頭文字D 峠の弾丸   作:ペンギン太郎

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ACT.64 ランエボ対決

 

 赤城山

 

 

 「もしもし…なんだ、またお前か。今度は何の用で…何ッ、斎藤がエンペラーのエボⅣとバトルをするだと?…わかった。対向車が来ても支障をきたさないようコーナーにマーシャルを配置しておく」

 

 

 ピッ

 

 

 「史浩。すまないが今から斎藤がエンペラーのエボⅣと下りでバトルをすると風間から連絡を受けたから、すぐにマーシャルを立たせるよう伝えといてくれ」

 

 「わかった。すぐ配置に着かせるよう手配するよ」

 

 

 瀬名からまたもや連絡を受けてはタケルがエボⅨに乗ってバトルをすると聞いた涼介は若干驚きつつあったが、瀬名の要請を引き受けてはチームのメンバーをブラインドコーナーに配置するよう指示するのだった。

 

 

 「兄貴、今の話は本当か?斎藤の奴がランエボに乗ってバトルをするというのは…」

 

 「そうだ。あいつがまさかランエボに乗って赤城でバトルするとは俺も予想してなかったからな」

 

 「チッ。あいつ、本当にわかってんのか。4WDはステアリング操作が物凄く難しく、コーナーを抜けるのも簡単じゃねえっていうのに、それに乗ってバトルをするなんざ一体何を考えてやがる…」

 

 「お前の言うことも確かだがな啓介。ここまで来てしまった今、あいつが初めて乗る車でどれ程の走りを見せてくれるか期待してもいいんじゃないか」

 

 

 高橋兄弟はタケルがランエボに乗るとどんな走りを見せてくれるのか、期待を寄せては一目見ようとコースに注目してはタケルがここを通るを待つことにする。

 

 

 

 

 

 「オーライ、オーライ!!よしっ、ストップだ!!」

 

 

 スターターを務めることになった浩二がスタートラインの真ん中に立ち、今からバトルをする新旧ランエボが並び立つとその場で静止させてはカウントを開始しようとする。

 

 

 「タケル、わかってるとは思うが油断するなよ。相手のエボⅣは仮にも群馬エリアの大半を負かす程の奴だから一瞬の油断が命取りになるかもしれないからな」

 

 「ええ、初めて乗る車でどこまでやれるかはわかりませんけど。それなりに全力を尽くしては勝ちに行こうと思いますので期待しててくださいね」

 

 「そうか。ならお前が無事に勝つよう祈っているから絶対に負けるんじゃねえぞ」

 

 

 瀬名はタケルにエールを送るやスタートラインから離れては端のガードレールより奥に行き。

 清次の方はタケルを睨みつけてはマフラーを吹かしていく。

 

 

 「(けっ、いい気になってるのも今のうちだぜ。俺と同じランエボに乗ってるとはいえ俺があんなガキに負ける筈がないってのによ…)」

 

 「(あのバカ…。一度やり合った俺でさえどれだけやれるかわかってるというのに。パワーの低いスイスポであれだけの走りをするあいつがランエボに乗り換えたらどうなるのかを、全然分かってないみたいだな)」

 

 

 清次は未だにタケルを舐めきっては勝てるだろうと調子こいているも、それをスタートラインのセンターから見た浩二は天狗になっている清次に呆れては溜息をつくしかなかった。

 

 

 

 

 

 「タケル君…あの白い車に勝てるのかしら…」

 

 

 タケルが勝つことを祈っては見守っていく結衣だが、本心ではタケルが勝つのかどうか不安でいっぱいであった。

 

 「心配する必要はない。タケルはまだ四駆を乗りこなせてはいないけど、走り続けていくうちにコツを掴んではランエボを使いこなすに決まってるさ」

 

 「えっ?どうしてそう言い切れるのですか?」

 

 「結衣ちゃんには口で説明するより実際に見ればわかるかな。今から俺のスープラに乗せては、タケルが車を走らせるところを見せてあげるよ」

 

 

 結衣が心配するのを他所にタケルなら問題ないように言った瀬名はスープラに相乗りするよう結衣に言ってはナビシートに乗せ、セルを回し2JZ-GE型エンジンを始動させてはいつでも二台を追いかけれるようにする。

 

 

 「それじゃあカウント行くぞォ!!カウント10秒前!!」

 

 

 浩二がカウントを開始すると両者はシフトを1速に入れ、いつでも発進できるよう体勢を整える。

 

 

 「5秒前…4…3…2…1…GO!!」

 

 

 カウントがゼロになると同時に浩二が腕を振り下ろすと。二台のランエボはスタートダッシュを開始しては赤城の下り方面へ一直線に突き進み、それに続けては瀬名が駆るスープラが二台の後ろに付いては後追いをする。

 

 

 「凄いですね。さっきのスタート開始直後の駆け出しはどっちともほぼ同じスピードで走り始めましたけど、瀬名さんはどっちが勝つと思いですか?」

 

 「そうだな。4WDは全てのタイヤに駆動力が掛かってはトラクションが良く駆け出しが速いから、スタート直後にあの二人がここをどう攻めて行くかによるんだが。どうやらエボⅣはわざとスピードを落としては後ろからタケルの走りを観察しようとするみたいだな」

 

 

 瀬名がスープラを運転してはタケルと清次のランエボバトルを結衣に解説し、先行はタケルのエボⅨが前に出ては先を行くと。その後ろに清次が駆るエボⅣが後ろに付くのだった。

 

 

 「(くっくっ…。精々楽しませてくれよ…)」

 

 「(あの野郎…。初めて4WDに乗る僕の動きを観察しようとスピードを落としてるみたいだけど。その油断が命取りにならないといいけどね)」

 

 

 エボⅣが後追いに専念しては自分にワザと先行を譲ったとタケルは確信し。舐められっぱなしでいてたまるかと運転に専念しては目の前に集中すると一つ目のコーナーに差し掛かる手前でブレーキングを開始してはヒールアンドトウでシフトを2速に落とし、ステアリングを回してリアを振らせてはコーナーを横切ろうとする。しかし、

 

 

 「(なんだこれは…全然曲がらない!!)」

 

 「(馬鹿め、開始してすぐにアンダーを出しちまうとは情けねえな)」

 

 

 FFのスイスポに乗ってる時と同じ感覚でコーナーを抜けようとするが。エボⅨはコーナーを曲がりきれず大きく外側に膨らんではドアンダーを出してしまい。後追いしたエボⅣはエボⅨがアンダーを出して空いたイン側に付いては素早く抜き去り次のコーナーをドリフトで曲がっていっては先を行き。

 

 

 「(ざまーみやがれ。ランエボはそこんじょそこらのガキが扱えるほど甘くはねえんだ!!所詮お前みたいな奴にはそいつは扱いきれねえよ…!!)」

 

 「(くそっ!!これが4WDの難しさってヤツか…。どうやらこのじゃじゃ馬を手懐けないとあのエボⅣ相手に勝ち目はないかもしれない!!)」

 

 

 清次はタケルがランエボを扱うのに苦戦する様を嘲笑う様にバックミラー越しに見ていっては先頭を突っ走り、それに続くエボⅨは外側に膨らんではガードレールにぶつかるも、接触する直前で舵を修正してタックインでコーナー内側へと強引に突っ込んでは体勢を立て直し、そのままエボⅣを追いかけては次の区間へと入る。

 

 

 「タケル君、自分でも言ってましたけど車に振り回されてるみたいですね」

 

 「ああ、四駆の難しさは何と言っても全てのタイヤに掛かる駆動力を如何にステアリングと荷重移動でコントロールし切れるかなんだが。さっきのあれはFFの走らせ方で攻め込んだのが裏目に出てはアンダーを出してしまったのをタックインで強引に立て直したな」

 

 

 二台の後を追うスープラに乗っている結衣はタケルが運転するエボⅨの走りを見ては車を乗りこなすのに苦戦してるのではないかと言い、それを見ていってる瀬名もタケルがエボⅨに振り回されてるのはスイスポとは操作が異なるからだと結衣に教える。

 

 

 「あの〜私、車に関しては全く詳しくないですけど4駆の車を扱うのはとても難しいのですか?」

 

 「そりゃあ4WDはFRやFFとは違って前後左右のタイヤに駆動力が掛かる為に車体重量が重く、まともに操作するにはかなりの技量が要されるからな。4つのタイヤが路面に接地する面が多く上手く荷重を掛けてコントロールをしないと車は思うように曲がってくれないから、そこを克服しない以上タケルはこのバトルに勝てはしないかもしれない」

 

 「そんな…」

 

 「それにあいつはここを走るのが初めてだからか赤城のレイアウトをまだ掴めてはいないからな。赤城の下りは秋名や妙義よりも勾配がキツく、スタート直後には激しい標高差を駆け下る超低速セクションが続くこの道路を走るには車のパワーよりもブレーキングのコントロールとハンドリング操作が求められるんだ」

 

 「じゃあ…。タケル君がこのコースを上手く走り切るにはあの白い車みたいに車を滑らせながら走っていけばいいってことなんですか?」

 

 

 瀬名は地元である赤城のコースの特徴について語っていき、そんな難しいコースを走り切るには高いレベルのドラテクが必要だと説き。それを聞いた結衣はタケルが先頭を行くエボⅣのように四輪ドリフトをして潜り抜けたら勝てるのかと瀬名に聞くと、瀬名を首を横に振っては言う。

 

 

 「いや、低速コーナーが続くこの区間をランエボみたいな4WDで攻めるには無理にドリフトで攻め込むよりもグリップ走行で手堅く攻めるのが妥当なんだが、どうやらあれはドリフトをしてコーナーを抜けるのをタケルに見せびらかしては走りの違いってヤツを見せつけようとしているみたいだな」

 

 「それって、自分がタケル君よりも運転技術が上だと自慢したいってことですよね?なんか嫌な感じがしますね…」

 

 「俺もそう思ってたところだ。あのエボⅣのドライバーは腕はあるが図に乗っては相手を甘く見る癖があるからな。前に拓海とバトルしてはその慢心してできた隙を突かれては負けてしまったのを全く懲りてなさそうだったし。その自意識過剰な性格がバトルに支障を来さないといいけどな」

 

 

 瀬名は清次の走らせ方には欠陥があるように結衣に教えては、タケルが勝つにはエボⅨの走らせ方をバトルしている途中で気付かなければならないと言い切り、後ろからタケル達のバトルを見ていってはその様子を見守るしかないのだった。

 

 

 

 

 

 赤城山 スタート地点

 

 

 「すまねえな京一。明日は本番だって時にこんなバトルを許可してくれてよ」

 

 「構わん。清次にはこの前のハチロクとのバトルで負けたことを少し頭を冷やす必要があったからな。この勝負であいつが何かを見出すことができればいいが」

 

 「それはちょっとばかし難しいかもしれねえな。あいつはバトルする前からタケルを舐めきってたし、ここらで一番強烈な敗北を喫しては身に沁みた方がいいんじゃねえのか?」

 

 「…確かにな。今回に関してはお前が言うことが最もだからその方があいつにはよく効くかもしれんな」

 

 

 赤城の頂上付近にある下りのスタート地点ではスターターを務めた浩二がチームのリーダーである京一に平謝りしてはバトルを許可してくれたことに礼を言い、京一は清次にはハチロクとバトルで負けたことに対して反省する必要があった為タケルとのバトルで何か見つけるきっかけになればいうが、清次の性格からしてその可能性は低いかもしれないと浩二は言うのだった。

 

 

 「それはそうと話が変わるけどよ京一。お前から見て清次とバトルしてるタケルに関してはどう思ってるんだ?」

 

 「ふっ…あの小僧に関しては俺が知ったことではない。あいつにはお前が言うほどの潜在能力が感じられなかったからな」

 

 「そうかな。走りに関してはお前が言うようにまだ未熟な部分はあるんだが、例え勝てない相手とバトルしようが一歩も引かないあの面構えは走り屋としてはかなり素質があると俺は睨んでるぜ」

 

 

 京一がタケルには興味を示さない一方で、タケルには素質があると浩二は見込んではいるが、その予想が当たるかどうかはここにいる誰もが分からないでいた。

 

 

 

 

 

 「(くそっ、どうにかしてこいつをコントロールしないとあのエボⅣにいいようにヤラれてしまう!!)」

 

 

 スタート直後にエボⅣに抜かれてしまったタケルはエボⅨのアクセルコントロールに苦戦しては不利な状況に陥ってしまい。

 初めて来た赤城にてタケルは慣れない四駆を走らせるが。やはり走り込みの差が顕著に出ている為先行を行くエボⅣとの差が広がっていくばかりであった。

 

 

 「(ランエボの特徴は高出力の馬力(パワー)と4WD特有のトラクションの良さを活かした立ち上がり加速が一番の武器なのに、あのエボⅣに追いつけず引き離されてしまうようではどうにもならな…ん?)」

 

 

 エボⅨのステアリング操作を続けては赤城の下りを攻めていくタケルは少しアクセルを緩めてはブレーキングをしながら赤城の低速区間を進んでいき。豪快に突き進むエボⅣとは対照的に丁寧にコーナーリングして立ち上がり加速で勢いを付けて突き進むと何らかの感触を掴んだか、タケルはあることに気付く。

 

 

 「ちょっと待って、今の感じからして…フットブレーキの掛け方を少し変えたらいいってことなのか…?」

 

 

 赤城の下りを攻めていく途中でコツを掴んだか。コーナーに差し掛かる直前でブレーキングする踏み込みを微調整してはコーナーを抜けると先程とは打って変わってはアンダーを出さずに鮮やかに抜け切り。そのまま次の直線(ストレート)に入ってはスムーズに進めることができた。

 

 

 「(そういうことか…。スタート開始直後のあれはスイスポと同じ様にブレーキングしたからアンダーを出してしまったんだ。ってことはそのさじ加減を修正さえすれば4WDを走らせるのにアンダーを出さずに済むってことだよね)」

 

 

 赤城の下りを攻めては4WDの走らせ方を理解したか、コーナーに入る直前でブレーキの踏み具合を修正し、荷重移動を使っては次の低速コーナーもクリアすると。コツを掴んでは先程とは打って変わってはスムーズに車を走らせ、タケルはほんの少しランエボを走らせただけで4WDの走らせ方をマスターしたのだった。

 

 

 「(ようやくこいつの乗り方がわかってきたぞ。とりあえず先を行ったあのエボⅣに追いついては食いついてやる。何がなんでもあいつに勝ち逃げされてたまるかってんだ!!)」

 

 

 ランエボの走りに慣れてきたか、タケルが駆るエボⅨは赤城の低速コーナーをスイスイと抜けていき。低速区間を抜けて直線(ストレート)の長い区間に入ってはアクセルをベタ踏みして加速させていくと、そこから急速にエボⅣとの差を縮めに行く。

 

 

 「凄い…。タケル君が運転してるあの赤い車はさっきよりもスムーズにカーブを曲がっていきますね」

 

 「あれはおそらくエボⅨに搭載されているスーパーAYC(アクティブ・ヨー・コントロール)が作動してACDと組み合わさっては旋回性能とトラクションが上手く機能してるな。そこにタケルのドラテク技術とかみ合わさってはコーナリングが格段と上がってるに違いない」

 

 「スーパーAYC…ですか?」

 

 「AYCっていうのは通称アクティブ・ヨー・コントロールって言って車の旋回性能とトラクションを向上させる役割を果たしているんだが、タケルが乗るあのエボⅨには改良を重ねたスーパーAYCが搭載されていてね。詳しい説明は省くけどスーパーAYCによって駆動力が左右に行き渡ってはより自然体な走りができるようになったって言ったら分かるかな」

 

 「それってあの赤い車に載っているシステムにタケル君は助けられてると言いたいのですね」

 

 「そういうことだ。まあ、ランエボの電子制御の恩恵もあるとはいえ、少し乗っただけでランエボをあそこまで乗りこなせるのは流石だな。何せ4WD独自のクセを瞬時に把握しては即座に切り替えるなんて芸当は誰でも簡単にできるわけじゃないからな」

 

 

 タケルが走り熟せるようになったのもエボⅨの電子制御による補助が加わっては更に走りに磨きが掛かったと瀬名は言い、もしかしたらエボⅣと良い勝負ができるのではないかと瀬名と結衣は思うのだった。

 

 

 

 

 

 

 序盤の低速区間を抜けたエボⅣはそのまま突っ走っては中間セクションへと入ってはS字が続くコーナーへ入る。

 

 

 「(ふっ、どうやらもうこの勝負は俺の勝ちで決まりだな。所詮あんなガキが俺に敵うわけが…何っ!?)」

 

 

 まだ中盤戦に入ったとはいえ清次はタケル相手に勝ったのは当然だとイキり散らかすが、後ろから照らされるヘッドライトの明かりを見るとそこにはタケルのエボⅨが後ろから追い上げてきては自分の後ろにピッタリと食いついてきたのだ。

 

 

 「(そ、そんなバカな…!?あいつはまだここを走り始めたばかりで、あのランエボでさえ今日乗ったばっかだというのに俺のエボⅣに食いついてきただと!?)」

 

 「(やっと追いついた!!ここから巻き返してはお前をぶち抜いてやる!!)」

 

 「(一体どうなってやがるんだ!!まさかあのガキの方が、エボⅣに長く乗り続けてる俺よりもランエボを使いこなしてるとでもいうのか!!経験の浅いあのガキに俺が負けてるなんざ死んでも認めたくねえ!!)」

 

 

 ランエボ使いとしてのプライドが邪魔してはタケルに技術(テクニック)の差で追いつかれてる事実に清次は目を背けようとするも、実際にエボⅨはエボⅣのケツに食い付いてはピッタリと張り付き。エボⅣが四輪ドリフトでコーナーを曲がるや後ろから続くエボⅨもエボⅣよりも鮮やかにコーナリングしては横切り。エボⅨのドリフトを見た清次はタケルの想像以上のドラテクの高さに驚きを隠せないでいた。

 

 

 「(何故だ、何故初めてランエボに乗っておきながらそこまで走り熟すことができるんだ!!)」

 

 

 エボⅨによる電子制御の影響もあるとはいえ、タケルが自分よりもランエボを使いこなしては走らせているシーンを見た清次はプライドが高いのもあってか、増々焦りを募らせていくと、走りに乱れが生じてはコーナーを曲がっていく途中ドアンダーを出してしまう。

 

 

 「(クソったれ!!こんな肝心なところでドアンダーを出しちまうとは…!!)」

 

 「(…今だ!!ここで抜き去っては逆転してやる!!)」

 

 

 エボⅣがリアを膨らませ、イン側を空けてしまった隙を立ち上がり加速で一気に突き放しては先行後攻を再び入れ替え、エボⅨはそのまま突き進んでは先を行こうとする。

 

 

 「舐めるな!!走り込みの差ではこっちが上なんだ。それぐらいの距離、もう一度抜かしてやれば済むことなんだよォ!!」

 

 

 エボⅨがコーナーをガードレール擦れ擦れで横切り、清次はランエボに乗る走り屋として負けてたまるかとタケルと追いつこうときっかけを作りオーバースピード気味でコーナーに突っ込み四輪ドリフトをしてはコーナーを抜けようとする。だが、

 

 

 ズルっ

 

 

 「(しまった!!いつも以上にオーバースピードを出しては曲がりきれねえ!!)」

 

 

 「キャッ、ぶつかるー!!」

 

 「……(クイッ)」

 

 

 エボⅣはリアを大きく滑らせてドアンダーを出しては外側へと膨らせてしまい。右フロントバンパーをガードレールにぶつけ、車体を大きく揺らしてはその場で静止。

 そして後ろから続くスープラはエボⅣを神業的なドリフトで回避しては後にする。

 

 

 「(ざまあねえな。いくら自分の腕に自信があるとはいえ。相手の力量を見極めきれずにタケルを侮ったツケがここにきてはいいようにヤラれてしまったな)」

 

 

 瀬名が駆るスープラはその場で呆気なく負けてしまった清次を気にも留めず、タケルが向かったであろう麓へと突き進むのだった。




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