頭文字D 峠の弾丸   作:ペンギン太郎

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 スズキからスイスポの生産終了が正式発表されてはZC33S FINAL EDITIONで最後を迎えるとのことです。
 ただでさえ誰もが手に入りやすいスポーツカーが少ない中で、スイスポが無くなるというのは作者としても悲しいことではありますが、今のうちにスイスポを買おうかどうか考えていこうと思います。
 尚、今回のお話はオーナーズミーティングという車好きが集まるイベントを元に作成しましたので走り屋同士のバトルとはかけ離れた話ですが是非ともご覧になってください。

 最後に歴代のスイスポでどれが好きなのかアンケートを取りたいと思いますので宜しければご協力してくださいね。


ACT.30 スイフトミーティング 前編

 群馬県渋川市 某自動車屋 整備工場

 

 

 「親父、ちょっと話があるんだけどいいかァ?」

 

 「なんだ、うちの経営権を譲れってか?俺はまだまだ現役だからお前に継がせる気はねえぞ」

 

 「そうじゃねえよ。ついこの間まで俺が乗ってたあの31S(・・・)、うちの車庫から無くなっているってことはもう買い手がついては売り払っちまったのか?」

 

 

 群馬県渋川市のとある自動車屋にて青い整備服を着ては仕事に励む一人の青年が店の外にある喫煙所で一服していた父親に話しかける。

 彼の名は古関勇(こせきゆう)。25歳。

 地元の高校を卒業しては東京の工科大学に進学、自動車部に入ってはストリートを経験し、大学卒業後先輩のツテを頼りにストリートやサーキットでの耐久レースに参加した経験がある都内のチューニングショップに就職。そこで経験を積み重ねては先月末にチューニングショップを退職しては群馬へとUターンし、実家である『古関モータース』にて仕事の手伝いをしては今に至るというわけだ。

 

 

 「31S?あ〜お前が今乗ってる32Sに変える前まで乗ってたあれか…。あれならついこの間政志に譲っちまってはもうウチの車じゃなくなったよ」

 

 「譲っただぁ?俺が車の運転免許を取ってすぐに親父から貰ったあの31Sをうちと同じ車屋をしてる政志さんにあげたってのかよ。かぁ~俺が32Sに乗り換えたとはいえあれがもううちの車じゃなくなるってのは凄いショックだな」

 

 「そう落ちこむなよ勇、お前が乗ってた31Sがあのまま買い手がつかず放置されちまうくらいなら別のとこに回しては、新しいオーナーに乗ってもらえれば31Sにとってもいいんじゃねえのか」

 

 「ま、それもそうだな。その方が31Sもきっと喜んでるだろうしな」

 

 

 勇は自身が過去に乗っていた31Sが他のとこに回されては落ち込んでいるも、父親から新しいオーナーに乗ってもらえれば31Sが喜ぶかもしれないと慰めては元気づけ。それを聞いた勇は調子を取り戻すのである。

 

 

 「それにな勇、政志から聞いた話によるとあの31Sは今、お前の母校に通っている高校生が乗ってるって話だぞ」

 

 「へ?じゃあ31Sは今俺の後輩が乗ってるってことになるのか?そりゃあ嬉しい話だな、そいつはどんな奴がわかってるのか?」

 

 「なんでもそいつは今ハチロクと並んでは秋名山最速を誇る程の腕前でよ。もしかしたら秋名山に行けばお前が乗ってた31Sに会えるかもしれねえぞ」

 

 「秋名か…。丁度いいや、折角群馬に帰ってきたってのもあることだし。今度の休日の夜に久々に秋名を攻めてみるとしよっかな」

 

 「おうその意気だぜ。っとそうだった、今週中にうちのデモカーを完全させては週末に行われるあれ(・・)に出展しねえといけねえからな。速攻で片づけるぞ」

 

 「了解。あのイベントにはスイスポのオーナーとして参加しないわけにはいかないんだし。当日までに間に合わせてはデモカーを多くの来客に見せびらかしてやらねえとな」

 

 

 そう言って話を打ち切った勇は作業帽子を深く被りガレージへと戻っては中断していた作業に取り掛かる。果たして二人がいうデモカーとは一体どんなものなのか…。それは当日までのお楽しみである。

 

 

 

 

 

 「それじゃあ、真子さんは池谷さんとお付き合いをしていくと決めたのですね」

 

 『ええ。これも全てタケル君や結衣さんのおかげでもあるわ。本当にありがとう』

 

 「いやあそれほどでも…。僕から見て真子さんと池谷さんなら長続きしていくと思いますしね」

 

 

 先日のプールから数日が経ち。電話越しに真子と話をしているタケルは池谷と交際するという話を聞いては胸を撫で下ろすのだった。

 

 

 「にしてもプールに遊びに行った時真子さんの口からバージンをあげるなんて聞いたときはマジでびっくりしましたよ。真子さんがあんなトンデモ発言をした際正気なのかと耳を疑いましたからね」

 

 『あ、あれは浩一郎さんにあたしを信じてもらいたくてああ言っただけで、そう簡単に自分を安売りする気で言ったんじゃないわ…。だって、あたしはもう…浩一郎さんに自分の初めてをあげたんだから』

 

 「へっ?あげたって何をですか?」

 

 

 真子の口からまさかの爆弾発言が飛び出しては耳を疑うが、タケルは再度聞き直しては本当なのかどうか真子に尋ねる。

 

 

 『もう…恥ずかしいことを言わせないでよォ。あの日の夜浩一郎さんから告白された後、二人でホテルに行ってはあたしのバージンをあげたの。あの時の浩一郎さん初めてだったのかウブな一面を見せて…』

 

 「ちょっ、それ以上は言わないでください!!もう充分わかりましたから!!」

 

 

 「(今ここでそれを言ったらこの作品にR18タグをつけなくちゃならないっての!!)」

 

 

 タケルは真子が池谷と夜のひと時を過ごしたと聞いてはすぐさま余計なことを言わないよう静止させ。話を切り替えては本題に移る。

 

 

 「それで、一体何のご用があって僕に電話したのですか?まさか池谷さんとのノロケ話に付き合わせようと電話してきたんじゃありませんよね?」

 

 『ううんそうじゃないわ。今週末にあたし達の地元でスイフトを扱ったオーナーズミーティングが開催されるみたいでね、それをタケル君に教えようと電話したの』

 

 「え?スイフトのオーナーズミーティングが軽井沢で行われるんですか?」

 

 

 オーナーズミーティングとは特定の車両を取り扱ったオーナーや愛好家が集まっては開催するイベントのことで、同じ車好き人が特定の場所に集っては写真撮影は勿論フリー走行などといった機会を通じては交流を深めるのが目的である一種のミーティングみたいなものである。

 

 

 『そのイベントに仕事で取材へ行くことになったのだけど、もし良かったらタケル君もこのイベントに参加をしてみてはどうかしら?きっとあなたにとっていい経験になるかもしれないわ』

 

 「取材?もしかして真子さん、ライターのお仕事でもされているのですか?」

 

 『そうよ。これでもあたしは長野にある新聞社で記者をしていてね、今回のイベントに参加するのも地域の一環として記事に載せる為でもあるの』

 

 「へえ~そうでしたか。確かにこういったイベントは地元の話題にもなりますので載せないわけにもいかないですからね。真子さんがそこまでおすすめするのなら喜んで参加させていただきましょうかね」

 

 『良かった、来てくれるのね。じゃああたしは当日沙雪と一緒に行くから軽井沢駅の前で待ち合わせしてそこからはタケル君の車で一緒に行きましょう』

 

 「了解しました。ではイベントを楽しみにしてますのでここで失礼させていただきますね」

 

 

 そうして電話を切り真子と駅前で待ち合わせをすることにしたタケルはスイフトのオーナーズミーティングを待ち遠しくするのであった。

 

 

 「くぅ~まさかのスイフトミーティングが行われるとは…、これはスイスポ乗りとして無視できないから当日が楽しみだぁ!!」

 

 

 スイフトのオーナーズミーティングが開催されると知っては興奮したか、タケルはイツキがやってるようなポーズをしては当日を待ち遠しくするのであった。

 

 

 

 

 

 イベント当日 軽井沢 某ホテル 駐車場

 

 

 「おおっー!!こんなにたくさんのスイフトが集まるなんて凄いじゃないですか!!」

 

 

 イベント当日、真子に案内されては碓氷峠の近くにあるホテルに着いては、入口で待機してる入場料と駐車券を係員に渡してはイベント会場の中へと入っていき。指定された区画に乗ってきた車を停めては早速会場内を見渡していくと。ホテルの駐車場にはいくつものスイフトとスイフトスポーツが並べられ。その光景を見たタケルは目を輝かせるのであった。

 

 

 「全く…。真子に頼まれてはついてきたはいいけど、これじゃあまるでこいつのお守りで来たみたいじゃない」

 

 「タケル君、スイフトを見れて嬉しいのはわかるんだけど少しは落ち着いたらどうかしら…」

 

 「へ?あ、ごめんなさい。つい興奮してしまいまして…」

 

 

 真子がタケルにはしゃぎ過ぎないよう苦言を言うも、会場内にあるスイスポのバリエーションの豊富さにタケルが感激するのも無理もない。

 イベント会場にはタケルが乗っているZC31S型のスイスポは勿論のこと次期モデルであるZC32S型を中心に集まっており。HKSやTRUSTといった老舗のチューニングメーカーが仕上げたデモカーを始め、JWRC(世界ジュニアラリー選手権)に出た当時のラリーカーを再現したZC31ベースのスーパースイフト・1600など数多くのスイフトが並んでは盛り上がりを見せていくのであった。

 

 

 「それじゃあ折角来たことだし見ていくのは構わないけどくれぐれも仕事の邪魔だけはしないでよね。もし破ったのならあたし達と一緒に楽しんでたのを結衣さんに報告するから」

 

 「ちょっ、それだけは勘弁してくださいよぉ…!!ただでさえ結衣さんには色々と迷惑をかけてるんですからぁ…」

 

 「あんた…あたし達のような走り屋相手には生意気な口を叩く癖に自分の彼女が相手となると滅法に弱くなるんだね」

 

 

 念の為勝手な行動を取らないよう真子から釘を刺されるタケルではあるが。折角のイベントに興奮する高まりを抑えつつもオーナーズミーティングを楽しむことしては真子に従いながら後ろをついていってはいくつものスイフトを見て行き。その途中でタケルは一人の青年とすれ違うも気にしてなかったのか通り過ぎては先をいくのだった。

 

 

 

 

 

 「勇、今すれ違った奴を見たか?」

 

 「勿論。スイフトのオーナーにしてはすげえ美人だったな。胸も無駄にデケえし」

 

 

 ゴツン!!

 

 

 「いっだぁ…何すんだよ親父!!いきなりゲンコツなんざしやがって」

 

 「バカ野郎。俺が言いてえのはお前がいう綺麗な姉ちゃんの後ろにいたあの若えガキが政志の云う今の31Sに乗っている奴なんだよ」

 

 「なんだと?じゃああいつが秋名最速の走り屋の『秋名の弾丸』だっていうのか…?」

 

 

 先程すれ違ったグループにいた一人の若者が父親の云う、31Sのドライバーだと聞いては意外そうな顔をするのであった。

 

 

 

 

 

 「それじゃあ、これで失礼しますね、取材へのご協力ありがとうございました」

 

 

 今回真子は走り屋としてではなく記者として参加している為会場に来ていたからか、複数のスイフトオーナーから話を聞いてはメモを取り続け。区切りを付けて休憩しようと時計を見てみると時刻はお昼過ぎになっていた。

 

 

 「真子さ~ん、もうお昼の時間帯になってますので一旦休憩したらどうですか?僕もうお腹ペコペコですよ」

 

 「それに関しては同感ね。こんなにもあたしらを待たせるなんていくらなんでもあんまりだわ」

 

 「え、もうそんな時間になっていたの?それじゃあどっかでお昼を取っては休憩しましょうか」

 

 

 三人は早速昼食を取ろうと会場内にある飲食スペースに行ってはカレーを注文し、売店のすぐ隣にある休憩所に入ってはお昼を取ることにするのである。

 

 

 「それにしても今日はホント凄い賑わってるね。こんなにたくさんのスイフトファンが集まるなんてあたし初めてだわ」

 

 「そりゃあスイフトは比較的手の届きやすい価格で買える車なんだから乗り手がこんなにたくさんいるのも頷けるし。昔みたいなFF車と違って運転しやすいって評判だから免許取り立ての走り屋が初めて乗るにはピッタリな車だからね」

 

 「ですよね。僕も秋名で走ってる際たまにスイフトを見かけるときはありますけど、ここまで一同に会するなんて機会は滅多にないですから。これだけたくさんのオーナーを見てはスイスポを選んで良かったと心から思いますよ」

 

 「そうそうタケル君、一つ気になることがあるんだけどいいかしら?」

 

 「何でしょうか?」

 

 「あたしがここに来た際一台気になる車を見かけてね、それについて聞かせてくれる?」

 

 「いいですよ。一体どんな車なんですか」

 

 「これなんだけどね。見た目が軽自動車みたいなんだけどこれが何なのか知っているかしら?」

 

 

 真子からの頼みにタケルが応じると、真子は鞄から一枚の写真を取り出しタケルに見せ。写真に乗っている車は見た目が軽自動車のような形をしているがそれを一目見たタケルはその車について答えようとする。

 

 

 「真子さん。こいつは見かけは軽自動車っぽく見えますけどれっきとしたスイフトなんですよ」

 

 「ええっ!?これもスイフトなの!?だってこの車、タケル君が乗ってるのと形が全然違うっていうか…」

 

 「それはですね真子さん、このスイフトは…」

 

 

 「HT81S型スイフトスポーツ。見た目は後継モデルのZC型とはかけ離れてるけどれっきとしたスイスポであるのに変わりはないんだ」

 

 

 「「え?」」

 

 

 タケルが真子に説明をしようとした矢先に何者かが割って入っては代弁し。タケルと真子は声のした方向に振り向くやそこには短髪の男性が佇んでは話しかけてきたのだ。

 

 

 「えっと、あなたは一体…」

 

 「ああ失礼、あなた達が初代スイスポについて語っているのを聞いてはつい話しかけてしまったんだ」

 

 「いえ、別に構いませんよ。それよりもさっき話してた初代スイフトについて詳しく聞かせてくれませんか?」

 

 

 タケルは横槍が入ってきたのを気に止めることもなく、先程話してた初代スイスポについて聞くことにしては説明を求めると。短髪の青年はコホンと咳払いをしては話を再会する。

 

 

 「じゃあお言葉に甘えて説明をさせてもらうよ。HT81S型スイスポのベース車である初代スイフトは当時スズキが出していた軽自動車のkeiのシャーシを元にしては作られた小型車で。搭載されている1.5ℓのM15A型エンジンは販売当時の最高出力は115馬力と低めに抑えられていたんだ。そして、フルモデルチェンジをする際に一からプラットフォームを刷新して誕生したのが二代目モデルであるZC31Sってわけなんだ」

 

 「そうでしたの。勉強になりますわ、ねぇ沙雪?」

 

 「そうね。これだけスイフトに詳しいなんてあたしからしても流石としかいわざるを得ないわ」

 

 「あの~随分とお詳しいですけどあなたはひょっとしてスイスポに乗られてたりしてましたか?」

 

 「そうだね。今でこそ現行の32Sに乗ってはいるけど、その前には31Sに乗っては色々と走り込んだんだ」

 

 「そうでしたか…流石にZC31Sに乗ってただけあって詳しいですね」

 

 「いやぁ、別に大したことじゃないよ。これくらい調べたらわかることからね、そうでしょ秋名の弾丸君?」

 

 「「「!?」」」

 

 

 どういうことか、青年はタケルを走り屋としての渾名で呼んでいき。それを聞いたタケル達は青年を警戒するような目で見ていく。

 

 

 「ひょっとしてあなた、僕が秋名の走り屋であるのを知ってて話しかけてきたのですか?そうでなければその呼び名は知らない筈ですけど」

 

 「勿論だとも。君が秋名のハチロクと同じ群馬で名を響かせている下り最速の走り屋『秋名の弾丸』であることは知っているよ。なにせ君が乗っているスイスポは昔俺が乗っていた奴だからね」

 

 「ええ!?じゃああなたが僕のスイスポの元オーナーなんですか!?」

 

 

 青年の口からタケルのスイスポは元は自分が乗ってた車だったと聞いては驚愕し、青年は独りでに驚くタケルを他所に話を続ける。

 

 

 「そうさ。あれは元々俺が免許取得祝いに親父に買ってもらった車で。あれに乗ってはよく秋名山を走ってたんだ」

 

 「ちょちょちょ待って下さい!!その話が本当だと言うのでしたら証拠はあるのですか?僕のスイスポは知り合いの整備士から譲ってもらったんですけど…」

 

 「それなら尚更さ。君がいうおじさん、鈴木政志さんが俺の親父が経営する車屋からスイスポを譲り受けたという書類を持ってる筈だよ。今すぐにでも聞いたら一発で判明すると俺は思うけど」

 

 「……」

 

 

 青年の口から政志の名前がでるやタケルはすぐに携帯を取り出し、政志の携帯に電話を掛け始める。

 

 

 「もしもしおじさん。僕なんだけど…」

 

 『おうタケルか。なんだ仕事中に急に電話してきやがって、また車が故障でもしたんか?』

 

 「おじさん。突然電話して申しわけないんだけど、僕が乗ってるスイスポってどっから入手したか教えてくれる?」

 

 『あのスイスポの入手ルートについて話せってか?悪いがそれに関しては守秘義務って奴があってな、お前さんには話すことができないんだよ』

 

 「ええ〜そこをなんとか頼むよおじさん。今目の前に僕のスイスポの元オーナーだって名乗る人が現れては本当かどうか確かめたいってのに…」

 

 『はぁ?お前のスイスポの元オーナーだァ?そいつはもしや古関モータースの社長の息子じゃないよな?』

 

 「えっ、古関…?(チラッ)」

 

 「そういや自己紹介がまだだったね。俺は古関勇。去年まで都内にあるチューニングショップで働いては、ついこの間地元である群馬に帰ってきては実家の古関モータースで親父の仕事を手伝っているんだ」

 

 

 タケルは携帯を耳に当てた状態を維持しては目の前にいる勇を見るや。何かを察したか勇は自己紹介をしては名前を名乗り。それを聞いては政志に確認を取る。

 

 

 「…おじさん、僕のスイスポの元オーナーって人は古関勇と名乗ってるけどその人で間違いないんだよね?」

 

 『ああ。古関モータースの社長には普段から贔屓してもらっていてな。お前さんが勝の息子でいつかは父親のような走り屋になるかもしれねえったら自分とこの息子が前に使ってたZC31Sをタダで譲ってくれたんだよ』

 

 「そうだったんだ。じゃあ古関さんが言っていることは本当なんだね」

 

 『そういうこった、古関モータースの若大将と会ったっていうのなら後についてはそいつから聞くことだな。じゃあ俺は今手が込んでいるからここで切らせてもらうぞ』

 

 

 政志は仕事中であったからか電話を切っては再び作業に戻るのだった。

 

 

 「ちょっと待って!あんた今古関勇って言ったわよね?」

 

 「お、その様子だと俺のことを知ってるみたいだな」

 

 「沙雪、この人ってそんなに凄い走り屋なの?」

 

 「あんたってばライターしてる割には情報量が少ないわね。古関勇っていや、耐久レースの選手権に参加してた程の凄腕なんだよ」

 

 「れ、レースに出てたって…その話本当なの沙雪!?」

 

 「ええ!?プロの世界で走ってたんなんて凄いじゃないですか!!羨ましいっすよ!!」

 

 「いやぁ…そこまで知られてちゃあ話さないわけにはいかないな。まあそこの姉ちゃんが言うように当時務めていたショップの社長に勧められてはスポット参戦したことがあってね、思いの外色々と経験を積ませてもらったんだなこれが」

 

 

 「「……」」

 

 

 沙雪の口から勇がレースに参戦しては走っていたと聞いたタケルと真子は驚きながら勇を見ていくが、勇は満更でもないような顔をして過去話をしていくき、タケルは勇がモータースポーツに参加してたのに興奮するも、真子達に至っては勇のキャリアの凄さに沈黙するのだった。

 

 

 「そうだ。もし時間があるっていうのならうちの親父が持ってきたデモカーを見に来てみないか?」

 

 「デモカー?それって自分とこの車を出展してるというのですか?」

 

 「ああ。うちの親父が経営する『古関モータース』はスズキのサブディーラーをしてるからか今回のミーティングにデモカーを出していてな。俺が乗ってるのと同じ32Sをベースにしては独自のチューニングを施した一台なんだ」

 

 「おお!!是非ともお願いします。真子さんと沙雪さんも一緒に見に行きましょうよ」

 

 「どうする沙雪?あたし達も誘われてるみたいだけど…」

 

 「ま、それも悪くはないわ。プロに携わった人が作り上げたっていうのなら、その車を存分に見させていただこうかしらね」

 

 「よし決まりだな。うちのデモカーは休憩所を出てすぐのとこに展示してあるからついてきなよ。見たらきっと驚くかもしれないぞ」

 

 

 そんなわけで勇の父親が展示してるというデモカーが置いてある場所へ行くことになっては、タケル達は勇の後に続けてはご自慢のデモカーを見せてもらいに行こうとするのであった。




 というわけで、今回D-Ⅸ様から頂いたリクエストキャラ古関勇を出させていただきました。
 今回はバトルではなく、同じスイスポ乗りの走り屋として登場しましたがゆくゆくはタケルとのバトルを書いていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
 一応、古関勇の位置付けはタケルの兄貴分。要は拓海と秋山渉みたいな関係でいきたいと思います。



 評価・感想をお願いします。

歴代のスイフトスポーツで好きなのは?

  • 初代/HT81S
  • 2代目/ZC31S
  • 3代目/ZC32S
  • 4代目/ZC33S
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