半人半竜のヒーローアカデミア   作:十希

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はじめに



投稿が遅くなって大変申し訳ございません。やはりストックがないのはかなりきついですね。1日に携帯で打つのも限界が…



いや!前回と同様に3話を見てお気に入りしてくれた方々がいるから執筆意欲は衰えません!まだまだ頑張ります!


南蛮菓子 イシュリー ナリタハーフ ユウ0909 和樹? うゆゆ やまだダイスケ21 高城刻 



お気に入りありがとうございます!




今回もまた長くなりましたが、ついに彼の個性が….


それでは本編をどうぞ!





『壁を超えろ!雄英受験(2)』

 

 

破竜が仮想ヴィランをジーンの力

『ババル(雷光)』で倒したのと同時刻。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

モニタールーム

 

 

 

『どうだ?マイク。受験生達の様子は?』

 

『珍しーじゃねーか。イレイザーヘッド。おめぇが受験生の様子を気にするなんて。いつもだったらまだ寝袋で寝てるんじゃねぇの?』

 

『あぁ、いつもならそうなんだが、今年も一年を担当することになったからな。今のうちにどんな奴らなのかをある程度見ておいた方が合理的だろ。』

 

『合理的主義なのは相変わらずだなぁ。モニター見てみろよ。今の順位が表示されてるぜ』

 

 

『助かる』

 

 

 

 

そう言ってモニターを確認する。

 

 

 

 

1位 爆豪 勝己   68p

 

2位 破竜 真人   64p

 

3位 泡瀬 洋雪   42p

 

4位 飯田 天哉   41p

 

5位 鉄哲 徹鐵   38p

 

6位 常闇 踏陰   36p

 

……………

 

上位6名がモニターに表示されていた。

 

 

 

 

『1位の爆豪、2位の破竜はヴィランポイントが他と比べて頭一つ抜けてるな。戦闘能力が高い分、他の受験生よりも殲滅力に優れてるのか?』

 

 

『一概にそうとはいえねぇ。1位の爆豪は爆破の個性を使って仮想ヴィランを倒しつつ、爆破音で他の仮想ヴィランを誘き寄せてる。結果的に囲まれる形になるが、驚異的なスタミナと戦闘センスで全部捌いてる。それに広範囲攻撃もあるから殲滅力も申し分ねぇって感じだ。2位の破竜は殲滅力って面だけでいえば爆豪には及ばねぇな。広範囲攻撃がないからな。だが身体能力の高さ、木刀を使っての戦闘術、それらを駆使して見つけた仮想ヴィランは一匹も逃がしてない。詰めの甘さが無いって言った方が適切か。総合的にどっちがいいかって言われると判断できねぇよ。』

 

 

 

 

なるほど。確かに判断に困る二人だ。俺、個人としては冷静に合理的に戦う破竜の方が好みと言えば好みだがな。

 

 

 

 

 

『それで?そろそろあいつらを投入するんだろ?』

 

 

 

『もちろんだぜ!さぁ…どうする?受験生達』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

試験会場G

 

 

 

 

 

 

俺を一塊になって襲ってきた仮想ヴィラン達を始末した後、残り時間を確認する。おおよそ3分か…これ以上ヴィランポイントを稼ぐ必要はないな。

 

 

 

『さてと…ヴィランポイントもそこそこ稼いだ。見た感じ市街地の被害がひどいな。個性使って戦えるからってむやみやたらに破壊していいってわけじゃねーのに…一旦市街地ま『ドォォォォン!』なんだ!?』

 

 

 

 

 

地を揺らすほどの大きな衝撃が走る。周りを見渡すとそいつは現れた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ははは…マジかアレ…』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それはプレゼント・マイクが会場で説明していたお邪魔虫。0pの仮想ヴィランだった。というか、想像以上にでかいな…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ん?アイツ、市街地に向かってねぇか!?

 

 

 

 

 

この奥側には誰も来てねぇ!ってことはスタート地点から近い市街地エリアで戦闘してる奴が多いって事だ!まだ人がいる可能性が圧倒的に高い!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

くそ!!急げ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜耳郎サイド〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『あんなのと戦えるか!!』

 

 

『早く逃げろ!!』

 

 

『踏み潰されて死ぬとか勘弁!』

 

 

『どけよ!早く逃げるんだよ!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウチは市街地エリアを中心に戦っていた所に大型仮想ヴィランが迫ってきたのが見えた。周りの人達は我先にと大型仮想ヴィランの進行方向から外れる為に移動している。

 

 

当たり前だ。あんなのに勝てるやつなんてそうそういない。正直な気持ちを言えばウチも逃げる一択なんだけど……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヒーローなのに逃げるだけでいいの???

 

 

 

 

 

 

 

 

もしかしたら、アイツの侵攻で崩れた瓦礫の中に誰かいるかもしれない。そう考えたら動かずにはいられなかった。ウチの個性はイヤホンジャック。索敵能力なら受験生の中でも高い方になるはず…すぐに避難できてない人を見つけて逃げればいい。せめてそれくらいはしないとヒーローじゃないもんね………

 

 

 

 

 

そう考えたウチは他の人とは逆方向に走り出して大型仮想ヴィランに向かっていく。

 

 

 

 

『早く!!!!…早く!!!!…』

 

 

 

 

全速力で大型仮想ヴィランの近くまで接近しつつ、

攻撃の影響がない所で地面にプラグを突き刺して、

誰かいないか神経を研ぎ澄まして探す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

反応がない。やっぱ誰もいない…???

いや…………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『誰か…誰か…た、たすけてぇ……』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

!?!?!?!?!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

声が聞こえた!!このビルの中のはず!!!

急ぐんだ!アイツがくる前に!!

どこ…どこにいるの…あ、瓦礫の間に!

 

 

 

『いた……大丈夫!?』

 

 

 

そこにいたのは女の子。

瓦礫が挟まって動けなくなっていた。

こんな量、一人でなら難しいけど二人なら……

 

 

 

んんぅー!!!!ズゥゥン……

 

 

 

『な、なんとかどかせられた…動ける!?』

 

 

『大丈夫……!!!!!』

 

 

『そっか!急いでここから逃げよう!!』

 

 

『ありがとう!!!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それが失敗だった。

 

 

 

 

 

外に出た瞬間、ウチは大型仮想ヴィランが

腕を振るった風圧で瓦礫ごと吹き飛ばされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『うっ……………』

 

 

 

 

 

 

生きてるけど…最悪だ。瓦礫で足が挟まってる…

 

 

しかも足が痛む。

瓦礫を退かせても逃げるスピードが出せない…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そういえばあの子は…良かった…

なんとか逃げれたみたいだ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドン…バキャ…グシャ……

 

 

 

『標的を捕捉中、標的を捕捉中…』

 

 

 

あの大型仮想ヴィランが少しずつウチに迫る……

 

死ぬ…の……???

 

仮に死ななかったとしても………

こんなんじゃ不合格になっちゃう………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

嫌だ……約束したんだ…

お父さんとお母さんに必ず合格するねって!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

足元にある瓦礫を退かそうとなんとかもがく!

でも、一向に動く気配すらない………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その瞬間、大型仮想ヴィランが目の前まで迫ってきた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『標的捕捉!標的捕捉!ぶっ殺す』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ダメだ……心に灯った反抗の火が消えかける…

 

そう思って無駄だと思いつつもウチは助けを呼ぶ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『だ、誰か……助けて………………』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『あぁ…今、助けてやる』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その瞬間、ウチの目の前にそいつは現れた。木刀を片手に絶対に退かないという強い意志を纏って。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜破竜サイド〜

 

 

 

 

 

 

なんとか間に合ったか!!!

 

 

 

 

ここに来る途中、見知らぬ女の子から話しかけられた時は焦ったぜ。『私を助けたせいで一人、大型仮想ヴィランの近くに取り残されたの!!私のせいなの!お願い!助けて!』

 

 

 

 

 

 

 

んな風に頼まれたら断れるわけねぇ。

 

 

 

 

 

 

あの人でもそうするはずだ。

いや、必ずする。あの人はそういう人だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それを聞いてさらにスピードを上げて現場に向かった。ギリギリのとこで間に合ったみたいだ。恐らくあの女の子もこっちに向かってるとは思うが来るまでに多少時間がかかるだろう。肝心のイヤホン少女は足を痛めてるみたいに見えるが…もしかしたら、他にも打撲や擦り傷の可能性がある。早く治療したいが、それは目の前に迫るコイツが許してくれなさそうだ。

 

 

 

 

 

 

まずはこいつをぶっ飛ばしてからだな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そう考えてる最中、

イヤホン少女は俺に話しかけてくる。

 

 

 

 

 

 

『アンタ…何してんの!ウチのことなんかほっといて早く逃げて!』

 

『はぁ!?何言ってんだ!?この状態のままほっとけるわけねぇだろ!』

 

『ウチは自業自得でこうなってる……アンタを巻き込むわけには…』

 

『違うな。人助けしてこうなったんだろ?さっきここに来る途中、お前が助けた女の子から聞いたよ。自分のせいで女の子が…ってな。それにその言い方。自分ならどうなってもいいように聞こえる。そんなの俺は絶対に許さねぇ。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それに………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『さっき聞こえたんだよ。助けて…って声が。

助けを求めてる人一人助けられねぇでヒーローに…

あの人を超える最高のヒーローになれるわけねぇだろ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そう言って俺は背中に木刀を仕舞う。

 

コイツを倒すには個性を使うしかない。

 

俺が使うのを忌避したこの力を。

 

誰かを…目の前にいる女の子を守る為に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『必ず守ってやる。』と少女に宣言する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして俺はあの日、初めてオールマイトと会った日のことを思い出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『力に善悪などない。それを扱う側の問題さ。どんな力でも正義の心を持って使えば人を助けられる力になる。反対に邪悪な心を持って使えば人を傷つける力になる。君はどんな心でその個性と向き合った?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今の俺は目の前の不器用で優しい女の子を助けたい。

理由はそれだけで十分だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『俺に力を貸してくれ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺の体内に宿るジーン達に呼びかける。

 

『サンダー・プロテクト・グロース』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『いくぜ…竜変身』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今…なんて言ったの…竜変身??

 

そうアイツが呟いた時の事をウチは一生忘れない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ぐッッッ、ぐぁぁぁぁぁぁぁ!!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大声で叫んだアイツは黒い渦の中に包まれる…

それが晴れた瞬間現れたのは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ド…ドラゴン……!?』

 

 

 

 

 

 

 

 

ドラゴンがいきなり目の前に…

どうなってんの!?

 

 

 

 

 

 

 

竜変身??

 

 

 

 

 

 

 

まさかアイツがこの竜だっていうの…???

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突然の事に言葉を発せないイヤホン少女を見て、

俺はほんの少しだけ悲しい気持ちを抱きつつも

安心させる為に少しだけ鳴く。

 

 

 

 

『グルルルルゥゥゥゥゥ…』

(そりゃ、いきなりこんなの見たらこえぇよな…)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

違う。怖がらせたいわけじゃないよね。

こいつはそんな奴じゃない。

今日会ったばっかだけど信じられる。

ウチを守るって言ってくれたのは嘘じゃない……!!

だからちゃんと言葉に出せ……!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

『ウチを守ろうとしてるんだよね…?』

 

 

!?!?

 

 

『グルゥ』(ああ)

 

 

『無理しないでよ??』

 

 

『グルゥ!』(了解!)

 

 

 

 

 

そういうと俺は翼を羽ばたかせて大型仮想ヴィランに急接近する!

 

 

(あんまり待たせたくないんでね。速攻でケリつけてやる。30秒で倒してやるよ!)

 

 

 

『グルオァァァァァァ!!!!』

(喰らえ!ドラゴンクロー!!!)

 

 

 

 

俺は竜の爪を相手の装甲に向かって振り下ろす!

爪は装甲を易々と豆腐みたく引き裂いた…が、

 

 

 

『標…-的…捕捉……ブッ…殺す……』

 

 

 

 

まーだ、生きてんのかコイツ。しつけぇな…

 

 

 

 

 

(だが、これでトドメだ。)

 

 

 

 

そう宣言して、俺は先ほどよりも高く上昇。降下の勢いもプラスして大型仮想ヴィランの頭頂部に噛み付き、大きく息を吸い込み…

 

 

 

 

 

 

『グラァァァァァァァァァァ!!!』

(終わりだ!サンダーブレス!!)

 

 

 

 

 

 

 

噛み付いた牙から高電圧の電流を

直接内部に叩き込む!!!

 

 

 

 

 

10秒後

 

 

 

 

 

(流石にこいつは耐えられねぇだろ?)

 

 

 

 

 

そのセリフと同時に大型仮想ヴィランは立ち尽くしたまま完全な機能停止に追い込まれた。

 

 

 

 

 

 

俺は降下しながら竜変身を解除。

着地してイヤホン少女の元まで歩いて行き、

笑顔を浮かべる。

 

 

 

 

 

 

 

『しっかり守ったぜ?イヤホン少女』

 

 

 

 

 

それと同時に

 

 

 

 

 

『それまで〜試験終了〜』

 

 

 

 

 

 

 

プレゼント・マイクの声がスピーカーから響く。

 

 

 

 

 

 

 

いつの間にか10分経ってたみたいだな。

合格してればいいが……それよりも

 

 

 

 

 

『歩けるか?イヤホン少『耳郎』あ?』

 

『イヤホン少女じゃなくて耳郎響香。ウチの名前!』

 

『あぁ、悪かったな。耳郎』

 

『ん。なんとか歩けるから平気』

 

 

 

 

そんなこと話してると

 

 

 

『おーいー!!!!!』

 

 

 

あ、あの女の子だ。置いてきちまったからな。

 

 

 

『はぁ…はぁ…はぁ…だ、大丈夫!?!?』

 

 

『コイツが助けてくれた。うちの為に助け呼んで

くれたんだよね?本当にありがとう』

 

 

『………良かったな』

 

 

 

 

 

 

そう話して、俺は静かにその場を離れる。

 

 

 

 

 

『ちょっと待って!まだ名前も』

 

 

 

 

『その前に耳郎はリカバリーガール?の治療受けてから来い。怪我したままじゃ親も心配するだろ。俺は試験会場の入り口にいるから。』

 

 

 

 

『……………わかった。』

 

 

 

 

 

耳郎をリカバリーガールに任せて今度こそ、

その場を離れる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

耳郎を助ける事ができた安堵の気持ちとあの場にいた他の受験者に対する少しの怒りを感じながら…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

耳郎と別れた俺は試験会場入り口でたむろっていた他の受験者達のもとに歩いていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『いやぁ…なんとかなったな』

 

 

『あの女の子が足止めしたおかげだろ?』

 

 

『逃げる時間稼ぎしてくれてほんと感謝だわ』

 

 

『ねー、そのおかげでほぼ無傷だしね』

 

 

『でも最終的にあの大型仮想ヴィラン誰かに壊されてたらしいよ。完全破損だって』

 

 

『マジ!?やべえ個性持ちがいるもんだな』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんな会話がずっと周りから聞こえてくる。

胸糞悪い会話だ。

 

 

耳郎が稼いだ時間のおかげで逃げられただと??無傷でいられただと??アイツはその間、一人で孤独に戦っていたのに……怖くて泣きそうな顔していたのに……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ふざけるなよ……………!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺が発した言葉にその場にいた全員がこちらを見る。反論してきそうな奴らもいたが全員が黙った。俺から溢れんばかりの殺気が今にもアイツらを襲いそうになっていたから。

 

 

 

 

 

 

 

『何がアイツのおかげだ…無傷でいられただ…アイツが一人で…どんな思いで戦っていたのかも知らないくせに軽々しく語るんじゃねぇぞ!』

 

 

 

 

 

 

 

『それくらいにしときなさいや』

 

 

 

 

 

荒れ狂う俺の殺気を鎮めたのは耳郎の治療を終えたリカバリーガールだった。

 

 

 

 

『リカバリーガール…アイツは大丈夫ですか?』

 

 

 

 

『多少の擦り傷と瓦礫が当たった事による打撲、足の捻挫さね。アタシの個性でほとんど全開してるから安心しなさいや』

 

 

 

『そうですか…ありがとうございました。

それと……すみません。ご迷惑をおかけして』

 

 

 

『気にしないことさね。君のそういう真っ直ぐな所、とてもヒーロー向きだと思うわ。どこぞの偉大な英雄を思い出すわね。

 

 

 

さて、今日の試験関係はこれで終了さね。各自荷物をまとめて後日の合否通知を待ちなさい。

 

 

 

それでは解散〜』

 

 

 

 

 

 

 

その言葉を確認して、俺は家に帰る準備を進める。そうすると治療を終えたと思われる耳郎が戻ってきた。

 

 

 

『ねぇ、待ってよ』

 

 

 

 

『ん?なんかあったのか?耳郎』

 

 

 

 

『名前教えて?ウチだけアンタの名前知らない』

 

 

 

 

 

そういえばそうだった………

 

 

 

 

 

『破竜…破竜 真人だ。』

 

 

 

 

『破竜か…うん。

 

 

今日は色々と助けてくれてありがとう。

 

 

お互いに合格して同じクラスなれたらいいね』

 

 

 

 

 

律儀だな…と内心で感心する。

それと同時に俺も言わなきゃいけないと思った。

 

 

 

 

 

 

『こちらこそだ。

 

次は雄英の同じクラスで会える事を期待する』

 

 

 

 

 

 

 

そう伝えて、今度こそ背を向けて歩き出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして俺の雄英受験は波乱に満ちた形で終了した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから数日後。

 

 

 

 

 

 

 

あれから雄英合否の通知は何もきていない。まさか落ちたのか…?実技、筆記とも問題はない……

 

 

いや、一つ不合格になる要因に覚えがある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それは協調性の無さだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

実地試験説明会場における緑谷と飯田、その他受験生とのいざこざに始まり、最終的には試験終了後に耳郎の頑張りと苦悩を軽く捉えていた他の受験者の対応にダメ出し……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

落ちる要素満載じゃねぇか!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あぁぁぁぁぁぁぁ…俺はなんて事を……

正しい事をした自覚はある。あるけど…大切な約束を守れない予感がして内心でオールマイト本当にごめんなさい…と頭を抱えて謝り続ける。

そうして唸っていると唐突にインターホンが鳴る。

 

 

 

 

内容を聞くと宅配らしいがなんか頼んだか??

 

 

 

 

 

 

 

雄英からのお届け物だった。この時期に来るとしたら合否通知。にしてはやけに封筒の中身が薄い…

 

落ちたかもしれん…

 

いや!諦めるな!まだ可能性はある!

俺は深呼吸をした後に封を開けると開けた瞬間、

俺にとって恩人とも言える人が映し出される。

 

 

『わーたーしーが、投影された!!』

 

 

「な!オールマイト!?!?」

 

 

映し出されたヒーローに俺は驚いていた。

5年前に大事な要件を理由に連絡を断って以降だ……

 

 

『久しぶりだね、破竜少年。元気だったかい?』

 

 

『えぇ、元気でしたよ。あなたのおかげで。

でもなんでこの合否通知にあなたが?』

 

 

『実はこの春から、雄英に勤めることになってね。

君と会えるのを楽しみにしていたよ!』

 

 

雄英に勤めるのか!? え……大丈夫???

生徒に無茶な訓練させないよね?

 

 

『まあ私のことはさておきだ。気になるのは入試結果だろう!筆記試験は平均95点の最高100点。素晴らしい成績だ!そしてヒーロー学科のメインとも言える実技。君のヴィランポイントは64ポイント!これだけでも実にすばらしい成績だが、我々が見ていたのは敵ポイントだけにあらず!』

 

 

『……………』

 

 

『我々ヒーロー科はただ戦闘能力が高ければいいというものではない!誰かを救け、守る力も重要なヒーローの素質!というわけでこちらは完全審査制救助レスキューポイント!人助けを…人として正しいことをした人間を排斥するヒーロー科があってたまるかって話さ!綺麗事?上等さ!綺麗事を命がけでやるってのがヒーロー!君は耳郎少女を助けるために大型仮想ヴィラン、ゼロポイントを完全破損させた。君の救助ポイントは96点!計160点でぶっちぎりの首席合格だ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本当に強くなったな。破竜少年。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その言葉を聞いて俺は一瞬緩みそうになる顔に力を入れて再度引き締める。そして力強くあの日と同じように恩人に宣言する。

 

 

 

 

『まだまだこっからですよ。俺は。』

 

 

 

 

 

 

『正しい力と強い心を

   持った人間を全力で歓迎する。来いよ。

      

 ここが君の…破竜少年のヒーローアカデミアだ。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

桜舞う4月。

 

 

 

 

 

 

 

背中に馴染んだ愛刀を背負い、

真新しい制服を着こなしてドアを開ける。

 

 

 

 

 

 

『よし……行くかっ!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そういって彼は駆け出す。

 

 

 

これから出会う沢山の友人、ライバル、そして……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まだ見ぬ悪意達との辛く激しい戦いが始まる事を…

彼はまだ知らない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 







あとがきです。

ついに個性の一部を初披露です!
良かったね破竜君!!




彼が今回使った技、ジーン、形態について







1.ドラゴンクロー

ドラゴン化した状態で振り下ろす竜の爪。鉄くらいならあっさりと引き裂く程の切れ味を誇ります。

2.サンダーブレス

ジーン『サンダー』を使って竜変身することで使用可能な技。口に触れている場所から高電圧の電流を流し込みます。また、ブレスと銘打ってることもあり、咆哮と同時に前方に流すことも可能。


使用ジーン


1.サンダー

雷の力を宿すジーン。5年間の修行により通常状態でも一部の力を引き出せるようになっておりその際は威力によって3段階に分けて放出している。ちなみに今回の『ババル』は2段階目。


2.プロテクト

防御を増加させるジーン。体力と防御の力を高める代わりにスピードを多少犠牲にする。中型のドラゴンに変身する時はだいたいこれと併用することが多い。


3.グロース

プロテクト同様に増強系のジーン。竜変身に使用したジーンの出力を1段階上げ、より強固なドラゴンへと進化させる。




変身形態


1.ドラゴン

ジーンを二つ使用して変身できる形態。作中では中型と呼ばれている。全体的にバランスの良い形態ではあるが、出力面においては小型以外には2歩劣る。その分、増強系のジーンと併用する事でその弱点はある程度解決可能だが、反動も大きい。変身する時は大体『プロテクト+各種属性ジーン』を使用する事が多い。



以上になります!
※少しわかりづらいですね。語彙力のなさが恨めしい…



また感想や評価、お気に入り等お待ちしております!


次回予告





俺の雄英生としての日々は今日から始まる



『アンタ…』『破竜くん!?』『君は!?』

『はは…運命…初めて信じたかも』





『最下位のやつは除籍だ』




次回!
半人半竜のヒーローアカデミア



『入学初日のピンチ!?個性把握テスト!』






『この程度…乗り切ってみせるさ』





更に向こうへ!Plus ultra!!!
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