頭文字D 峠の弾丸   作:ペンギン太郎

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 活動報告欄にてリクエストを開始しました。
 皆様からの募集を集めてますのでどしどし投稿して下さい。

 今回は原作通り拓海VS真子・沙雪でオリ主の出番は控えめですが何卒お願いしますね。


ACT.25 熱風!激走!碓氷峠

 

 拓海にとって初めての対外バトルが始まっては、先頭をブルーのシルエイティが駆け抜けその後をハチロクが追い。真子がアクセルを踏み加速していくと拓海は真子の走りに合わせてはアクセルを踏みハチロクを加速させる。

 シルエイティがコーナリングする際リアを滑らせコーナーを抜けていくとハチロクも同じようにリアを流してはコーナーをクリア。そこで真子がギアを上げ立ち上がりで加速させるや拓海もギアを上げてはスピードを上げる。

 

 

 「(速い…!!)」

 

 

 初めて走る碓氷峠にてシルエイティに食らいついては後を追っていく拓海であったが。走り慣れている秋名と違い感覚が掴めていないのか後ろからついていくので精一杯であった。

 

 

 「(すげーヤバい。俺にも行けるか!?あっちが行けるなら…こっちがいけないってことねえだろ!!)」

 

 

 拓海は前を駆け抜けていくシルエイティに引き離されないよう必死に食らいついては後に続いていく。

 

 

 「次インベタ、グリップで!!」

 

 

 真子はナビシートに座る沙雪の指示に従いつつ車を操作しては道幅の狭いコーナーを通り抜けてはクリアする。

 

 

 「上手いよ真子!!」

 

 

 沙雪は褒め言葉を挟み的確に指示を出しては真子をリードするがその表情に笑みはなかった。

 

 

 「なかなかやるじゃない。並の走り屋じゃないね食いついてくる!!」

 

 「そうでなくちゃね…。先の楽しみがなくなるわ…」

 

 「どこまでついて来れるかしら?まだまだこんなもんじゃないよあたし(・・・)達の本気は!!」

 

 

 シルエイティはペースを上げては走りにキレが増していき後ろから追いかけるハチロクをじわじわと追い詰めるのであった。

 

 

 「(きち――っ!!乗れてないぜ俺乗せられているだけだ!!これじゃジェットコースターと同じだけだ!!自分でリズムを作れてないからこえーのなんのって…!!)」

 

 

 拓海は初めての碓氷峠を走り慣れてないのか車を右往左往と曲げながら追いかけるがその走りには安定性はなくフラフラしていた。

 

 

 「(だけど、ここで離れたら絶対追いつけない!!堪えろ!!コースを知らないってのは想像以上のハンデなんだな)」

 

 

 ようやく地元以外の場所で走ることがどれだけ厳しいことか気付いた拓海であったが、今更何言っても後戻りできない為冷静さを保ちながらも必死にステアリングを握ってはシルエイティのラインに合わせ食らいついていくのである。

 

 

 「(集中力を切らしたら崖に張り付くか谷底行きだ!!)」

 

 

 

 

 

 拓海が追っていく中でシルエイティに乗っている二人はハチロクが自分達の予想以上の走りをする様を見ては評価する。

 

 

 「流石に今評判の秋名のハチロクだね。そう簡単にちぎらせてはくれない!!」

 

 「これからよ。右かと思えば左の碓氷のコーナーの恐ろしさを!!」

 

 「次右、狭いよ!!」

 

 「OK!!」

 

 

 真子はコーナーに入る手前でブレーキを踏み、ヒール&トウで回転を合わせてはステアリングを全開で回しドリフトで切り抜ける。

 

 

 「(速いっ!!でもっ、離されてたまるか。相手が曲がれるなら俺だって…!!)」

 

 

 

 

 

 碓氷峠 スタート地点

 

 

 「タケル、お前さっき拓海が相手の走りに合わせてはコースに慣れていくのが狙いだと言っていたよな?」

 

 「言いましたよ。何か問題でもありましたか?」

 

 

 拓海が戻ってくるのを待ち構えていた池谷はスイスポのドライブシートに座って待機しているタケルに先程話した件について聞くのであった。

 

 

 「信じらんねえこと言うよなお前、どういう頭してんだ?それってすげえ単純な思いつきだけどよォ」

 

 「でもそれってある意味凄い思いつきだぜ。お前や拓海ぐらいの技術(テクニック)があれば思いつきもしねーぜ」

 

 「そうですか?確かに突っ込みで限界超えなければやれますけど拓海のことですから走っていく途中でコツを掴んではバトルに勝ってくれますよ」

 

 「だよな。できますよ勿論!!」

 

 「しかし、相手はなんたってこのコースを知り尽くしている真子ちゃんのシルエイティだぜ。当然ギリギリまでスピードを上げていくだろうから拓海も同じスピードで突っ込んで行くんだ。この何も知らない初めての碓氷で…。寒気がするぜ、考えただけでも恐ろしくなるな」

 

 「ああ。技術(テク)だけじゃない。それに半端な度胸は通用しない。一つ間違えたら…完全にお釈迦だ」

 

 

 拓海が勝つとタケルとイツキは信じる一方で、健二と池谷は碓氷峠を初めて走る拓海がどこまでやれるのか不安視するしかなかったのであった。

 

 

 

 

 

 場所は再び、ハチロクとシルエイティのバトルに戻る。

 ハチロクはコーナーを曲がる寸前でガードレールに当たろうとしたが咄嗟によけては衝突を回避し。車体を立て直しては再びシルエイティの後を追いかけてゆく。

 

 

 「食いつかれてる!!何故!?あたし、乗れてない!?沙雪」

 

 「そんなことない。真子の調子はいいよ」

 

 「だって後ろにピッタリ」

 

 「あんたはミラー見るのやめな。リズム乱れるからね!!後ろの動きはあたしがバッチリチェック入れてるから大丈夫!!まだ始まったばかりでしょ!!楽しまなくっちゃ最高のバトルじゃん!!」

 

 「わかった。任せたわ沙雪!!」

 

 「そうよ。パートナーを信じなさい!!真子とあたしは碓氷最速のベストチームなのよ!!」

 

 

 後ろから食いついてくるハチロクとの差が縮まっていないのを見ては焦りを見せていくで真子であったが。隣に座る沙雪が激を飛ばしては真子を調子づかせる。

 

 

 「(やべー後ろにつかれるのが嫌だという本心で後追を選んじまったけど、こんなにやべーとは!!)」

 

 

 その一方、拓海はシルエイティの走りに合わせながら走っていくも後追を選択したのを後悔しつつステアリングを握っては前方を駆け抜けるシルエイティに引き離されないよう後を追い続けるのだった。

 

 

 

 

 

 高崎 高橋邸

 

 

 「慣れないコースを攻める上で最も難しいポイントはコーナーの進入速度を決定する判断力である」

 

 

 拓海が碓氷峠で激闘を繰り広げているその頃、涼介は自室にてパソコンと睨めっこしては自身のライフワークである『公道最速理論』を構築していた。

 

 

 「啓介が負けたのも中里の32が抜かれたのも同じだ。どれほど技術があってもこの点だけは走り込んでいるドライバーには敵わない。ならば…秋名であの二台に勝つには…」

 

 

 涼介は作戦が思いついたのかパソコンに秋名山のコースのデータを入力してはシミュレーションしある箇所に注目しては勝機を見出す。

 

 

 「ふっ、勝てる。この理論ならあいつらのコースである秋名山でも」

 

 

 コンコン

 

 

 『涼兄ィ入ってもいい?』

 

 

 「緒美か、入っても構わないぞ」

 

 

 涼介がパソコンに夢中になっていた矢先、自室の扉を叩く音がしては入っていいのかと尋ねてきた人物がおり。涼介はそれを承諾しては扉が開き中に入ってきた。

 

 

 「どうした緒美?俺に何か用でも?」

 

 「用じゃないわよ。今晩は緒美達に勉強を教えてくれるって涼兄ィが言ってたじゃない」

 

 

 部屋の中に入ってきた女の子。名前は緒美といい高橋兄弟の従姉妹にあたる女子高生で。今晩は友達と一緒に涼介に勉強を教えてもらおうと高橋兄弟の家に訪れていたのだ。

 

 

 「ん?そうかもうそんな時間になっていたか。パソコンに夢中になっては気づかなかったよ。それでお友達の方はもう来てるのか?」

 

 「今こっちに向かってるって連絡してきたからもう少し掛かるわよ。緒美はリビングで準備して待っているから涼兄ィも早く来てよね」

 

 「了解した。今進めている作業が終わり次第そっちに行くから下で待っていてくれ」

 

 「はーい」

 

 

 緒美は涼介に後で向かうと聞いては勉強の準備をするため下へと降りていき、パソコンを閉じては緒美ともう一人の子に勉強を教える準備をする涼介。

 

 

 「さて、そうと決まればFCを対秋名様にチューニングしておかないとな。やる事が多いのに変わりはないがこれも全て『公道最速理論』を完成させる為に必要なプロセスだからな」

 

 

 

 

 

 舞台は再び碓氷峠へと戻り。シルエイティはハチロクに追い込まれながらも放物線を描くようなドリフトでコーナーを攻めていき、ハチロクはそれに合わせるかのようにガードレールにぶつかる寸前で曲がってはシルエイティを追っていく。

 

 

 「(やべぇーやっぱ甘かったか。とんでもねえ危険な賭けにでちまったァ!!コーナーの入り口でのほんの数センチのラインの違い。スピードの違いが現地では大きく差を広げていきやがる!!)」

 

 

 前を走るシルエイティが右コーナー手前でブレーキングドリフトをして抜けきると、拓海はそれを真似しては自身もブレーキングドリフトで切り抜けようとしたが、車は左側に膨らんでしまい横の岩壁にほんのわずかだが車を当ててしまった。

 

 

 「(バンパーが擦ったァ…!?くそっ…離されて…たまるかァ!?)」

 

 

 

 

 

 碓氷峠 スタート地点

 

 

 「どうなったかなァ…もう決着ついたかな?」

 

 「戻ってくるまでわかりませんからね!!」

 

 「無理だよ。どう贔屓目に見ても不利なバトルだもんな」

 

 

 拓海達の帰りを待っていたスピードスターズの三人は拓海が引き離されては負けてしまったのではないかと不安を見せていき、どんよりとしたムードに包まれていた。

 

 

 「そう決めつけるにしてはまだ早すぎると思いますよ。今までだってパワーで劣るハチロクでFDやR32といった格上を相手にしながらも拓海は勝ち続けてきたんですからね」

 

 「お前の言う事は最もだが。一つだけ拓海の味方がいたんだよ。場所が秋名だってことさ」

 

 「え?まぁそれはそうかもしれませんけど…」

 

 

 拓海が負けたと決まったわけではないから諦めるには早いとタケルは三人を元気づけるも、池谷は今日に至るまで拓海が勝ち続けてこれたのも走ってきた場所が地元の秋名山だったからではないかと反論されては口籠る。

 

 

 「なぁタケル、池谷先輩が言うようにコースの違いってやっぱり大きいのか?」

 

 「そうだなぁ。何回か走っていたらレイアウトの違いは分かるけど、拓海が碓氷峠(ここ)を走るのは今日が初めてだからその感覚を掴むのに苦労してるのは間違いないしね」

 

 「そんな…。う〜ん…」

 

 

 イツキは何か言ってやろうと頭を唸らせるも言葉が出ないからか行き詰まるしかなかった。

 

 

 「なあ池谷、俺気になってたんだけど真子ちゃんの助手席に座ってるあの子何なんだ?」

 

 「何って俺に聞かれてもな」

 

 「俺も気になりましたよ。バトルだっていうのに当然のように隣に乗り込みましたからね」

 

 「それに関しては僕聞いてますよ。真子さんがいうに自分が走る際横に座っては指示を出してくれる幼馴染でして、初心者の頃からお互いに考えながらここを攻めていってはドラテクを完成させたと言ってましたよ。要するに真子さん専属のコ・ドライバーみたいなもんですね」

 

 「コ・ドライバー?それってラリーでいうナビみたいなもんだろ。一人で走るのとどう変わるっていうんだ?」

 

 「そりゃあお前、横から指示を出してくれる人がいれば真子ちゃんはドライビングだけに集中できるからそういった面に関していや拓海は自分で判断しては走行しないといけねえからな」

 

 「そっかあ、横に腕のいいナビゲートがいるのって案外便利ですからね」

 

 「まぁ、ナビゲートが判断を誤ってドライバーを困らせてしまうようではただのマネキンにしかなりませんからね」

 

 「でもさァ、それを言うならあの姉ちゃんはマネキンっていうより◯ッチワイフみたいなもんじゃねえかな」

 

 「お、言うねえイツキも。その表現もあながち間違ってはいないかもしれないよ」

 

 「そうか?案外適当に言ったつもりが意外と当てはまったりしてな」

 

 

 「「あはははは」」

 

 

 「お前ら、真子ちゃん達がここにいないとはいえその表現はいくらなんでも失礼じゃねえか…」

 

 

 タケルとイツキが沙雪を下ネタで例えては大笑いするも、このことが沙雪に知られれば二人はただで済まないのは言うまでもなかった。

 

 

 

 

 

 「誰が◯ッチワイフよ!!」

 

 

 遠く離れた碓氷峠のコース上を走るシルエイティの車内にて沙雪はタケル達の悪口が聞こえたか、急に怒鳴り声を出しては隣にいた真子をビビらせる。

 

 

 「どうしたのよ沙雪?いきなり大声を出して…」

 

 「いや、今あたしの悪口を言ってる人がいたような気がしてね」

 

 「はぁ…」

 

 「とにかく真子。今は走りに集中して、でないと後ろのハチロクに追い抜かれてしまうわ」

 

 

 真子は沙雪にナビゲーションを任してはドライビングに集中するのだった。

 しかし真子が全開で飛ばしては右コーナーをブレーキングからのドリフトで切り抜けると、ハチロクは先程の走りとは打って変わっては真子と同じようにブレーキングドリフトでコーナーを曲がってはシルエイティに食いつく。

 

 

 「(離れない。これだけのハイペースでついてくるなんて…真子は絶好調だってのに食いついてくる!!なんて奴なの!?)」

 

 

 沙雪はバックミラー越しに追いかけてくるハチロクを見ては脅威を感じるも、焦りを見せるも平常心を保ちながら真子に次の指示を出す。

 

 

 「真子、もうすぐCの121だからね勝負をかけるよ!!あそこ(・・・)だけは入り口から目一杯流し込んでいくよ!!」

 

 「(流す?)」

 

 「ガツンと一発かましてやろうよ。この碓氷峠で一番難易度の高いコーナーで!!」

 

 「わかった…そういうことね。見せつけてやるわ入り口から出口までふりっぱなしで(・・・・・・)。あたしと同じスピードで突っ込んでクリアできた奴はまだいないからね!!」

 

 

 真子達は碓氷峠最難関の場所であるCの121でハチロクと決着をつけようと決めるや車を飛ばしていくのだった。

 

 

 

 

 

 碓氷峠 スタート地点

 

 

 「あのさ今更聞くのもあれだけど。碓氷峠を攻めるのに一番難しい場所(とこ)って知ってるか?」

 

 「難易度の高い場所?それはやっぱ短い直線(ストレート)から急に道幅が広くなるCの121のコーナーがここで一番の難所だよ」

 

 「Cの121?」

 

 「Cの121は群馬方面から数えて121個目のコーナーにあたるけど、あそこだけは最大速度で攻めるにはとても厳しい場所らしくてね。地元でもそこをクリアできる走り屋は限られているって話をおじさんから聞いたんだ」

 

 「お、おい。もし拓海がそこまで行けたとしてだ、地元でも成功する奴がわずかしかいねえ難しいコーナーをもし拓海が猛スピードで突っ込んだらどうなるんだ?」

 

 「おそらく。上手く曲がれたとしても狭い出口で車をぶつけては事故るか、最悪の場合死ぬ可能性も考えた方がいいですね」

 

 「「「……!!」」」

 

 

 Cの121がどれだけ技術を要する上突破するのが難しいことを知ったか三人はその場で絶句するも、タケルは拓海ならクリアできると信じては拓海達が走り去った方向を見ては呟く。

 

 

 「(拓海、お前には負けるなと言ったんだ。絶対にそこを切り抜けてくれると信じてるからね)」

 

 

 

 

 

 タケル達が拓海の心配をしているのを他所に、Cの121のコーナー手前の駐車場では真子達の走りを一目見ようとギャラリーしに来ていた走り屋が上り方面から下りてくる車のスキール音を聞いては音のした方向を見ていき。そこからヘッドライトの明りが灯され攻めてきたシルエイティを見ては息を吞む。

 

 

 『シルエイティだ!?』

 

 『真子と沙雪だァ!!』

 

 『後ろにもいるぜ。誰だ?』

 

 『バトルしてるのか!?』

 

 『ああ…あ…ハチロクじゃねえかァ!?』

 

 

 ギャラリーがシルエイティとその後を追うハチロクに注目し。真子と沙雪は勢いを付けては碓氷峠で一番の難所であるCの121を最大速度で攻めていく。

 

 

 「対向車なし!!派手に行こうよ真子!!」

 

 「うん!!」

 

 

 「GO!!」

 

 

 沙雪が合図を送ると同時にシルエイティは猛スピードで突っ込んではコーナーへと入っていき、ハチロクもシルエイティと同じ速度で突っ込んではCの121のコーナーへと入るのだった。

 

 

 『知らねーぞ真子と同じスピードで突っ込むなんて…!!とんでもねえバカヤローだ!!』

 

 『Cの121の難しさがわかっちゃいねーぜ!!』

 

 『クソ度胸だけでクリアできるほど甘いコーナーじゃねーぞ!!』

 

 

 ギャラリーが無謀に突っ込んでいくハチロクに目を奪われるが、ハチロクは碓氷峠難関のCの121をドリフトで流してはシルエイティの後に続けていく。

 

 

 「(いい根性してるよ!!真子に食いついて突っ込んでくるとは!!そのスピードで入ってしまったらもう誤魔化しは効かないからね…。Cの121は中間が広いけど出口は極端に狭い!!ラインが沢山あるようでクリアできるラインは一本しかないのよ。乗せてこれるかしら!?初めてのコースでこの一本に!!)」

 

 

 沙雪はハチロクに対しクリアできるならやってみろと言わんばかりに見ていくが、ハチロクはラインを外さずにCの121をミスすることなく抜け切って見せたのだ。

 

 

 「(そんなバカな!!)」

 

 

 『クリアしやがったァ』

 

 『信じられん』

 

 『誰だあのハチロク…』

 

 『まさか…まさか…。あいつが最近噂になってる秋名のハチロク…』

 

 『鳥肌が立ったぜ。ヒィ~』

 

 

 まさかのクリアに驚く真子と沙雪。今まで練習を積み重ねてはようやくクリアできた難しいコーナーを一発で決めたハチロクの超絶技術(テクニック)に驚愕し。

 ギャラリーもまた自分達の目の前でインパクトブルーに続けてコーナーを抜けきったハチロクに度肝を抜かれるしかなかった。

 

 

 「(何…今の。超限界スピードからの四輪ドリフトはウルトラDの難易度なのに…。真子でさえ立ち上がりでベストラインを5センチ外した…。それなのにあいつは…。理想的なラインに修正して抜けてきた!!)」

 

 

 「(勝てない…!!桁違いの怪物をバトル相手に選んでしまった!!)」

 

 

 沙雪は自分達では手に負えないと思ったか、ハチロクとバトルしたことを後悔しては弱気を見せていき。沙雪のナビゲートが止まった影響か真子の走りに乱れが生じる。

 

 

 「違う…このコーナーはそんなに大きく振っちゃダメ!!」

 

 「ええ…ちょっとそういうことは突っ込む前に言いなさいよ沙雪!!」

 

 

 指示を出すタイミングを遅らせた沙雪を真子が非難するも、沙雪は先程とは打って変わり絶望したような顔を見せるのだった。

 

 

 「どうしちゃったの!?ボヤっとしないでよ!!いつもの沙雪じゃないよ!!」

 

 「あんたにはわかんないの真子…。後ろのハチロク化け物だよ今のあたし達に手に負える相手じゃない…!!」

 

 「何よいつもは強気なことを言ってる癖に!!まだ負けると決まったわけじゃないのにギブアップしちゃうの!?そんなの嫌だよ!!」

 

 「そりゃそうだけど…」

 

 「もういい…沙雪がそんなに弱虫だとは思わなかった。沙雪なんかにもう頼らない!!」

 

 

 真子はヒートアップしてはアクセルを全開に踏み込みハチロクを引き離そうとするが。ハチロクは碓氷峠のコースに慣れてきたのかシルエイティとの距離を広げず食いついては追いかけていく。

 

 

 「あのハチロクが凄いのははじめからわかってることじゃない!!でも…これが最後のバトルだって決めたんだから!!だからあたし達のベストを出し切らなきゃ終われないでしょう!?何よ怖気づいちゃって。今の沙雪は最低だよ。助手席に置いてある荷物だよ!!」

 

 「えっ…荷物ゥ!?」

 

 「そうよ。パワーウエイトレシオを悪くするバラストだよ!!」

 

 「私がバラストとは何よ!!ナイスバディだけどデブじゃないわよ!!」

 

 

 真子からの容赦ない罵声に頭がきたのか沙雪は反論するもそれで調子を取り戻しては、再びナビに徹しようと前を見ていく。

 

 

 「そこまで言うからには黙ってらんないわ…。行くわよ真子!!死ぬ気で攻めなさいよ!!」

 

 「そうこなくちゃあ!!」

 

 「よぉし…次のコーナー、イン側の岩にぶつけるぐらいの気合いで切り込んでいきなさい!!」

 

 「OK沙雪!!」

 

 

 やる気を取り戻した沙雪は再び前に目をやっては真子に指示を出していき。ラインを取っては体勢を立て直した。

 

 

 

 「(行ける…。がむしゃらについて行ってる内に良くなってきた!!この峠のリズムがわかってきた!!自分のリズムで走れてる!!)」

 

 

 「(残りのインコーナーの数が少なくなってきた。だけど最後まで気は抜かない攻めて攻めて攻めまくる。悔いだけは残さない!!碓氷峠最速のプライドにかけても!!)」

 

 

 勝負は終盤へと入っていき、ハチロクとシルエイティを駆る両者は最後の勝負に出ることに。このバトル、勝つのはどっちであろうか。




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