半人半竜のヒーローアカデミア 作:十希
はじめに
皆様、いつも本作品をお読み頂き、誠にありがとうございます!
投稿が遅くなってしまって大変申し訳ございません。どうにも内容が思いつかずに楽しみにして頂いている方を待たせてしまった…頑張って原作も読みながら投稿スピードを上げれるように頑張ります!
お気に入りに登録してくれた下記の方
大剣 メイビー アスカル 優彌 りんさん
誠にありがとうございます!
それでは本編をお楽しみ下さい!
3日目の午前 移動中の車内
『にしても、次の日にいきなり保須に来いって…あのオッサンいい加減にしてほしいぜ。なぁ…リュウ?』
『まぁ…そうですね…。』
レイさんってホント自由というか…歯に衣着せない発言が多い。仮にも現役No.2ヒーローをオッサン呼ばわりするのは世界中探してもこの人くらいだ。
『レイ、リュウに変なこと吹き込まないで?』
『でも、リューキュウさんも内心思ってるでしょ?』
『…………否定はしないわ』
え?マジで…?
『だとしても、分別のある大人の行動を貴方には願うわね。嫌いだから嫌いと言っても拗れるだけよ?』
『へいへい、悪るーございました。』
『まったく…』
手綱を握るリューキュウさんの心労が不安だな…。
『ところでリューキュウさん、この後の予定は?』
『この後はエンデヴァー事務所に挨拶後、準備をして夜から出るわ。人気の少ない時間帯こそヒーロー殺しの真骨頂よ。』
『て事は夜までは時間あるってことね。』
『そうなるわ』
『よし、リュウ。2人で街を散策してこようぜ?』
『ヒーロー殺しに遭遇したらどうするんですか…』
レイさんは俺と2人で街を散策したい様子だった。俺も気持ちは一緒なんだが、よく考えてみてほしい。真面目なリューキュウさんがこの人を遊ばせておくわけがなく…
『レイ…あなたは私とエンデヴァーと打ち合わせよ』
『はぁ!?あのオッサンとかよ!?』
やっぱり…こうなった。
『何か文句ありますか?』
『………ハァ…ゆかいだねぇ…』
露骨に肩を落としたレイさんを尻目に俺達はエンデヴァーの事務所に向かう。
俺達はエンデヴァー事務所に到着したが、そのあまりのデカさに俺は圧倒されていた…。決してリューキュウ事務所が小さいわけではない。この事務所が無駄にデカすぎるんだ。
『相変わらず、デケェなぁ…見てて首が痛くなる』
『同感だわ。』
2人も感想自体は同じようだ。というより
『2人は何度か来たことがあるんですね?』
『『まぁ、不本意だけど……』』
うん…。こういう時は聞かない方がいい。
すると受付のドアが開き
『お待ちしてました。リューキュウ事務所のリューキュウ様、レイ様、リュウ様。こちらへどうぞ?』
『いつもありがとう』
エレベーターに乗り、エンデヴァーの待つ階まで登っていると、レイさんの顔が徐々に曇っていく。
『あの…どうかしましたか?』
『リューキュウさん、俺やっぱ帰っていい?』
『ダメに決まってるでしょ。諦めなさい。』
『ハァ……………』
『あの……』
『気にしなくていいわ。すぐにわかるから。』
チン!
目的階への到着を知らせる合図と共に俺達3人は降りて、改めて事務所内にいるメンバーに目をやる。
すると
『破竜。』
『轟!?』
『お前ならここにくると思っていた。』
珍しいな、轟から話しかけてくるなんて。
『久しぶり…って言っても3日ぶりか?どう?』
『特に変わった事はないさ。アイツの教えを受けつつ、後ろでヒーロー活動を見る毎日だ。』
『苦労してんなぁ…相変わらず。』
『そんなでもないさ』
『2人とも、そこまでよ。』
会話が盛り上がっていた俺達をリューキュウさんが制す。視線を向けると、どうやら本命が来たようだ。
『む?想定よりも1時間近く早いな?』
『貴方も早い方が嬉しいでしょう?』
『理解が早くて助かる。リューキュウ、ヒーロー殺し確保の為のバックアップ。宜しく頼むぞ?』
『ええ、任せて』
するとエンデヴァーは俺の方まで歩いてきて
『よく来たな。破竜真人』
『今はヒーロー名で呼んでくれると助かるんですけどね。エンデヴァーさん。』
俺がほんの少しだけ顔を顰めると
『それは失礼した。改めてリュウ。お前もバックアップ要因として来てる以上、役に立って見せろ。』
『言われずとも役に立ってみせるさ。』
No.2に対する言葉遣いじゃないが、俺とこの人はこのくらいがちょうどいい気がする。今更、変に畏まりすぎてもな…
『それと…………』
エンデヴァーは最後にレイさんの前に行き、
『お前も久しぶりだな。レイ』
『ハァ………お久しぶりですねぇ〜…』
『ふん、相変わらずの態度で安心したぞ。……貴様、リューキュウ事務所からうちの事務所への移籍の話。そろそろ考えてくれたか?』
は…はぁ!? そんな話初めて聞いたぞ!?
『ホント…人の話聞かねぇ…。俺はリューキュウさんの所から動くつもりはねぇよ。何度勧誘しても同じだ。残念だけど諦めるこった。』
レイさんは不遜な態度を隠すことも無く、いつも通りの対応でエンデヴァーの勧誘を一蹴する。するとサイドキックの1人がその軽薄な態度に腹を立てたのか
『キサマァ…その軽薄な態度はなんだ?仮にもNo.2がキサマのような男を勧誘しているんだぞ?少しは…』
『あぁ"?うっせぇな、部外者は黙ってろよ。これは俺とオッサンの話だ。外野が口出しすんじゃねぇ。』
俺は驚愕の目でレイさんを見つめる。軽薄なイメージはあったけど、こんな風に怒りを見せるなんて…
『なんだと!?』
レイさんの一言でサイドキックの人は怒りが爆発したのか髪を燃焼させて戦闘体制に入る!俺は咄嗟にレイさんの前に出て仲裁する。
『ちょっと待てよ!ここで殺る気か!?』
『うるさい!邪魔するな!』
サイドキックの人が、そう言うと燃え盛る炎の髪を俺に飛ばして攻撃を加えてくる!
『チッ!いきなり攻撃するなよバカが!』
俺は"パワー"ジーンの力を引き出し、俺に向かって飛び回る炎を躱して、なんとか仲裁しようと試みる。
『な…!?』
『アタシの攻撃を……避けている!?』
あの訓練が効いてる…確かに変幻自在な攻撃ではあるけど、室内の視点を入れ替えながら見れば躱すだけなら問題ない!
『とりあえず落ち着けよ!』
『舐めんな!』
今度は炎を槍状にして、近接戦闘を仕掛けるが
『ハァ…ゆかいだねぇ…!ホント!』
一瞬で俺の間に入ったレイさんは炎の槍を二刀の愛剣で弾くと足払いをかけて相手を地面に拘束する。
『俺に手ェ出すだけならまだ良い。だが、俺の弟のような奴にまで手を出して許してやれる程、俺はそんなに甘くねぇぞ?』
『レ…レイさん…。』
そう言いながらレイさんは片方の肘で相手を押さえつけながらもう片方の手で逆手持ちしている短剣をサイドキックの目の前にチラつかせる。なんだ…心なしかレイさんの威圧感が増してるような…
するとリューキュウさんがレイさんに声をかける。
『やめなさい。レイ』
『!? ふぅ…、悪りぃ。こんな事するつもりはなかったがどうしても…な…。』
レイさんの雰囲気が変わった。いつも通りに…
『リュウ、貴方は平気?怪我はない?』
『え…あ、はい!問題ありません。』
レイさんはそれを聞き、拘束を解く。この成り行きを見ていたエンデヴァーは
『バーニン、俺の事を立ててくれるのは有難い。だが、あまり揉め事を起こすな。それにこの男の軽薄な部分は前からだ。俺も今更気にしてなどいない。』
『すみませんでした…。』
『謝る相手が違う。レイにリュウ、2人に謝れ。』
『……ッ!悪かったよ。』
『ま、今後、気を付けてくれりゃいいさ』
『俺も問題ありません』
バーニン?と呼ばれたサイドキックを諭したエンデヴァーはそこにいる全員に今回の目的を伝える。
『全員知っての通り、現在保須市で発生しているヒーロー連続殺傷事件の犯人。通称ヒーロー殺し≪ステイン≫を確保する為に本日からリューキュウ事務所と協力して逮捕に動く!くだらん感情に惑わされず、目的を最優先に動け!いいな!!』
『『『 はい!!!!! 』』』
空気を一瞬で変えやがった。なんだかんだでNo.2は伊達じゃないってことか…
『焦凍、3人を部屋まで案内しろ』
『……………………………………』
『……………? どうした焦凍?』
『…あ、あぁ。こっちに着いてきてください。』
俺達3人は手荒な歓迎を受けつつ、エンデヴァーが用意した部屋で夜になるまで待つ事になった。
15時過ぎ
コンコンとドアをノックする音がした。誰だ?
『破竜?すまねぇ、今いいか?』
『轟か?あぁ、いいよ。入って』
すると轟が中に入ってくるが…何故かヒーローコスチュームを纏った姿だった。
『頼みがある。』
『どうした?』
『今から訓練室で俺と少しだけ戦ってくれないか?』
『いや、今日パトロールするんだろ?少しでも体力残しとかないとまずいんじゃない?』
『少しでいい。頼む…』
うーん……少しくらいならいいか…
『わかった。少し待っててくれ』
『助かる』
ヒーローコスチュームに着替えた俺は轟に着いていき、エンデヴァー事務所内にある訓練室へ向かった。
『それで?なんで急に訓練を?』
『……………さっきのバーニンさんとの戦いを見て、たった3日しか離れていないのにお前が成長している事を肌で感じた。』
『……………………………』
『俺も強くなりたい。その為には今の俺が何がダメなのかを理解しないといけないと思った。だから…』
『俺の意見が欲しいってことか……』
確かに1人でやるよりは2人でやった方が気づくこともあるだろう。夜にパトロールがあるから軽くだけと念押しして互いに相対する。
『……………来いよ。轟』
『いくぞ………破竜!!』
その瞬間、轟はいつものように氷を発現させて俺を拘束しようと迫ってくるが俺はそれを避けて、轟に接近する!
『くっ!!』
轟はステップバックしながら氷で俺との距離を取りつつ、炎の力で俺を引き剥がしにかかるが…
『それじゃ俺は引き剥がせねぇぞ!』
俺は炎を躱して、追撃してくる氷の形状と轟の視線から生まれる一瞬の死角を見つけ出し、"パワー"ジーンの力を解放して轟の背後を取る。
『なっ!?』
『俺の勝ちだ。轟』
轟の背中には俺の木刀が突きつけられていた。
『くそ……………動きが読まれてるのか?』
『それもあるけど……正直、今までの轟は氷メインでそこから炎を合わせて使ってるんだろ?そのせいってわけでもないけど、挙動が大雑把すぎるんだよな。わかりやすいというか…』
そう。今の轟の弱点はそれだ。個性が強すぎるせいとも言えるが、基本的に一瞬で勝負がつく。逆に言えば、長期戦になった時に動きに幅がないせいで慣れてしまえば懐に入られて手痛い一撃を喰らう事が多い。俺や緑谷のような個性持ちにはな。
『そんなにか…。』
『細かい制御が必要かもな。俺も今、練習中だけど』
『その…"パワー"ジーンの事か?』
『さすが。リューキュウさんとレイさん曰く、急拵え過ぎてまだちゃんと慣れてないらしい。今はあの2人からの課題をこなしつつ、個性練度を上げてる最中って感じだ。』
前以上に身体を鍛えつつ、長時間使用して慣れたおかげか、最高倍率の20倍に耐えられる時間も少し上がった。10倍に至っては前よりも負担が少なくなったから持続時間も確実に上がってる。
『そうか……すまなかったな。休憩中に。』
『いや、気にすんなよ。それにしても動いたら少し腹減ったな?なんか食べれるとこある?』
『それなら…俺のおすすめ食べに行かないか?』
『え…!?』
まさか、轟が俺の事誘うなんて…
『その…嫌じゃなければだが…』
『……いいじゃん。轟とは色々話してみたかったんだ。なかなか話す機会なかったから。』
『俺もだ。これを機に仲良くできれば…と思う…。』
『おう。ならさっさと行こうぜ』
『あぁ。』
コスチュームを着替えた後、轟おすすめのご飯を食べに来ると、そこは蕎麦屋だった。轟の注文内容は熱くない蕎麦と言う事で俺も一緒のものを注文する。
ズズズ…ズズッ、ズズズ…
『ふぅぅぅ〜…』
『どうだ?破竜。』
『あぁ、オススメなだけあって美味い』
『そうか、お前はよく生姜焼きを食べている所を学食で見るからな。たまにはこういうのもいいだろ?』
『確かにな。轟も蕎麦ばっかりじゃなくてたまには生姜焼き定食とか食べてみたら?学食の美味いよ』
『今度食べてみるよ』
『なら、一緒に食べようぜ?まぁ…耳郎とか上鳴、緑谷辺りのメンツも一緒になるだろうけどな』
『……楽しみにしている』
そういうと轟は笑ってまた蕎麦を啜り出す。俺達は学生らしくクラスの事、個性の事などで盛り上がって遅めの昼食を食べていた。
夕方
事務所内に集まった今回作戦に参加するメンバーはエンデヴァー、リューキュウさん、レイさんが考えた作戦を確認する。
『今回は俺達エンデヴァー事務所が先行しつつ、万が一取り逃した場合のことを考えて地上と空中双方で高い機動力を持つ、リューキュウ事務所がバックアップに入る形をとった。』
『勘違いしないで欲しいけど、私達リューキュウ事務所はエンデヴァー事務所の動き次第では前面に出るわ。臨機応変に動けるメンバーを集めたつもりだからノロノロしてたら手柄もらうからね?』
『そういう事。つっても、基本的にはそっちの動きに合わせるつもりだ。各事務所間での連携はしっかりとっていこうぜ?』
エンデヴァー、リューキュウさん、レイさんの順番で今夜の動きについて話し合う。するとエンデヴァーが俺と轟を指差し
『ショートにリュウ、お前らはヒーローの本免どころか仮免も持っていない。保護管理者の指示なく、危害を加える事は原則禁止とする。わかったな!?』
『わかってる…』『了解』
これに関してはしょうがない……か。
『行くぞ!』
そう言ってエンデヴァー事務所の人達は先行して保須市に向かう。すると轟が
『また後でな』
去り際にそう声をかけていってしまった。
30分後
『リュウ、準備はできてる?』
『大丈夫です。』
俺は自身のヒーローコスチュームである黒い服を纏い、背中に愛刀である木刀をセットする。
『ま、あのオッサン達が先行して片付けてくれればそれに越した事はねぇんだけどな』
『そう…うまくいきますかね…?』
『なんだよリュウ?俺達の作戦が不安か?』
『いえ…そうじゃなくて…』
『あなたが心配してるのはヒーロー殺し≪ステイン≫自身の実力ね?』
『はい…作戦自体は完璧だと思います。エンデヴァー事務所側が前に行き、逃した時用に俺達リューキュウ事務所が後方で待機する。場合によっては機動力で前に出る。これ自体に問題はないんですが…』
『≪ステイン≫の実力が想像以上に高かった場合、この包囲網すら突破されると?』
『数多のプロヒーローを殺傷し、再起不能にしてきた男です。警戒し過ぎて困る事はありません。』
事実、飯田の兄である≪インゲニウム≫が再起不能にされてるんだ。どれほどの実力なのか…
『まぁ、起きてもいない事を不安がってもしょうがないわ。まずは先行したエンデヴァー達を追いかけましょう。』
『はいはい』『了解!』
そう言って俺たちも保須市に向かうが、
その途中見てしまった。
保須市を包む劫火を。
『な、なんだよアレ…』
『何が起こっているの…?』
『おいおい…ゆかいだねぇ…これは…』
なんで保須から火の手が…エンデヴァー事務所の人達が火力を間違えた?いや、そんなはずはない。腐ってもNo.2事務所。だとすれば考えられる要因は一つ。
『『『 想定外の外敵の存在!! 』』』
『レイ!リュウ!急ぐわよ!』
『おう!』『了解!!』
俺達は速度を上げて現場に急行する!
保須市に着いた俺達が目にしたのは街が壊され、血が流れ、目を背けたくなるような悲惨な現場だった。
『一体何が起こってんだ…!』
『リュウ!急いで救助を!』
『ッ、はい!』
『私とレイは現状確認!』
『あぁ!』
俺達は各々の役割に沿った行動を適切に行う。俺は地面に倒れていたヒーローの安否を確認する。
『大丈夫ですか!?』
『俺達はいい…奴らがまた…』
『奴ら?』
『リュウどうした!?』
奴らって誰だ…俺がそう思案していると
『!? リュウ避けなさい!』
『ッ!!!』
俺は咄嗟にヒーローを抱き抱えてその場から退避すると、さっきまで俺たちがいた場所の地面が抉れていた…。そこにいたのは
『な…なんで、テメェがいるんだ…脳無…!』
そこにはUSJで俺を叩き潰した脳無がいた。
『リュウ!なんだこいつは!?』
『ッ!気をつけてください!コイツはUSJで俺達を襲撃したヴィラン組織の1人です!』
すると、脳無は俺に狙いを定めて接近してくるが咄嗟に間に入ったレイさんが愛剣で受け止める!だが…
グググッ!!
『ッ!?マジか』
勢いを殺しきれず壁に叩きつけられる!
『レイさん!?』
『リュウ!戦闘許可を出します!少し足止めできますか!?』
『任せて下さい!』
そう言うとリューキュウさんはドラゴンに変身してヒーローを抱えて颯爽と飛び立つ。恐らく他のヒーローに引き渡しに行ったんだろう。なら俺の仕事はコイツを足止めする事か…
俺は脳無を見据えて
『今度は負けねぇぞ?クソ野郎』
パワー・グロース・プロテクト…『竜変身!』
俺はドラゴンウォリアーに変身して、脳無に肉薄して接近戦を挑む!
『だりゃあ!うぉりゃあ!だぁっ!』
俺の高速連撃を脳無は喰らうが相変わらずダメージはないようだ…またショック吸収の個性かよ!!
スッ……バギャ!
脳無が地を蹴って俺に接近する!俺はそれを紙一重で避けて、カウンター一閃!無防備な顔面に拳を叩き込んで吹っ飛ばす!
『ふぅ…コイツ…やっぱり…』
『リュウ!平気!?』
リューキュウさんが戻ってきた。早かったな。
『問題ないです。コイツはUSJの時よりも…』
俺がそういうと復帰してきた脳無が俺とリューキュウさんに襲い掛かろうとするが…
『よくもやってくれたなぁ…おい!』
壁に飛ばされたはずのレイさんが虎化した脚の超高速の蹴りで脳無を崩壊したビルの残骸に吹っ飛ばした。だが、その顔には傷がついていた。
『大丈夫ですか!?レイさん!』
『おう、問題ねぇよ。それで?なんて言いかけたんだよさっき。』
『…………コイツはUSJでやった脳無よりも弱い。本気のドラゴンウォリアーの一撃じゃないのにアレだけ吹っ飛ぶのはおかしい。』
『戦闘経験のあるリュウだからこその発言ね。』
すると、突如俺の携帯が鳴り出す。
『な…誰だこんな時に!』
俺が携帯の内容を確認すると、そこには2件の連絡が入っていた。緑谷から位置情報だけ書いてあるクラスへの一括送信。それと…
『どうしたのリュウ?』
リューキュウさんとレイさんが俺の携帯の内容を見ると2人の顔が驚愕に変わる。それは轟からの連絡。緑谷がヒーロー殺しに接触した可能性が高い。応援を頼むと言う連絡だった。
『そんな…!このタイミングで!?』
『笑えねぇぞ…』
俺達がそう話している間に先程吹っ飛ばした脳無がこちらにゆらゆらと歩いてきた。くそ…どうする…!
するとリューキュウさんとレイさんが俺の前に出て、俺に対して指示を飛ばす!
『リュウ!あなたは位置情報があった場所に向かってショート君の応援に向かいなさい!』
な!?…ちょっと待てよ…それって
『そんな事したらあなた達2人が…』
『リュウ。後悔しねぇ方を選べよ?』
レイさんはいつものような軽薄な態度ではなく、緊迫感のある表情でそう告げる。
『失ってからじゃ遅い。お前の力なら必ず助けられる。俺達なら大丈夫さ。コイツを速攻で始末してからすぐに合流する』
『急ぎなさい!これは命令よッ!』
ッ!!!!
『本当にすみません!!』
俺は緑谷が送った位置情報に高速飛行で向かう!
『リューキュウさん、優しいねぇ〜…。俺達が処分されるのわかってて向かわせるんですね』
『規則を守る事は大切だけど、それで誰かを失うくらいなら私は迷わず規則を破るわ。』
『嫌いじゃないっすよ。そういうの』
さて、ここに向かって歩いている脳無?とやらをさっさと始末してリュウの応援に行きますか…
『んじゃ、行きますか…』
『そうね。レイ、頼んだわよ』
『りょーかい』
そう言ってリューキュウ事務所のNo.1とNo.2が脳無との戦闘を開始する!
轟side
俺が緑谷の送った位置情報に着くとそこにはヒーロー殺しと戦う緑谷、地面に倒れている飯田とプロヒーローの3人がいた。見た所、破竜はまだ来てねぇ…。
『緑谷、こういうのはもっと詳しく書くべきだ。遅くなっちまっただろ』
『なんで君が!?』
『こっちの台詞だ。数秒、意味を考えたよ。メールで一括送信してきたから。意味なくそう言うことするやつじゃないだろお前は。つまりピンチだから応援呼べってことだ!』
そう言って俺は炎で牽制しつつ、3人を氷で回収してヒーロー殺しと距離を取る。
『コイツらは殺させねぇぞ?ヒーロー殺し』
『轟くん!そいつに血ィ見せちゃダメだ!たぶん血の経口摂取で相手の自由を奪う!みんなそれでやられた!』
『俺なら距離を保って戦えるから問題…』
SHUK!!!
『ッ!』
ナイフ!?
『いい友人を持ったじゃないか…インゲニウム!』
俺は咄嗟に氷を発現するが、俺の2手3手先を読んでくるヒーロー殺しに徐々に防戦一方となってしまう…
コイツ、戦い方が破竜と似てやがる…強ぇ!
『己よりも素早く強い相手に対して自ら視界を遮る…愚策だな』
『チッ!そりゃどうかな!?』
俺は左の炎で迎撃しようとすると
ドスッ!ドスッ!
『ぐぁっ!』
ナイフが二本左腕に刺さり、俺は膝をついてしまう…。
『お前も………良い』
ヒーロー殺しが刀を俺に突き刺そうと迫る!
『見つけたぜ…!!!』
『 !?』
その瞬間、空中から紅い腕が伸びてきてヒーロー殺しを刀ごと地面に吹き飛ばした。
『……遅いぞ、破竜…』
『位置情報がわかりづらい場所だったんだよ…ったく、遅くなって悪かった』
破竜side
『ったく、遅くなって悪かった』
危ねぇ…もう少しで轟が殺される所だった。ヒーロー殺しを見ると地面から起き上がりこちらを睨む。ダメージはないか…
『破竜くん!』
『破竜君まで……』
『今日は随分と邪魔が入るな……』
『あぁ、邪魔しにきてやったよ。俺の名はリュウ。ヒーロー殺し≪ステイン≫。リューキュウ事務所所属のヒーローとしてお前を拘束する!』
『ふん…やれるものならやってみろ。』
そう言ってヒーロー殺しは俺に接近してくる!
『破竜!そいつに血を見せれば動きが一時的に阻害される!気をつけろ!』
『わかった!!』
俺は本気のスピードでヒーロー殺しの刀を避けて拳を突き出すが、ヒーロー殺しもただでは喰らわずに刀を捨て、俺の拳を掴んでの押し合いになる。
ググググ……、グ…。
『!?』
『残念だが…パワーなら俺の方がありそうだな!』
そう言って、俺は両腕を引きながら体を後ろに倒し、両脚で腹を蹴り飛ばして上空に飛ばす!
ドゴン!!
『グォッ…!』
スッ……バサッ!
『コイツでどうだ!!』
俺は超スピードでそれを追いかけて上空から地面に向かって踵落としを決める!
ドッゴォォォォォォン!!!!
スタッ……
『どうだ…?』
するとヒーロー殺しは何事もなかったかのように起き上がり、俺を見てニヤリとする。
『…強いな。実力だけで言えば今まで戦ってきた中で一番強い。だが…それだけだ。貴様も真のヒーロー足りうる者ではない!』
なんて威圧感だ…その言葉に俺は今までの敵と違った強く、重すぎる信念を感じた。
『…………お前の言う真のヒーロー足りうる者がなんなのか、俺にはよくわからない。恐らく、お前と二人きりで話しても到底理解できるものじゃないかもしれない。それでも……』
俺の独白をヒーロー殺しは黙って聞いている
『オールマイトのように人を救い、助けるそんなヒーローになる。俺がヒーローをする理由はそれだけだ』
『!?』
ヒーロー殺しは驚愕の表情で俺を見つめる。
『ヒーローの仕事は人を救うことだ!』
『ヒーローの本質は何があっても変わる事はない。人を助ける。ただ、それだけよ!』
なんだコイツは…?
なぜ…昔見たヒーロー達の事を思い出している?
何故…あのヒーロー達と姿がダブって見える!?
『オマエ…昔、何処かで見た事がある…何者だ?』
『さっきも言ったろうが…俺の名はリュウ。覚悟しろよ、ヒーロー殺し。どんな崇高な理由があろうと人を傷つけるお前を絶対に許すわけはいかねぇ!』
『ニィ……今日はいい日だ。こんな所でこれほどのヒーローの逸材と出会えるとは…それも3人も!』
『そうか…ならそれを手土産に監獄にぶち込んでやるよ!タルタロスっつー監獄にな!』
破竜VSヒーロー殺し≪ステイン≫
第2ラウンド開始!!
あとがきです。
ついに破竜君が現場に到着してステインとの戦闘を開始しました!
ここらへんの描写がかなり難しくてどうすれば原作キャラの成長を損なわずに破竜君を活躍させられるか日々悩んでます。
どこかで変な部分とかここつまんないって部分が必ず出てくるとは思いますが、優しい心で見て頂ければ幸いです…。
皆さんのお気に入りや評価、感想等、本当にありがとうございます!毎日投稿ができない身ですが、お気に入りや評価、感想なども気軽にどんどんください!お待ちしてます!
次回予告
『やめて欲しけりゃ立て!なりてぇもんちゃんと見ろ!』
『俺が折れればインゲニウムは死んでしまう!!!』
『今は…今は…拳(脚)があれば……いい!!!!』
『偽物が蔓延る世界も、徒に力を振り撒く犯罪者も、粛清対象だ』
次回!
半人半竜のヒーローアカデミア
『全ては正しき社会の為に』
『俺は決して見失わねぇよ。じゃあなステイン』
更に向こうへ!Plus ultra!!!