いよいよ強敵ランエボの登場となりますが、タケルがどう関わっては走っていくかご期待してください。
尚、今回はどのランエボが好きかアンケートを取りたいと思いますので、宜しければご協力お願いしますね。
ACT.53 峠の王者ランエボ
日光東照宮
「見てタケル君、あそこに見えるのが『見ざる・聞かざる・言わざる』で有名な三猿よ」
「おおっ、あんなところにお猿さんの彫刻があるなんて昔の職人がどれだけ凄い技術を持っていたか見ただけでわかる気がするなぁ」
高橋涼介とのバトルから数日が経ち、タケルは結衣と一緒に栃木県日光市にある日光東照宮へ観光に来ては境内へと入っていき。人気スポットとも言われている三猿を観てはその芸術性の高さに惹かれる。
「でも本当に良かったのタケル君、温泉に行きたかったって言っていたのに私のリクエストを受けてくれて」
「いいよこれくらい。涼介さんから秋名に留まらず世界を広げろって言われたからにはずっと群馬にいるわけにはいかないし、こうやって色んなとこを回っては自分の視野を広げるのも悪くはないからね」
「そう。そう言ってくれた高橋先生には感謝しないとね。じゃあ次は日光にある他のパワースポットを回ってみましよう。日光には東照宮の他にも観光するところがあるんだし、そこで沢山エネルギーを貰いにいきましょう」
「ちょっ、結衣さん。興奮するのは分かるけど少しは落ち着いてってば…(ははっ、今の結衣さん、まるで好きな車を見かけた時の僕みたいだね)」
腕を引っ張られては東照宮の境内を観て回るタケルはテンションが高ぶっている結衣に振り回されるも、涼介とのバトルを終えては好きな女の子と観光名所を観て回るという充足感に満たされては充実したひと時を楽しむのであった。
秋名山
「うぉりゃー!!」
タケルが結衣と日光に行っては観光を楽しんでいたその頃、拓海はイツキに連れられてはハチゴーに乗り。男二人で寂しく秋名の峠を攻めていき。
イツキは気合いを入れてはステアリングを曲げるが。とくにこれといった変化はなく、ハチゴーの非力さを痛感するしかなかった。
「なあ拓海、俺のハチゴー情けない程上りが遅いだろ…。もっとパワーが欲しいんだよなァ…」
「……」
「俺密かに考えてんだ。ハチゴーにターボ付けてすんげえ速い車に改造しようってさァ」
「ターボォ…?そんなもん後で付けられんのか?車買った時に最初からついてくるもんじゃないのか?」
イツキがハチゴーにターボを付けようか計画しているのに拓海はそれでいけるのかとイツキに訪ね、イツキはノリノリで運転しながら拓海の質問に答える。
「それはそうだけど…。ボルトオンターボって言って…、タケルがスイスポに付けてるスーパーチャージャーみたいに後から付けよう思えば付くもんだよ」
「へーえ(ターボねえ…)」
「スーパーチャージャーもいいけどよォ。手っ取り早くパワーを出すにはターボが一番いいんだ。もしもさー、俺のハチゴーが
「そんなことできるわけないだろ」
独りでに興奮してはニヤけるイツキだが、搭載されているエンジンがSOHCの3AUであるハチゴーにターボを付けただけでは付け焼き刃程度にしかならないので、無駄骨になるしかないのであった。
ギャアアア
「イツキ…避けろ。凄い速いの来てるぞ」
「えっ」
拓海に言われてはステアリング操作をするも、急に言われてはあわててハンドルを回した為車体をゆらゆらと揺らしてはハチゴーを車線のど真ん中へと寄せてしまい、後ろから来た白い車はハチゴーが空けた隙をついては素早く過ぎ去っていく。
「ランエボだ!!」
「ランエボ?」
イツキがランエボと呼ぶ白い車は次のコーナーを抜けていくがその走りを見た拓海は真剣な眼差しで見る。
「(なんだあのクルマ…。不思議な動きをする…)」
拓海はランエボがコーナーを抜けていくのに尋常じゃない立ち上がり加速を注視していくが。ランエボは次のコーナーも先ほどと同じように立ち上がりで加速してはコーナーを横切りハチゴーよりも先に上り方面へと上がって行く。
「見たかよ、あの頭が変になりそうな立ち上がり加速!!たった2リッターの排気量で280馬力だからなー。あれこそターボの威力だ!!それに4WDだし!!」
「(そうか、あの動き4WDだからか。2個のタイヤでは使えないような
ランエボについては全く知らない拓海だが、イツキが通り過ぎていったランエボを見ては口をカクカクと動かしながらその性能の凄さを語っていき。それを聞いた拓海は4WDならではの動きの良さを知ってはランエボに関心を示すのだった。
「はぁ〜いっぱい周ったね。まだ他にも訪れてない所もあるんだし、満足するまで行ってみたいわ〜」
「あのね結衣さん。ここまで連れてきた僕が言うのもなんだけど今日一日だけでどれくらい回ろうと思ってるの?日光にある観光地を全部行くとしたら最悪日が暮れてしまうかもしれないんだよ」
「えぇ〜。私はまだ他にも行きたいところがあったのにもう帰るわけ〜。タケル君の意地悪…」
「仕方ないじゃないか。いくら結衣さんからのリクエストとはいえ、日光の観光名所を全て回るなんて無理があるよ」
結衣に連れられては日光東照宮周辺を回ったタケルは疲れ知らずなままハイテンションでいる結衣に呆れるしかなく。
このまま続けると流石にキツいかもしれないといっては結衣に行動を控えるよう注意するのであった。
「じゃあタケル君。日光に来たからには最後にタケル君が行きたいって言ってたいろは坂に行ってみましょう」
「お、いいね。この時期のいろは坂はまだ葉っぱが色付いてはいないけど、そこから観れる山々は一見の価値があるし。早速行っては景色を眺めながらドライブしに行きますか」
結衣はタケルが行こうとしていたであろういろは坂に同行すると言い。走り屋として行かないわけにはいかないからか、タケルはいろは坂に行くと決めるやいつも以上にウキウキしながら結衣と共にいろは坂へと向かうのである。
日光いろは坂
「わぁ〜こんなにも自然に満ちあふれているなんて本当素敵なところだね。タケル君もそう思わない?」
「そうだね。こっから見える景色もいいけど、ここの道路は頻繁に車が通っているのか路面の至る所にタイヤ痕が残っては攻め込んでいたのが見てとれるしね」
「むぅ〜折角いろは坂に来たっていうのに見る所はそこなの…」
タケル達がやってきたであろういろは坂は日光市市街地と中禅寺湖を結ぶ峠道で有名な場所で。秋頃になると山々は赤色に包まれては紅葉一色の景観が楽しめるのが魅力の一つである。
しかし、まだ10月に入ったばかりである今はまだ葉っぱが色付いていなかったので辺り一面は緑一色ではあるものの、結衣はいろは坂を通ってはそこから見える景色を堪能しては来てよかったと心から思うが。
一緒に来ていたタケルはいろは坂から見える景色をマトモに見ておらず、どちらかというと路面の方ばかりを見ては折角の景観に目もくれないでいたのだった。
日光いろは坂 頂上 ガソリンスタンド
「いらっしゃいませ」
「ハイオク満タンでお願いします」
「毎度。ハイオク満タン入りまーす!」
いろは坂の上り方面にあたる第二いろは坂を上っては頂上に辿り着き、タケルはスイスポにガソリンを入れようとスタンドに寄る。一緒に来た結衣はいろは坂を上っていくのに何かしらの不満があったか顔を膨らませてはムッとしていた。
「あれ?どうしたの結衣さん?ここに来るのは嫌だった?」
「別に…。だってタケル君、いろは坂の景色より道路の方ばっかり見てたでしょ。折角のデートだっていうのにあんまりじゃないの」
「あっ…そうだった。つい走り屋としての血が騒いじゃっては思わず路面の方ばっかり見てしまってたよ…」
「もぅ〜車を走らせるのが好きだからそっちを気にするのはわかるけど、少しくらいは女の子の気持ちも考えてよね」
「ごめん。後で何かスイーツを奢るからさ、機嫌を直して」
結衣は折角の景色を眺めず道路の路面状況を見てたタケルに苦言を言い。タケルは申しわけないことをしたと言っては謝るのであった。
「お客さん。見たところ走り屋みたいだが、ひょっとしてここへ走りに来たのかい?」
「いえ、僕達は日光東照宮へ観光をしたついでにいろは坂へ寄っただけなんです。ここって走り屋がよく走りに来る場所なんですか?」
「そうさ。いろは坂はこの辺りじゃ走り屋が溜まるスポットになっていてな。夜になれば君みたいな走り好きが集まってはちょっとしたサーキット場になるんだぜ」
「へぇ〜。じゃあお聞きしますけど、いろは坂で一番速い走り屋って誰なのかわかりますか?」
「いろは坂で一番速い走り屋が誰かって。そりゃあここらで一番凄い奴っていったら須藤京一にほかならないな。何せ乗ってる車はあの世界ラリーで名高いランエボだしな」
「ら、ランエボ…。そんな高性能マシンに乗っているのなら速いのも頷けますね」
「当然さ。京一はいろは坂を取り仕切っているランエボだけのワンメイクチーム『エンペラー』のリーダーだからな。走りの腕は抜群だし知略にも長けてはここらで敵うやつがいないほど凄い走り屋なんだぜ。まぁかくいう俺もそのエンペラーの一員なんだけど」
「へ?それじゃあ…あなたもランエボに乗られているのですか?」
「勿論。俺は第二世代にあたるエボⅥに乗っていてな。車の性能でいや京一のエボⅢよりかは上なんだが、腕に関しては京一の足元にも及ばないんだなこれが」
「そうですか。そこまでいうからにはその京一って人はランエボ乗りではかなり腕が立つんですね」
「あの~お話中申し訳ないですけど、二人がいうランエボってそんなに凄い車なのですか?」
ガソリンスタンドの店員がまさかのエンペラーの一員で、そっから馬が合うかのようにタケルと話を進めていくのだが、結衣はランエボについて知らなかった為スタンドの店員に聞いてみると。その店員は意外そうな顔を見せては結衣に説明する。
「お、お嬢ちゃん。ランエボについて知らないとは損してるな。ランエボは三菱のランサーをベースに世界ラリーに参戦する為に作られたスポーツモデルの車でな、4G63という強力なエンジンに三菱独自の4WD技術が加わっては公道最速といってもいいほど抜群な性能を持った車になっているんだぜ」
「そうですか。タケル君はランエボって車について知ってるの?」
「勿論知ってるよ。何せランエボはラリーファンの間じゃインプレッサと肩を並べるほど人気な車で、WRC(世界ラリー選手権)で活躍したトミ・マキネンってラリードライバーをモチーフにした特別仕様車も出るくらいだからね」
「おおっ、そこまで知ってるとは流石だな。もしかして君もランエボが好きなのか?」
「ええっ、ランエボは見た目もカッコいいですから僕としては好きな車なんですよ。ただ…」
「ただ?」
「その中でエボⅧだけはあまり好きじゃありませんね。何せブーレイ顔と呼ばれるフロントがめちゃくちゃダサいですから、僕の中じゃあエボⅧはランエボの中で唯一の不作といっても過言じゃないですからね…」
「おいおい、なんてことを言ってくれるんだよ…。まあ確かにエボⅧは色々と言われては問題作なのかもしれないが、俺からすれば立派なランエボであることに変わりはないんだけどな…」
「だって、エボⅧのフロントはダサいのは誰から見てもそうですし、その次にエボⅨが出た時にはいつものフロントに戻ってたのが不人気な証拠なんですからね」
スタンドの店員からいろは坂で最速を誇る走り屋須藤京一の乗る車がランエボだと聞いたタケルは興味が湧いたか、更に質問をしていきランエボについて話が盛り上がるも。それを傍で聞いていた結衣はジト目でタケルを見つめては言う。
「ちょっとタケル君、さっきあれほど言ったのにまた車の話をするわけ?」
「あ、ごめん結衣さん。つい車の話が合う人がいたから思わず話が長引いちゃって…」
「もう…男の子って本当そういうのが好きなんだね」
「あはは…返す言葉もありません…」
あまりにも車の話で盛り上がっていることに呆れるも、スタンドの店員はコホンと息を鳴らしては話題を変える。
「ところでさ、車のナンバーから見て君達二人は群馬から来たと見ていいんだね」
「はい。僕達は群馬の渋川市から来まして、自分で言うのもあれですけど地元の秋名山では結構速い方なんですよ」
「そうか秋名山か…。だとすると、君とはいずれバトルする可能性があるとみていいかもな」
「へ?…それってどういう意味なんですか?」
結衣がスタンドの店員に尋ねると、店員はタケル達を見ては言う。
「実はな、今京一がうちのNo.2にあたる清次って奴を連れては群馬エリアに殴り込みをしている真っ最中でな。それでいつになるかは未定だけど、君がホームコースにしている秋名山に訪れる日が来るかもしれないんだ」
「ええっ!?」
まさかの宣戦布告にタケルは驚きを隠せず、スタンドの店員から詳細を尋ねる。
「どうしてそんなことをするのですか!?ひょっとして群馬の走り屋に一番速いのはランエボに乗ってる自分達だとアピールしたいからなのですか?」
「そうですよ。あなた達がやっていることは群馬で走り屋をしている人達の縄張りを踏みにじるのに変わりはないのですよ!!」
須藤京一が群馬に喧嘩を売りに行ってると聞いてはタケルだけじゃなく結衣も声を荒らげては文句を言い、それを聞いた店員はその理由を二人に話す。
「いやな、俺もなんでそんな大掛かりなことをするのか詳しい理由は聞いていないが、京一がいうに去年いろは坂で自分を負かした走り屋が群馬にいるらしくて。そいつへのリベンジを果たすのが目的で回っているみたいなんだ。確かそいつが乗ってた車は白のFCだって話だったな」
「白のFC!?あの、その人ってひょっとして…群馬では名高いレッドサンズの高橋涼介さんじゃないですよね?」
「ん〜ああそうだった、確かにその走り屋はそんな名前だったと記憶してたな」
「!? じゃあ…その須藤京一って人の本命は涼介さんなの?」
スタンドの店員から高橋涼介がエンペラーのリーダーである須藤京一を負かしたと聞いた二人は口を大きく開いては押し黙るのであった。
秋名湖
「ゾクゾクするほど綺麗だぜ俺のエボⅣは。走る為に鍛え上げられた機能と効率を徹底して追求したらこうなるっていう見本だ。例えるなら鍛え抜かれたボクサーのボデイのようだ!!」
秋名湖には先程走っていたランエボに乗っていた男が自分のエボⅣを見ていってはそのボデイをベタ褒めしては語っていき。一緒に乗っていた男もそれを押し黙りながらも聞いていく。
「フロントのエアダムも張り出したブリスターも、大型のリアウィングにも全てに意味がある。ランエボはラリーの世界選手権を戦う為に開発され熟成された車だからな」
「ハイパワーターボ+4WD。この条件にあらずんば車にあらずだ」
エボⅣに相乗りしていた男、須藤京一は自身の信条を隣にいる岩城清次に語るや、それに相討ちする清次はこう言う。
「ランエボこそ
清次は群馬エリアにいる走り屋をぶっちぎると自信有りげにいい、自分達こそ公道最速の走り屋だということを知らしめようと高らかに言うのであった。
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