半人半竜のヒーローアカデミア   作:十希

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はじめに

前回のグダグダなプロローグをお気に入りが9件、評価まで付けて頂き誠にありがとうございます!

破竜君も喜んでいます!!

お気に入りしていただいた下記の方
shin-kou 汐音@Magia Erlösung シン7 染物屋 yuki?¥$ セリカXX_キオ kz1023 非公開の方1名

そして拙い作品にも関わらず高評価を頂いた
シン7、汐音@Magia

私の作品に感想を頂いた
セリカXX_キオ

以上の方、重ね重ねにはなりますが、誠にありがとうございます!


今回は以前よりも長くなっていますが、その分ボリューミーな内容にしましたので、ぜひ本編をお楽しみください!


それではどうぞ!!



プロローグ2

あの凄惨な事件から2週間が経過した。

 

あの事件は個性暴走の事件として世間には公表されたけど俺の名前は出なかった。理由はいくつかあるけど大きく挙げると二つ。

 

一つ目は俺がまだ未成年だった事。

未成年の子供による個性暴走は割とよくある事件らしく、今回もそれと同様に処理されたと聞いている。これに関しては俺を保護してくれた塚内さん?に感謝しなさいとオールマイトから説明を受けた。

 

 

二つ目は島民による俺の殺害計画がヒーロー協会にバレた事。

オールマイトとの邂逅後、彼に連れられる形で一旦、警察に保護された俺は今までの事、自身の個性の事をオールマイトに説明。その話の中で島民に対して不信感を持ったオールマイトはヒーロー協会に島の調査を依頼。その後火災が収まり、島民を伴って島を調査した際には俺の住んでいた自宅近くが多数の罠で張り巡らされていた点、そして島長や島民が会議で使っていた役場から俺の暗殺計画なるものが出た事で秘密が露見する形となった。

 

 

俺としては自身の暴走がきっかけで山頂部分や森を燃やした事もあり居た堪れない気持ちがなかったといえば嘘になるが……

 

 

今回の件はヒーロー協会及び警察内部、島民、俺を含めた4者間で話し合い、俺の被害について目を瞑り、秘密を公表しないこと、そして俺の身元引き受けを一時的にヒーロー協会にする事を条件に彼の暗殺計画は見なかったことにするという約定を交わした。

 

 

俺個人としてはそんなのやっていいの?

って話ではあるがオールマイト曰く

 

 

『今回の件が露見したら一番問題なのは島民側さ。未成年でまだ10歳の子供を迫害した上で殺そうとする鬼畜の所業を条件付とは言え、見逃しているんだ。君が気にする必要はないよ』

 

 

との事。

 

 

なら、それに俺は納得するしかない。もちろんこの約定については同意しているし、それが最善の方法である事も理解しているが、俺は2度とあの島には戻れないかもしれない……今更何を言ってもどうにかなる問題ではないのだから。

 

 

ただ、目下の問題は俺の処遇である。

ヒーロー協会預かりになったとはいえ、俺は個性暴走事件の犯人。島民と同じように条件をつけられる可能性は十二分にある。

 

 

そんな折、塚内さんとオールマイトから連絡があり、彼が勤務している警察署に向かう事に。

 

 

そこで塚内さんから俺の処遇を告げられる。

 

 

『君の処遇についてだが…』

 

 

『ゴクッ……』

 

 

 

 

 

『暫くはヒーロー協会側の保護観察がつく事。以上だ』

 

 

『はい???』

 

 

いや、甘すぎねぇか?

一応、俺犯罪者なんだが……

 

 

そんな俺の内心を読み取ったのか塚内さんから

 

 

『確かに君のいうとおり甘い部分もあるよ?だが、君は未成年で今回の件は初犯。君自身の境遇と誰も殺害していないのを加味してここまで持ってきたってわけさ。』

 

 

いつの間にか同席していた監察官の人(桐谷さんというらしい)も

 

 

『ついでに言うと君は今住んでいた自宅からではなく静岡の方に引っ越してもらうことになる。我々の監視もあの島までは多少遠いのでね。』

 

 

 

『どの道、俺に拒否権はないんでしょ?』

 

 

『当たり前だ』

 

 

じゃあ、しょうがねぇか。

そこで話を黙って聞いていたオールマイトが

 

 

『君がこちらにくるのであれば、私が個性関連の指導をしようと思っているんだが、どうかな?』

 

 

何言ってんの?この人。いや嬉しいんだけどさ、そもそもの話…

 

 

『その…プロが個性使用の資格を持ってない一般人に個性指導してもいいものなんですか?』

 

 

俺が気にしているのはそこだった。別にヒーローの本免も仮免も持ってるわけでもないのに…

 

 

しまったと言わんばかりの顔をしたオールマイトを見てなんか毒気を抜かれる。トッププロに教えてもらえるのは光栄ではあるんだが…

 

 

そんな俺を見て塚内さんが説明してくれる。

 

 

『君の言うとおり、通常はダメだ。ただし何事にも例外はある。今回のケースのように自身の個性を暴走させて事件を起こした未成年の人間には更生期間として個性を制御する為の期間が1年間だけ設けられている。もちろん悪質な場合を除くがね。今回その教師役に立候補したのが『わたしというわけさ!!』』

 

 

『な、なるほど……』

 

 

わかったようなわからないような…

 

 

『それに君を焚きつけて連れてきたのは私だ。私が面倒を見るべきだろう?』

 

 

 

ッッ!!またこの人は俺を震えさせるようなこと言う…

 

 

 

『わかりました。是非お願いします。』

 

 

『うん!塚内くんの言う通り時間は有限だから、やれることを教えてあげよう。そんな君に私からもう一つ提案がある。』

 

 

ん?なんだろう…

 

 

『君は今、10歳だろう?それなら6年後に雄英高校に来てはどうかな?』

 

 

雄英高校って確か偏差値79、ヒーロー科、サポート科、経営科、普通科の四つからなる静岡にある高校だったよな…そういえばオールマイトの母校って…

 

 

『そう!雄英は私の母校でね。個性を鍛える、制御する、色んな経験ができる点においては雄英を置いて他にないと思ってるんだがどうだい?』

 

 

つまり日本最高のヒーロー育成機関ということか…

考えるまでもねぇ。俺はあなたを超える。その為には

 

 

『6年後必ず行きます』

 

 

『うん!それがいいさ!』

 

 

俺とオールマイトは握手をしてまだ見ぬ未来に

希望を膨らませる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな空気をぶった斬って桐谷さんが

 

 

『その前に君はまずこっちに引っ越してくる所からだ』

 

 

そうだった…というかもう少し余韻に浸らせてくれ。

ん?そういえば、家探しとかどうすんだろ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1ヶ月後

 

 

『まさか俺の両親が使っていた家が残っているとは…』

 

 

そう、これも初めて知ったんだが俺の両親は雄英出身だったという事実。なんなら、そこで出会って結婚まで結びついたらしい。興味ねぇけど。部屋については父親が当時通っていた時のマンションの一室が残っていたので、そこを使わせて貰う事に…なんでだろう。心なしか綺麗な気がする…

 

 

一緒に来ていた塚内さん曰く

 

 

『君の両親はこの街で活動するときにここを拠点にしていたようだ。それに名義を君宛にしていた事を考えると…もしかしたら、将来ここから雄英に通わせるつもりだったのかもしれないね。』

 

 

『…………………』

 

 

俺の事、見なかったくせにこういう所だけはしっかりしてるんだな。こんなんで許すつもりなんてねぇし、なんなら許す気もねぇし。

 

 

『とはいえ、あの人らが残した家です。ありがたく使わせていただきますよ。俺がこの先最高のヒーローになる為に最大限利用してやるさ』

 

 

『そうかい……』

  

 

(オールマイトのおかげでこの子はヒーローを目指せるようになった。だが両親の事だけは未だに許せないようだ…死者と語る事は不可能だから和解することなんて出来やしないが、なんとかできないものか…)

 

 

塚内さんがうーんと唸っているのは

とりあえず放っておいて

 

 

『そういえば塚内さん、オールマイトは?』

 

 

『彼ならもう少しで来るよ。君に個性制御の仕方を教えたがっていたからね』

 

 

そんな事を塚内さんと話していると

 

 

『久しぶりだね、破竜少年』

 

 

私服のオールマイトが歩いてきた。つか、私服なのにオーラ半端ねぇな。歩いてるだけなのに威圧感が襲ってくる。

 

 

『お久しぶりです。オールマイト。前に会ってから約1ヶ月ぶりですか。特にお変わりありませんか?』

  

 

『特に変わりはないよ。破竜少年。君こそ前に比べて少し生き生きしているように感じるね!何か心境の変化でもあったかい?』

 

 

『それは内緒というやつです。』

 

 

てか、俺普通にオールマイトと話してる…!!!!!!

ヒーローを目指す者達の憧れ。平和の象徴。

 

 

前は感情が昂ったまま話してたし、その後も

ほぼ事務的な内容しか話してなかったから

こうやって話せることに感動さえ覚える…

 

 

月並みの言葉で申し訳ないがマジでカッケェ…

 

 

 

『さて…挨拶もそこそこに始めようか…個性制御の為の訓練をね!!!』

 

 

俺も気合い入れねぇとな。

 

 

『もちろんです。お願いします!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1ヶ月後

 

 

 

 

 

 

『どうした!?その程度では私に一撃入れる事も叶わないぞ!』

 

 

んな、簡単に行くか……

 

 

SMASH!!!!!!!!!!

 

 

『ぐはっっ!!!』

 

 

この人もしかして手加減下手なタイプか!!!

 

 

 

 

 

 

一撃どころかまともな攻撃をさせてもらえず終了。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前回の修行から2ヶ月後

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ぐっ…がぁぁぁぁぁあ!!!!!!』

 

 

 

『感情を昂らせ過ぎるな!!また暴走するぞ!』

 

 

 

SMASH!!!!!!!!!

 

 

 

ッッッ…!!!!!!! くそったれが…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

暴走前にSMASHを叩き込まれて強制終了。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さらに3ヶ月後

 

 

 

『はぁ…はぁ…な、なんとか中型を暴走させずに済んだか…』

 

 

まだまだ制御は甘いけど、中型くらいまでなら

暴走せずに制御する事はできた。

 

 

ただ、別の問題が発生してきた。

 

 

『ふーむ、個性制御だけではなく、通常状態の戦闘も視野に入れて訓練しないと厳しいかもしれないな。君の個性は強力過ぎるが故に細かい制御は現段階だと難しい。これは時間をかけてやるべきだろうね。そういえば、君の自宅に木刀があったろう?真剣なら流石にまずいが木刀ならば打ちどころさえ気をつければ対人相手でも有効な手段になるぞ?』

 

 

木刀…おそらく俺の父親が生前使っていたものだ…元プロヒーロー御用達の木刀。父親の力を借りるようでなんか抵抗があったが、使うのは俺だ。あまり気にしない方がいい。それにこれを使って試してみたい事もあった。

 

 

 

『わかりました。取ってくるので少し待っていてください』

 

 

 

 

 

 

10分後

 

 

 

   

 

 

『お待たせしました。』

 

 

『うん!君なりの戦い方でいい!木刀を使いつつかかってきなさい!』

 

 

『っし!いきます!』

 

 

そう宣言して足を踏み出しつつ木刀を最速で突き出す!

 

 

『だぁっ!』

 

 

オールマイトは体を半身だけ逸らす事で最速の突きを難なく躱す。わかってる。こんなもんじゃ一撃どころじゃない…だから!!

 

 

『だりゃあ!はっ!うぉりゃあ!』

 

 

木刀だけじゃない!

腕も脚も全部使え!

体全体で攻撃も防御も全部やれ!

 

 

(うん…前から思っていたが、身体の使い方が上手い。動かせる可動域を全部使って攻防してる感じだね…それに木刀の使い方も初めてとは思えないくらい上手いな。攻撃と防御の間の隙を上手く木刀でカバーしつつ、流れの中で木刀での攻撃を含めているあたりは戦闘センスの高さを感じさせるな…)

 

 

だが………

 

 

 

『はっはっは!!!中々驚かされたが、まだまだ甘いよ!』

 

 

 

 

SMASH!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

く、くそ………が……一撃が遠過ぎる…

だけど…確かな手応え感じたぞ……

これにアレを加えれば必ず…

 

 

 

 

 

ドサッ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんな日々が一年程続き、ついに約束の日

 

 

 

 

『今日が約束の日だ。破竜少年。君の個性制御の暴走はほぼないと言ってもいい。あれは竜の力を引き出す程の強い感情を押さえつける精神力が無かったから顕現したものだからね。今の君なら大型へ変身しても精神力で押さえつけることができる。変身して戦闘に使える可能性があるのは現段階では中型がギリギリ赤点と言った所だ。だから戦闘に使うにはまだやめておきなさい。そこは自身の成長と併せながら見て行く事だ。』

 

 

 

『はい』

 

 

そうか、俺の個性の暴走はある意味、精神の未熟さが原因だったのか…それがわかれば最初から…いや、やめよう。それも俺の弱さでしかない。今の俺に出来るのは目の前の人に1年間、成長した姿を見せるだけ。

 

 

『以前も言ったが、私に一撃でも喰らわせてみなさい。いままでとは違い、私もほんの少しだけ力を出す。間違ってもゆ『油断なんかしませんよ』ならいい。本気でかかってきなさい!』

 

 

(OFAの10%ほどで戦わせてもらう。それでも一撃入れる事ができるかどうか微妙な所だ。)

 

 

『なら…行きます』

 

 

地を蹴ってオールマイトに迫る!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『今のは………………………』

 

 

 

(一瞬だが、OFAを20%まで引き上げさせられた。ほとんど奇襲のようなもので次は喰らわない確信がある。が…これがもし実戦だったら…)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『やっ…た…やっと一撃喰らってくれましたね…』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこには背中のマントを焦がしたオールマイトの姿。

 

 

 

 

 

 

 

『うん!合格だ!破竜少年!!!よく頑張ったな』

 

 

 

やった…褒められた

いや、これがスタートなんだ。

 

 

 

 

 

『次は完璧な一撃を喰らわせて見せます』

 

 

 

『はっはっはっ!!なら、その日が来るのを楽しみにしていようじゃないか!私も簡単には喰らわないがね!』

 

 

 

 

まだまだ修行が必要かこりゃ

 

 

 

 

『破竜少年、私はこれから大事な要件でしばらく連絡が取れなくなる。不安になるかもしれない。だが、君が築き上げた力は誰かを守れる力になるだろう。それを忘れないでいてほしい。』

 

 

 

『………はい、忘れません』

 

 

 

『君が雄英の生徒になるのを楽しみにしている』

 

 

 

『今よりも強くなって見せます。体も心も』

 

 

 

 

オールマイトと俺のたった一年、でも濃密だった一年は本日をもって一旦終わりを告げた。別れ際にオールマイトが伝えてくれた言葉、交わした誓いを胸に月日は流れ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

15歳 破竜真人

 

 

 

 

 

『あれからもう5年…月日が流れるのは早いな』

 

 

 

 

背中の木刀を揺らし毛先が青みがかった髪を靡かせながら少年はその門に向かって歩く。

 

 

 

 

 

ここがあの偉大なヒーロー達を輩出した学校…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『雄英高校か!!!!!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

かつてNo.1ヒーローと邂逅した少年は

彼がヒーローを学んだ地に足を踏み入れる。

 

 

 

 

彼を最初に待ち受ける試練は

倍率300倍のヒーロー科の受験!





あとがきです。


今回の未成年の個性犯罪者に対する処遇及び更生期間は私が勝手に作りました…誠に申し訳ない…ここを上手くできればスムーズに話がいくのに…


事件の結果、彼は静岡に引っ越して全盛期のオールマイトと怒涛の日々を送る事になりました。ですが、その期間は本人曰く『楽しかったけど何度か死を覚悟した』との事です。オールマイト何したんだよ……


恐らく皆さんの中でも気になる質問がいくつかあるので答えていきます。


Q.なんで武器が木刀??

A.これを持たせたのは戦闘の幅を広げる為、もしもの保険の為です。殺傷能力は竜変身の力があるので問題ないのですが、竜変身にも実はデメリットがあります。そのあたりは本編にて。


Q.オールマイトにはどうやって一撃喰らわせたの?

A.本編を楽しみにと言いたいですが、気になる方もいると思うのでヒントだけ。それは竜変身の為のジーンです。ここから先は本編をお待ちください。


Q.中学時代の話は書きますか?

A.本音を言うと今の所書く気はありません。オリ主を原作キャラと同じ中学校にするのはなんか違うという考えと破竜君は雄英に入るまで日々勉強と修行の毎日を送っているという勝手な認識があるので書きません。ですが、中学の同級生キャラはどこかで絡ませようとは思っています。今の所はそれしか言えません。



皆さんの感想や高評価等、温かい言葉に励まされて頑張っていきます。もし宜しければ、この作品をもっとたくさんの人に読んでいただけるよう、ご協力宜しくお願いします!


ではまた次回!
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