狂って歪んで   作:むきむき

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名探偵☆コトノ

 

 現在わたしの隣を歩いているのはお姉ちゃん……ではなく隣の席のやばい奴……陰山だ。

 

 なんでかって……? 友達だからだ! 

 

 先ほど大胆な告白をされてしまったので思わず笑ってしまったせいかコイツは顔を赤く染めたままだ。怒っている、もしくは羞恥で赤くなっている。

 

 そして恐らく後者。

 

 さっきからわたしに話しかけようと口を開いては閉じてを繰り返しついには諦めてスマホを触ったかと思えばすぐにポケットにしまいまたおろおろしている。

 

 なんか……かわいいよね。

 

 こんなに分かりやすい奴なかなかいない。後方腕組みおじさん系のファンがいっぱいついてそう。

 

 試しにちょっと話しかけてみれば──

 

「ねぇ」

 

「!! な、なななんでしゅか!!」

 

 ──喜色と緊張が入り混じってカチカチな表情筋をぴくぴくさせ

 

「やっぱりなんでもない」

 

「……そ、そうですか」

 

 ──明らかに落ち込みながら俯き始めた

 

 

 あれれ(汗)スズカちゃんどうしちゃったのカナ?(^_^;)そんなもじもじしてたら、お股で火起こしできちゃいそうだネ、って時代に合わないコメントすなー。コンプラ、コンプラ、コンドーム、ナンチャッテ(汗)初心なスズカちゃんにはちょっと刺激が強かったカナ?(^_^;)おじさんはそんなスズカちゃんの為の専属家庭教師。知らないことなんでも教えてあげる。フフフ、今変なこと考えたでしょ? スズカちゃんはえっちだネ。そんな子猫ちゃんには教育的指導です。お尻ぺんぺんしちゃうゾ←こら(^_^;)

 

 ……はっ! 我が右腕に封印せし魔獣に自我を乗っ取られていた! みんな離れろっ! ここはわたしが食い止める! 

 

 うおおおおお! 

 

 

 まぁ茶番はこれくらいにしておいて、いい加減なんかいい感じの話題を振ることにしよう。このままだとなんかわたしがいじめてるみたいだし。

 

 

「いい天気だね」

 

「あ……そ、ですね……」

 

「うん」

 

「…………」

 

「…………」

 

 

 会話……続かないな……うん、なに話せばいいかわかんねえや! 

 うわ……わたしのコミュ力低すぎ……? よく考えたらまともに人と話したの小学生までだったわ。あとは家族と陽菜乃だけ……陽菜乃ってもしかしてコミュ強だったのか? すごーい、琴乃尊敬しちゃうっ! 

 

 なんか話題になるものないかな、犬のうんことか犬のうんことか犬のうんことか。いつもお姉ちゃんと歩いてるときは犬のうんこでキャーキャー言ってるんだ。このうんこの大きさ……ゴールデンレトリバーだっ! とかね。みんなは犬の散歩中にうんこしたらうんこは持ち帰らないとダメだよ! 

 

「あにょ……あっちじゃ……」

 

「……ん? なにが?」

 

「家……」

 

 犬のうんこないかなー、ときょろきょろしながら分かれ道に入るとしばらくしておずおずと震えながら話題を提供してくれた。

 

 家……まぁわたしの家はあっちだが今日はお見舞いに行くので……あれ? そういえば陽菜乃の家ってどこなんだろう? うーん、買い物した時はここで別れたからこっちなのはあってると思うんだけどなぁ……その辺歩いてたら陽菜乃が気づいてこっちこっちって案内してくれたりしないかな……流石に無理か。

 あ、ていうかコイツさっきわたしの家の方向知ってたよな。普通に考えてクラスメイトとはいえ遊びに行ったこともないのに家の場所を知っているわけがない。

 おかしいっ! おかしいよ! 琴乃ちゃん気づいちゃった! 

 

「よくわたしの家の方向分かったね」

 

「……あ」

 

「もしかして陰山ってさ……」

 

「いや……その……これは……」

 

 ふふふ、慌ててるねぇ。隠そうとしていたのかなぁ。まぁ確かにノーマルな趣味ではないからね。しかーし、このわたしにはもうお見通しだ。つまりコイツは──

 

 

 

 

 

 

「めちゃくちゃこの辺の地理に詳しかったりする?」

 

 

 ──地理オタク。しかもかなりの。

 

 

「……はい! 詳しいです!」

 

「おお〜」

 

 過去一の声の張りだ。張りすぎて逆に怪しいくらい。頭も怖いくらい縦にブンブン振っている。やっぱりめちゃくちゃ地理に詳しかったのだ。

 

 ああ、自分の推理力に惚れ惚れしちゃう……控えめに言ってもわたしって天才なんだよなぁ〜。どんなピンチもこの頭脳で突破してきたんだし。

 

 よっしゃー! 頼りにしてるぜ、相棒! わたしを陽菜乃の家まで連れてってくれよな! 

 

 





 ゴールデンウィーク終わっちゃった……
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