耐久弱めでいくブルアカ転生   作:草生えるw

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またね

 

 

時間は再びかなり飛び、今は高校一年の冬!ええ!ハッキリ言って最高だなオイ!みんなの冬服が可愛いすぎるんじゃ〜たまんねぇなぁ!

 

しかもですよ!エンジニア部に頼んでたボイスチェンジャー付き、電磁パルス?バリア?的な機能を持った仮面が出来たんですよ!

どんな形かって?FGO オデュッセウスの第一再臨のアレだよ。カッコイイだろアレ。

 

しかもあれだよ、お面みたいな形から装着するとヘルメットみたいに頭を覆う感じに変形するんですよ?男のロマンだろこれ

 

それはそれとしてとうとう時期が迫ってきてるんだよな……

 

アッアッアッ待ってくださいもう少しだけ猶予をクレメンス!まだ準備してたいめう…アリウスとか見つかって無いんです助けて…ゆるして…

 

だってさぁ!見つかんないだもん!馬鹿みたいにトリニティ散策しまくって挙げ句の果てに誘拐までされても手がかりの一つもねぇんだよ、ふざけんな!カタコンベ?一般生徒が入れるわけねぇだろ!?

 

「はあ…まじどうしよ…」

 

「ユクエさ〜んこっちでお話しましょ〜よ〜はやくはやく〜」

「うっせぇ黙ってろ!いま晩御飯作ってんだよ!ちょっと待ってろっ!!」

 

俺が1人暮らししてんのになんでコイツは入ってきてんだよォ!?いや入れたのは俺だけどさぁ!

 

机に突っ伏し両足をバタバタと動かしながら子供の様にこちらに構ってくるのは何を隠そう、あの連邦生徒会長、その人である

 

「え〜いいじゃないですかー、スンスン…いい匂いですね、何作ってるんですか〜」

 

「シャケのホイル焼きと味噌汁」

「デザート!デザートを所望します!」

「自分で買ってこい」

「一緒にいきましょう!カステラとイチゴミルクは定番ですね…ユクエさんは何にしますか?」

 

 

とりあえずお前にあんぱんをスパーキングするのが先かな

 

 

 

 

 

———————————————————————

 

 

 

 

 

「ご馳走様でした、美味しかったですね〜」

 

「はいはいお粗末さまでした…はぁ急に押しかけてきやがってよぉ仕事はどうした仕事は」

 

「ちゃんと今日の分は終わらせて来ましたよ!早急に褒めてくれても良いんですよ!」

 

「あーはいはいよく頑張ったなー」わしゃわしゃ

 

「むー雑です!もう少し丹精込めてですねー」

 

「はいはい、て言うか早く帰「泊まっていきますよ?」何言ってんだおまえ」

 

え?こいつ急になにをほざいてんの?はっ?俺の家にベット一つしか無いけど?どこに寝るの?

 

「ちなみに着替えはないのでユクエさんのを貸してください」

「ぶっ飛ばすぞ」

 

謎にドヤ顔で宣言するふざけた顔面をアイアンクローで握り潰す勢いで握る

 

「いたたたたた!?うっ嘘!嘘です!ちゃんと持ってきてます!だからあんまり強くしないでくださ、いだだだだ!?なんで強くするんですか!?」

 

「事前に連絡なしでここまで話を聞いてやってるだけでも感謝するべきでは?と言うかどこで寝るんだよ」

 

いやまぁその気になれば俺は床で寝れるけどさ…

 

「もちろん一緒に寝るに決まってるじゃないですか?」

 

「オーケー連邦生徒会に叩き戻してやる」

 

こいつの話をまともに聞いていた俺がバカだったぜ

オラッこっちこい!てめぇは仕事に溺れてるのがお似合いだぜ!

 

「やーー!!?助けてリンちゃーん!?」

 

「うるせぇ!近所迷惑になるだろ!あとリンちゃんはお前のお母さんじゃねぇんだぞ!」

 

「ユクエパパー!!」

「パパじゃねぇ!!?」

 

 

あーもうめちゃくちゃだよ

 

 

 

 

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「はー、まじでコイツ…」

 

「カステラはおいひいですね」モグモグ

「飲み込んでから喋りなさい」

「はーい」

 

バナナミルクを飲みカステラを飲み込む超人(笑)をよそめに自分の作業に取り掛かる

明日の準備だったり鍛錬の準備とか柔軟、適当な物を空中で当てたりして勘が鈍らない様にしたり色々だ、ちな目標は某忍漫画のヤンホモ一族

 

「うーん…もうちょい柔らくしたいな…」

 

「充分柔らかいと思いますよ?あぁでも確かにもう少し柔らかければ至近距離の時でも顔とかにキック出来ますね」

 

柔軟をしていると当然の様に俺がしたい事を言い当てる、もはや驚かん、慣れたわ。

 

「そうなんだよなぁ…これが出来れば初見殺しの技とかが増えるんだけど」

 

「どれだけ増やすつもりですか…自分の存在があまり広まらない様にしているのも策の一つですか?」

 

「そりゃそうよ、一瞬それらしき姿が見えただけでトレンド入りだぞ?どんだけの手札になるか」

 

今んとこ使うかもしれない場面は2つだな…一回きりみたいなもんだから早めの時の方には使いたくないが…

 

「私達がこうしているのが知られたらどうなりますかね」

 

「おいマジでよせ、お前のプロットもぶっ壊れ案件だろ。てかなんでその可能性わかってて俺の家来たんだよッ…!」

 

「面白そうだったので…」

 

「お前さぁ…マジでホンマ………アホくさ。風呂入ってくるわ…」

 

柔軟は終わったので汗を流すべく風呂場に向かう、なんか後ろで「えっ?」なんて間抜け声が聞こえた気がするけどママエアロ

 

 

「ふぃ〜さっぱり〜どうした?お前も早く入ってこい」

 

「………ユクエさんの残り汁」

「頭湧いてんのか?」

 

思考レベルが男子高校生なのよ。………あぁ!別にこの世界だったらおかしくなかったわ。

ダメだなぁ…どうやって自分の手札を生かすかばっかり考えてるからこう言うとこで認識のブレが出るわ…

 

「はいはいそんなんいいから。はよ着替え持って風呂行け」

「うぅ…はーい…」

 

さーて寝る準備をって所で俺の視界の端で何かを捉えた。その何かはアイツが持ってきたと言う着替えなどが入ってる袋なのだが……

 

あっっっっきらかにパジャマじゃねぇやつが混じってた気がする

 

「おいちょっと待てよ」*1

 

「はい?なんですか「とは言わせねぇよ?」」

 

「本当にそん中にパジャマ入ってる?なんか別のもん入ってない?」

 

「もう!私をなんだと思ってるんですか!ちゃんとパジャマ(勝負下着)が入ってますよ!」

 

「オイなんか読みが違うぞ、どう言う事だ」

「メタいですよ!!小さい事は気にしないで下さい!」

 

おぉメメタ、おおメメタ。主審コハルさん判決はどうですか?

 

エッチなのはダメッ!死刑!

処刑人のツルギ!「ギエェェェェ!!??」やったぜ

 

アワレ!特に意味のない擦り付けがたまたま通りがった何も関係の無い純情乙女の正実委員長を襲う!

 

「ほーんまぁ今回は見逃したる、パジャマで来なかったらその袋の中身リンちゃん当てに送ってやるだけやし」

 

その言葉を発した瞬間超人の顔には余裕が消え去り、顔中から汗が出てきている

 

「あっあたりまえじゃないですか、ごっご心配なさらずともちゃんとした服装で出てきますよ」

 

「そか、声震えてんぞ。さっさと行きな」

 

「ぐっ…これで終わったと思わないだくださいね!!」

「はいはいワロスワロス」

 

流石の超人も友人に勝負下着を見られることには耐えられなかった様だ、これぞインガオホー、草も生えない

 

それにしても今日はグイグイくるな……なんで?最初の頃の風格はどこに行ったんですかねぇ…最早ラスボスとかそのレベルだった気が……

 

 

 

 

 

——————

 

 

 

 

あの後寝るのに良い時間になって来たところで俺の寝室に来た訳だが、正直まだ一緒に寝んの?って思ってるからね?

 

「えぇ〜…まじで2人で寝るの?いやダブルベットだからスペース的には大丈夫なんだけどさ…」

 

正直な所コイツの顔自体は中々にドストライクなんだよ

だから結構恥ずかしい、そして当然のごとく遠慮が出るんだわ。そこらへん分かってもろて

 

「え〜いいじゃないですか〜。お泊まりして寝落ちするまで駄弁るとか青春の鏡ですよ〜。ねー」

 

そんなことを言いながら俺の腕を引っ張ってベットへ倒そうとしてくる、まあ肉体強化の方に力を回してるんで倒れないけど

 

「え〜……いやーキツイでしょ、こっちの情緒も考えろって」*2

 

「ぐぬぬっ…頑固ですね!良いじゃないですか!もうここまで来たなら潔く一緒に寝るんですよぉ!!」

 

「俺が恥ずいわ」

 

「うるさいです!この男性観クラッシャー!性癖破壊に精を出してんじゃないですよ!!」

 

「おぉついに何も関係ない事口にし始めたぞコイツ」

 

てか何そのあだ名。えっ?もしかしてそんな風に思われてんの俺?

うっそだぁ、たった一年ごときでそんな事になるわけないゾ

 

 

 

 

 

この後攻防が数分続いたからか正直結構めんどくさい感情の方が勝ってきたわ…コイツもよくもまぁ飽きずにやるわ…

 

「あーはいはいもういいから、寝るから。お前もやめい」

「やったー!!」

 

しいたけお目目をキラキラさせながら喜ぶその姿はさながら玩具を買ってもらった子供の様であった

 

そうしたのも束の間、瞬時にベットに潜り込み空いたスペースに手でぽんぽんと叩きながら催促してくる

 

「さあ!早く寝ましょう!具体的に言うなら寝落ちするまでおしゃべりしましょ!」

 

「そんな喋らないって、明日も早いんじゃないのか…?」

 

そんなことを言いながらもベットに潜り込む。それと同時に電気を消し部屋は暗闇で包まれる

いつもと状況が違うから変な感じがするが許容範囲だ

 

「うぐっ…」

「早いのかよ、じゃあさっさと寝るぞ。ぽやしみ〜」

 

さっさっと意識を落とす為に目を瞑る。寝ないでください!?なんて言いながら揺すってくるものだから布団の中に入ってカタツムリ状態になる

 

そうすると対抗してあいつも布団の中に入ってきた。しかもなんか詰め寄ってきてる気がする。狭ぇ。暑い。

 

ぐぬぬぬ〜とかいってきた辺りで揺さぶったりしてこなくなったから結構早めに寝られそうだ

 

そうこうしている内に頭が働かなくなってきたと言うかバグり散らかしてきた。眠くなるとよくあるやつだ。

 

頭の中ではホシノがエビフライになったり、それがミニガンのごとく回転してたり、なんか来たと思ったらポンタアリスが全てを消し飛ばしたり…なんかもう草や。ぽやしみ………

 

 

 

———————————————————————

 

 

 

朝、俺はいつもと違う息苦しさと暑さと共に目を覚ました

眠気で視界が定まらない中寝ているはずの奴を手探りで探すがその姿は無く、隣には空っぽのスペースだけがある

 

いつもより暑苦しかったので自分に掛かっていた布団を剥ぐ。

布団は勢いよく俺の体から離れ、俺の首から下の姿が露わになる。

 

目に飛び込んできたのはスヤスヤと寝息をたてながら俺の胸元をベットがわりにする例の奴であった

 

 

「………なにしてんの?」

 

「うーん…やぁ…まだ寝ます………」

「………」

 

俺の体に腕を回して抱きつき、身を捩らせ体を密着させながら頭をグリグリと胸元に擦り付けてくる姿を見ると、最早早朝の眠気など消え失せ、鮮明になった頭で目の前の現状を直視するが、すげぇ。なにも考えたくない

 

もうどうでもいいや、そう思い立ちコアラの様にしがみつくバカを抱えて自室から出ていく。

 

いつもの様に朝食を作り、食べて、あーんをねだってくる奴に脳死で食べさせて、完食した。これが介護か……

 

 

「いや流石におかしくね?てめぇは早く着替えろ」

 

 

流石に着替えの段階で正気に戻ったユクエは着替えを持ち出してから、やつの着替えと共にコアラもどきを自室へ叩き出す

自分のベットにボフンッと着弾したのを確認したのち、すぐさま扉を閉めた

 

 

あの後あいつはちゃんと連邦生徒会に仕事しに行った、行く時に「送って〜」なんぞ言い出した時、これ程まで車を持っていなかった事に感謝した事は無い。ナイス俺のゴリラ力、足早くて良かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「という訳で第二回目です!!今日もお願いします!!」

「君消す」

 

やるんだな!?今ッここで!!

ああっ!勝負は今ここで決めっ…

 

 

「うめ…うめ…おいしいめう………」

「ふっふーん…!」ドヤァ

 

美味しい…美味しいめう……胃袋掴まれちゃった……くそ…なんで俺の好みの味分かるんだよ…うめぇ…

 

あいつが来た時に追い返そうとしたら普通に押し切られた、なんやかんやご飯作ってくれる事になったからとりあえず頂こうかなって思ってたらこれだよ!!

 

食卓に広がるのはまさにお母さんの料理と言っても差し支えのない献立であったが重要なのはその内容だ

 

どれもこれもが俺の胃袋のクリティカルな味と食感、そして嗅覚を刺激してくる。まさに飯テロ喰らった直後にその内容の物がお出しされた様なもんだ、美味すぎてキレそう

 

 

「どうですか!私も料理出来るんですよ!さぁ!お泊まりしていきますけどいいですね!!」

 

「うっう〜…い゛い゛よ゛〜」

「やったー!今日はオプション付きでお願いします!」

「オプションってなに…?」

 

例の赤ちゃんプレイの反応集じゃねぇんだぞ?アフターなんてねぇよ、うるせえよ、黙れよ、アフターなんかねぇよ

 

 

 

「さあ!ユクエさん、だっこ〜!!」

「………」死んだ目

 

えー………前回と同じ様な感じで今日も一緒に寝ることになったのですがコイツが暴走を始めました、なんかアロナ化早くない?

 

 

パジャマに着替えベットに腰掛けた状態で両手を広げて満面の笑みをこちらに向けてくる

それに死んだ目をしつつも両腕を腕の下に通す様な形で抱きしめ、俺もベットに寝転ぶと相手も背中に手を回してくる

 

「ふふふ…ユクエさんはあったかいですね〜。私の抱き心地はどうですか?」

 

「あ〜………うん、トテモイイトオモウヨ」

 

なんか変な感じの返しになってしまったがまぁうん、冷静に考えて見たらな?

単に美少女を抱き枕がわりにしている時点でねぇ?しかも顔自体は好みだし………ちょっと諸々のトラウマとかそこら辺が邪魔してるだけで中々………

 

っとまずいまずい、これでも前世は先生だった男。まあ足元にも及ばないがそれはそれ。これでも意地がある、抑えていけー?

 

 

そんなこちらの心情を知ったか知らずか足を絡ませ抱きしめる力を強めさらに密着して来る始末

ははっ辞めなされ辞めなされ、こちとら肉体は健全な男子校生だぞ。そこら辺分かっとんのか

 

「すぅーはぁ…すぅーーはぁ……安心する匂いがします……なでなでもしてくれたらさらに高得点です……」

(コイツの頭握りつぶせねぇかな………)

 

っと!ダメだッ!ステイッ!ステイだッ!まだ行くなッ!!

 

「んふふ……もうちょっとこのままで……」

 

ゴーゴー!!やれ!

 

背中に回していた手をリンゴのごとく頭をクラッシュしてやるため頭にまわす、抵抗は無く頭を手で鷲掴みにし今にも握りつぶしてやる、そう思い力を込めようとした時

 

「ふへへ…」

 

 

 

思わず手は止まった

 

 

何も特別な事はない、ただこいつが勘違いを起こしただけだ

ただ自分の要望が通ったと思いこんで微笑んだ、ただそれだけ

 

このまま力を込めればさぞかし前回と同じ様な実に愉快な面白い顔が見られるだろう、だが

 

 

腐っても先生だった、と思い出してしまったからだろうか。そのまま力を込める気にはならなかった

 

 

そのまま一定のリズムで髪を梳きながら寝かしつける様に撫でていく

どんどんと力は抜けていき絡めていた足は、抱きしめていた腕が、だらんと力なく垂れていく

 

眠ったのを確認した後、えもいわれぬ充足感と満足感に包まれながら俺も眠りに落ちた

 

 

 

 

 

また日が空いて泊まりに来やがった

 

「ユクエさーん!今日は徹夜でゲームしましょう!」

 

 

また違う日にも

 

「お出かけ!一緒にお出かけしましょ!」

 

 

また

 

「ユクエさーん!」

 

 

また

 

「帰るのめんど………ユクエさんの家の方が近いので泊めてください!」

 

 

また

 

「お帰りなさい、今日はユクエさんの好物にしてみました!あっ!それより先にお風呂へゴーです!」

 

 

また

 

「うぅ……合鍵使って夜遅くに布団に忍びこんだのは謝りますから〜!そのいちごミルクは見逃して下さい〜!」

 

 

 

—————————————————

 

 

 

「…………多いわ!」

 

何回来とんねん!?もう週3?4?くらいだぞオイッ!?もうめんどくさすぎて合鍵あげちゃったよ……

 

おまえなんなんだよッ!?怖いよ!?俺をどうするつもりなの?!

 

「え〜いいじゃないですか〜」

 

俺に膝枕されゴロゴロとクソダサTシャツを着ながらテキトーに駄弁るこれが最近の行動である

たまに猫にやる様に顎下を撫でたりするとちょっと大人しくなったりする

 

「………大丈夫なのか?もう期間も短くなってるだろ…」

 

もうそろそろ俺も2年生だ、コイツにも時期が迫ってる

 

最後の準備期間とも言えるはずだ、そんな時間を俺に使っていいのか?何か他に出来る事があるのではないか?

 

そう言う考えが永遠に頭の中を駆け巡る

不安が、焦りが、俺が壊したという責任が、あの美しい青春の物語が、コイツが居なくなった後の俺の行動にのしかかっている重大さが、ずっと俺を——————

 

 

「そこまでですよ」

 

ふと声がかかる

細やかな指が、暖かな手が、頰に触れいつもの、あの——————全てを見透かしたような笑顔がこちらを向いていた

 

「あんまり暗い顔しちゃダメですよ?大丈夫です!ちゃんとやる事はやってますとも!だから安心してください!」

「——————フッ…そのクソダサTシャツで言われても説得力ねぇよ」

 

その格好で何を言われても魅力が半減なのだが……思わずギャップで笑ってしまう始末、これはひどい

 

「あー!?言いましたね!?言ってしまいましたねユクエさん!?結構威厳のあるいい事言ったのに!!」

「当たり前だろ!てか、いまのお前に威厳があるわけねぇだろぉん!?」

「それは言わないお約束ですよねー!?」

 

「あ゛ぁ゛ん゛?」

「お゛ーん゛?」

 

「「…………」」

 

 

「「ギャフベロハギャベバブジョハバ!!」」

 

 

 

—————————————————

 

 

 

 

ふぅ、といかにもロボロボしい仮面越しから息を吐けば夜の暗闇と街の明かりによって表された白い息が空へ登っていく

 

前回の時からあいつが会いに来る頻度は減少した。おそらく今回で最後になるのだろう、時期的にもそうなるはずだ

 

心配はしていない、あいつはちゃんと俺に言ったからだ「やる事はやっている」と。信用、信頼…どちらともつかない様な感情だがあいつなら出来ると思う、それはそれとして心配はしているが……

 

今思えば存外に助けられたものだ

常人並の思考から、どうにか出来ないかと散々悩んで、結局生徒であるあいつに助けられている。これでも先生の端くれであると思っていたのだが、とんだ勘違いだったらしい

 

 

そうこうしている内に目的の場所には到着した、辺りを見回すががそれらしい影はないそう思って立ち止まっていると、後ろから声をかけられた

 

「待ちましたか?」

「いいや、今来たところだ。…これで満足か?」

「むぅ…最後のが余計です。ですが…うん!満足です!」

「それはよかった」

 

背後に目をやると冬服に身を包んだアイツの姿が目に入る、いつもと変わらない様子でそこに立っていた

 

「とりあえず歩くか、特に予定も決めてないしそれでいいだろ?」

「はい、ではそれでいきましょう」

 

 

街の明かりで照らされた夜道を歩く

道中で会話もするが以前と内容変わらない、どこにでもある様な会話しかなかった。このギヴォトスの行く末を案じている者達の会話とは思えぬほど普遍的な内容であった

 

だがこれも出来るのもおそらく最後、それかまた出来る様になるのは遠い未来の話になるだろう

 

 

だから今日、悔いが残らない様にしなければ。そう思ったから重く息が詰まりそうな錯覚に陥りながらも口を開く

 

「………何か手伝う事はあるか?」

 

順調か?と遠回しに尋ねる

返答は以前と変わらなかった、ただ——————震えていた様に見えた

 

 

「お前……」

 

「………私にも怖いものはあるんですよ?」

 

 

少し間が空いてそう答えた

 

自分は先生ではないのだろう、俺は聖人には成れないのだろう。

雲に手を伸ばすかの様に、星を掴むかの様に、そこに辿り着く事はないのだろう

 

では諦めるのか?足掻くこともせずただ指を咥えて見ているだけか?

 

違うだろう、なにもせず俺は燻っているわけにはいかない

 

あの人の様になれずとも、役不足だと分かっていても、目の前にいる生徒を助けるのが俺の責任だ

 

 

——————その為に生きているのだから

 

 

「………俺が思い描く未来にはお前もいるからな」

 

俺たちが目指す先に犠牲はあってはならないから——————

 

「だから必ず迎えにいってやる、どんな事になってもお前を連れ戻してやる。そして最後に………一緒に叱られてやるよ、どうせドヤされる事になるのは目に見えてんだからな」

 

 

 

「———えぇ、私達共犯ですもんね」

「あぁそうだとも、俺たちは仲良く秘密の悪巧みをして最終的にガツンと怒られる事が確定してる共犯者だ」

 

俺は見捨てる気は無いと、加えてそう言う彼を見ていると先ほどまでの震えは止まっていた

 

 

 

 

 

 

「あっ!でしたらその証明が欲しいです、ユクエさん」

 

今日で最後なのだから存分に我儘を言ってやろう、そう思うのに時間はかからなかった。できれば物がいい、形をもって確かに私を手繰り寄せる様な、そんな物がいい

 

「せっかくのお出かけですからね〜しかも?私も高校生な訳ですし〜そう言う王道的なロマンティックな展開があって欲しいな〜なんて思う訳ですが……」

 

「あーうん、まぁ良い…よ?ちなみにどんなやつ?アクセサリーとか?」

 

「はい、実は欲しいものは決まってるんですが…まあ実際に見てユクエさんが決めてください!ほら行きますよ〜!」

「うおっ!?急に走るな転ぶ転ぶッ!」

 

頭の中に地図でも入っているかのように迷いなく俺の手を引いて走って行く。アクセサリーかぁ…まあこいつなら大体似合うだろうし大丈夫か?

 

お目当てと思われる店の中へ入る

特に変わった雰囲気ではなくよくある様なアクセサリー店だ

白がかったオレンジ色の淡い光が店内を照らしている

 

手を引かれ連れて行かれながら歩く、そしてとある商品の前でその歩みは止まった

 

「チョーカー?」

 

そこにあったのは真っ白なチョーカーだった。特に装飾もなくシンプルなデザインのチョーカーであった。そしてそれを見て思い起こされるのはあの姿だ

 

水で満たされた教室の中で佇む少女———その首には確か……

 

 

「どうです?自分で言うのもなんですが結構似合うと思うんですけど?」

 

こいつッ!分かってて言ってやがる……プラナによればアロナisお前っぽいやんけ、おぉん?アロナの首にこれとまんま同じのチョーカーつけてんだよなぁ……

 

「ああ、似合うと思うよ。てかお前なら大体なんでも似合うだろうから心配すんな、んじゃ会計行くぞ〜」

「は〜い!」

 

 

会計でどちらが払うか問題が発生したが俺の不意打ちスマホ決済により不毛な争いは決着、払った時の「ああ〜!?」などと叫んだ時のお前の顔はお笑いだったぜ。俺相手に油断する方がバカなんだぜ〜!

 

ポカポカと背中を殴打して来る奴から逃げる様に店内を出る

あいつも引かれる様に出てきて、すぐさま……

 

「ん!」

 

真白いチョーカーを握った手を俺に突き出した

 

「……着けろってこと?」

「ん!」

「いや自分で「ん!!!」……はい…」

 

根負けして、手の中にあるチョーカーを受け取る

 

「じゃあ、ほら上向いて」

 

俺の言葉に従う様に斜め上に顔をあげ、俺を見つめる様な体制になる

向けられる視線に思わず顔を逸らしたくなるがチョーカーを首へ着ける

 

「んっ…」

 

真っ白なチョーカーが陶磁器の様に美しい首に巻かれ、カチャリと装着される

 

「どうだ?」

 

数度愛しい物に触るかの様にチョーカーを撫でた後柔らかい笑みを浮かべ

 

「大切にしますね、ユクエさん」

 

 

あぁ、くそ。ずるい、ずるいな、お前は本当に。誤魔化していたというのに。本当にどうしようもないほどお前は、

 

 

 

——————綺麗だ

 

 

 

 

 

「………これでお別れですね」

「……そうだな」

「今日は楽しかったです、本当に…ありがとうございます。さようなら、ユクエさん」

「気にするな、俺も楽しかったよ」

 

本当にいい時間だった、共に過ごした日々も、笑った時間も、喧嘩した時間も、かけがえの無い美しい青春の一幕だった

 

あぁでも付け加えるなら——————

 

「ちょっと言葉選びが違うぞ」

 

こちらを振り向き、キョトンとする様子を見せるアイツにこう言ってやったんだ

 

「こう言う時にはな——————」

 

 

 

 

—————————————————

 

 

 

 

肌寒い冬の季節を越え、暖かい春の時期

桜が舞い散る通学路、木々から差し込む光が鮮やかに世界を彩っている

そんな場所に人影がひとつ

 

その姿を確認し思わず私は駆け寄る、なにせこの最近会う機会すらなかったためだ

 

白の制服ではなく黒をベースにした制服とその背格好は駆け寄る足音に気づいたからかこちらを振り向く

久しぶりの挨拶を交わし、たわいの無い会話をしている内に自然と話題は会わなかった期間のことに移行した

 

すると彼はこんなことを語り始めた

 

「友達がな、長い間会えなくなるから最後に会ったのさ」

 

なるほど、確かにそんな大事な事があったのならここ暫く会えなかったのも頷ける、まさかそんな事が有ろうとは欠片も想像しなかった訳だがそこまで聞くと興味が湧くのに時間はいらなかった

 

興味津々という様な雰囲気を漂わせ内容を聞くと彼はこう返した

 

「何もないよ、ただ………」

 

 

それはどこか悲しそうな顔だった。泣き出しそうな、沈んだ様な、楽しかった日々に浸っている様なそんな顔だった。でも確かな、満足げな笑顔を浮かべてこう言うのだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「またねって言ってやっただけさ」

 

 

 

 

 

 

 

 

*1
某デュエリスト風でデュエルしろよのノリ

*2
某IKEZOE風







投稿遅れてすんませんしたぁぁぁっっ!!!
まっまさか1万文字超えるとはこのリハクの目を持ってしても……(節穴)

あっ、後一話ほどかなり短いやつを出した後ユクエ君の設定集みたいなやつを出して原作に行こうと思います!
この辺に〜原作いくまでに30話かかる小説があるらしいっすよ?

プロット管理ガバガバで草ァ!

後感想欲しいなって思ったり、思わなかったり、ラジバンダリ
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