半人半竜のヒーローアカデミア 作:十希
はじめに
皆様、いつも本作品をお読み頂き、誠にありがとうございます!
ようやく本作も50話を突破しました!
本日の真夜中に50話を記念したプロフィール紹介もして、さらに本作キャラ達及び原作キャラ達の魅力を引き出せるように頑張っていきます!
お気に入りしてくれた下記の方
ノートレス ゆいちょむ 不老不死の仔猫 地球防衛軍兵士 みーくん 滅龍白亜 Takiyasya w# 南風 サモワン Nasu@
本当にありがとうございます!
それでは本編をお楽しみ下さい!
『新たな出会い!雄英ビッグ3!』
翌朝
『『喧嘩して謹慎!?』』
朝から寮内に芦戸と葉隠の声が響き渡る。その原因はボロボロになっていた緑谷と爆豪の2人。
『なぁ…俺、お前らが外に出る前に問題起こすなよって忠告したはずなんだけど?』
『ご、ごめんなさい…』
『善処してやるって言ったろーが!』
緑谷は素直に謝り、爆豪はそんなこと知らんと言わんばかりの顔で俺を睨みつける。
『馬鹿じゃん!』
『ナンセンス⭐︎』
『馬鹿かよ!』
『愚の骨頂』
『ぐぬぬぬぬ…』
俺以外のメンバーからも非難の嵐が飛んできてしまい、流石の爆豪も反論のしようがない。
『その…仲直りできたの?』
『仲直りっていうほどのものでも…ううん…言語化が難しい………』
『よく謹慎で済んだものだ…!では、これからの始業式君らは欠席だな!』
『爆豪…仮免補講どうする?』
『うるせぇ…テメェには関係ねぇだろ。』
緑谷は飯田と麗日、爆豪は轟と各々会話して今後について確認していた。轟については一蹴されてるけど…
つーか…
『みんな、そろそろ時間だから向かおう。』
『ハッ…!そうだな、みんな彼らについては戻ってからまた話そう!』
『じゃ、掃除よろしくなー』
『ぐぬぬぬぬ……!!』
ケタケタと笑いながら爆豪を挑発する上鳴。お前そんなことして大丈夫?謹慎明けに痛い目に合わなきゃいいけど。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
『みんないいか!列は乱さずに迅速に!まっすぐになってグラウンドへ向かうんだ!』
『いや、おめーが乱れてるよ』
『んんんーー!!委員長のジレンマ!』
『ほどほどにしてこうな』
相変わらず手をカクカクさせて俺達を誘導する飯田委員長を見て毒気が抜かれる。今日はホイッスルを持ち出してないだけマシか?
『そういえば、今日は入学式出るんだな』
『ね、ウチらは個性把握テストのせいで出れなかったら今回もなんかあると思ってた。』
『物凄く今更なんだけど、破竜くんって首席なのに入学式いないって良かったのかな?』
『へ?なんで?』
『ほら、挨拶とか…』
『『『 あぁ〜 』』』
確かによくよく考えてみたら合格した時に雄英高校から首席だからという理由で入学式の挨拶考えておいてねって言われた記憶がある。
俺がやらなかった事で次席の人がやるかと思ったが、次席はあの
すると、A組の目の前に立ち塞がる嫌味ったらしい金髪が現れる。
『聞いたよA組!二名!そちら仮免落ちが二名も出たんだってェェェ!!?』
『うわ…出た。』
『B組、物間!相変わらず気が触れてやがる!』
『あ、さてはまたテメーだけ落ちたな?』
『はっはっはっはっ!!!』
切島は林間合宿時の経験から今回も物間のみ仮免試験に落ちたと推察するが…
スン
『いや、どっちだよ!!!!!!!!!』
『こちとら全員合格!水が空いたねA組!』
全力のドヤ顔を披露する物間に呆れた顔をする拳藤。
『わりぃ……みんな。』
『いやいや!アイツが勝手に言ってるだけだから!気に病むなよ轟!』
『そうだぞ。そんなに気にすんなって』
『フフフ…悔しいだろう?破竜真人。』
『いや、別に?』
あえて口には出さないが、仮免合格したくらいで水が空いたとかそういうものじゃないと思う…あくまで仮免は今後、ヒーロー活動をする上での制限を無くす手段の一つだ。大切なのは…
『手にした資格で…何を成すかだろ?』
『………………………………………』
俺の一言で物間は黙りこくってしまう。そんな空気をぶち壊したのは呆れた顔をしていた拳藤だ。
『あーあ、言われちゃったねー』
『ふん、お前に言われなくてもわかってるよ!今期は直接対決して雌雄を決してやる!』
『直接対決?』
『ブラドティーチャーによるゥと、後期ィはクラストゥゲザージュギョーあるですミタイ。楽しみシテマス。』
頭に角がついた外人風の人が俺の疑問に答えてくれた。なるほど、面白いじゃん。
『へぇ…腕がなるじゃん!』
『その時になったら全力で相手するまでだ』
切島と俺の宣戦布告を受け取った物間は外人の人にこそこそと何かを伝えていた。
『ボコボコニ打チノメシテ……ヤンヨォ?』
『変な言葉教えんな!』
あははははははと笑う物間の眼球に拳藤の指が直撃する。こんだけやられてるくせにすぐに復活するあたりこいつの回復力はゾンビ並みだな。
『おーい、後ろ詰まってんだけど』
この声は…
『すみません!みんなすぐに移動しよう!』
『かっこ悪ぃとこ見せんなよな』
そこには心操を筆頭に歩いてくる普通科の面々がいた。そういえば、体育祭以降、中々話す機会も会う機会もなかったから新鮮な気分。
『久しぶりだね、心操。』
『久しぶり。お前、結構大変だったみたいだな。』
『やっぱ、謝罪会見見てたんだ?』
『まあ…な。だからといって、お前の事を酷いやつだとは思わない。知ってると思うけど、俺はそういう先入観が1番嫌いだし、何よりお前とちゃんと話していい奴だったのは知ってるからな。』
『あんがと』
『お、久しぶりじゃん、心操。』
『元気だったか?』
『耳郎に尾白…お前らも元気そうで何よりだ』
俺達の会話に耳郎と尾白も交ざり、体育祭の騎馬戦メンバーが揃った中、俺はあることに気づく。
『あれ…お前なんか体ゴツくなったか?』
『ね、ウチもそう思ってた。』
『この体のゴツくなり方は相当鍛えてる…たぶん俺達の訓練に近いレベルで鍛えてるよね?』
『まぁ、俺も色々あってな。』
体育祭から2ヶ月と半分…相当努力してる。ヒーロー科に来るとしたら来年だと思ってたけど、もう時間の問題か?
『まだ形になってないから深くは言わない。でも、俺だってお前らに追いつきたいと思ってるからカッコ悪いとこ見せんなよな。』
そう言って俺達から離れ、普通科の中に戻っていく心操を見送ると尾白が話出す。
『負けるわけには行かないな…ヒーロー科の一員として。心操にも他の科の人たちにも…』
その目には強いライバル心が宿っているように感じた。
尾白のいいところってやっぱりこういう所だよな…実直で誠実な性格。良くも悪くも癖の強いメンバーが多いA組の中ではどうしても地味にみられがちだけど…
『ウチらも負けてらんないね。』
『もちろんだ。まだまだ俺らは強くならなきゃいけねぇんだからな。』
『さァさァ君達も!私語は慎んで早くグラウンドへ向かうんだ!』
『悪い。2人とも飯田委員長がお呼びだ。早くグラウンドへ向かおうぜ』
『あぁ!』『うん!』
グラウンド
『やぁ!みんな大好き小型ほ乳類の校長さ!最近は私自慢の毛質が低下しちゃってね…ケアには一苦労なのさ。それは人間にも言えることなんだけど亜鉛ビタミンを効率よくとるようにしてるんだけどやはり1番重要なのは睡眠だね!生活習慣の乱れが毛には最も悪いのさ!みんなも毛並みに気を使う時はまずは睡眠から気をつけることさ!』
『なげぇ…』
『ウチも同感…』
『っていうか、物凄くどうでもいい』
サワサワ
『尾白の尻尾を触りながら言うんじゃねぇ。なんか、複雑な顔になってるだろ。』
『毛並み云々は俺のこと言われてる気分になる…』
俺たちがコソコソと話している間も校長先生の話は続く。
『生活習慣が乱れたのはみんなもご存知の通り、夏休みの事件が起因する。柱の喪失。あの事件の影響は予想を超える速さで現れ始めている。これから社会には大きな混乱が待ち構えているだろう。特にヒーロー科諸君にとっては顕著に表れる。2、3年の多くが取り組んでいる"
『
『破竜、知ってる?』
『いや、わかんない。』
職場体験の発展系みたいなものか…?そういえば、リューキュウさんやレイ兄さん、事務所のみんなからは次はインターンの時に来てくれって言われたがそもそもの話、俺達一年生が参加できるものなのか?
まぁ、気になることはたくさんあるが、詳しいことは相澤先生に聞くのが1番だろうと思い、思考を打ち切る。合理を好むあの人の事だ。浮き足立つ俺たちを見ればサラッと教えてくれるはずだ。
『さて、話も長くなったからこの辺で終わるとするよ。経営科も普通科とサポート科もヒーロー科もみんな社会の後継者であることを忘れてないでくれ。』
そう言って壇上を下りる校長先生。
後継者か。オールマイトがずっと背負ってきた平和の象徴としての看板。それを次に背負うのは…
俺の脳裏に緑髪のライバルが浮かび上がる。
『……負けるつもりはねぇけどな。』
その後はハウンドドッグ先生が壇上に上がって生活指導についての話が始まったが…
『グルルル…昨日ゔゔ…ル"ル"ル"ル"ル"……寮のバウバウ!慣れないバウッバウッ!!生活グルル!バウッバウッ!あォォォォォォォんんん!!!!!』
何言ってるか全くわかんねぇ…寮がなんちゃらまでしか聞き取れないし、これじゃ何を注意してるかわからん。
『ええと、「昨晩喧嘩をした生徒がいました。慣れない寮生活だとは思いますが、節度を持って行動しましょう」とのことでした。』
———ハウンドドック先生何だったんだ…
『キレると人語忘れちまうのかよ…雄英ってまだまだ知らないことたくさんあるぜ…』
『緑谷さんと爆豪さん…立派な問題児扱いですわね。』
雄英の新たな面に驚愕する峰田と全校生徒の前で問題児扱いされた緑谷と爆豪の2人を今後を嘆く八百万。
『それでは、3年生から教室に戻って…』
三年生から順番にゾロゾロと退出していく中、ある3人は破竜の姿をずっと捉えていた。
『ねぇねぇ知ってる!? リューキュウとレイから聞いたんだけど、あそこにいる1年A組の人!この前、インターン先の事務所に来たんだって!みんなの話聞いてたらすっごく強いって言ってて凄く気になっちゃうなぁー!!それとそれと!今回喧嘩したの同じ1年A組なんだって!ケンカの子!ねぇねぇ!知ってた!?ねぇ!聞いてる?』
可憐な容姿、スタイル抜群の青髪美少女が破竜を見ながら前にいた男性2人の背中をバシバシ叩きながら話しかける。
『凄いね…俺と違って容姿端麗、今年の首席、雄英体育祭優勝者…自信に満ち溢れる要素は沢山あるみたいだ。それと波動さん、背中バシバシ叩かないで。少し痛い…』
無造作な髪、そして自信のなさが容姿に出ている卑屈そうな青年が自虐をしながらも冷静に彼を分析する。
『2人とも。気になるのはわかるけど、今は抑えていこうね。少ししたら直接話せる機会があるんだからさ!』
この前の謝罪会見を見た時から物凄く気になってた。あれだけの過去を暴露されたにも関わらずその目はまっすぐでとてもヒーローらしい。
2人にはああ言ったけど…
『俺も気になるね!破竜真人!』
1年A組に新たな風が吹き込もうとしていた。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
教室に戻った俺達は相澤先生から今後の動きと当面の目標を確認していた。
『まぁ、今日から通常通りの授業を進めていく。かつてないほどに色々とあった時期だが、それに惑わされる事なく、学生の本分を全うするように。今日は座学のみだが、後期はこれまで以上に厳しい訓練になっていくからな。』
校外学習についての説明はなしか…芦戸なんかは特に動きのない1日に退屈なのか後ろの席に梅雨ちゃんに話しかけ始めている。
しょうがないか…
『相澤先生一ついいですか?』
『ん?なんだ破竜。』
『さっき、始業式の時に話が出たヒーローインターン。個人的には職場体験の発展系のものだと思っていますが、詳細を聞いても構いませんか?』
『そういや校長がなんか言ってたな!』
『俺も気になっていた。』
『先輩方の多くが取り組んでいらっしゃるとか…』
『わかった…話すから一旦落ち着け。』
ガヤガヤし出した教室を一睨みして鎮める相澤先生。みんなもそれなりに味わった事もあってか、ものの数秒で教室が静かになった。
『元々、後日やるつもりだったが…今やる方が合理的か。』
そう言って相澤先生は説明を始めた。
俺の想像通りと言えばその通りだが、職場体験の本格版という認識で間違いないようだ。
『へぇ…そんな制度が…。ん?
じゃあ体育祭の頑張りはなんだったんですか!?』
突如として叫び出した麗日を飯田と砂藤がどうどうと宥めるが麗日の憤りは止まらない。
そうか、麗日は親の為にあの体育祭を誰よりも頑張っていたって話だったからな。そりゃあ、こういう反応にもなる。
『そんな単純な話じゃないさ。』
『なんで!?……で、ですか?』
相澤先生の目が怖くなったのを察したのか、勢いを多少弱めつつ質問を投げかける麗日。
『これは授業の一環ではなく、任意のヒーロー活動だからだ。仮免を取得したとはいえ、お前らはまだまだヒヨッコの新人ヒーローでしかない。どんな人間かもわからない奴をいきなりプロの現場に放り込めるわけないだろう。そこで役立つのが…』
『雄英体育祭の結果さ。実力や性格、諸々を加味した上で興味がある生徒を職場体験で指名。俺達とプロの関係性はそこで生まれている。
体育祭で得た指名をコネクションとして使う関係上、体育祭で活躍できなかった人間はそもそもの話、活動自体が難しいって話ですよね?』
『概ね破竜に言われちまったが、まぁ、そういう事だ。わかったら座れ。』
『はい…早とちりしてすみませんでした。』
ようやく理解できたのか麗日はしょんぼりしながら席に着いた。
『ただ、一年生で仮免を取得した例はあまりない事。そして敵連合の活性化に相まってお前らの参加は慎重にならざるを得ないという状況だ。』
俺個人としては校外学習というものに非常に興味があるが、寮生活になった経緯を考えれば学校側からOKが出る可能性はかなり低いだろう。
とりあえずは頭の片隅にでも入れておけばいいか。
そして夕方
ススス…
『あれぇ〜、こんな所にホコリが…。このホコリはなんです爆豪くん。』
『アヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!!』
『そこはデクの野郎だ!ざけんな!オイコラ!テメェはまともな掃除もできねぇのか!?』
『わあぁぁ!!ごめん!』
『ハァ…』
窓際のホコリを小姑のように細かくネチネチと指摘する峰田と瀬呂を見て俺はため息を吐く。
普段、爆豪に同情することはほとんどないが、これに関しては同情せざるを得ない。恐らくアイツがやったであろう場所は綺麗に清掃されている分、怒りも人一倍だろう。
すると耳郎と上鳴がこっちに来た。
『ね、破竜。アンタさ、ヒーローインターンどうする気なの?』
『そうだな…リューキュウさんとレイ兄さんの所に行けるなら行きたいな。神野での傷も治ってるみたいで活躍中らしいし。二人は?』
『ウチは体育祭でデステゴロさんが指名くれたけど、こういうインターン系ってやってるのかわかんなくてさ。聞きたいけど忙しいから中々難しそうなんだよね。』
『俺は指名なかったからそもそも活動自体難しいと思うんだよなぁ…2人は指名あったから羨ましいぜ。』
任意の活動ってだけあって受けるハードルも高いみたいだな。恐らくリューキュウさん達は雄英からのインターン生を1人受け入れてるって話だから俺が行く分には問題ないはず。
そんな俺達の会話が気になるのかこちらをチラチラとみてくる人物がいた。それは珍しい事に爆豪だ。まぁ、性格が邪魔をしてるみたいで素直に聞けない様子だけど。
『聞きたいなら教えよっか?』
『っ!? チッ! テメェに聞かんでもクソ髪から教えてもらうわ!』
『素直じゃないね。』
『同感。懐かない犬みたい。』
『爆豪犬ってこと?ぷっ…あははははは!!』
『テメェ…いますぐそのアホ面爆破し殺してやろうか…!!!』
『謹慎伸びるからやめときなよ。』
『ウルセェ!!』
そう言って上鳴を追いかけ始める爆豪。
『ひっ!助けて破竜ー!!!!!!』
『自業自得。バカにしすぎだからそんな目に遭うんだよ。一回くらいは制裁喰らっとけバ上鳴。』
『いやァァァァァ!!助けてぇぇぇ!!!』
談話室で追いかけっこが始まった爆豪と上鳴をみて全員が笑い始める。
そんなこんなであっという間に3日が経ち、今日は緑谷が学校に復帰してくる日だ。
『ご迷惑おかけしました!!』
『デクくんオツトメご苦労様!』
『オツトメって…つか、何息巻いてんの?』
『本人としてはこの3日間で置いてかれたって感覚なんだろう。その分を1日でも早く取り戻したんだろうね。』
『納得』
フンスッ!という擬音が聞こえるくらい全力で挨拶した緑谷を見て、麗日は明るく出迎え、隣にいた耳郎はなんとも言えない気持ちで見つめる。
『それと破竜くん』
『ん?どしたの?』
『相澤先生から聞いたよ。君が僕とかっちゃんのこと凄く気にしてたって。ありがとう。』
なんだ。そんな事か…
あえて2人とは詳しく話していないけど、前に比べて多少二人の間に流れる空気感が変わってる気がする。
『どういたしまして。』
『それと…みんなに話した君の過去のことも相澤先生が掻い摘んで僕達にも説明してくれた。君のご両親の事、オールマイトとの出会いも…』
『そっか。』
『僕もみんなと同じ気持ちだから!君が困った時はいつでも助けるからね!』
『あー、嬉しいけどほどほどにしてよ。俺を助けた結果、お前が傷ついたらお前のお母さんになんて言えばいいかわかんねぇから。』
『あははは…善処します。』
ガララララ
『おい時間だ、座れ。』
俺達は雑談もほどほどに素早く席に着く。
『よし、緑谷も戻った所で本格的にインターンの話をしていこう。入っておいで。』
視線をドアの方に向けるとスーっとドアが開き3人の男女が教室の中に入ってくる。
『職場体験とはどういうところが違うのか、直に体験している人間から話してもらう。』
その中の一人、金髪の男子生徒を見た緑谷の顔が驚愕に変わる。なんだ知り合いか?
『多忙な中、都合を合わせて来てくれたんだ。心して聞くように。現雄英生の中でもトップに君臨する3人。通称:ビッグ3のみんなだ。』
『これが雄英生のトップ…』
『あの人達が…そんな感じの人達がいるっていうのは聞いたけどあるけど…』
『びっぐすりー!!』
『なんかすげー美人なひといる!なあなあ!破竜はどう思うよ!?』
『俺?』
3人をサッと一瞥する。個性は知らないが、身に纏う空気が学生のレベルじゃない。
特に…
『ん?どうしたのかな!』
金髪のこの人…
本当に強いと俺の勘が警鐘を鳴らしていた。
『なんか…見過ぎじゃない?』
『へっ?』
隣に座っている耳郎が顔を少しだけプクッと膨らませながら、複雑そうな表情で俺を見つめる。
なんでそんな顔してるのかどうかわかんないけど、めちゃくちゃ可愛いので心の中でシャッターを何枚も切りつつ答える。
『そりゃ、雄英トップ3って言われてる人がいたら気になるしな。俺としてはあの金髪の人が1番気になるところだけど。』
『へ?あ…そ、そうだよね。』
『…? なんかあった?』
『な、なんでもない!』
そんなやりとりを見ていた上鳴は
『はぁ!?お前、あの美人さん気にならねぇのかよ!』
『そこはどうでもいい。』
『そこ3人うるさい。じゃあ、手短に自己紹介してくれ。まずは天喰から。』
ギンッ!!!!
天喰と呼ばれた人は目力全開で俺達の事を威圧する勢いで睨みつける。
『駄目だ…ミリオ、波動さん。
ジャガイモだと思って望んでも顔以外が人間なら依然、人間にしか見えない…どうしたらいい…言葉が出てこない。頭が辛い…真っ白だ…
帰りたい!!!』
カタカタと震え出した天喰さんは黒板に頭を預けてそのまま黙りこくってしまう。
『な、なんなんだこの人…』
『あ、聞いて天喰くん!そういうのノミの心臓って言うんだって!ね!人間なのにね!不思議ー!』
一人目の紹介も終わってない中、真ん中にいた女の人が話し出す。そうか…この人がリューキュウさんとレイ兄さん、事務所のみんなが話していた俺と入れ違いで出ていたインターン生。
『彼はノミの天喰環。それで私は波動ねじれ。今日は校外活動について皆にお話して欲しいという事で頼まれてきました!』
あれ、おかしいな。みんなの話じゃ物凄い変わり種だって聞いてたけど、とてもそんな変な風には見えない。
すると、その人は俺の目の前に来る。
『…どうしましたか?』
『ねぇねぇ!リューキュウとレイから聞いたよ!君が前に事務所に来てくれた子だよね!?』
『はい、職場体験の時にお世話になりました。』
『君の個性すごく強いってみんな話してたの!ねえねぇ!竜変身ってどんな個性なの!?色々なドラゴンになるって聞いたけど、どれだけ種類があるの!?そもそもジーンっていうのはなんなの!?自分の中でお話できるの!?ねぇねぇねぇねぇ!』
『そ、その…ちょっと落ち着いてください。』
マシンガンのように絶え間なく質問を投げかけてくる波動先輩に流石の俺もなんて言えばいいのかわからなくなってしまう。
答えられなかった俺に興味を無くしたのか今度は他の生徒達に絡み出す。障子のマスクに轟の火傷、芦戸の角に峰田の髪の毛、梅雨ちゃんの蛙はアマガエルなのかヒキガエルなのか、尾白の尻尾についてなど、その好奇心は止まる事はなかった。
さっきはしっかりしてる人だと思ったが、この人は確実に変な人だ。それと峰田、お前は後で説教からの制裁だ。
『合理性に欠くね…!』
『イレイザーヘッド!安心してください大トリは俺なんだよね!』
そう言うと耳に片手を当て
『前途ーーー!!!?』
このパターン、雄英試験の時もプレゼントマイクがやってたなぁ…。あの時の経験を思い出し、続く言葉を告げる。
『……多難ですか?』
『そうそう!!いいね!!!ツカミは失敗したかと思ったけど君みたいな子がいてくれて嬉しいよ!俺の名前は通形ミリオ!宜しくね!ハッハッハッハッハッハ!』
自己紹介しながら大声で笑い始めたその人を見たA組全員戸惑いを隠せない様子だ。事実、俺も前の二人に比べて圧倒的に困ってる。
『……3人とも変だよな?BIG3っていう割には』
『風格が感じられん。』
何人かは本当にこの人達がBIG3なのか疑っている。確かに言動や行動だけ見ればそう言いたくなる気持ちもわかるが…
『いや、この人達はちゃんとした人達だよ。』
『なんでそう思うの?』
『……みんな気づかないのか?』
常闇は風格を感じられないと言ったが、それはあくまで表面的なものに過ぎない。今でこそふざけ倒しているが、最初入ってきた時のあの空気感は一切変わってない。
『……うんうん、君はやっぱりよく見てる。俺としてはこのまま説明するのもアリだと思ったけどやっぱりやめよう。それじゃあ君たち、全員で俺と戦ってみようよ!』
『え………えぇーー!!!!!!』
『俺達の経験をその身で感じ取って貰った方がとても合理的だと思うんですよね!どうですかイレイザーヘッド!』
『好きにしろ』
『それじゃ先生から許可も取れた事だし、体育館γに移動しようか!』
そう言って先導する通形先輩に着いていくA組。そんな中、相澤先生が俺を呼び止める。
『相澤先生?』
『お前なら気づいてると思うが、先に言っておくぞ。アイツは強い』
『………はい。3人とも強いのはわかっていますが、通形先輩、あの人だけは別格だ。』
『あぁ、アイツはプロも含めて現在No.1に最も近い男だからな。』
『……は?』
聞き間違いか?今…プロも含めてって言った?
『精々、頑張れ。』
そう言って体育館に向かう相澤先生。
プロも含めてNo.1にもっとも近い…まさか、あのエンデヴァーのおっさん以上って事か?それは流石に言い過ぎだと思いたいが、あの相澤先生が嘘をつくとも思えない。
だが俺はそんな話を聞いて、自分の血が沸騰して燃え上がるような感覚が身体中を駆け巡っていた。
そんだけ強い相手ってことかよ……!!
『想像以上だ……ワクワクしてくるぜ!』
みんなに引き続き、俺も体育館γへとむかう。
あとがきです。
ここからインターン編に移っていきたいと思います!僕個人としてはここから先の展開をどうしようかいまだに悩み中です。時間がかかるかもしれませんが一生懸命考えるのでお待ち頂ければ幸いです!
皆様の感想や評価など、お待ちしてます!
これからも頑張るのでお付き合いください!
ではでは、次話もお楽しみに!
次回予告
『通形ミリオは俺の知る限り…最もNo.1に近い男だぞ。プロも含めてな。』
『ぺっ…少し効かされちまった。』
『あの二人が認めるだけあるなぁ〜。』
『みんな倒れてるけど…君はどうする?』
次回!
半人半竜のヒーローアカデミア
『No.1にもっとも近い男!』
『一対一でやらせてもらう。覚悟しろよ…本気で行く!』
更に向こうへ!Plus ultra!!!