頭文字D 峠の弾丸   作:ペンギン太郎

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 次話更新しました。
 スイフトスポーツの走りを書くためにメルカリで買った『ハイパーレブ』を読み込んだりFFの走らせ方を調べたりと苦戦しましたがそれなりに書けたと思いますのでどうぞご覧ください。

 ※投稿設定を間違えては一度アップしてしまい即座に削除してしまいましたが今回投稿したものは消したヤツと内容は一緒です。


ACT.3 峠デビュー

 

 スピードスターズが麓に下りてから数分が経過し、頂上にはタケルただ一人だけが残るのだった。周りに一般車が通っていないのを確認してはスイスポのエンジンを掛けシフトをN→1速にしては車を動かし。徐々にスピードを上げていってはギアを2速に上げるや秋名でのダウンヒルを開始する。

 

 

 「お、さっきは上り方面を走ってたからかパワー不足を感じたけど、下りとなればこいつは結構速いねーまぁその分事故る危険性も高まるけど」

 

 

 スイスポは駆動方式こそFFだが車重が約1tと軽くフットワークの軽さを活かした走りが特徴であり。タケルは四輪で走らせるのは初めてとはいえ秋名の峠をまるでスキー場で滑らせるような感覚で走っては下っていく。

 

 

 「とりあえず最初はヒール&トウの練習でもしますか、四輪の前にバイクに乗っていたからそんなに難しくはないけどね」

 

 

 ヒール&トウ

 

 右足のつま先でブレーキを踏んでは減速し、クラッチを切ってはそれぞれ両足で踏み、踵でアクセルを踏んでは回転速度とトランスミッションを同調させる技でモータスポーツでは基本中の基本であるテクニックだ。

 習得するにはそれなりに走り込まなければならないがタケルはスイスポに乗る前は二輪に乗っては走ってきたからかコツを掴んではヒール&トウをマスターする。

 

 

 「よし、次はブレーキングからのコーナリングだ。FF車はアンダーが出やすいからコーナーを曲がっていく際には丁寧に走らないと」

 

 

 コーナー手前でシフトを下げてブレーキングしては荷重がフロントタイヤに掛かる感触を掴んだのか上手くスピードを落としてはステアリングを切り込む。

 ここで下手にアクセルを開いてステアリングを切ればアンダーステアを起こしかねないがタケルは持ち前のセンスにて車をアクセルコントロールしては秋名のコーナーを曲がっていき。コーナーを抜けては立ち上がりでアクセルを踏み加速させては直線を駆け抜ける。

 

 

 「コイツの乗り方が大体わかってきたぞ。後は操作に慣れるまで走り続けるとして…ん?あれってレッドサンズの車だよね…。丁度いいや練習がてらあの人達を軽くぶち抜いてやるとしますか」

 

 

 タケルはスイスポの乗り方を把握してはそのまま秋名の下りを攻め続けていき。前を走るレッドサンズの車に気付いては早速バトルを仕掛けてみることに。

 まず最後尾を走っているS14シルビアと立ち並ぶや2個目のコーナーを抜けては立ち上がりでアクセル全開にしてはS14を抜いていき、二台目のロードスターの後ろに貼り付き、コーナーで距離を縮めては鮮やかに抜き去るのだった。

 

 

 「なんだあいつは!?秋名にあんなに上手く走れる奴がいたとは…」

 

 「くそっ…いくらこっちの車が馬力で勝ってるとはいえあのスイスポ速すぎるぞ!!」

 

 

 いくら赤城最速のレッドサンズといえ秋名の峠を走り慣れていないからかタケルのスイスポに圧倒されては尽く抜かれていき、レッドサンズのメンバーはスイスポの速さに驚くしかなかった。

 

 

 「今度はFC3S…高橋涼介か…よぉーし、あの人をぶち抜いてやる!」

 

 

 スイスポはレッドサンズの先頭を走る白いRX-7に追いつき。先程レッドサンズを尽く抜いて味をしめたのか前を走るレッドサンズのリーダーである高橋涼介のFCにバトルを挑む。

 

 

 「(あれはさっきのスイスポ?見たところうちの一軍を抜いては俺のところまで来たみたいだが…面白い、少し奴の腕を試してみるか!!)」

 

 「どうやら向こうは本気を出してきたみたいだね。いいぜ、やってやろうじゃないの!!」

 

 

 涼介はバックミラー越しに後ろから迫ってくるスイスポに気付いてはFCを加速させていき、タケルも前を走るFCが本気を出したと分かるやギアを上げてはアクセル全開に踏み込んでは涼介を追いかけていく。

 

 

 「速えぇ…やっぱ性能面においてはNAのスイスポとロータリーエンジンにターボを載せたFCじゃあ勝負にすらならないか…。でも地元での走り込みはこっちが多いから負けるわけにはいかないよ!!」

 

 

 タケルはFCの後ろに張り付いては近づいてはいくがコーナーを曲がってからの立ち上がりでは涼介の方に軍配が上がっており、直線に入っては距離を離されていく。

 

 

 「(あのスイスポ、車体の軽さを生かしては秋名の下りを攻めてるみたいだがテクニックに関しては甘い箇所が見て取れるな。それにコーナーを曲がっていく時のあのブレーキング…。おそらくあのまま過剰に踏み続けていけば麓につく頃にはフロントタイヤがダメになっているかもしれないな)」

 

 

 涼介はスイスポの走りをバックミラー越しに見ては分析し、スイスポはもうタイヤが持たないであろうと推測しては走り続けていく。

 

 

 「この先は秋名で一番の難所である5連続ヘアピン。直線ではFCが有利だからコーナリングで差を取り返さないと」

 

 

 秋名山の難関ポイントである5連続ヘアピン。ここを攻めるにはそれなりの技量を要されるがタケルはそこでFCと差を詰めては立ち上がりで勝負を仕掛けようと試みる。しかし、

 

 

 「くっ…ブレーキングではFFが有利の筈なのに、向こうの方がブレーキングからの立ち上がりが上手過ぎる!!」

 

 

 FCはヘアピン前にてあまり減速をせずスムーズにコーナーを抜けてはあっさりとクリアしていき、差を縮めるどころか益々広がっていく一方だ。

 

 

 「まだだ。ここで差を縮めないとこの先の直線(ストレート)では馬力の劣るこいつでは歯が立たないんだ。絶対に追いついてやる!!」

 

 

 タケルは負けじとブレーキを踏んでは減速し、コーナーを抜けては立ち上がりにおいて勝負をつけようとする。だが、攻め込もうとしているのに対しスイスポはフロントタイヤが限界に達したのかアンダーを出しては動きが不安定になる。

 

 

 「しまった!!さっきまで過剰にブレーキングしたからかタイヤがもう垂れてしまった!!」

 

 

 「(どうやらこの勝負、決まったも同然だな)」

 

 

 タケルは過剰にブレーキングをしてはフロントタイヤを消耗させてしまい、その結果ストレートだけでなくコーナーリングにおいても高橋涼介との差を縮めることはできず引き離されていくのだった。

 

 

 

 

 

 秋名山 麓

 

 

 「くっそおぉ…折角貰ったばかりのスイスポがこの様じゃあおじさんに合わす顔がないよぉ」

 

 

 ゴール地点である麓の駐車場にFCが先に着いた時にはその差が10秒近くもあり。麓に着いてはFCの近くに車を停めてはスイスポのフロントタイヤを確認するやスイスポは既にフロントタイヤが完全にヘタってはボロボロになっていたのであった。

 

 

 「そこの君、ちょっといいかな?」

 

 「ん、なんすか?まさか負けた僕に情けでもかけてくれるのですか」

 

 「いや、お前のスイスポについて少し聞きたいことがあってな。少し話を聞いてくれないかな」

 

 「いいですけど僕から一体何を聞くと言うのですか?」

 

 

 ボロボロになったスイスポを見てはショックを受けているタケルに涼介が話しかけ。涼介はタケルのスイスポを見ては何かを感じたのか質問をする。

 

 

 「君の走りを見た限りではその車は精々125馬力が精一杯ってところだな。下りを攻めていく時の過剰なブレーキング、そして突っ込み重視の攻め、その走りに耐えていたのもそいつに精度の高いABSが効いていたのと質の高いブレーキパッドが付いていたおかげでもあるかもしれないな」

 

 「…嘘でしょ、さっきまでの走りを見ただけで車の性能がわかるもんなんですか?だってコイツは今日知り合いのおじさんから貰ったばっかしなんすよ」

 

 「俺にとってはこれくらい当然だ。それに君の話が本当だとするならばその車を仕上げた人間はかなり車に熟知した奴と見てまず間違いないだろうな」

 

 「うひゃー流石は高橋涼介。群馬最速の走り屋と名高いだけはありますね。走りは勿論のことメカに関しての知識も豊富で僕には敵いませんよ」

 

 

 惨敗したタケルは涼介を褒めちぎるも、涼介は運転を始めて間もないタケルより走り込んだ場数が多くドラテクが優れているのは勿論、独自にチューニングしたFCは馬力が340馬力とスイスポの倍もありコーナリングにおいてもRX-7は国内最速レベルの出来であった為、タケルが敵わないのは至極当然だ。

 

 

 「だが貰ったばかりの車とはいえ俺の走りにうちの啓介以外でついてこれたのはお前が初めてだ。その糧をバネにすればお前はますます伸びていくと俺は思うがな」

 

 「え、ホントですか!?いやぁ…それほどでも…」

 

 「(なんて調子のいい奴だ…。うちのケンタといい勝負をするかもしれないな)」

 

 

 タケルは涼介に褒められてはすぐさま調子に乗りそれを見ては涼介は呆れる。

 

 

 「それはそうと自己紹介がまだだったな。俺は高橋涼介、レッドサンズのリーダーだ」

 

 「僕は斎藤丈瑠です。つい先月運転免許を取っては今日走り屋としてデビューしたばかりですので以後お見知り置きを」

 

 「斎藤か、その名は覚えておくとするよ。またここに来る際お前と会えるのを楽しみにしておく」

 

 

 涼介はタケルに再会する時が来るようなことを言ってはFCに乗り秋名を後にしては走り去っていくのであった。

 

 

 「やっぱあの人とはドラテクもそうだが車の性能面においても敵わなかったか…。でもこれでレッドサンズの…高橋涼介の実力は伊達じゃないってことがよぉく分かったんだ。今度リベンジする時には絶対ぶち抜いてやるからね!!」

 

 

 タケルは過ぎ去っていくFCを見送っては打倒高橋涼介を掲げては秋名での走り込みを続けてはいつの日かリベンジを果たしてやろうと決意するのであった。

 

 

 

 

 

 「姉ちゃん、迎えに来たよ」

 

 「ありがとうタケル。迎えに来てくれて助かったわ」

 

 

 高橋涼介との一線から数時間後、タケルは一旦政志の整備工場に戻ってはタイヤを変えてもらい、すぐさま秋名に引き返しては夜勤を終えた遥香を迎えに来ていた。

 

 

 「あ、そうそう聞いてよタケル。私ね、さっきタケルの同級生って子と会ったんだ」

 

 「僕の同級生?こんな時間帯にうろちょろするような奴が僕の同級生にいたかぁ…?」

 

 「何言ってんのよタケル。ほら、地元の商店街にある『藤原とうふ店』さんの息子さんが高校の同級生にいたじゃない」

 

 「藤原…?ひょっとして拓海のことを言ってるの姉ちゃん?」

 

 「そうよ。お豆腐を貰った時に少しお話をしたんだけど、拓海君親の仕事のお手伝いでお豆腐を配達してるって言ってたわ。本当、遊んでばかりのタケルと違って親の仕事を手伝うなんて彼しっかりしてるわね」

 

 「悪かったね遊んでばかりで。それにしても拓海の奴ガソリンスタンドでのバイトだけじゃなく家の仕事の手伝いまでやってたのか…ん?」

 

 

 タケルは話の中で気になることでもあったのかその場で考え始める。

 

 

 「どうしたのよタケル?急に考えたりして」

 

 「姉ちゃん…拓海はいつからホテルに豆腐を配達しに来てるか分かる?」

 

 「えーっと一緒に働いてる先輩からの話だと拓海君は5年前からお豆腐を卸しに来てるって言ってたわ」

 

 「へぇ〜拓海はそんな前から豆腐の配達をしてたのか……へ?5年前?それって中1の時からやってるってことだよね?」

 

 「そうよ。それがどうかしたのタケル?」

 

 

 タケルは遥香から拓海が5年前からホテルに豆腐を卸しに来てるのと聞いては拓海が呟いたある言葉を思い出す。

 

 

 『俺もう飽きてるんだよなーそういうの…』

 

 

 下校時に拓海が峠を攻めるのは飽きていると何気なく呟いたのを思い出してはタケルは言う。

 

 

 「まさか拓海の奴…中学の時から車に乗ってたりしてんじゃないよね…」

 

 「ふふっ何おかしいこと言ってんのよ。それは無免許運転って言って立派な犯罪なんだから拓海君がそんなことするわけないじゃない」

 

 

 タケルは拓海が中学の時から車を運転してるのではないかと推測するも、遥香はそれを聞いては呆れては笑うのだった。

 

 

 

 

 

  秋名山 頂上

 

 「随分走り込んだな…俺もうガスねぇや。何時だ今?」

 

 「もうすぐ4時ですよ…」

 

 「よっしゃボチボチ引き上げだ」

 

 

 レッドサンズのメンバーが秋名を走り終えては休憩しており、時刻を見ては引き上げようとするのであった。

 しかし、帰る間際に麓へ下りていくスイスポが通り過ぎていくのを見た啓介は何かを感じ取ったか口にする。

 

 

 「あいつ、さっきまでの走りとは違うみてえだな」

 

 「え?違うというのはどこがですか啓介さん?」

 

 「あのスイスポはさっき兄貴が軽く捻ってやったみたいだが兄貴が言うにはうちの一軍レベルにまで達してやがるとの話だ。兄貴の言う事が本当ならあいつとはまともにやりあえそうな気がしてきそうだな」

 

 「そんなにですか?いくらスピードスターズよりかは腕が立つとはいえ啓介さんに敵うわけないじゃないすか」

 

 「ま、そうかもしれないな。よしお前ら引き上げるぞ」

 

 

 啓介は残りのメンバーを引き連れては頂上を後にしては麓へと下りていくことにした。

 

 

 

 

 「ふっ。本気で飛ばすと俺の走りについてこれねーのかよ。あいつらもまだまだだな…。性がねぇ、アクセルを緩めて待つとするか…ん?」

 

 

 啓介は一緒に残っていたメンバーと一緒に秋名の下りを走っており、自分の走りについてこれていないと気付いてはアクセルを緩めると後ろからヘッドライトを照らしては物凄いスピードで下ってくる車が近づいてくるのを察知する。

 

 

 「うちのチームの車じゃねぇ…。何者だ⁉暗くて車種までは分かんねぇな…MR2か180…デカい車じゃねぇな」

 

 

 啓介はヘッドライトの特徴からリトラクタブルの車ではないかと推測するや、走り屋としての闘争心が出てきては段々と近づいてくる車に対抗意識を燃やし始めた。

 

 

 「上等じゃねぇか!!コーナー2個も抜けりゃバックミラーから消してみせるぜ!!」

 

 

 啓介はその場で再びアクセルを踏み込んでは全開走行をしては加速していくが後ろから来た車は啓介の乗るFDに近づいてくるやシルエットが露わになる。その車はリトラクタブルのヘッドライトをして車体は白黒のツートンをした車であった。

 

 

 「ハチロクだとぉ!?ふざけんなァ」

 

 

 啓介が自分を追い回してくる車がAE86 スプリンタートレノ(通称ハチロク)だと知っては驚きを見せる。

 ハチロクは今では10年も昔の旧世代の車で駆動方式こそFRではあるがパワーにおいては今どきのハイパワーターボ車との差が歴然としているのだ。

 しかしFDはハチロクとの差が開くどころか後ろに張り付かれては追い詰められる。

 

 

 「ジョーダンじゃねぇくそったれがァ!!俺は赤城レッドサンズのNo.2だぞォ!!」

 

 

 啓介は自身が旧世代の車であるハチロクに苦戦を強いられてはますます怒りを募らせるもその先にあるコーナーに差し掛かっては減速するのに対しハチロクはノーブレーキで突っ込んではFDを抜き去る。

 

 

 「(こいつ…先を知らないのか!!減速して入らないと谷底へ真っ逆さまだぞ!!この緩い右の後はきつい左だ!!)」

 

 

 啓介の言うようにこの先の右コーナーを抜けた先は勾配のきつい左のヘアピンでスピードを落とすことなくオーバースピードで進入したハチロクは右を抜けては左に入る。

 

 

 「言わんこっちゃねぇっ!!遠心力で後輪が出てる。あそこまでスピードが出てれば例え減速しても立て直すスペースはないっ!!」

 

 

 しかしハチロクは右のフェイントモーションをかけては左へ向きを変えブレーキングすることもなくドリフトしてスピードを殺しては左のヘアピンを見事にクリアした。

 

 

 「か、慣性ドリフト!?」

 

 

 啓介は目の前で繰り広げられたハチロクのスーパーテクニックに驚きを隠せずその場でコントロールができなくなり車をスピンさせては停止する。

 

 

 「(信じられん。俺は秋名山で死んだ走り屋の幽霊でも見たのか…。1つ目の右のカウンターは次の左の姿勢作りのフェイントだった…。この峠を知り尽くした腹の立つくらいに完璧なスーパードリフトじゃねえか)」

 

 

 啓介がその場で立ち止まってはレッドサンズのメンバーが遅れては合流し、啓介に駆け寄る。

 

 

 「啓介さん見ました、今のハチロク…」

 

 「あぁ(俺のプライドはズタズタだぜ。峠仕様のFDで10年前のボロハチロクに負けただなんて…。さっきのスイスポといいあのハチロク何者だ…)」




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