年末は風邪でダウンしては年を迎えるという最悪な年越しでありましたが、ようやく全治した今、力尽きるまで書き続けていきたいと思いますのでどうぞ本年度もよろしくお願い致します。
キーンコーンカーンコーン
「拓海、今年の夏はインパクトのある夏だったよなァ…」
「何が?」
「何がって、俺は車買っちゃうしさァ。拓海とタケルは彗星の如く走り屋の世界にデビューしちまうし」
「やめてくれそういうの…」
「えっと、ひい、ふう、みい、よう」
「何数えてんだよ?」
「四つだよ四つ。お前とタケルがこの夏クリアした数」
夏休みが終わってはいつもの学校生活へと戻ったある日、イツキが親友である拓海と一緒に教室の窓ガラスを雑巾で拭いては夏休みの間にあった出来事を振り返るのだった。
「まずはレッドサンズの高橋啓介のFDだろ。馬力の劣るハチロクとスイスポに乗っていながらFDに勝ったなんて凄い衝撃的だったもんな」
「はぁ…」
「次にナイトキッズの中里のR32。タケルは拓海と中里のバトルを後追いしては第三者だったけど、ハチロクでR32に食いついては勝ち星を掴むんだからよ。でもって、庄司慎吾のEG6とのガムテープデスマッチ。これに関してはタケルが拓海の代理でバトルしては同じFF車であるシビック相手に、しかもガムテープで右手を抑えつけられていながら勝利したんだから忘れるわけにはいかないしさ」
「……」
「で最後が、この間の碓氷での真子ちゃんと沙雪ちゃんのシルエイティ。相手の地元でのバトルという不利な状況でありながら拓海は最後まで食らいつき、タケルは見事に引き離しての勝利だからもう凄いとしか言いようがないくらいだよ。拓海とタケル、それぞれで三戦全勝。二人の不敗神話の夏が始まったってわけだ。お前、ただのボケ男から段々変わってるぞ」
「んな大袈裟なもんじゃねえよォ」
拓海は特に大したことをしていないと謙虚にするが、結果的に見れば二人揃っては群馬の走り屋の世界に名を轟かせいる為イツキが言う事は強ち間違ってはいなかった。
「照れるなって。勝ち続けてくれよな拓海ィ。この俺様がお前とタケルを負かし、群馬いや関東最速と言われるその日までなァ」
「一人で語ってるとこ悪いけどさイツキ。ただでさえハチゴーに乗っていながら腕もペーペーのお前じゃそれを成し遂げるのにかなりの年数が掛かるんだから、少しくらいは現実をみたらどうなんだ?」
「へ?」
拓海に話しかけていたつもりがいつの間にか別の人物と入れ替わっているのに気付いたイツキが横を振り向くと、そこには拓海ではなくタケルがいたのである。
「タケル、何でお前がここに?拓海はどうした?」
「拓海ならついさっき茂木さんに呼ばれては別の場所へ向かったよ。大方二人だけで話したいことがあってのお誘いだろうけど」
「ぬぁ〜にぃいいい!?」
いつものお約束かのように驚き声を出すイツキ、それが教室内に響き渡ったかクラスメイト達がイツキとタケルを見ては何があったんだと目を見開かせる。
「相変わらずうるさいなぁイツキは。そう驚くことでもないだろうに…」
「だってよぉ。拓海が茂木と二人っきりで話すなんざ一体何なのか気にならねえのかお前は?」
「いや、正直なとこ気になるっちゃ気になるけど。そこはやっぱ二人だけの秘密ってもんがあるんだしさ。あははっ…」
適当に笑いながら誤魔化していくが。タケルはここへ来る直前になつきからあることを聞かされては知っていたのである。
話はタケルが登校してすぐのHR前に遡る。
「え?拓海に謝りたいって?」
「うん。前に拓海君がサッカー部の先輩と喧嘩して部活を止めたのをタケル君が教えてくれたよね。あの後、誤解したまま拓海君に話しかけることができなくて、それを謝りたいと思ってこうしてタケル君にお願いしたの」
なつきが拓海に謝りたい理由とは、去年拓海がサッカー部にいた時三年生だった先輩を殴ってはサッカー部をやめてしまったことで。なつきはその時拓海が殴った先輩と付き合っていた為拓海とは口を聞かないでいたが、その後で拓海が自分の為に先輩を殴ったと知っては誤解していたことを謝ろうとしたのだが。その機会に恵まれず月日が経ってしまったという。
「う~ん拓海はあの性格からしてそんな気にしていないと思うけど。茂木さんが直接謝りたいっていうのなら僕の方から拓海に話してみようか」
「いいの?」
「勿論。拓海と茂木さんには結衣さんを紹介してくれたっていう恩があるから断るわけにはいかないしね」
「ありがとうタケル君…。でもね、」
「ん?」
結衣の名前を聞いたなつきは何かを思い出したか、急に顔色を変え不機嫌そうな顔つきになっては言う。
「なつき、二人が他の可愛い女の人とプールで遊んでたことはすっごく怒ってるから、それとは別だからね」
「あははっ…。やっぱり茂木さんもそのことは知ってたのかぁ…(まぁ、それに関しては後先考えずその場のノリで行こうと決めた僕と拓海が悪いんだけど)」
なつきが何故タケルと拓海がプールにて真子達と遊んでたことを知ってるかというと、言うまでもなく結衣の口からなつきにバラされたからで。タケルはそのお詫びとして結衣にスイーツを奢るという金銭面での制裁を受けてはいるが、拓海に関してはまだ何もされていないのが不幸中の幸いと言えよう。
「とりあえず、このまま待っていてもあれだし。掃除が終わったら一回拓海のとこへ行ってみようよ」
「うん」
そうして二人揃って拓海がいるであろう教室に向かってみるや、拓海はイツキの話に付き合わされてうんざりしていたのをタケルがタイミングを見計らっては拓海を誘い出し、なつきと一緒に二人っきりで話せる場所へ向かわせた後でタケルは拓海と入れ替わっては今に至るというわけであった。
久々の学校生活を終え、タケルは一人で下校しては家へと歩いていき。家に着くや扉を開けては中に入る。
「ただいまー」
「お帰りなさい。タケル、この後バイトがあるよね、ご飯食べていくの?」
「うーんそうだなぁ。夕方からのバイトは大変なんだし、今のうちに飯でも食っていかないと…あれ?」
家に帰ってきてすぐに遥香から出迎えられるが、玄関先であるものを見つけては違和感を抱く。
「姉ちゃん、玄関の靴箱の上にお花が飾ってあるんだけど…」
「ああそれ?お昼頃にお花屋さんからうち宛てに届けるよう頼まれたらしくてね。それを受け取ってはここに飾ったのよ。しかもほら、メッセージカード付きで来てたのよ」
「メッセージ?一体誰からだろう…どれどれ」
誰から届けられたのかわからないが、遥香から手渡されたメッセージカードを受け取り、そこに書いてあるメッセージを読み上げるがそこにはこう書かれていたのだった。
「なんだ、涼介さんからの挑戦状だったのか。相変わらず洒落たことをしますね…って」
「えぇぇぇぇぇ!!」
メッセージを読み上げてから数秒後、タケルは涼介から挑戦状を渡されたと気付いては絶叫する。
「ちょっとぉ、急に大声を出さないでよ。びっくりしたじゃない」
「いや、これは高橋涼介さんから僕に向けての挑戦状なんだよ!!そんなもん渡されて驚かない方が逆におかしいじゃないか!!」
「涼介さんって先月秋名山であったレッドサンズとの交流戦に来ていたあの涼介さんのことよね…。まさかタケルにこんな素敵なお花を送ってくれるなんて紳士的な人なんだろう」
「それはそうだけど…キザっていうかなんとやら。とにかくこのことを皆に知らせないと…!!」
「ちょっと待ちなさい。あんた、夕方からバイトがあるってのに何処にいくのよぉ!?」
遥香からの静止を他所に、タケルはスピードスターズがたまり場にしてるであろうガソリンスタンドへと向かっては車を走らせてゆくのだった。
ガソリンスタンド
「おーい皆ぁ!!」
「ん?よォタケル、どうした急に来やがって。何かあったのか?」
スタンドに着いては、車から降りては拓海達の元に向かうタケル。そこには拓海を始め、スピードスターズのメンバーと店長の祐一がいては揃い踏みするのであった。
「池谷さん、実は僕宛てにこれが届きまして」
「んっとどれどれ。なにぃぃぃ!?お前にも高橋涼介からの挑戦状が届いていやがったのかァ!?」
「えっ、僕にもってことはまさか…」
「ああ。つい先ほど拓海宛てにこれと同じ挑戦状がうちのスタンドに届けられてな、それには9月の中頃に秋名の下りでバトルを申し込むって書かれてたんだよ」
「そうだったんですか」
「しかし、よりにもよってあの高橋涼介から挑戦状が送られて来るとは…。ま、ここんところのお前らの活躍を見る限りじゃ来てもおかしくはないがな」
タケル宛てに来た涼介からの挑戦状を見た池谷は驚いた表情をするも、ここ最近勝ち星を挙げ続けてるタケルと拓海なら来ても問題ないなとデビュー当時から見守ってきた祐一は納得するような顔で言う。
「すげえじゃんかよタケル、あの高橋涼介からバトルを挑まれるなんて親友の俺からして鼻が高いよォ!!」
「いや、そうなんだけど…。なんていうか未だに実感が湧かない気がするよ。ははっ…」
「タケル、お前はこの申込に対してどうするつもりなんだ?まさか、高橋涼介を相手に逃げ出すって言うんじゃないだろうな?」
「まさか、こんな手の込んだ挑戦状を送ってきてくれたのもそうですし、いつかはリベンジを果たそうと思ってましたからそんなことするつもりはサラサラないですよ」
「やっぱりな。タケルならそう言うだろうとは思っていたぜ。拓海の方はどうなんだ?」
「俺は…その…」
「なんだ?まだ気持ちが定まらないってか?」
「ええ…まぁ…そんなとこですかね」
「(拓海、いつもと違ってなんか上の空って感じがするなぁ。もしかして茂木さんとの間に何かあったのか?)」
高橋涼介からのバトルの申し込みにタケルがやる気を見せる一方、拓海は普段とは変わらずボーっとしたような顔を見せては何を考えているのか不明なままであった。
数日後
「ここ2、3日拓海が変?」
「そうなんすよ池谷先輩。なんだかここんとこボーっとしてて」
ある日の夕方、イツキは池谷達に拓海の様子がおかしいと打ち明けては相談するのだった。
「そりゃいつものことだろ」
「それはそうなんですけど、休みの間だけ少しマシだったんです。それが学校が始まったあたりから急に、前よりもっと特別にヒドい感じなんすよ…」
拓海がボーっとしてるのはいつも通りではないかと健二は返すが、小学校の時からの付き合いであるイツキから見て拓海の様子がおかしいと言ってはどうなって変わってしまったか二人に話す。
「連戦の疲れが出たのかな?」
「拓海にとって初めての経験だったからなァ…。学校が始まって一気に緊張感が抜けちまったんじゃねえのかァ?」
「んーそういうのとも違うんすよねェ…。こう、頭の中がどっか行っちまってるっていうか…」
「おいおい、そんなんで高橋涼介とのバトルができるのか?」
拓海の変わり様に涼介との勝負が務まるかと心配するも。健二は思い当たる節があったか池谷とイツキに話す。
「拓海って彼女がいるよな?ほら、タケルが今付き合ってる彼女と出会ったのも拓海の彼女の紹介があったって言ってたぐらいだし」
「ふぇっ!?なんすかいきなり?」
「いや、原因が女ボケなんじゃないかなって思ったんだ」
「女ボケ?」
「そう、ほら池谷が真子ちゃんの時そうだっただろ?」
「まぁ、それは確かにそうだけどよォ…」
「でな。俺見ちまったんだよォ。拓海がハチロクに彼女乗せて走ってるのォ」
「マジすか健二せんぱぁ〜いッ!?」
「あ、ああ。可愛い子だったぜ。チラッと見ただけだけど…」
拓海がおかしくなったのは女ボケ、つまり恋愛に落ちては走りに専念できていないのではと健二は言うが。拓海が彼女と一緒にいたところを目撃したと聞いたイツキは急に態度を変えては驚く。
「拓海の彼女っていったら…!!」
当然拓海の彼女とはなつきのことで、拓海がなつきと仲良くしてると知ったイツキは衝撃が走ったか、ワナワナと身体を震わせては憤りを見せていくのだった。
「どうも俺と一緒に帰らなくなったと思ったら…!!あの野郎、タケルに続けて抜け駆けするなんざ許せねえ!!俺なんかまだ手握ったことすらねえってのに!!」
「お、おいイツキ。まだそうと決まったわけじゃないだろ。とりあえず落ち着けって」
「そういう池谷先輩だって今じゃ真子ちゃんと付き合ってるじゃありませんか!!彼女を持たない独り身の苦しみなぞ、今の池谷先輩にはわかるわけないじゃないっすか!!」
池谷がイツキを落ち着かせようとするのだが、イツキは拓海が自分に内緒でなつきと一緒にいたのが頭にきたのか、怒りが頂点に達するのだった。
「俺、今度拓海を誘って話を聞き出してみせます!!走り屋に女は要りません!!」
「お、おう。任せたぞイツキ…」
「俺は…俺は…拓海やタケルとは違って唯一人、ロンリードライバーとして生きていきますからァ!!」
「「淋しい…」」
走り屋に女は要らないと涙ながらに宣言するイツキ、それを聞いた池谷と健二はイツキの今後を心配するしかなかったのであった。
秋名山 夜
「ふぁ〜あ、こうも姉ちゃんの送り迎えをし続けるって案外疲れるなぁ。帰りは同僚の人が送ってくれるって言ってたんだし、帰ってすぐに寝ようっと…ん?」
大きな欠伸をしては運転するタケルはスイスポを走らせ通ってきた道を下っていこうとするが。上り車線の道路脇にある駐車スペースにて拓海とイツキが車を停めて話しているのを見かけてはその場で車を方向転換し、二人が乗ってきたであろうハチゴーの後ろにスイスポを停めては拓海達の元へ来るのだった。
「おっす、二人してこんなとこで何話してたんだぁ?」
「タケル…」
「丁度良かった。聞いてくれよタケル、拓海の奴、ここ最近女ボケしててよォ。ついこの間なんか茂木と秋名湖でデートしてたって抜かしやがったんだぞ」
「いや、抜かすもなにも二人は付き合ってるんだしいいんじゃないの。それを横から割って茶々を入れるなんて真似はよくないよイツキ」
「なんだとぉ!!そりゃあお前には結衣ちゃんっていう超絶可愛い彼女がいるからそう言えるだろうけどよ。こいつさぁ、茂木とどこまで行ったかわかってるのか?」
「え?行ったって…拓海、答えられる範囲でいいから僕にも聞かせてくれる?」
拓海となつきのプライバシーに関わる為、タケルは拓海に確認を取っては何があったかを話してくれるようお願いする。
「いや、答えるも何も…俺はついこの間の日曜。茂木と一緒に秋名湖へ遊びに行ってな。軽く回った後車に戻ったんだが、その時に茂木から去年俺がサッカー部を止めたことについて謝られたんだ」
「ふむふむ。どうやら無事に誤解は解けたみたいだねぇ…。それで、そこからどうなったの?」
「そしたら急に茂木に迫られては…キスしたんだよ。あれはマジでなんて言ったらいいかわからないけど…。それ以降変な気持ちになっちまったんだよ…」
「なるほどそうだったか。それは流石に拓海といえど、女ボケしては気が向くのも無理はな…え?」
「マジで言ってんのかぁ拓海ぃ!?お前が茂木さんとキスしたって!?」
拓海がなつきとキスしたと聞いては沈黙するタケル、その数秒後。タケルは秋名山に木霊するかのような叫び声をあげては、拓海がなつきとキスしたことに衝撃を受けるのだった。
「おいタケル、声がでかいって。耳がキーンとするだろうが」
「いや、キスをしたってさりげなく言ってるけど、それって恋愛の観点からして物凄いところまで行ったってことなんだぞ!!それをあっさりと言うなんてお前、気が確かなのか!?」
「お、おう。全然平気だけど。それの何がおかしいんだ?」
「……」
なつきとキスしたのを問題なさげに言う拓海のあまりにもの無頓着さに、タケルは怒りを通り越しては呆れるしかなかった。
「ダメだこりゃ…。拓海は茂木さんとのキスがかなり効いては自分でも気付かないところまでハマっているよ」
「やっぱお前もそう思うよな。ここまで拓海のボーっとした顔を見るなんざ俺も初めてだよ」
「なんだよ。俺の言ったことがそんなにおかしいことなのか?」
「当たり前だ。この頃のお前変だぞ!!考えるのが似合わないお前が、この頃なーんか考えてるだろ?」
「うん…。そうなんだ…」
「(今の拓海は茂木さんとのキスが頭に焼き付いては離れないでいるみたいだから、もう何も言わない方がいいかもしれないね)」
これ以上は何を言っても意味が無いとわかったか、口を出さないと決めたタケルは拓海の話を聞き続けるのである。
「これから先のことを考えると、どうなっちまうんだろうという気がしてさ…」
「なっ!?これから先ぃ!?」
「(おいおい…まだキスしたばっかりとはいえ、いくらなんでも早すぎるんじゃないか…)」
「てめぇ。そんな恥ずかしいことを良くもぬけぬけと…!!ロンリードライバーの俺に向かって口にできるなー!!キスの先ったらあれしかねーだろがよ!!」
「あ、あれ?あれってなんだ?」
「あれはあれだぁ…!!」
イツキは拓海の胸ぐらをつかんではあれがなんなのかと悔しながらに言うが。拓海は理解できていなかったのか混乱するしかなかった。
「ほらイツキ。ひとまず拓海を離してやりなよ」
「くっ…!!」
拓海と同じ彼女がいるタケルに窘められては胸ぐらを掴んでいた手を離すも、イツキは憎たらしい気持ちで二人を睨みつける。
「イツキ、お前が何を勘違いしてるのか知らねえけど。俺が考えるこれから先っていうのは…。ん~まあいいや、俺あんまり難しいこと考えるのは得意じゃねえし…」
「(どうも簡単には治りそうもないな。拓海の女ボケは…!!)」
「(そうだね。こればっかしはもうお手上げとしかいいようがないよ)」
拓海の落ちぶれた様子から手の施しようがないとわかったのか、タケルとイツキはため息をついては無力に陥るしかなかったのだった。
ガソリンスタンド
この日の夕方、いつものようにバイトに励む拓海ではあったが、まだなつきとのキスが頭に残ってるのか、箒と塵取りを持ったままボーっと突っ立っており。
その様子をピットの端に身を寄せながら見ていたタケル達四人は拓海のあまりにもボーっとする姿に異常を感じたのかピットの中に押し入っては話をする。
「やっぱしどっかおかしいな…」
「でしょう。あいつ白状しましたからね。やっぱり女ボケだったんすよー」
「なんとかしねえとなァ。高橋涼介とのバトルが後二週間しかねえぜ」
「でも、今の拓海には何をしても難しいかなと僕は思いますよ。あそこまでいったらもう手の施しようがありませんしね」
「それなんだよなァ…。せめて拓海を立ち直らせるにピッタリなヤツがあればいいんだが…」
「そういや…明日レッドサンズと妙義ナイトキッズの交流戦がある筈なんだよなァ?」
「その話なら僕も聞いてますよ。なんでも啓介さんが妙義にて中里さんと上りでバトルすると」
「それだ!!拓海をそこに連れてって目の前でバトルしてるのを見せるんだ!!」
「それなら拓海も刺激を受けて、少しはピリッとするかもしれませんねぇ〜」
「そりゃいい方法だ。それっきゃねぇって」
「女ボケにガツンと活を入れてやりましょうよ」
「イツキ、お前の場合だと活を入れるっていうより茶々を入れそうな気がするんだけど…」
タケル達は拓海を明日妙義でやる交流戦に連れてっては拓海をやる気にしようと企むも、それが本当に上手くのだろうか。
『お〜いお前らぁ、お客さんが来たから対応してくれぇ〜』
「「はい、すぐに行きます!!」」
店の外から店長の祐一から客が来たと知らせを聞いた池谷とイツキはすぐさま対応に出ようと店の前に出る。
「ほら拓海、お客さんだよ」
「え?ああすまねえ。行ってくるよ」
タケルに背中を叩かれてはようやく意識が戻ったか、拓海は池谷達の後に続けては店に来た車の前に出る。
「大丈夫ですかねえ拓海は…」
「さあな。けど、そろそろ調子を取り戻してもらわな。後がマズいしな」
「「いらっしゃいませ…っいぃっ!?」」
来店してきた車を出迎えた池谷とイツキだが。二人は店に来た車を目にしたその瞬間、店の前に来た赤い車に度肝を抜かれたのか衝撃を受けるのであった。
次回からは前回に引き続きリクエストキャラを登場させようと思います。搭乗する車種は去年スイスポと同じ生産終了を発表したトヨタが誇るあの名車でありますのでとうご期待下さい。
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