頭文字D 峠の弾丸   作:ペンギン太郎

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ACT.54 掟破りのスーパーウェポン

 「さっきのランエボがいるぞ、嫌な感じがするな。どっかの走り屋かなァ…」

 

 「気にすることないよ。俺缶コーヒー買って来るけど」

 

 「あ、俺も頼むよ」

 

 

 エボⅣに遅れては秋名湖についたハチゴーはエボⅣから少し離れた場所に車を停め、そっから拓海が車から降りては缶コーヒーを買いにその場を離れると。拓海が離れたのを見た清次がハチゴーに近づいてきた。

 

 

 「(げっ、こっち来る!?)」

 

 

 「よォ。ちょっと道を聞きてえんだけど」

 

 「え!?は~い…」

 

 

 清次に絡まれては碌なことにならないかとイツキは危惧するが、清次は道を訪ねに声を掛けてきただけなのでイツキは安堵しては道を教えることに。

 その様子を自販機の近くから見ていた拓海は清次に絡まれているイツキを見るが、特にトラブルが起きているわけでもなく、じっと見つめては様子を伺うのだった。

 

 

 「こっちのルートが近いですよ」

 

 「そうかありがとよ。ところでちょっと聞くがこの秋名で一番速い走り屋ってのは?」

 

 「一番速い?あ、ひょっとしてハチロクに挑戦しようと秋名に?」

 

 「ああ!?俺達がハチロクに挑戦?」

 

 

 イツキから自分達がハチロクにバトルを挑みに来たのではと聞かれた清次は、後ろでタバコを吸っている京一に顔を向け、くくくと嫌な笑みをしてはイツキに言う。

 

 

 「冗談は顔だけにしてくれよレビンの少年。ハチロクに勝っても誰も褒めてくれねえよ。それどころかチーム仲間に笑われちまうぜ」

 

 「!!」

 

 

 清次からハチロクを馬鹿にするような言葉が出てはイツキは腹を立てるも清次はイツキを見ては更に言う。

 

 

 「ハチロクに乗ってる奴なんざアウトオブ眼中。頼まれたってバトルはしねえよ」

 

 

 まるでハチロクとは最初(ハナ)から勝負にすらならないとでもいうような言葉にイツキは頭に来たのか、涙をこらえながら清次に反論する。

 

 

 「秋名のハチロクを見たことがないくせに…。そういうこと言わないで欲しいな…!!ハチロクはまだ一度も負けたことがないんだ!!FCにもFDにもR32にだって!!」

 

 「ほぉ…そりゃよっぽど下手な奴が乗ってたんだろ…」

 

 「くっ、県内でもトップクラスの走り屋だよ!!」

 

 「ほぉ…トップクラスか。低いね群馬エリアのレベルも…」

 

 「な、なんだとォ!!」

 

 「おいイツキ、落ち着けって」

 

 「お前もだ清次。そこまで言う必要はない」

 

 

 イツキは強気な態度で清次に言い返してはハチロクの凄さを語るが、清次はそれを意に返さずそれどころか群馬エリアにいる走り屋をレベルが低いかのように言っては侮辱し。

 それを見ていた拓海はこれ以上はマズいと思ったか、イツキの元に戻っては落ち着かせ。近くで聞いていた京一も清次を窘めては拓海達の前に出る。

 

 

 「悪かったな…。俺の連れは口が悪くてな」

 

 「いえ…」

 

 「誤解のないように一言言っておくが、そのドライバーをけなすつもりはないきっと相当の腕だ。だけどクルマがな、今の時代にハチロクはもうダメだ…」

 

 「……」

 

 

 京一は拓海達に一言言っては謝るも、ハチロクではこの先やり合うことはできないと言い切ってはその場を去る。

 

 

 「そういうこと、そのドライバーに伝えとけ。もう少しパワーのあるクルマに乗ってりゃ相手にしてやるってな…。だけど俺達が負けることはねえ、峠の王者はランエボだ!!」

 

 

 清次はハチロクのドライバーを馬鹿にするような言ってはエボⅣに乗り込み、颯爽と駆け出しては秋名湖を後にするのだった。

 

 

 「く…くやしいよォ…。拓海お前ー悔しくないのかよォ!!あそこまで言わせてー」

 

 「俺もかなりムッときたけど…」

 

 「ならなんか言ってやりゃいいじゃねえかよー!!」

 

 「お前の方がめちゃめちゃエキサイトしてんの見てたら…。俺なんか冷静になっちゃって…」

 

 「はぁ…?なんだよそれー」

 

 

 イツキは清次に言われっぱなしでくやしい気持ちになる。しかし拓海はイツキが怒っているのを見ては逆に落ち着いてしまったと開き直る。

 

 

 「今までだってああいうこという奴いただろ…口で言い返しても仕方ないよ…。速いか遅いかなんて走ってみなきゃわからないんだから」

 

 「そうかもしんねーけどさぁ…。俺はあそこまでハチロクを馬鹿にされたら黙ってらんねーよォ」

 

 

 イツキはその場で腰を下ろし涙ぐんではハチロクについて語っていく。

 

 

 「俺ずっとハチロクに憧れてたからさァ…。そりゃよォハチロクは確かに古い車だよ…。ターボだってついてねえし上りだって遅いよォ…。だけど好きな奴にとっちゃあ…どんな車よりもハチロクはいいんだよォ…」

 

 「泣くなって、ほら…飲めよコーヒー」

 

 「えっ、ああサンキュー」

 

 

 急に泣き始めては独りでに悲しむイツキに拓海は先程買ってきた缶コーヒーを差し出し。それを受け取ったイツキは近くの畔にある木の日陰に座り込み、そこコーヒーを飲み干しては拓海に話す。

 

 

 「拓海。お前ならできるよな…。下りでランエボに勝ってあのロン毛野郎の鼻を明かしてやってくれよー」

 

 「そう言われてもなー。向こうがやる気がないって言ってんだから」

 

 

 イツキはランエボに勝ってもらうよう拓海に頼む。しかし拓海が言うように相手がハチロクとは勝負すらしないと言われている以上どうしようもないことである。

 

 

 「そうだ、ターボだ!!」

 

 「え?」

 

 「ハチロクにターボ付けたら凄いぞ拓海!!」

 

 

 ハチロクにターボを付けてみてはどうかとイツキは提案するも、それを聞いてどう返したらよいか分からないのか拓海は押し黙るしかなかった。

 

 

 

 

 

 翌日 ガソリンスタンド

 

 

 「でよォ、そいつがハチロクなんざバトルするつもりはないと言ってきてさァ、本当に腹立たしいったらありゃしないよ!!」

 

 「へぇ〜そのランエボ使いの走り屋は随分と偉そうな態度で抜かしてきたんだ」

 

 「ああ、なんつうかこう…どっかの刑事ドラマに出てくる刑事(デカ)みたいな声で言いやがったんだよ『ハチロクなんざアウトオブ眼中』ってな」

 

 「う〜ん…例えがマニアック過ぎて分かりづらいけど、かなり嫌な奴だってことだけは確かだね」

 

 「ふ~ん、確かにそのランエボ野郎ムカつくな…!!」

 

 「もう、俺ホント頭きたんすよォー」

 

 

 京一達と遭遇したイツキは昨日秋名湖で遭遇したエボⅣ乗りの清次からハチロクを馬鹿にされたことをこの場にいるタケル達に言いきかせ、それを聞いた池谷達も怒りを見せる。

 

 

 「それってもしかしたら、サンダーファイヤーのところに乗り込んできたエンペラーとかいう奴らのチームじゃないよな?」

 

 「えっ?」

 

 「やっぱりそうでしたか。ランエボに乗る走り屋のチームっていったらそのエンペラー以外考えられませんからね」

 

 「タケル、お前エンペラーについて何か知ってるのか?」

 

 「ええ。昨日結衣さんと日光に行った時にそのエンペラーってチームに所属している人と会っては色々聞きましたよ。なんでもいろは坂をホームにしてるランエボだけのワンメイクチームみたいですけど、走り屋としての実力は確かみたいですからね」

 

 「ああ、その場にいた奴の話じゃあなんかやたらと威張ってて、でも滅茶苦茶速くてサンダーファイヤーは散々な目にあったらしいぜ」

 

 「俺もその話聞いたよ」

 

 「群馬エリアを総ナメすると言ってたらしいから、いずれ秋名にも乗り込んでくるかもしれねえな」

 

 

 タケルと健二の話からここ最近群馬エリアで幅を聞かせるているのがエンペラーというランエボだけのチームだとイツキは知り、池谷も噂には聞いていたのか知っていたみたいで。健二は秋名にも来るのではないかとタケル達に話す。

 

 

 「本当っすかァ。じゃあ昨日のは偵察だったのかなー?」

 

 「そうかもしれないよ。でなきゃ日光から片田舎である秋名に来たりしないしね」

 

 「ランエボじゃあキツイよなぁ。拓海のハチロクでもヤバすぎるよ…」

 

 

 健二はランエボが相手じゃハチロクでも勝つのは難しいかもしれないと言っては拓海を見ていくが、拓海は昨日のことを忘れてはいつも通りバイトに励んでいた。

 

 

 「ま、そいつらに限らず。これからお前ら二人はどんな場所でどんな相手とバトルすることになるかは分からない。それを考えると、ハチロクとスイスポの戦闘力アップは絶対必要だな」

 

 「それなんですけどね池谷さん。僕のスイスポは今の状態でも一応限界寸前まで仕上がってはいますから、これ以上の戦闘力アップはあまり期待できないかと…」

 

 「マジか!?となるとハチロクのパワーをどう引き上げるかだが…」

 

 

 池谷はスイスポを更にパワーアップさせるべきではないかというのに対し、タケルはスイスポでは今でさえ頭打ちになっている為性能を上げるのは難しいと断言する。

 

 

 「でしょうでしょう!!だから俺言ってるんすよ。ハチロクにターボを付けようって…」

 

 「いい考えだよイツキにしちゃあヒットな意見!!勿論もっと速い車に乗り換えるほうが手っ取り早いかもしんねえけど…。拓海がハチロク以外の車に乗るってのがピンと来ないからな…」

 

 「拓海にはあくまでもハチロクに拘って欲しいよなー」

 

 「そうですよー!!ハチロクで速いってのが最高に渋いっすよー!!」

 

 「言えてる。今まででさえハチロクで勝ってきたのに、そっから急に乗り換えるなんて真似は良くないしね」

 

 

 拓海にはハチロク以外の車は似合わない為ハチロクに乗り続けるべきだと三人は話していき、それを聞いていたタケルも三人の話に同調する。

 

 

 「拓海、本気で考えてみろよ」

 

 「そんなこと言われても…。あれ親父の車ですから…」

 

 「そうか。そうだったな…」

 

 「なんとか上手いこと言って親父さん説得できないかなー?」

 

 

 拓海が乗っているハチロクは実質父親である文太の車である以上、勝手にチューニングをするわけにはいかないため、池谷はハチロクのパワーアップを諦めかけるがいい案が思い付いたか拓海に提案する。

 

 

 「そうだ。チューニングの費用を自分達で出すって言ったら文句は言わねえんじゃねえかな」

 

 「ああそうだよ。パワーアップしたらあの親父さんなら絶対喜ぶぜ!!」

 

 「どうだ拓海!!」

 

 

 三人は自分達でチューニング費用を負担するから何とか頼めないかと拓海にお願いするが、拓海はハチロクをどうすればいいのかわからないので、車をパワーアップをするとどうなるのかタケルに聞く。

 

 

 「タケル、先輩達が言うようにハチロクはチューニングすればそんな速くなるもんなのか?」

 

 「そうだなぁ。イツキが言うようにハチロクにターボを付けるってのもありだし、僕みたいにスーチャーを付けてはNAの特徴を残しつつパワーを上げるってやり方もあるから僕としてはターボラグも発生しないスーチャーの方がおすすめかな。もしくは4A-Gのボアアップをしては馬力を底上げするって手もあるしね」

 

 「ボアアップ?なんなんだそれは?」

 

 「ボアアップっていうは搭載されているエンジンのシリンダーを拡大しては太いピストンに交換するチューニング技術のことを言うんだけど、ハチロクに搭載されている4A-Gに手を付け加えて排気量を上げては5A-Gやら7A-Gに改造するって方法もあるんだ。クランクシャフトを入れた5A-Gなら低速トルクも向上するし、7A-FEエンジンのシリンダーブロックを組み合わせた7A-Gも低速域でのトルクが太くなっては馬力も上がるしね。でも、どっちとも高回転までは回わらずフィーリングに欠けてしまうからNAに乗り慣れてる拓海には多分向いてないかもしれないしね…」

 

 

 ハチロクにターボやスーチャーを付けるのは勿論4A-Gを弄っては排気量を上げるのもありかもしれないと拓海に教えていくも、それらを聞いた拓海はある質問をする。

 

 

 「でもさ、結局のところハチロクってパワーアップすると燃費とか悪くなったりするよな?」

 

 「まあね。実際僕のスイスポもスーチャーを付けてからは物凄く燃費が悪くなっているし、多分ハチロクもターボを付けて弄ったりすればかなりガソリンを消耗するかもしれないよ」

 

 「じゃあダメだ。うちの親父死ぬほどケチですから」

 

 

 「「「だぁぁ」」」

 

 

 「(やっぱそうなるか。毎朝秋名を往復していたらガソリンなんかすぐ無くなるんだし、それを更に悪くするっていうのならあの親父さんが許すわけないしね)」

 

 

 父親である文太がかなりケチである為おそらくハチロクを改造するのは許してくれないと拓海が断言するや。それを聞いた三人は物凄く落胆してはズッコケ。タケルも遥香を秋名湖にあるホテルに毎日送迎している為拓海の意見に共感するのであった。

 

 

 

 「そういう夢を壊すようなこと言うなよ!!」

 

 「お前の親父さんは俺達の憧れの人なんだからさァ!!」

 

 「え…あのクソ親父が憧れの人?」

 

 「(ぷぷっ!まあそう思うのは分からなくはないけどあの人に憧れるってのは僕としてはちょっと無理があるなぁ…)」

 

 

 拓海の父親である文太が憧れであると言われては戸惑う拓海、それを傍で聞いていたタケルは密かに笑っては腹を抑えるも。三人はハチロクをどう弄ったらいいか話し合う。

 

 

 「先輩。拓海を相手にしたって無駄ですよー。俺達の手で秋名のハチロクのパワーアップ計画を進めましょうよ!!」

 

 「おう、そうしようぜ!!」

 

 「イツキ、一応聞いておくけどもし自分のハチゴーのパワーアップを図るとするならどうしようと考えているか聞かせてくれる?」

 

 

 所有者である文太の許可もなく勝手に話を進めてはハチロクをどうパワーアップを図ろうかとスピードスターズの三人は考え。

 タケルはイツキにもしハチゴーを改造するならどうするのか聞いてみるや、イツキはニヤけた顔を見せてはタケルに言う。 

 

 

 「ぐふふ…それに関してはだなタケル。後付けてターボを付けてはパワーを上げてみようと思ってな、そうすれば俺のハチゴーは120馬力近くまで上がるかもしれないし、いっそのこと秋名のハチゴーレビン改め『イナズマのハチゴー』って呼び名にしようかな!!なんちって…」

 

 「あのさイツキ。自分ではカッコいいと思って付けてるかもしれないけど、さっき話の中に出てきたサンダーファイヤーのようにそういうあだ名を付けてる走り屋は大抵ダサい奴しかいないからあまりおすすめはできんぞ」

 

 「ぐはぁっ!!」

 

 「(ま、それを言ったら僕のあだ名である弾丸って俗称も走り屋界隈では真っ直ぐしか飛ばせない下手くそって意味だけど、僕自身その名を気に入ってるから別にいいけどね)」

 

 

 タケルから容赦の無い指摘をされてはかなり効いたか、イツキはその場で落ち込み。

 タケルも自身に付けられているあだ名を皮肉っては今後のことについて考えるのだった。

 

 

 

 

 

 赤城山

 

 

 タケル達がランエボを相手にするのにハチロクをどうパワーアップするべきか話を進めている同じ頃、京一は清次と共に群馬県前橋市にある赤城山に来てはある人物と再会する。

 

 

 「久しぶりだな涼介」

 

 「須藤京一、やはりお前か」

 

 

 京一が会ったのは自身の因縁の相手である高橋涼介で、涼介は掛けていたサングラスを外しては久々に再会した京一と対峙するや火花を散らすような感じを出しては話をする。

 

 

 「何を企んでいる?」

 

 「おいおいご挨拶だな、一年振りだってのに…。この頃地元じゃあ遊び相手がいなくては退屈してな。粋のいい遊び相手を探し来たってんだ。この先、こっちのエリアで遊びに行かせてもらうことになるんでな。取り敢えず今日は挨拶回りってところさ」

 

 「律儀なことだな、好きにすればいいさ。但しこの赤城ではそっちにとって楽しくない遊びになる。俺達レッドサンズがいる限りな」

 

 

 涼介は自分達がいる赤城で京一達の思い通りには行かせないと強気な態度で言い、それを聞いた京一は不適な笑みを浮かべるや言い返す。

 

 

 「ふっ、相変わらず強気な態度だな涼介。俺は一年前の俺とは違うってことをな!!だがその前にだ、お前はここ最近不敗神話が途切れたと聞いているが」

 

 「ほぅ、その事を知ってるとは流石だな。大方風間辺りから聞いたってところだろうが」

 

 「御名答だ。先週お前が秋名でスイスポとバトルした時瀬名に呼ばれては俺もギャラリーに行ってな。あのバトルでお前はハチロクに続けてはスイスポに負けてしまったみたいだが、その辺についてはどう言い訳するつもりだ涼介?」

 

 

 京一は涼介が秋名でハチロクとスイスポに負けたのを出しては質問するが、涼介は表情を変えずに質問に答える。

 

 

 「別に言い訳をするつもりはないさ。俺は全力を尽くしてはハチロクとスイスポに負けた。ただそれだけのことだ」

 

 「そうか。なら、そいつらも俺のターゲットに加えてやる。一年前、俺の全勝記録を止めたお前を負かす程の腕を持ってるに違いないだろうからな!!」

 

 「ふっ、引退するつもりでいたがお前に勝ち逃げって言われるのも癪だからな。リターンマッチに応じないでもない。敵地に乗り込んでくる心意気は評価してやる。バトル前の三日間風間を含む赤城の走り屋に話をつけ、お前達の為に赤城のコースを空けておこう。思う存分走り込め、いつでも来い京一」

 

 

 京一は涼介に続けてはハチロクとスイスポを負かすと言い放ち、それを聞いた涼介は因縁の相手を前にしながらもサングラスを掛けては京一に警告するかのように言ってはFCに乗り、ロータリーエンジン特有のサウンドを聴かせては京一達の前を走り去っていく。

 

 

 「あの野郎スカしやがって!!追っかけてケツを突っつき回してやる!!」

 

 「やめておけ清次、お前には無理だ追いつけない」

 

 「俺が…!?あんな優男そんな奴には見えねえがな。型遅れのFCだし、ハチロクやスイスポに負ける奴だろ」

 

 「バカ野郎!!高橋涼介を甘く見るな!!この俺が一年前、あのFCに完膚なきまでに叩きのめされてんだ!!」

 

 

 涼介に舐められては癪にきたのか、清次は涼介の後を追いかけようとするが、京一はキツく言っては油断しないよう言い。涼介が過ぎ去っていった方向を見た京一は心の中で呟く。

 

 

 「(赤城の白い彗星!!あいつを負かすのは俺しかいないと思ってたんだが、秋名のハチロクとスイスポ。そいつらは一体どんな奴なんだ!!)」

 

 

 京一は涼介を負かす程の腕を持つというハチロクとスイスポが何者なのか不審に思いながらもこの手でリベンジを果たそうと誓うのだった。





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