半人半竜のヒーローアカデミア   作:十希

23 / 69


はじめに


皆様、いつも本作品をお読み頂き、誠にありがとうございます!

最近、キャラが勝手に話し出す事が増えたせいで話の内容考えるのが難しくなってきましたね…。キャラ立ちしてきたって事かな…?

いい事だと前向きに捉えましょう!

お気に入りに登録してくれた下記の方

幻想の龍巫女 saiha eizirou ファイヤーラビット 三年寝太郎 ユウT

誠にありがとうございます!


それでは本編をお楽しみ下さい!




『全ては正しき社会の為に』

 

 

 

 

『第2ラウンドだ。ヒーロー殺し』

 

そう言って俺は拳を構えて、相対する。

 

『いくぜ……!!』

 

そう言って俺は先ほどと同じように接近戦に持ち込む!いくらコイツが素早くて厄介な個性を持っていようと俺の優位性は変わらねぇ!

 

『だりゃあ!!』

 

俺の拳と蹴りの連撃をヒーロー殺しは器用に躱しながら、返す刀で反撃してくる!

 

『あまり舐めるなよ…』

 

するとヒーロー殺しは刀だけでなく、ナイフも投擲してきた!コイツ…何本刃物を携帯してんだよ!

 

『ッ!危ねぇ…ギリギ…』

 

『余所見とは随分と余裕だな?』

 

『っ!?』

 

いつの間に懐に…だが、刃物の攻撃に気をつければ…!

 

『ハァ!』

 

ドゴッ!

 

『ごっは…』

 

何だこの一撃…重い……

 

そのままヒーロー殺しは回し蹴りで俺の体を吹き飛ばして、壁に叩きつけられてしまう…痛ってぇ…

 

『接近戦なら何とかなると思ったか?』

 

そう言ってヒーロー殺しは刀をヒラヒラと見せる。なるほど…さっきの攻撃は鍔の部分で…。

 

『くそったれめ…』

 

本当に厄介じゃねぇかコイツ………

 

すると

 

『スマーッシュ!!!!!!!!!』

 

『!?』

 

地面に伏していたはずの緑谷が攻撃してきた!その一撃は当たる事はなかったがヒーロー殺しを後退させる。

 

『お前…動けるのか!?』

 

『うん!なんか動けるようになった!』

 

『破竜!緑谷!』

 

次いで、轟も氷で俺達を援護する。

 

『轟…お前も平気…じゃねぇか…』

 

『気にすんな。にしても何で緑谷は…』

 

『2人がまだ動けない事を考えれば時間制限の他に個々に関係する部分があるはずだ…緑谷わかるか?』

 

こういう時は分析力の緑谷に頼るしかねぇ。

 

『うん…恐らくだけど考えられるのは3パターン。人数が多くなるほど効果が薄くなるか…摂取量で効果が変わるか…血液型で効果に差異が生じるか…』

 

『俺はB型……』『僕はA型だ…』

 

『僕はO型…』

 

『決まりだな。』

 

するとヒーロー殺しはため息をつき、

 

『3番目の血液型…ハァ…正解だ』

 

だが、その顔には焦りも何もない。

 

『つーか、わかった所でどうしようもないな』

 

『同感だ。刃物で傷つけられたらアウトだ』

 

それを聞いて緑谷は別の案を提案する。

 

『どうにか2人を担いで逃げられないかな…?』

 

『無理だ。逃げる事自体はできるが、あの目を見ろ。確実に殺すまで逃がすつもりはねぇって目だ。逃げてる最中に背中に刃物刺されてゲームオーバーさ。』

 

『なら、どうする…?』

 

『轟はヒーローの応援呼んでるのか?』

 

『親父に一応頼んではいる…』

 

『俺もリューキュウさんとレイさんに頼んでるけどあっちの要件がおわらないと来れねぇ…』

 

『それならプロの応援が来るまで粘るしかないよ』

 

『『それしかねぇか…』』

 

俺達は現状の共有を行い、3人で立ち向かう方向にシフトする。

 

『轟君は後方で支援を!血を流しすぎてるから…。破竜君は僕と一緒に前衛お願いできる?』

 

『任せろ。遅れんなよ、緑谷。』

 

『危なくなったら2人とも迷わず引けよ。俺が炎と氷で助ける。』

 

『頼もしいぜ。そんじゃあ…』

 

 

 

 

 

 

 

『『『 3人で守るぞ!!! 』』』

 

 

 

 

 

 

 

『3対1か…容易くはないな……………』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺と緑谷は前衛に出てヒーロー殺しに再度、接近戦を仕掛ける!

 

『緑谷!一瞬でも隙を見せるなよ!』

 

『うん!』

 

『あまり俺を怒らせるなよ…』

 

するとヒーロー殺しは真っ先に緑谷を狙いに行く!俺は地面に落ちているあるものを拾い、緑谷の前に出て刀を受け止める!

 

『なに!?それは…』

 

『破竜君の木刀!?』

 

『元プロヒーロー御用達の木刀だ!』

 

俺はそのまま木刀でヒーロー殺しの刀を受け止めつつ、緑谷の攻撃のサポートを行う!少しずつではあるが、緑谷の攻撃と轟の炎と氷がヒーロー殺しにダメージを与えていく。

 

『しつこい奴らだ……』

 

するとヒーロー殺しは刀を受け止めていた俺の木刀に先程よりも更に激しい攻撃を加える!

 

『簡単には折れねぇぞ!』

 

『それが目的ではない。』

 

すると、叩きつけた刀を滑り込ませて俺の重心を崩し、片足を蹴り上げて俺の手から木刀を弾き飛ばす!

 

『チッ!』

 

『お前はそこで寝ていろ』

 

そう言って再度、俺の腹に鍔の部分で攻撃を加えてつつ、そのまま走り出して俺を壁に叩きつける!

 

『がっ……ッ……さっきよりも重……』

 

そのままヒーロー殺しは俺の手足に刀傷を刻んでいく!俺は痛みに耐えきれずに壁に倒れ込んでしまう。

 

『ぐぁぁぁぁぁ!!!』

 

『破竜君!』『破竜!』

 

『お前らの要はコイツだ。コイツがいなければ俺の攻撃を受け止められず、徐々に防戦一方になるだけ。だから先に封じさせてもらった。』

 

すると、再度緑谷に狙いを定めて襲いかかる!くそが…手足は動くが…痛みで頭がどうにかなりそうだ…

 

『もう…やめてくれ…』

 

俺の近くにいた飯田の声が聞こえる。

 

『止めてくれ…もう…僕は…』

 

なんだよそれ…止めてくれだと…お前の為に今、目の前で命を張ってる奴がいる…それなのにお前は…

 

『ふざけんなよ!飯田!』

 

『!?』

 

『俺が職場体験に行く前に言った事覚えてるか!?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『やるべき事を見失うなよ?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『それは……』

 

『見失った結果がこれか!?そんな中途半端な気持ちなら初めから敵討ちなんて考えんじゃねぇ!』

 

『破竜君……』

 

『それに……テメェがここで折れちまえばお前のお兄さんが築き上げてきたものが…お前に託したものが全部なくなっちまうんだ…それでいいのか飯田ァ!』

 

『僕は…僕は…』

 

『やめて欲しけりゃ立て!』

 

そう声を荒げたのはヒーロー殺しと相対しているはずの轟だった。

 

『ッ!バカ前見ろ!』

 

そこには緑谷を行動不能させたヒーロー殺しが轟に迫っていた!くそ…いくら何でも1人じゃ無理か…!

 

『ごめんっ…!轟くん…!』

 

『やめて欲しけりゃ立て!なりてぇもんちゃんと見ろ!』

 

轟が発現させていた氷を砕き、ヒーロー殺しの刃が轟の首元に届こうとしていた。

 

『飯田!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

飯田side

 

 

『ターボヒーロー≪インゲニウム≫は知ってるかい?』

 

『それは俺の兄さ!』

 

『規律を重んじ、人を導く、愛すべきヒーロー!』

 

俺はそんな兄に憧れてヒーローを志した。

 

『インゲニウム!お前を倒すヒーローの名前だ!』

 

何がヒーローだ…

 

友に諭されて……

 

友に守られて……

 

友に血を流させて…!!!

 

俺は奴に罪を思い知らせたいが為に兄の名を使った。入試の時から何も変わっちゃいない…

 

『天哉』

 

兄さん……

 

『お前が憧れるっつー事は俺…すげえヒーロなのかもな!ははっ!』

 

お前の言う通りだ。ヒーロー殺し…

 

俺は彼らとは違う。

未熟者だ…

 

足元になんて及ばない…!!

 

 

それでも!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

くそ…痛みが抜けねぇ……

 

緑谷は出血とダメージでダウン。

俺は出血多量…知らない間に竜変身も解けてる…。

轟が今は戦ってるけど…

 

『氷に炎…』

 

『くっそ…何でこれを避けられるんだよ…』

 

『轟!距離を取れ!その距離はまずい!』

 

『奴はお前の弱点に気付いているぞ?言われた事はないか?個性にかまけて、挙動が大雑把な事を!』

 

『破竜の言う通りかよ…バケモンが…』

 

 

 

 

 

DRR………

 

 

 

このエンジン音は…

 

『チィ、効果切れか…』

 

『レシプロ……バースト!!!!!!!』

 

パキィィィィィィィィン!!

 

飯田最速の蹴りがヒーロー殺しの刀にヒットするとその刀は半分部分からへし折ってしまう。

 

『コイツ…先程よりも速い…!』

 

『飯田くん!』

 

『解けたか…意外と大した事ねぇ個性だな』

 

また3対1になった事で状況は拮抗する…俺もいつまでも寝てられねぇ…少しでいい…力を引き出せ…

 

『破竜君、轟君、緑谷君も関係ない事に巻き込んでしまって本当に申し訳ない…』

 

『飯田くん、まだそんな事…!』

 

『だから…これ以上3人に血を流させるわけにいかないんだ…』

 

『感化され取り繕うとも無駄だ。お前は私欲を優先させる贋物にしかならない!英雄を歪ませる社会の"ガン"だ!誰かが正さねばならないんだ!』

 

すると轟は冷静な表情で告げる。

 

『時代錯誤の原理主義だ。飯田、人殺しの発言には耳を貸すな』

 

『その通りだ。生きとし生けるもの、全てがいつも正しく生きれるわけじゃない。失敗して…悩んで…それでもまた前に進む。そうしてヒーローは生まれてきた!お前はそうした事実から目を背けてるだけだ!』

 

『黙れ…貴様らが何と言おうと俺の意思は変わらん!この贋物を排除し、ヒーローを取り戻す!』

 

『…そいつの言う通りさ。僕にヒーローを名乗る資格はない。それでも…折れるわけにはいかないんだ…

 

 

 

俺が折れればインゲニウムは死んでしまう!!!』

 

 

 

 

『論外!!!』

 

 

 

 

 

そう言うとヒーロー殺しの雰囲気が明らかに変わる。本気で殺しにくる…さっき俺とやった時のように…。

 

『轟君!』

 

よく見ると、飯田が轟に何か話している。なんか秘策があるんだろ?なら、俺はそれを邪魔させないようにするまでだ!

 

『お前の相手は俺だぜ?ヒーロー殺し』

 

そう言って俺は震える体に力を入れてヒーロー殺しの前に立ち塞がる。血が至る所から流れ続けるけど、そんなの関係ない。

 

『貴様…それだけ血が流れてるのにまだ動けるのか?貴様を殺すつもりはない。黙って寝ていろ…』

 

『そうもいかねぇんだよ…お前が殺そうとしている奴は俺の友達なんでな…死ぬ気で対抗させてもらう!』

 

俺は"パワー"ジーンの力を強制的に引き出していく!俺の体を少しずつ赤いオーラが包み込んでいく。

 

恐らくほんの少ししか持たねぇ。血が流れ続けるこのタイミングでこんな倍率使ったら……

 

だけどやるしかねぇ!

 

 

 

 

10……15………20……………25………………

 

 

 

カッ!

 

 

 

『うぉぉぉぉぉ!!!!30倍だ!!!』

 

 

 

 

 

 

俺は自分の体へのダメージを度外視した…人の体で引き出せる限界値の倍率超えたパワーを引き出す!体の周りを炎のような赤いオーラが包む。

 

『貴様…死ぬ気か…?』

 

『寝言は寝てから言えよ…バカが』

 

地を蹴ってヒーロー殺しに木刀を振り下ろす!間一髪で躱したヒーロー殺しは半分だけの刀では致命傷を与えづらいと判断したのか俺の攻撃を避けながらナイフを投擲してくる!

 

『一度見せたのが俺に通じるか!!』

 

俺は嵐のように投げ込まれてくるナイフを完璧に避けつつ、木刀で弾いて接近していく!!

 

『飯田!緑谷!見逃すんじゃねぇぞ!!!』

 

『あぁ!!』『わかってる!!』

 

『轟!』『任せろ!!!』

 

 

『何をしようと無駄だ!!!』

 

 

ヒーロー殺しはナイフを弾いて接近してくる俺を警戒する!まだだ……ギリギリまで引き付けろ。この技なら絶対に隙を作ることができる!

 

 

今だ!!!

 

 

『穿天氷壁!!』

 

 

俺の目の前に巨大な氷壁ができるが…

 

『視界を塞ぐのは愚策だと言ったはずだ…!』

 

一歩下がって俺が飛び出してくる方向を予測して半分だけになった刀を構える。俺が右側から出ると、そこには刀を振りかぶったヒーロー殺しの姿が…

 

『終わりだ』

 

刀を振り下ろすと

 

 

 

ブンッ!

 

 

 

 

『な…すり抜けた…?』

 

『残像拳…やっと隙ができたなヒーロー殺し!』

 

俺は木刀を手放し、ヒーロー殺しの鳩尾に強烈なアッパーカットを叩き込んで上空に打ち上げる!

 

『いまだ2人とも!!!』

 

それに合わせて飯田は壁を走って、緑谷は飛び上がってヒーロー殺しに接近する!

 

『行け!!!』『決めろ!!!』

 

『今は…今は…拳(脚)があれば……いい!!!!』

 

緑谷は右拳を顔面に!飯田は左脚で右の脇腹にそれぞれ強烈な一撃を叩き込んだ!!

 

『ッ!まだだ!』

 

ヒーロー殺しは脅威的なタフネスでそれすら耐え切った!飯田に向かってナイフを投擲するが轟の炎がそれを燃やし尽くす!

 

『がっ…』

 

『たたみかけろ!!!!』

 

『お前を倒そう!今度は犯罪者として…そしてヒーローとして!!!』

 

飯田渾身の蹴りを喰らい、今度こそヒーロー殺しは地上に落ちていく。同様に落ちている緑谷と飯田は轟が氷結で回収していた。

 

『まだだ…まだ奴は…』

 

轟が全員に警戒を緩めないように指示するが…

 

『轟…もう気絶してる………』

 

ヒーロー殺しは轟の氷結の上で力尽きていた。

 

『勝った………のか……?』

 

『みたい……だな…』

 

俺は自分を包んでいたジーンの力を解除する。ッ…いくら一瞬だとはいえ30倍の負担はこの状態じゃキツすぎる。それに血を流しすぎた…

 

『破竜くん…大丈夫?』

 

『あんま大丈夫じゃないけど…その前にやる事がある』

 

俺の事を心配する緑谷を制して、

 

『まずは拘束して通りに出よう。念の為にコイツが持ってる武器も全部外しておこう。』

 

『轟君の氷で拘束しても無理なの?』

 

『残念だが、割られて逃げられて終わりだ』

 

『しょうがない…なんか縛るもの探そう。』

 

そう言って俺達は路地裏に放置されていたロープを使って厳重にヒーロー殺しを拘束して通りに出る。

 

すると、轟が連絡していたエンデヴァー事務所のプロヒーローとリューキュウさんとレイさんがいた。

 

『『リュウ!!』』

 

2人は血まみれの俺を見て駆け寄ってくる。

 

『あなた、大丈夫!?すぐ病院に!』

 

『時間が惜しい!俺が連れてく!』

 

『いや…キツイっすけど大丈夫です…』

 

俺の事を過剰に心配する2人を見て俺は心配かけさせちゃって悪かったなぁ…と反省する。

 

ふと、視線を横に向けると緑谷は小さいお爺さんに見事な蹴りを喰らっていた…可哀想に…。

 

『コイツはヒーロー殺しか!?』

 

『はい…どうしますか?』

 

『じゃあ警察が来るまでコイツは俺が預かっとくわい。救急車も呼んどるから直に来るだろう。』

 

緑谷がグラントリノ?と呼んでいた人に轟がヒーロー殺しを引き渡すと浮かない顔をした飯田が俺達に頭を下げた。

 

『3人とも………僕のせいで傷を負わせた。本当にすまなかった……。何も見えなく……なってしまっていた……!』

 

目に涙を浮かべ俺達3人に謝罪する飯田。そんな飯田に俺はあえてキツイ事を告げる。

 

『確かにヒーロー殺しの言う事はほとんどが間違ってることだらけだ。ただ、お前が私怨で動いた事を糾弾した事自体は正しい』

 

『ッ!!!!』

 

『破竜くん!!!!』

 

『黙ってろ、緑谷。』

 

俺の言葉に緑谷は怒りの表情を見せるが轟が止める。

 

『だが…俺があの場で言ったこと覚えてるか?失敗して悩んでそうしてヒーローが生まれるって…。俺も昔はそうだった。たくさん失敗して色んな人に迷惑かけて、それでもまた前に進ませてくれた人がいた。』

 

『…………………………』

 

お前がやった事はヒーローとしてやってはいけない決して消える事のない罪だ。俺と同じように…。

 

『俺達は変われるんだ。お前が信じる道の先にはお前の憧れるヒーローまでの道がある。だから頑張ろうぜ?これからも…』

 

『うっ…くっ…うぅ……』

 

そう言うと飯田は先程とは違って大粒の涙を流す。泣いている飯田を見て轟は発破をかける。

 

『しっかりしてくれよ。委員長だろ………?』

 

『あぁ………ありがとう…』

 

飯田は顔を上げて俺達にお礼を言う。その顔はさっきまでの恨みの顔ではなく、いつもの飯田だった。

 

そんな和やかになりつつある場を切り裂くような鋭い声がその場に響く!

 

『伏せろ!』

 

その瞬間、俺はこちらに向かって飛行してくる脳無の姿が見えた。まさか…逃げてきたのか!?

 

『うわぁぁぁぁぁ!!!!』

 

『『『 緑谷!!!! 』』』

 

すると、緑谷を捕まえた脳無はそのまま飛行してこの場から逃げていった。人質のつもりか!

 

『行かせねぇ!』

 

パワーを解放して追いかけようとするが…

 

 

 

 

ブシャッ!

 

 

 

 

『がっ…はっ……』

 

『『 リュウ!? 』』

 

『破竜!』

 

『破竜くん!?』

 

俺の体から血が吹き出してその場に膝をついてしまう…くっそが……行かせるもんか!

 

俺は再度、"パワー"ジーンの力を解放して飛行する脳無を追いかけると俺と同じスピードで隣を疾走する人物を見る。

 

それは…

 

 

 

『『『ヒーロー殺し!?』』』

 

 

 

 

コイツ…どうやって拘束を解いた!?いや、今はそれよりも緑谷を早く助けないと!!

 

するとなぜか飛行していたはずの脳無の動きが鈍くなる。まさか…俺は後ろを振り向くとヒーロー殺しがサイドキックの1人についていた血を舐めていたことに気づいた。あれは脳無の血か!

 

ヒーロー殺しはそのまま空中にいた脳無にナイフを突き刺し、緑谷を救出した。

 

『緑谷!!』

 

俺は落ちてくる緑谷を何とか寸前でキャッチし、俺達は脳無の死体近くで佇むヒーロー殺しを見据える。何でコイツは緑谷を助けた?

 

『偽物が蔓延るこの社会も、徒に"力"を振りまく犯罪者も、粛清対象だ……ハァ……ハァ……

 

 

 

 

 

 

全ては正しき社会の為に………!』

 

 

 

 

 

『ッ!!!』

 

俺は勘違いしていたのかもしれない…。コイツの執着の強さを…真のヒーローを求めるどうしようもないほどの渇きを。

 

『目を覚ましたのか!?』

 

轟の一言でその場にいた全員が戦闘体制をとるが、俺は戦闘体制を取るどころかただ呆然とヒーロー殺しを見つめる。

 

すると空からエンデヴァーの声が聞こえてくる。

 

『貴様ら!何故、一カタマリでつっ立てる!!そっちに1人逃げたハズだが!!』

 

『エンデヴァーさん!あちらはもう!?』

 

『多少、手荒になってしまったがな!して、あの男はまさかの……』

 

『エンデヴァー………』

 

『ヒーロー殺し!!!』

 

『待て轟!!』

 

ヒーロー殺しを仕留めようとしたエンデヴァーをグラントリノが制する。

 

『贋物………正さねば………誰かが……血で染まらねば……!ヒーローを取り戻さねば!来い!来てみろ贋物ども!俺を殺して良いのは本物の英雄≪オールマイト≫だけだ!!!』

 

その異様な威圧感と迫力にその場にいた全員が硬直して動けなくなってしまっていた。あのエンデヴァーやリューキュウさん、レイさんでさえ…。

 

俺もその威圧感に当てられている。でも俺はなぜかわからないけど…コイツに…ステインに言わなきゃいけないような気がした。

 

『安心しろ。俺がいつかお前を殺すさ、本物の英雄になって…お前の言う真のヒーロー像を俺は決して見失わねぇよ。じゃあな、ステイン』

 

俺がそう言うとステインは満足したような…ニヤリと笑ったような顔をしたまま気を失ってしまった。

 

『ステイン…』

 

しばらくして現場に到着した警察によってヒーロー殺し≪ステイン≫、そして確保した脳無はその場で拘束・引き渡しが行われた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回の死闘で怪我を負った、俺、轟、緑谷、飯田の4人は保須の病院に運び込まれ、治療も兼ねて一旦入院する事になった。

 

 

 







あとがきです。


今回の話で何とかステインとの戦闘部分を終わらせる事ができました。そして遂にこのタグで付けていたドラゴンボールの技を出す事ができましたが、上手く使えた気がしない。もっと上手くできた可能性を感じててモヤモヤしてますね…絶対気づいてる方絶対いると思いますけど、パワージーンのくだりとかモロ界王拳ですもん。色々とやばい気がする。

次話で職場体験編の話を終了させます!以前のあとがきで軽く触れた件については2〜3行くらいの形で書きたいと思ってます。あんまり長々と書いてもね…


皆さんのお気に入りや評価、感想等、本当にありがとうございます!お気に入りや評価、感想なども気軽にどんどんください!お待ちしてます!











次回予告




『結果オーライであれば規則など有耶無耶でいいと?』

『誰かを守りたい時に使えない力なんて持ってても意味がねぇ。俺はそう思ってる。』

『こうみると兄弟みたいだな?2人とも』






『本当にお世話になりました。』




次回!
半人半竜のヒーローアカデミア



『職場体験終了!2人との別れ』






『強くなります。お二人を超えるくらいに!』








更に向こうへ!Plus ultra!!!


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。