃない…俺が悩んでいる間にも発表は進んでいく。
『触手ヒーロー≪テンタコル≫』
障子の触手とタコをもじった名前に峰田は目を輝かせる。お前良い加減にしないとホントぶん殴るぞ?
『テ―ピンヒーロー≪セロファン≫。まんまだけどな』
瀬呂がお手本ともいえるヒーロー名を発表し、
『武闘ヒーロー≪テイルマン≫』
『甘味ヒーロー≪シュガーマン≫。ちょっと尾白と被っちまった……』
尾白のテイルマンは体育祭でも紹介されてたし、認知されやすいだろう。砂藤のシュガーマンって直訳すれば砂糖男だけど…それは大丈夫なのか?
『今度はどうよ!?≪Pinky≫!!』
『スタンガンヒーロー
チャージとイナズマで≪チャージズマ≫!』
芦戸とジャミングウェイこと上鳴も無事に決まり、
『ステルスヒーロー≪インビジブルガール≫!』
『良いよ良いよ!さぁー、どんどん行きましょー!』
ミッドナイト先生も楽しそうだ。
『この名に恥じぬ行いを。
万物ヒーロー≪クリエティ≫』
『クリエイティヴね!』
八百万らしいヒーロー名だ。本当になんでもできるから名前負けしてないのもポイントだ。
今度は轟。どんな名前にするのかと気になっているとヒーロー名を見たミッドナイトは驚きの声を上げる。
『≪ショート≫』
『え!?名前でいいの!?』
『ああ』
轟らしいっちゃ轟らしいな。焦凍って名前かっこいいし…案外、変な名前つけるよりも一番しっくりきた。
『漆黒ヒーロー≪ツクヨミ≫』
『夜の神様ね!』
……常闇は何かしら名前をつけるたびに闇を連想させる名前をつけなきゃ気が済まないのか?かっこいいんだけども……
『オイラはコレだ!モギタテヒーロー≪GRAPEJUICE≫!』
『ポップ&キッチュ!!』
なんかキャッチーで覚えやすい。本人は大人の女性からモテたいのかもしれないが、案外年下というか子供の人気がすごそうな気がする。
『……』
『うん、わかった!』
次に発表した口田は緊張しているのか、ふれあいヒーロー≪アニマ≫と書かれたフリップを出してそのまま固まってしまう。口田の声聞いた事ないな。いつか聞けるといいんだが…つか、動物と意思疎通できる個性って個人的には凄いと思う。仮に口田が敵に回ったらどんだけの数が襲いかかってくることやら…
すると、今度は阿修羅のような形相をした爆豪が自信満々にフリップを立ててヒーロー名を発表する。
『≪爆殺王≫』
『そういうのはやめた方が良いわね』
『なんでだよ!!』
当たり前だ。バカなのか。
『よく考えてみろ。それは完全にヴィラン名だ』
『うるせぇ!ドラゴン野郎!』
今までノリノリで合いの手を入れていたミッドナイトにすぐさま却下され、怒りが爆発した爆豪。
すると切島が
『爆発さん太郎にしろよ!』
『だぁーってろ!クソ髪!』
こりゃスキップだな。
『じゃ私も…!考えてありました。≪ウラビティ≫』
『シャレてるわ!』
麗日の名前と個性を合わせた名前か。
良いと思う。基本的に女性陣はセンスが良い。
『残ってるのは再考の爆豪くんと……飯田くん、緑谷くん、そして破竜くんね』
すると飯田が前に出てきてフリップを見せる。そこには≪天哉≫とだけ書かれていた。おかしい、飯田ならインゲニウム一択だと思ったが…
『あなたも名前ね!』
ミッドナイトの承認を得て、飯田は無言で席に戻る。何か悩んでいるのか?後で話をしてみようか。
今度は緑谷が前に出る。緑谷が教卓の上に立てたフリップを見た俺は驚きを隠せなかった。
『緑谷!?』
『良いのかよそれで!?』
『一生呼ばれ続けるかもしんねえんだぜ?』
その名前の意味を知っているクラスメイト達は考え直すようにいうが緑谷は譲らなかった。
『うん。この呼び名、正直今まで好きじゃなかった。けどある人に意味を変えられて…僕には結構な衝撃で…嬉しかったんだ』
緑谷のその言葉を聞いて俺はチラリと麗日の方を見る。その顔は笑顔で緑谷を見つめていた。人を変えるほどの力か…スゲェな。
『これが僕のヒーロー名です』
緑谷が持っているフリップには、≪デク≫という名だけが書かれていた。
『さぁ、最後は破竜くんよ!決まってる?』
正直に言えばこれで良いのか悩んでいる。でも、これしか思い浮かばなかった。
『≪リュウ≫』
『あなたは苗字からとったのね?』
『ぶっちゃけ、ドラグーンヒーロー:リューキュウと被ってるような気がしますが、俺の個性は竜に変身する能力なのでこれしかないかなと…』
すると上鳴が
『でもよ、お前って色んな竜に変身するだろ?なら、リュウって名前の前に≪トランスヒーロー≫ってつけてみるのはどうだ!?』
『ッッ!!!』
それは父親の………………………………
『……悪い、今はそれ付ける気ないんだ』
『そうなのか…残念』
危なかった…なんとか平常心は保てたみたいだ。俺はそのまま教壇を降りて席に着く。隣の耳郎が俺に目線を向けていた事には気付かず…。
ちなみに最後まで残っていた爆豪は人前にしっかりと出せるような名前に決定するまでお預けとなった。
『何でだクソがァ!!!』
ヒーロー情報学の授業が終わった後、俺は耳郎と上鳴、緑谷と麗日の五人で話していた。俺達の話題は職場体験先の話だった。
『え!?バトルヒーロー≪ガンヘッド≫の事務所!?ゴリゴリの武闘派じゃん!!麗日さんがそこに!?』
『うん、指名来てた!』
もう決めたのか…にしても
『正直、意外だな。麗日は13号みたいな救助メインのヒーローを目指してると思ってた』
『勿論、最終的にはね!』
どうやら麗日はやりたいほうだけ向いててもダメだと体育祭を通して思ったらしい。強くなれば可能性広がるから!とのこと。
なるほど、今だからできる体験を…って事か。
『耳郎はもう決めたの?指名来てたみたいだけど』
『ウチは指名くれた≪デステゴロ≫のトコに行こうと思ってる』
『えぇ!!!デステゴロ!?また武闘派なヒーローだね……』
『緑谷ホント詳しいな。ノータイムで返してくれるから助かるよ』
すると耳郎はプラグ同士をカチカチしながら俺を見てニヤリと笑う。
『ウチももっと強くなりたい。そう思っただけ』
『………そっか。負けてらんないな、俺も』
すると、上鳴はゲンナリした様子で
『職場体験先って言ってもなぁ…そんな簡単に決まらないっていうのが実情だぜ?』
『まぁ、自分に何が必要か今の段階で見極める奴の方が珍しいさ。そんな焦る必要もないだろう。』
『そういう破竜はどこにいくか決めたの?相当の数の指名来てたよね?』
そうだけど……実はもう決めてある。
『俺が行く職場体験先はここにするよ』
そう言って俺はたくさんの紙の中から一枚だけとり、その事務所名のところを指差す。そこにはドラグーンヒーロー:リューキュウ事務所の名前があった。
『『『 決めんのはやっ!! 』』
『元々、三つの中で悩んでてな。エンデヴァー事務所。ホークス事務所。リューキュウ事務所の中で』
『何でその事務所を選んだの?』
『そもそも、全部に共通してるとこは色んな事を幅広くやっている事務所だ。戦闘に救助、人探しとかね。その上で似ている竜の個性、そして空中から同じ視点で見るっていう意味でリューキュウを選んだんだ。まぁ…他に理由がないわけではないけどね……』
『『『 ???? 』』』
『まぁ…俺の事はひとまず置いといて。緑谷はどこに行くんだ?指名がなくてもいくつかの中から選べるんだろ?』
『僕はまだだよ。まずは受け入れ可の40名のヒーロー達の得意な活動条件を調べて系統別に分けた後、事件・事故解決件数をデビューから現在までの期間でピックアップして僕が今必要な要素を割り出さないといけないし…そもそもこんな貴重な経験そうそうないし…慎重に決めなきゃ…ああ、そうだ!事件がないときの過ごし方なども参考にしないといけないな!あー、忙しくなるぞ!』
『ははっ、やっぱ緑谷は面白いな』
『破竜、言葉に出てるから』
そんな俺と耳郎のやり取りを聞いてみんな笑い出す。職場体験に行けばしばらくはこのやりとりもないのか。寂しくなるな…
そしてあっという間にその日は来た。
『全員、コスチュームは持ったな。本来なら公共の場じゃ着用厳禁の身だ。落としたりするなよ』
『はーい!!』
俺達は各自の職場体験先へ向かう為、相澤先生引率のもと、雄英高校の最寄り駅に集まっていた。
『伸ばすな!『はい』だ芦戸。くれぐれも体験先に失礼のないように!じゃあ行け』
相澤先生はのんびりと返事をした芦戸を一睨みして、俺達に手早く出発するように指示を出した。
『みんな、1週間後に会おうな』
俺がそういうと耳郎と上鳴は
『次会う時は今よりも強くなった姿で会えるように頑張る。だからアンタも頑張って』
『1週間でしっかり成長してきてやるぜ!』
『勿論だ。お互いに頑張ろう』
出発までの間、耳郎と上鳴の3人でそんな話をしていると、目線の先に飯田と緑谷、麗日が話している姿が…
『飯田の奴、大丈夫だよな?』
『そう思いたいよ…』
『やっぱ気使うよな…』
というのも先日、飯田の兄≪インゲニウム≫が≪ステイン≫通称ヒーロー殺しという名のヴィランに襲われ大怪我を負ったことを知った。
事件があったのは体育祭の日らしく翌日にはニュースにも取り上げてられていたのだが、俺達は誰もそのニュースを知らなかった。
尊敬する実の兄がヴィランに重傷を負わされたのは、飯田としては筆舌に尽くし難いものがあるだろう…。
だからこそ俺も一言言っておきたい。
飯田が緑谷と麗日の2人から離れたタイミングを見計らって話しかける。
『飯田』
『破竜君?どうした?』
『………お互いに職場体験頑張ろう』
『あぁ……』
そう言って新幹線に乗る飯田とのすれ違いざまに
『やるべき事を見失うなよ?』
『!? ………わかっているよ……』
そう言って飯田は保須に向かった。
『破竜大丈夫だった?』
『………そう思いたい。』
『まぁ、来週また話せばいいだろ』
『そう……だよな……』
でも、俺は知らなかった。この時飯田にもっと強く言っておけばと後に後悔することになる……
リューキュウ事務所前
『ここがリューキュウの事務所か……』
なんか中華風のイメージの所だが、外観はあまり関係ないだろう。そう思い、ドアを開けて入室する。
すると
そこにはたくさんのサイドキック達。
そしてその奥にはこの事務所の長である
ヒーロービルボードチャートJP 9位
ドラグーンヒーロー:リューキュウがいた。
『はじめまして!雄英高校1年A組破竜真人!本日より1週間、お世話になります。色々と至らない点があるかと思いますが、ご指導ご鞭撻の程、宜しくお願いします!』
『……………………………………』
俺が挨拶をすると誰も反応がない。え?挨拶固すぎたか?こういう場面では礼儀正しくだと思ったが…
俺の若干焦った姿を見てリューキュウが笑い出す。
『ええ、初めまして。破竜真人君。ヒーロー名はリュウかしら。雄英体育祭の優勝者だからどんな癖のある人物かと思ってね。2位がアレだから警戒してたんだけど、貴方の礼儀作法がしっかりしててみんなびっくりしただけよ。他意はないから安心しなさい。』
『あ、はい。ありがとうございます。』
良かった…つーか、またオメェのせいかよ爆豪。
職場体験終わったら文句言ってやる。
『私の事はリューキュウ呼びで構わないわ。』
『いえ、流石に失礼なのでさん付けします。』
そんなの本人の前で言えるか。『ありがとう』とリューキュウさんが返すとサイドキックの1人に
『ところで…『?』あの男はまだ来てないの?』
『すみません!連絡はしたんですが…』
サイドキックの1人が申し訳なさそうに返すと
『全く…期待のホープが来る日位は遅刻しないでと伝えたはずよ?来たらお説教ね…』
あの男って……誰? ていうか遅刻?
『すみません…あの男っていうのは……』
俺が質問すると俺の首に腕が絡まってくる。
その瞬間、俺は得体の知れない気配を感じてしまい
『ッッ!!!!』
咄嗟に腕を振り払って戦闘態勢に入ってしまった。
『そんな警戒すんなって。ゆかいだねぇ…』
振り払った先に視線を向けるとそこには
俺以上の長身、全身が虎のような風貌で切れ長の目、そして腰に二刀の短剣をぶら下げた軽薄そうな男が立っていた。
『いきなりそんな事するからでしょう?そもそも遅刻せずに初めからここにいれば問題ないはずよ。』
『へーへー、わかったよ。リューキュウさん』
まさか…この人が残りの…?
『自己紹介しなさい。破竜君にお詫びも兼ねて』
『はいはい。いきなり驚かせちまって悪かった。悪気はなかったんだぜ?俺の名前は虎牙怜(こがれい)
ヒーロー名は≪レイ≫だ。宜しくな、破竜真人』
そう言って俺に握手を求めてくる。
『俺こそいきなり手を払ってすみませんでした。
破竜真人、ヒーロー名は≪リュウ≫です。宜しくお願いします。レイさん。』
レイさんが差し出した手を握り返して握手する。
『おうよ。宜しくなリュウ。』
するとリューキュウさんが大声で指示を飛ばす。
『さぁ!今日のヒーロー活動を開始するわ!
依頼はスピーディーかつ丁寧に解決する事!
わからない事はその都度相談しなさい!
リュウは私とレイ!『げっ』の2人がいつもやってる事に着いてきてもらうわ。遅れないように…ね?』
それを聞き、俺は大きい声で返事を返す。
『了解!!』
『宜しい!!それじゃ開始!』
俺のリューキュウ事務所での職場体験が始まる!
あとがきです
ついに破竜君の職場体験が始まります!
原作でのリューキュウのキャラとは違った感じかも知れませんが、私の中の頼れるお姉さんってこんなイメージです。
そしてオリジナルキャラが1人登場しました。とは言っても完全オリジナルではなく、タグにも付いているブレスオブファイア3というゲームの中のキャラの1人です。彼は今後、破竜君に色々と絡ませたい1人でもあるので、ここでしっかりとどんなキャラなのか描写していきたいと思います!
また、皆さんのお気に入りや評価、本当にありがとうございます!執筆意欲も上がっていきますので、今後もお気に入りや評価、感想などもどんどん頂ければとても嬉しいです!
次回予告
『これが俺なりのヒーローの形さ』
『何って貴方の歓迎会よ?』
『救えたはずの人を救えなかった事もあるわ』
『あなたはこの力を恨んだ事はないんですか?』
次回!
半人半竜のヒーローアカデミア
『今よりも強くなる為に!職場体験(1)』
『明日からしばらく保須の方に3人で行くわ』
更に向こうへ!Plus ultra!!!