半人半竜のヒーローアカデミア   作:十希

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はじめに


皆様、いつも本作品をお読み頂き、誠にありがとうございます!

今回のお話は職場体験編その1となります。内容的には原作にない部分になりますので、想像しながらお読み頂ければ幸いです。

お気に入りに登録してくれた下記の方

坂本龍馬 Kひかり トウカ@12 Okada7859 ふじこれ

誠にありがとうございます!


それでは本編をお楽しみ下さい!



『今よりも強くなる為に!職場体験』

 

 

リューキュウさんの指示でリューキュウさん、レイさん、俺の3人は市街地にあるビルの屋上に来ていた。

 

『さて、リュウくん。これから行うのは市街地の巡回です。私達が特に気をつけなければいけない事は何だと思う?』

 

リューキュウさんがクイズ形式で質問してくる。

 

『そうですね…何をするにしても被害を最小限に抑えなければいけない点でしょうか?』

 

『理由は?』

 

『2次被害を招くからです。例えばですが、犯人を捕まえる為にビルなどの損傷を無視した追い方をすればその過程で沢山の人を危険に晒すことに繋がる。結果、ヴィランに優位な状況になるからです。』

 

そう答えるとリューキュウさんはにっこりと笑い、

 

『いい答えよ。でも、それだけでは少し不十分ね』

 

不十分?どういうことなのか目線を送ると

 

『犯人を逮捕する上で被害が出る事はあるわ。相手の強さによってはどうしても無力化してから捕まえる為に戦闘が必要になる場面もある。だからこそ、場合によってはサイドキックや他事務所との連携が必要になると答えて欲しかった。貴方の回答は自分だけで解決するのが前提になっている。』

 

なるほど…言われてみればそうだ。

 

『貴方の個性、竜変身は様々な場面で臨機応変に対応できる万能さが強みよ。今回は私とレイの立ち回りを見ながら、今後の自分の参考にしてみなさい。』

 

凄い…俺の個性の強さを見極めつつ、今後のヒーロー活動をする上で注意すべき点をたった一つの質問だけで洗いざらいにした。

 

『了解!!』

 

『よし、それじゃあいくわよ。』

 

『はいはい、頑張ろうかね』

 

そう言って俺とリューキュウさんはお互いに変身して、レイさんはリューキュウさんの上に乗り、市街地を巡回する事に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらく市街地を空から観察しているとリューキュウさんが俺達に指示を出す。

 

『レイ!リュウ!今、地上のサイドキックから連絡があったわ!宝石の強盗事件!私に着いてきなさい!』

 

『ほいよ』『了解!』

 

そう言って俺達は降下して連絡があったビル周辺を見張っているとご丁寧にバイクで逃走している犯人グループを発見する。

 

『レイ!』『相変わらず人使いが荒いねぇ…』

 

そう言ってレイさんはリューキュウさんの背中からバッと飛び降り、高速で走るバイクを追いかける!

 

というか…

 

『速いッ!!!!』

 

『レイの個性はワータイガー。虎に出来ることは何でも出来るけど、その真価は圧倒的な速度!』

 

リューキュウさんがそう話していると、レイさんはあっという間に犯人グループに追いつき、帯刀していた短剣二つで制圧していく。

 

『ゆかいだねぇ…こんな事やって何になるんだか…』

 

そう言って短剣をクルクル回して腰に納刀する。何てスピードだ……俺が知る限りでは現時点の飯田よりも圧倒的に速い…。

 

『レイが地上を、私が空中を制する事でどんなヴィランも迅速に確実に対応する。これが私達の連携よ。』

 

『そういう事だぜ』

 

俺が近くに降り立ち、竜変身を解除するとレイさん、そしてリューキュウさんは俺をみてニヤリと笑う。

 

『これが本物のプロの現場よ。』

 

『ようこそ、クソッタレな職場へってな』

 

舐めていたわけではない。舐めていたわけではないが…俺の想像を遥かに超えるプロの実力と連携に

 

『あはははは…お手柔らかに…』

 

俺は乾いた笑いしか出すことができなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同時刻 

 

 

耳郎side

 

 

デステゴロ事務所(耳郎の職場体験先)

 

 

『パトロール中とは言え、体を鍛えることは大切だ!常に周囲に気を張りながらも己を鍛えろ!』

 

『ッ!はい!!』

 

普段の授業よりキツくない!?

ウチは体力とかには自信ないからって甘えてた自分を鍛えるにはうってつけだけど、ぶっちゃけ根をあげそうなくらいにキツイ…

 

でも……

 

『みんな、1週間後に会おうな』

 

破竜……

 

『勿論だ。お互いに頑張ろう』

 

負けるもんか………ウチだって強くなる!いつまでもアイツの背中を追いかけるのだけは嫌なんだ!!

 

『デステゴロさん!早く行きましょう!』

 

『先行しすぎるなよ?イヤホン=ジャック!』

 

あの体育祭を見るまでは良くも悪くも一芸に秀でた生徒だと思った。だが体育祭で認識が間違っていると痛感した。彼女の心の内には強く熱いものがある。

 

ふっ……久しぶりに有望な子が来たものだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

更に同時刻

 

 

飯田side

 

 

マニュアル事務所(飯田の職場体験先)

 

 

『基本は依頼の電話待ちが多いんだけどね…ホラ、最近は保須も慌ただしくなっているからね…』

 

『市街パトロールは抑制になる…と』

 

『そういう事!』

 

だとしても油断はできない。なぜなら…

 

『しかし、インゲニウムの弟さんがウチの事務所によく来てくれたね。』

 

『………………………………………………』

 

ヒーロー殺し≪ステイン≫。現代社会の包囲網でも捕らえられない神出鬼没な男。無駄な事かもしれない…

 

でも俺はヤツを許せない……!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

破竜side

 

 

レイさんとリューキュウさんの実力に度肝を抜かれていた俺にリューキュウさんは俺に職場体験中の課題を与えてきた。

 

『リュウには私とレイの役割を一人二役でこなしてもらうつもりよ。』

 

一人二役……地上と空中を制す役割って事?

 

『リューキュウさんと組んでいる時は地上を…レイさんと組んでいる時は空中を対応するって事ですか?』

 

俺の疑問にリューキュウさんはイエスと答える。するとレイさんがこの役割の意味を説明する。

 

『当たり前だが、俺が見てる景色とリューキュウさんが見てる景色は違う。お前がこれを出来るようになれば視野が広がるのさ。地上側からの視点と空中側からの視点を持てれば戦闘、救助ともに役に立つ。簡単じゃねぇが…出来るか?』

 

レイさんの最後の言葉には出来るよな?と言外に含んだような言い方だった。リューキュウさんも同じだと言わんばかりの顔だ。そんな風に言われたらやるしかないだろ!

 

『勿論です!宜しくお願いします!』

 

『ゆかいだねぇ…若いっていいわ』

 

『貴方も似たようなものでしょう』

 

『気持ちの問題っすよ、リューキュウさん。』

 

そう言って俺達三人はまた街に繰り出す。リューキュウさんとレイさんからの課題…必ずこの職場体験中にこなしてみせる!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

決意を新たにしていた俺は気づかなかった。

 

『本当の目的はこれじゃないんでしょ?』

 

『えぇ…彼はいつ気づくかしらね』

 

2人の本当の狙いを。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

約5時間後

 

 

 

 

『今日はこんなもんかしら。

 レイにリュウ、今日はおしまいよ!お疲れ様!』

 

『やっと終わったかよ…毎度長ぇなぁ〜、全く。』

 

『何か文句あるの、レイ?』

 

『いーや、ぜんぜん?』

 

2人が軽い談笑を交わしている側で

 

『くっそ…指示も速度も全然追いつかない!』

 

俺は今日の自身の不甲斐なさを嘆いていた。

 

レイさんとのコンビでは俺が指示を出す前にレイさんが気づいてしまい、速攻で片付けてしまうことがほとんどだった。唯一、俺から指示出しできたのは、たまたま空から見つけることができた1件のみ。

 

リューキュウさんとのコンビはもっと酷く、反応速度だけは良かったが、最大の問題は俺がレイさん程のスピードがない事だ。正直、今の俺がドラゴンウォリアーになっても追いつけない位のスピード…。そのせいでどうしても行動一つ一つが後手になってしまった結果、レイさんの手を煩わせてしまった。

 

『さ、リュウくん、今日は事務所に戻るわよ』

 

『今日はお前が主役なんだから早く戻るぞ』

 

ん?主役?

 

『あの…何の事ですか…?』

 

『『何って貴方(お前)の歓迎会よ(だ)』』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

事務所に戻った後、サイドキックの方々に引っ張られている間に準備が終わった事務所内で俺の歓迎会を行うとレイさんから聞かされた。開始前にはリューキュウさんから

 

『みんなも知っての通り、今日から雄英高校1年A組 破竜真人くんもといリュウくんが1週間、職場体験という形で時間を共にするわ。全員大いに刺激を受けながら成長する事を期待します。

 

今日は彼の歓迎会ですが、明日も仕事なので支障が出ない程度に楽しみましょう!それではかんぱーい!』

 

 

『『『『 かんぱーい!!! 』』』』

 

 

リューキュウさんからの挨拶の後、俺はサイドキックの人達が準備していたご飯や飲み物に舌鼓を打ちながら、リューキュウさんやレイさん以外のサイドキック達と話す。主に普段の仕事内容、楽しかった事、辛かった事、リューキュウ事務所に入った経緯など、諸々聞いて楽しい時間を過ごしていた。

 

その中でも特に気になった話が

 

『え?ここに俺以外の雄英生が?』

 

『今は別件でここを離れているけどね。雄英の3年生だからどこかで貴方も会う機会が必ずあるはずよ』

 

『名前って聞いても?』

 

『ねじれちゃんよ。波動ねじれちゃん』

 

波動先輩か……

 

名前的には女性の人だろう。リューキュウ事務所のインターンに来る程の人だ。実力者なのは間違いない。

 

 

 

 

すると

 

 

 

 

『あれ…リューキュウさんにレイさん?』

 

本日1日行動を共にしたリューキュウさん、レイさんが連れ立って外に出ていくのが見えた。悪いとは思いながらも追いかけてみるとレイさんがいきなり目の前に現れる。

 

『うわぁっ!』

 

『おいおい、そんな驚くなよ。それに気配消しながら追いかけてくるのは感心しねぇな?リュウ。』

 

気づかれてたんだ。よく見るとリューキュウさんもレイさんのそばに立って俺の事を見ていた。

 

『なにか聞きたいことでもあるの?』

 

本当によく見ている。俺が何か聞きたいことがあって来たこともある程度確信があったみたいだし…

 

『そうですね…失礼を承知でお伺いします。』

 

そういうと俺はリューキュウさんに対してずっと気になっていた事を聞く。正直、これはリューキュウさんにしか聞けない事だ。

 

『あなたはこの力を恨んだ事はないんですか?』

 

『…………………………どういうことかしら?』

 

質問の意図を読めなかったのか、詳細な質問内容を説明しなさいと目が語っていた。

 

『リューキュウさんの個性はドラゴン。身も蓋もない事を言えば人間とはかけ離れた異形の姿です。それが原因で疎まれたりしたことはなかったんですか?』

 

『…………………………………………………』

 

リューキュウさんは黙ったまんま何も答えない。レイさんも黙ってリューキュウさんを見つめる。

 

すると

 

『ハッキリいうと……恨んだ事はないわね』

 

嘘じゃない…そう思う程に凛として澄んだ声だった。

 

『えっと……………………』

 

『質問はそれだけかしら?』

 

『いや…なんで…ですか?』

 

何故か俺の方がしどろもどろになってしまう。

 

『さっきも言ったけど、この個性を恨んだことはないわ。この個性だから助けられた命がある。ヴィランや災害から人を救える事がある。』

 

そりゃそうだ。それは俺にも当てはまる。

 

『でもね、後悔した事はたくさんある。私の実力不足で救えたはずの人を救えなかった事があるから』

 

『…………………………………』

 

『貴方が何を悩んでいるかは知らない。もしかしたら個性のせいで差別されて来たのかもしれない。でも、貴方が今見るべきは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

過去ではなくてこれからの未来の事じゃない?』

 

 

 

 

 

 

『これからの…未来……』

 

『貴方の個性だから助けられる命が必ずあるはずよ。貴方にとってのヒーローの原点とは何?』

 

それは…オールマイトのような、人を救える…

 

『!!』

 

『悩みは少し解決できたみたいね』

 

『え……?』

 

『さっきと顔つきが少し違うもの。貴方が今、心の中で思った事をもう一度よく考えてみなさい。』

 

リューキュウさんは事務所内に戻ってしまった。それを見届けたレイさんは俺の頭をポンと叩く。

 

『良い人だろ?あの人。』

 

『………そうですね。まさかあんな返しされるなんて思ってませんでした。』

 

『だから、この事務所の人達はみんなあの人を尊敬しているし、ほんの些細なことでも力になりたいと思っている。俺も含めてな?』

 

ほんとにいい事務所だな…ここは。

 

『レイさん』

 

『ん?なんだ?』

 

『……あと6日間、宜しくお願いします。』

 

『おう。戻ろうぜ?みんな待ってるからよ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2日目の午後

 

 

『ひったくりよ!!捕まえてー!!!』

 

市民の声がする。声の方向、建物の密集度、その周辺の人の流れを空から観察する。……あれか!!

 

『リュウ!』

 

『わかってます!レイさん。7時の方向にひったくりです!追えますか!?』

 

『まかせとけよー』

 

昨日の失敗した経験を生かしつつ、俺はレイさんとコンビを組みながら、市街地で悪さをする犯罪者たちを取り締まっていた。

 

『どうですか…?さっきの…』

 

俺はさっきの指示出しについて聞くと

 

『………あぁ、悪くなかったぜ』

 

『良い動きね。昨日と違って集中力が段違いよ』

 

『ッ!ありがとうございます!』

 

よっしゃ!この調子でどんどん行こう。

 

『にしても、なんで急に良くなったんだ?昨日あんだけ見つけるの遅かったのに。』

 

『私も気になるわね。何かコツでもあるの?』

 

コツっていうよりも考え方だな…

 

『正直、昨日までの俺はヴィランを見つける事だけにこだわってました。目で追うといえばいいんでしょうかね?視覚情報がそれしかなかったんですけど、今は違う。建物の密集具合や人の流れ、目の前にある色んな情報を整理しながら探すようにしてます。』

 

『うん!悪くないわ。確かに昨日までの貴方は視覚だけを頼りに探していたけどそれではいずれ限界がくる。五感を研ぎ澄ます事で把握できる範囲は今まで以上に広がるわ。その感覚を磨いていきなさい。』

 

『はい!』

 

『今度は私と組みましょう。準備は良いわね?』

 

『勿論です!』

 

そう言って先程と同様に市街地を巡回するとリューキュウさんの声が響く!

 

『リュウ、サイドキックからの連絡!銀行強盗よ!場所はここから5分ほどの距離にある銀行付近!現在追跡中!追えるわね!?』

 

今度は銀行強盗か!ホントに犯罪が多いな!

 

『了解!!』

 

そう言うと俺は"パワー"ジーンの力を引き出して銀行強盗が逃走した場所に向かう!地上を高速移動しているとそいつらを発見する。

 

『見つけた!!!』

 

『チッ!逃げるぞ!』

 

そう言うと、犯人グループは車を使って逃走を始める。俺は逃走する車を見つめながら考える。

 

『……………………………………』

 

『リュウ?レイ、いつでも追いかけれる準備を』

 

『はいはい…でも心配ないと思うぜ?』

 

よく見ろ…アイツらが逃げる道を。

 

『……………よし!!』

 

その瞬間、俺は高速移動しながら、市街地にある看板などの障害物を最短で避けて逃走車に急接近する!それはさながら昨日のレイさんのような動きだった。

 

『あれは…レイの動き…!?』

 

『ゆかいだねぇ…ちょっと成長早すぎねぇか?』

 

これが…地上と空中を俯瞰で見るような感覚。頭の中で視点を切り替えろ!そうすればもっといける!

 

『は…はぁ!?速すぎだろ!』

 

『チッ!死ねやヒーロー!』

 

そう言って犯罪者達は銃弾で俺を牽制するが、それくらいじゃ俺は止まらない!銃弾を全て紙一重で躱す!

 

『クソが!バケモンかテメェ!』

 

俺は車の前に出て増強した力で車を押さえつけて走行スピードを落とす。これだけ時間を稼げば…

 

『良くやった。後は俺に任せな』

 

後ろを見るとレイさんがすでに追いついていた。先行したはずなのに…相変わらず速いな、この人。レイさんは短剣を使って犯罪者達の武器をバラバラにするとあっという間に気絶させて捕らえてしまった。

 

捕らえた犯罪者達を警察に引き渡すと

 

『リュウ、先ほどのレイとのコンビ、そして私とのコンビ、十分に及第点です。正直、2日でここまで来るとは想像以上よ』

 

『いえ、もっと上を目指しますよ。俺は』

 

そうだ。こんなとこで満足するわけにはいかない。職場体験はまだまだこれからなんだ。

 

すると、レイさんがニヤニヤしながら

 

『リューキュウさん、そろそろこの課題と並行してやってた本当のやつ教えてあげたらどうすか?』

 

『え…? それって…』

 

リューキュウさんは俺をみて、確かにねと呟く。

 

『貴方には伝えてなかったけど、本当はこの課題とは別の課題も同時並行で進めていたのよ。貴方は気づいていないみたいだけど』

 

『何を同時並行で……』

 

するとレイさんは呆れ顔で

 

『お前、意外と鈍感だな。"パワー"ジーンの持続時間、長くなってたの気づいていたか?』

 

『!?』

 

『体育祭を見ていた時から気になっていたの。その力の持続が長く続かないのは身体が出力に追いついていないだけじゃない。貴方自身がその出力に慣れていないせいよ。』

 

俺は黙って2人の話を聞く。

 

『恐らくはそれを急拵えで使えるようにしたんだろ?体育祭の為に。だからさっきの課題と併せればお前の知らない間に身体は出力を覚えて次第に慣れていく。パワーを引き出す時の負担も前よりも小さくなってるだろ?一石二鳥の課題ってわけ。』

 

すげぇ……体育祭からこの日まで少ししか時間がなかったのに、俺でさえ気づかなかったジーンの特性を理解して、改善案まで考えて実行させるなんて………

 

『ふふっ、伊達にプロヒーローやってないわ』

 

『そう言う事だ』

 

『月並みの感想ですけど、プロってホント凄い…』

 

俺が改めて2人の凄さに感動していると

 

『さて、今日の仕事も終わりよ。一旦事務所に戻りましょう。レイ、リュウ、貴方達には明日からの動きについて通達があります。』

 

『はいよ』『了解!』

 

動きについての通達?なんだろうか…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

事務所に戻った俺はリューキュウさんから明日の動きについて通達される。

 

『時間もないので結論から言います。明日からしばらく保須の方に3人で行くわ』

 

はぁ!?いきなりすぎないか!!ていうか…

 

『な、なんで保須に!?』

 

驚いてる俺を尻目にレイさんは

 

『なるほどねぇ…ゆかいだねぇ…』

 

相変わらずニヤニヤしてるだけだった。

 

『理由はしっかり説明するわ。リュウ、貴方も知ってるとは思うけど、最近保須市でヒーローを狙うヴィラン。通称≪ヒーロー殺し≫の存在はわかるわね?』

 

飯田の兄、インゲニウムを倒した……

 

『……はい。知っています。』

 

『この短期間に多くのヒーローを殺傷したヒーロー殺しを捕まえる為に私達、リューキュウ事務所にもバックアップの指令が入ったわ。依頼先は現No.2ヒーローのエンデヴァーからね。』

 

『エンデヴァー…!?』

 

『あぁ…あのオッサンねぇ…』

 

『レイ、間違っても本人の前では言わないで』

 

『わかってるってw』

 

レイさん、結構酷いな。

 

『ヒーロー殺しの今までの傾向を考えるとその街に滞在する数人のヒーローを殺傷した後、他の街に出没しているわ。現在の負傷者はインゲニウムただ1人。明日から数日かけて保須を巡回してヒーロー殺しを捕まえるのが私達の仕事よ。』

 

理由はわかった。だが、気になる事は解決してない。

 

『一つ質問があります。リューキュウさんとレイさんは実力も高く、人選として確実でしょう。なのに、何故俺なんですか?』

 

『一つは私達からの推薦。『!?』貴方は冷静に周りを見ながら行動ができ、戦闘能力も高い。だからこそ、今回は経験の一つになればと思って選んだわ。』

 

『そうですか……』

 

『それともう一つは…エンデヴァーからの指名よ』

 

『な!?』

 

なんであの人が俺を!?

 

『エンデヴァーの職場体験には彼の息子の≪ショート≫君がいるはず。何かしらの思惑があるのは確かよ』

 

『……………………………………………』

 

『行くのか?リュウ。』

 

『勿論です。準備してきます』

 

そう言って俺は退出する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『いいのかよ?アイツ連れてって。』

 

『さっき言った事に嘘はないわ。でも、あえてもう一つ理由をつけるなら、彼は今後のヒーロー界を背負っていける男よ。経験できる事は何事も経験させるべきと判断しただけよ』

 

『ゆかいだねぇ……』

 

『レイ』

 

『あん?なんだよ?』

 

『…………彼の事、頼んだわよ?』

 

『言われるまでもねぇよ。なんかわかんねぇけど、俺にとってアイツは可愛い弟みたいなもんだからな。』

 

『昔と違って随分とお人好しになったわね』

 

『ははっ、ほっといてくれよ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヒーロー殺し確保の為、保須に向かうリュウ、レイ、リューキュウの3人。彼らが相見えるヒーロー殺し≪ステイン≫。本当にただのヴィランなのか。

 

 

 

 

その答えを知るものは誰もいない。

 

 

 






あとがきの前に

実は前回の感想頂いて気づいたんですけど、ねじれちゃんがリューキュウ事務所のインターンに行ってる事を完全に頭の中からすっぽ抜けてしまいました…その為、ねじれちゃんは別件で事務所を一時的に離れてる事にしてます。ご指摘頂いたotonaさん、本当にありがとうございます。



ここからあとがきです。


破竜君の職場体験1日目と2日目になります!

ここらへんは原作にない部分なのでなかなか想像しづらくて大変でした。そんな面白い話ではないかもしれない……


考えてみたら、レイ君の紹介してなかったですね。軽くではありますが、下記にてご紹介したいと思います!


オリジナル登場人物


虎牙怜(こがれい)
ヒーロー名:レイ

リューキュウ事務所所属のNo.2。現在は22歳。長身で虎のような外見、腰にある2刀の短剣が特徴。軽薄な言動が目立つが、それには理由がある。口癖は『ゆかいだねぇ…』。事務所内のNo.2は伊達ではなく、地上戦においてはリューキュウすら上回る実力の持ち主。破竜の事を弟のように感じている。

個性:ワータイガー

ワータイガーと呼ばれる虎に変身することができる。体の一部だけを変化させて力を利用することが可能。リューキュウ曰く、その真価は圧倒的なスピード。現時点で破竜が最大スピードを発揮できるドラゴンウォリアーですら彼のスピードには及ばない。
 

また、皆さんのお気に入りや評価、感想等、本当にありがとうございます!本作を皆さんに評価していただけることが何よりも嬉しいです。感想なども気軽にどんどんください!お待ちしてます!











次回予告




『よく来たな。破竜真人』

『一体何が起こってんだ!』

『後悔しねぇ方を選べよ?』






『ったく…遅くなって悪かった』




次回!
半人半竜のヒーローアカデミア



『絡み合う悪意の連鎖!路地裏の死闘!』






『オマエ…何処かで見た事がある…何者だ?』








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