……………受験、テスト、テスト②そのすべてを片付けた作者、「草生える」
彼がこの数ヶ月で成した出来事は読者を憤怒へと駆り立てた!
「うっひょ〜!!呪術廻戦モジュロおもしれ〜!! マル強しゅぎぃ〜!!こんなんに比べたら宿儺はんの術式はカスや
FGOォ!!消えるなぁッ!!お前がいないと俺はダメなんだッ!!!まのさばすこ^~
ダブラカッケェェェェェェェ!!摩虎羅鬼強ェェェェェ!!!甚一さんトコトコで草ァ!!!全然構ってなくて草ァッ!!!虎杖鬼強ェェェェェェ!!!黒閃必中でやっててワロタァッ!!アーマードアリスキタァァァァァ!!ケイちゃん!!ケイちゃんじゃないか!?うお、臨戦リオエッッッッッッ!!!これもう18禁だろ」
現在進行形でブルアカノーデスハピエンルートというクソゲーをやっています、転廻ユクエです
死んでくれクソフラグイベント、お前の様な存在は生まれてさえ来ないでくれ。お前がいるだけで胃の調子が狂うのだ、頼むから死んでくれ、もうフラグ管理やりたくない、死んでくれ、チートをよこせ、キツイ。クソフラグ死ね
カイザーの金利回収日の把握。金利回収車の銀行までの到着時間を予測。そこに先生達が銀行でドンピシャで遭遇できる様なルートの思案。そのルートの途中でヒフミに遭遇するように仕向けるための人員の確保。回収日に行動する様にヒフミのモモフレ欲求の刺激の調整等々………
う〜〜〜〜〜〜ん…………ち◯ぽにゃっ!!!あーーーーち◯ぽにゃぁぁぁ〜〜!!
フ、フフフフ……ッ!ソックスッッ!!!俺が化け物……?違う俺は、化け物……?バ、バ、バルサミコ酢ッ!?メケメケメケメケメ………
…………ふぅ、すっとしたぜ……。俺は頭がおかしくなりそうになると頭の中のキチガイゲージを発散させる事にしている……あっ俺はそろそろ脳内じゃなくて肉体の方で発狂して錯乱することにしてるからまた後でな
——————ミーンミンミンミンミンミーン!!!
「わぁーーーー!!!??こ、来ないで下さい〜!!」
「逃すなよ!!撃って進路を塞げ!!」
「ひゃあ!?こっ、こっち!!」
ど、どうしてこんな事に……!?私はただペロロ様のグッズが欲しかっただけなのに……!
一見、無垢で誠実な思いにも見えるがそのための手段が色々おかしいマジの自称一般人であるヒフミ。
危険なブラックマーケットに潜入し緊張しながらもなんとか目的のペロロ様をゲットした矢先、唐突に要求も何もなく襲われるという事態に直面していた
「ターゲットが来たぞ!追い込め!道を限定させろ!」
「助けてペロロ様ぁ〜!!?」
極め付けはこれである。初手に襲撃された時は精々四〜五人だと思っていたのが今では十人はとうに超えている。しかも誰か指揮でもしているかの様にこちらの逃げ道を潰してくるのである
もはやヒフミの脳内には『逃げ』の二文字のみ。他の行動をする余裕も考える余地すらもない
「はぁ、はぁ、ひゃうんっ!?」
「わっ!?」
疲弊していく体と同時に主に足からの鈍い痛みにより前方不注意で何かにぶつかってしまう。だが不思議と痛みはなくそれどころか「ふにゅん」とした物に頭を埋めていた
パチパチと目を開き、目にしたのはうおっでッッッッッか、であった。それはもうすんごいDEKAPAIであった。自分のものとは比べるのも烏滸がましいレベルで
「あわわわわ!?ご、ごめんなさい!?」
「待たんかいワレェ!!逃げとんちゃうぞ!」
「あばばばば………!!?」
前門には不敬を犯し爆発するであろう方々、後門には襲撃犯。四面楚歌とかこの事か、とほぼほぼ諦めてお空キレイ……となりかけていたヒフミであったが……
「……了解。おいおいおい、なんだぁ?そいつのお仲間か?ワリィんだけどよ私たちはそいつに用が(キュィィィィンッ!!(銃身の回転音))ちょちょちょっちょっと待ってくださ、アッ!!」
「行きますよ〜!!」
「ん、悪党は消毒」
「……(バンバンバンッと既にぶっ放しているホシノ)」
「(雰囲気で察して発砲するセリカ)」
「(周囲の敵を確認しているアヤネ)」
「!?!?!?(ぶつかったヒフミと先生を守りながら手が速すぎる後輩達に困惑するユメ)」
滅びのバーストストリームッ!!効果、相手は死ぬ!!直前に何か指令っぽい何かを受けていた襲撃犯も蛮族相手は分が悪かった様で蜘蛛の子を散らす様に逃げていった
依頼内容に相違は無かったし確認もちゃんとしてたけどここまでとは思わなかった襲撃犯達であった
一方その頃指令を出していた誰かの様子
どっかの誰かさん「えぇ………なんだコイツら……どういう教育を施したらこうなるの……あっ俺のせいかぁ……そっかぁ……」
第一関門をなんとか突破し狂喜乱舞していた時にノータイムで敵対してくるものだから熱狂も一瞬で冷めた。てか困惑が先に来た。なんだコイツら、頭救護かよ
そんな事を思いながらも動ける人たちを現金輸送車のルートへ向かわせ、車の進行速度の調整。加えて先生とヒフミ達の動向を見張り、再び胃痛と闘う時間と向き合うハメになり既に涙目である誰かさんであった
「さ、先程は無礼を働いたにもかかわらず助けていただいてありがとうございました……」
「いいよいいよ、気にしないで〜私達も好きでやったわけだし」
「それより怪我はない?色々あったみたいだし、ぶつかっちゃったし……」
「心配なさらないでください!とても大きかったでンン゛ッ!!……こ、幸運にも怪我はないようですので……」
初々しくお礼を言うヒフミにそう返答するホシノ。ホシノ達としてはユクエの所の生徒になんか変なのが付き纏っていたようなのでアビドス式で対応してやっただけである
「いや〜それにしてもトリニティのお嬢様がこんなところで何してたのかな〜?護衛みたいなのもいないし、ユクエに怒られちゃうよ〜?」
「うぐっ!?な、なんでユクエさんのことを……!?他校の人には広まって無いはず……!?」
「ユクエの特権はトリニティだけじゃないってことだね〜いやはやユクエの手は早いね〜君何年生?」
「に、2年生です……」
「あ〜…じゃあもう大分やられてるでしょ?入ってきた一年生の子達はどうなのかおじさん達にも教えてよ〜」
「うぅ〜……」
ヒフミからしてみればまさかの伏兵の登場であった。自身の救世主から一転、知られてはいけない事を知っていた奴らに大変身である
「そんなお嬢様に速報。実は私がユクエのお嫁さ「あはは……冗談はあまりなさらない方が良いかと……」ん、こわい」
からかい半分、牽制半分で小指を立てたシロコは笑っているのにもかかわらず、ヒフミから溢れ出るそこ知れぬ剣幕からガタガタ震える始末である。ヒフミさん、ファウストの本性漏れ出てますよ
まぁ、ヒフミは重要人物であるので手をつけておくのは当然である。結果、淑女協定を守らない人にはノータイムで脅しをかけるぐらいにはなった。1年以上かけて甘やかしたからね、仕方ないね。それはそれとしてやっぱ君一般人じゃねぇな?アイリを見習え
「そ、それよりです!ここに留まっていては危険です!騒ぎを聞きつけられたら厄介ですのでこちらに……」
「ん、早く行こう、早急に」ガクブル
「て、手懐けられてる………」
「トリニティの生徒ってこんな感じなの?……ユクエの罪は重いなぁ」
そう呟く先生と共に、現地協力を幸運にも得られたアビドスの面々はヒフミの助言に従いその場から離れるのであった
「ん〜!このたい焼き美味しいですね〜!ブラックマーケットに露店があるなんて思いませんでした!」
「ん、確かに。不法地域で売られてるのに、これは中々……」
「あむ………あれ、これあんこだ……カスタードとの見分けができないよホシノちゃん……」
「まったく……半分あげるので半分下さい」
「いいの!?ありがとうホシノちゃん!」
「あうぅ……私もいただいても良いのでしょうか……」
「せっかくだし、貰えるものは貰っときなさいよ。道案内までしてくれてる訳だし」
『せんせぇ!!わたしもたい焼き食べたいです!!』
「えっ急に消えたら不自然………… うぉぉぉ先生式教室移動!!たい焼きをアロナへ転送っ!!……ふぅ、危なかった」
『ん〜美味しいです〜!!』
そう言って顔を綻ばせるアロナをタブレット越しに撫でてから、先生達は再び歩を進める。ヒフミ曰く、ブラックマーケットに来たのはとあるグッズ確保のためでありその為何度も訪れた影響でここには詳しいらしく、場の雰囲気と本人の善性も相まって道案内などを引き受けてもらう事になった
そして気になったからみんなで少しそのグッズを拝見したのだが…なんというか……その…………下品なんですが……下品なのでやめておこう……特に目の当たりがヤバ……完全に殺人とかアヘってる絵面で……ちょっと……
「ところで皆さんがブラックマーケットに来た理由を聞いていなかったのですが……何か探し物ですか?」
「それがさ〜流通してない違法な兵器を使う集団と戦闘があってね、手がかりを探すために来たんだ。逆に言えばそれ以外分かってないからしらみ潰しに探すしかなくてね……困ってたんだよ〜」
「そうなるとかなり手掛かりを見つけ出すのは厳しいかも知れません……何分、ここは広いですし取り扱っている商品も様々ですから……」
「だよね〜……」
「それにしてもただの一集団が戦車を何台も動員してたからそこから何か見つかればいいけど……」
単純に資金面などの観点から、たかだか不良の寄せ集めが戦車を複数台も所持できるとは思えない。何かしらのバックアップを受けている事は明白、問題はそこに検討がつかない事だけど……
そうして歩を進めている間に気づく事があった、よくよく把握するために周囲に気を配る先生
初めは気にならないほどの小さな騒音ほどだった音や怒号、悲鳴が時間が経つにつれだんだんとこちらに近づいてくる様に大きくなっていると感じた
「なにか騒がしいね、ブラックマーケットってこんなものなの?」
「い、いえ。ここまで騒がしいのは珍しいです……何かあったのでしょうか……?」
先生の問いと同じ様な疑問を抱くアビドスの面々の予想通り、その騒動の元凶は着々と近づいてきていた
「ひいいいいい!!!ど、どいて!どいてくれぇぇぇ!!」
「オラッァ!!逃げんなッ!!!動くと当たらないだろォッ!?動くと当たらないだろォッ!?」
「げ、現金輸送車の襲撃!?シロコ先輩かなにか!?」
「ん、流石に心外。私ならもっと上手くやる」
「シロコちゃん?嘘だよね……?」
騒動の元は襲撃を受けている現金輸送車であった
かなりの間攻撃されていたのか、頑丈に作られたはずの車の窓ガラスやタイヤ、車体はへこんでいたり、割れていたり等々……至る所が破損していた
そして、タイヤがパンクしていた影響だろう、スピードが出ていない。それ故にアビドスの面々の目に確かに映った人について察知できた
それは未だ記憶に新しい、よく知っている人物であった
「い、今の人ってアビドスの借金を回収しにきてた人だったよね!?」
「セリカちゃんの目にもそう見えた?私もおんなじ。ちょ〜っと聞きたいことが増えちゃったね」
「え、今の方皆さんのお知り合いですか?というか今の車ってカイザーの所じゃ……」
他の面々もうんうんと首を縦に振る中、状況をあまり把握できていないヒフミだけが取り残され、その中で印象に残っていた事へ話を向ける
「ヒフミも何か知ってるの?カイザーはアビドスが借金してるとこだけど」
「カイザーからですか!?あそこは黒も黒!黒スレスレのグレーゾーンに見える様に取り繕っているだけみたいな企業ですよ!?」
車を追っている最中にへばってしまい、おんぶされている先生の質問に移動しながらのヒフミの発言からみんなが苦々しい顔をする
そりゃあ、こんなブラックマーケットに支店がありそうなことが判明した後ではそんな所から借金をしているのだからそらそうなるが……
「とにかく!あの借金取りが何か情報を握ってるのは間違いない!どうにかしたいけど……!」
「こちらでも色々探っていますが完全にオフラインで情報が掴めません!!車両の中に何か書類などがあるかもしれませんが…」
「ん!!現金輸送車を襲うッ!!!!」
「シロコちゃん!?ステイだよ!?いくら手がかりになりそうだからってそんなことしちゃダメ!?」
人数分の覆面を取り出しながら嬉々とした表情で強盗を画策するシロコは、根っからの善人であるユメ先輩に制止されられてしまった
つまり、まさかの強盗キャンセルである
尚チャートの崩壊を感じとり始めたユクエは死んだ、エデン条約でも必要になる銀行強盗が無くなりそうな雰囲気にメンタルが耐えきれなかったのだ
ユメーーーーー!!!何やってんだお前ェ——————ッ!!!俺の計画が——————ッ!!計画そのものがァ——————ッ!!
クソッ!!クソがぁ!!毒か薬でも盛ってユメ先輩を離脱させるのが正解だったとでもいうのか!?てか、やろうとはしたんだよ!!でも無理してでも行きそうだったからやめた結果がこれかッッッッッ!!?
ヒフミがいなければアズサの心は救えない、ぬいぐるみを使用したヘイロー破壊爆弾も成立しない、あの青春の宣言も消える、それよりも前に確実にテストの段階で綻びが出始める、もしもそこで合格できなかったりしたら…
頭の中で最悪の可能性が付き纏い続ける、思考なんてとっくに止まって現状の把握もままならない。ここまで、うまく行っていたのに、うまく行っていたはずだったのに
ブチリっ、と唇を噛んだ。身体能力の強化が噛む力にも対応されて、いとも容易く肉を抉って血が滴っていく
また、大事なところで間違えるのか?
瞬時、現金輸送車の付近で爆発音が鳴り響く。それを聞き取り、車の進行ペースを調節させていたメンバーへ咄嗟に叫ぶ
あの車の中にはヘルメット団とカイザーが繋がっているマッチポンプの証拠である書類がある、損傷でもしたら……!?
「何をやっているッ!!車体への損傷には注意を払えとあれ程事前にッ!」
「ち、違うっ!私たちじゃない!」
「はぁ!?じゃあ誰が!?」
「覆面被った奴らが私たちのこと攻撃してきてんだよ!!輸送車守るみたいに!!」
「…………はぁ!!??」
「おわわわ!!!なにコレなにコレ!!?こんなの知らされてないけど!?雇い主はなんて言ってる!?」
「こっちも分からんって!でも目的地まで進ませたらそのまま車の位置を維持させろって!」
「なにそれ!?」
銃弾が飛び交うブラックマーケットの中で数十人ほどの雇われの集団はその様に指示を受けた
騒ぎに伴ってこちらを止めようとする勢力がいたがそれ自体は良い。ブラックマーケットで事を起こす以上マーケットガードも動くだろうし、なんならそれに関しては雇い主自身がおおよそ処理して回っていたから別に良かった
だがその雇い主もこのふざけた集団にはたじたじだ。全員が覆面を被って……一人に関してはなんかの紙袋だけど、何故かこの輸送車を護衛し出したのだ
「てか強ッ!強くない!?」
「てか回り込んでおかないとヤバッ」
「親方!空から爆撃がッッッ!!!???」
雇われ集団が結構ボコボコにされている中、アビドスこと覆面水着団と声高々に宣言したアビドスは襲われていた輸送車を全力で守っていた
「ひぃん!?う、運転手さんは大丈夫ですか!?」
「あ、ありがとうございます!誰かは知りませんが助かりました!!」
運転手にとっては最早状況がどうなっているのか見当もついていなかった。カイザーという大企業で、尚且つブラックマーケットに存在している輸送車を襲撃する集団がいるとは夢にも思わなかった
すでに命からがらという様相でなんとか逃げ出そうと銀行に向かって車を走らせたはいいものの万事休す。そんな時に救いの手が差し伸べられたのだ
そんな状況でそれらしい事を言われれば素直に従ってしまうのも当然のことと言えよう
「ん、そこは危ないから早く降りた方がいい。具体的には中の大事なものとかも一緒に」
「は、はい!!」
ほら、実際危ないしね?うん、ほら爆発とかで中の物とかも危ないかもだしさ?とりま、荷物出そっか?大丈夫大丈夫。なんもしないからさ?ね?
そんな雰囲気を醸し出しながらそう促す青い覆面を被った誰かがそう言ってから、上空に何かの合図をすると…
「あっあーーーっ!間違えてスモーク弾を落としてしまいましたー。視界が塞がって、あー操縦もなんかうまくいかないなー、わー避けて下さーい」
「え?グフォッッッ!?」
「ん、大丈夫?フンッ!!」
「腕イタァァッ!?」
「ごめん、間違えてあてちゃった」
「本当に間違えてやりましたか!?」
突如として混乱とした戦場にスモークが投下され、視界不良になった所へ動作が不安定になったドローンがおもっきし顔面にクリーンヒット
さらに不幸なことに心配に思ったシロ……ブルーが咄嗟に振りかぶった銃床が荷物を持った運転手の右腕に当たってしまったではないか!そしてその拍子に荷物を落としてしまった様だ
「ん、大丈夫?6番、介抱してあげて。私は一回この持ち物を退避させておく」
「う、うん、分かった!大丈夫ですか?こっちの遮蔽物に隠れてくださいね!」
「えっ、まっ、まって!それは————!!!」
「ん、大丈夫、ちゃんと返す、心配はいらない」
ドヤ顔ど親指を立てながら、衝突させたアヤネのドローンと運転手が持っていた書類を保護(意味深)する為、シロコはこの激戦区から離れていった
うぉ、ウオォォォォォッッッッッ!!!!!! 確変キチャアァァァァァ!!
まさかのオリチャー発動にまともに働いていなかった脳内が一気に鮮明になる。閉じていた視界が開けて、世界に色が戻る。これなら、なんとかなるかもしれない、いやなんとかするしかねぇ!!!
そう思ってアビドスの動向を見守り続けて、ある事に気づく。それは一種の閃きであり、舞い上がっていた俺を鎮めるに足る当然の懸念であった
待てよ?この行動でヒフミは本当に、危険因子と判断されるのか?
行動が行われている場所を除けば、今彼女たちがやっている事は善に寄った行動にも見えてしまう。そなったなら疑心暗鬼のナギサの判断にも影響が出るのでは?
ユメ先輩や先生、ホシノ達の意向で金銭の略奪が発生するとは考えずらい。必要な書類だって、スマホがある。写真アプリでコピーをとれば全部を返して終わりだ
だから、確実を求めるのであれば、そのためには、彼女達には汚名を被ってもらわねばならない
ブラックマーケットという無法地帯で、大企業相手に臆する事なく、襲撃を完遂し目標を成し遂げた、アウトローでなければ
……できる。手はある、この手で汚名を着せてより確実な未来を掴む。いや、掴まなければならない
結局、こうなるのか。清廉潔白とは言わずとも、できることなら……
沈んでいく気分に反して、足が動く。建物に次々と飛び移って銀行と護送車の場所と俺の位置を縮めていく
そうして護送車を視界に収めて、なんの変哲もない、どこにでも売っている手榴弾を懐から手に取って———
——————いいのか?これまでとは明らかに違う。いつもの様な傍観じゃない。俺の、俺自身の手で陥れるのか、苦難へと突き落とすのか。ただ巻き込まれてるだけのヒフミを、ただ頑張っているだけのアビドスのみんなを、俺が
思考が巡る。幸せな人生を送って欲しかった。そうであるなら良かった。そうであるなら俺もなにもせずにすんだ。なにも、しなくてよかった
だまれ。自分の中でそれらを雑念として切り捨てる。感情から湧き出るそれらを理性と合理と責任でねじ伏せる
……!!あ゛あ゛ッ゛!! うっせぇッ死ね罪悪感ッ!! 消え失せろッ!必ず来る明日の為にッ!!!だまって全部捧げろォッ!!
既に決意と覚悟は固めている。とうの昔に済ませたのだから。必然を戴くために、そうあれと定めたあの日から。そうして再び固められた決意とともに見事な直線を描いて、ユクエの手から放たれた
「先生!シロコちゃんとユメ先輩は上手くやった!?」
「待って……!うん!コピーも撮れたらしい!ここから早く脱出し…ッ!?」
目標を達成して早々に離脱しようとした矢先、どこからか次々と爆発が巻き起こる。
喧騒が伝播していく。野次馬として見物していた人たちも巻き込まれている。にしても、なぜ爆発物をいきなり?強盗が目的ならこれはちょっと……
「もうなり振り構ってられなくなったのかな〜?それはそれで全力で対処するだけだけどさ……」
「も、もう早く帰りましょう!?欲しい物は手に入ったんですよね!?」
「うへ、まぁリーダーに言われたら仕方ないか〜」
「なんで私リーダーにされてるんですか———っ!!!」
涙目になりながらのヒフミの絶叫が響き渡る中、さらなる騒ぎを聞きつけてぞろぞろと集まり始めていた野次馬が目に入るようになってきた
「みんなに連絡は済んだね?私たちもそろそろ……」
「な、なんて奴らだ………」
「………ん?」
「ブラックマーケットで……しかも、カイザーに喧嘩を売るだと?なんて奴らだ……ッ!」
「命が惜しくねぇのか?」
「生粋のアウトローってやつだな……」
「あぁ、本当になんて奴らなんだ……」
「覆面水着団——————ッ!!!」
「…………ん????」
「人質も用済みになったら容赦なく消すらしいぜ……」
「マジかよ……ッなんて非道なんだッ!!」
「敵となる者には一切の慈悲無し……ッこれがファウスト……ッ」
「嘘でしょ!?カイザーに手を出すなんて……かっカッコイイ……!手段と相手を選ばない、これが真のアウトローなのね…!」
「ざけんなや、預金が出せへん、ドブカスが」
「これはひでぇ!人の心はねぇのか!?」
「お前達は語り継がれる……強盗こそが人の完成だ……」
「マジかよファウスト最低だな」
「ちくわ大明神」
「誰だ今の」
「ちょっと待ってっ!?」
えっえっえっ。な、なんで私たちが悪い事になってるの!?いや、完全に白かと言われると疑問が残るけど主犯格ではないでしょ!?襲撃犯VS私たちっていう構図ができてたよねッ!?襲撃犯側に注意が向くはずだよね!?
しかしそんな思いが通じることはなかった。伝播した不確かな情報は事情を詳しく知らない人達にとっては事実として受け取られ、そしてそれが拡散していく
ざわざわと広がる喧騒と私たちに向けられる視線が痛い。そうしている中、颯爽として現れる武装集団が道を塞ぐ様に扇状に展開する
そうしてその集団の代表と思われる人物があたり一体に響き渡る様な声量でこちらに宣告する
「マーケットガードだッ!!全員、武器を捨てて投稿しろッ!!貴様らには銀行強盗を企てた疑いがかかっている!!」
騒ぎが大きくなりすぎたのかマーケットガードが到着してしまった様だ。いや、問題はそこではない。何故か銀行強盗の疑いがこっちに全振りされているのである、なにこれ
「ち、ちがっ!それは他の襲撃犯がいてぇ!だから私たちは怪しくなくてぇ!!」
「どこにもいないがなんの話だ!!」
「嘘ぉ!!?」
「仮に!その襲撃犯がどっかに消えたとしても、なんの利益にもなんねぇのに護衛しだすとか怪しさ満点に決まってんだろッ!!運転手も解放しろッ!!これ以上罪を重ねたいかッ!!」
「ウワァァァァァァ!!なんで——————!!!!」
えっ?なんでメリットないのに危ない事に首突っ込んで護衛する必要が?漁夫の利か?漁夫の利だろ?漁夫の利なんだろッ!?こんなカスみたいな治安の場所だからって白昼堂々と……銀行強盗しようってんだろッ!!もうウンザリだ!この無法者どもがッ!テメェらに秩序ってもんを教えてやらぁ!!と言わんばかりである
「こちらは本気だッ!速やかに投降せねば、すぐさま攻撃をッ、オボァァァァァァッ!????」
「「「た、隊長——————!!!」」」
哀れなり。何処からか飛んできた飛来物が着弾と同時に爆破。部隊の隊長と思わしき人物は卑劣な奇襲によりリタイアである
「この野郎ッ!よくも隊長を!!」
「誇りすらなき者どもに言葉は不要っ!!全隊員、突撃ぃぃぃぃぃぃ!!!!」
「「「ウアァァァァァァ!!!」」」
「わっ、わっ、わぁ………」
その呻き声が誰の口から発された言葉か、それを知る術はない。ただ、その言葉がおおよそ全員の総意であったことだけが事実である
こうして、ブラックマーケット中を駆け巡る覆面水着団の事件とその逃亡劇は新たなアウトローの誕生として語り継がれていくこととなる………
「…………ふむ、ちょっと何言ってんのか分かんないからもう一回言ってくれる?あっ、ヒフミは正座ね」
「あうぅ………ごめんなさい……」
「あ、あの〜ヒフミに協力させたのは私達が原因だからもう少し手心を加えてもらえると………」
「モモフレ関連でブラックマーケット潜入、授業ブッチ、テストブッチしたの何回目やっけ?阿慈谷?俺五回目以降は数えてないんやけど?普通を自称すんならアイリの3歩後ろでも歩いたらええ。普通とは何かを教えてくれるぞ」
「………ゴメンナサイ」
報告を受けたユクエの口調がかなり禪院のドブカスじみてきている。まぁ、何が起きたかなどは当然知っているのでただのパフォーマンスである。それはそれとして阿慈谷お前さぁ……
さすがの先生もおぉう……となっている。普通そうに見えてかなりやばそうなのが分かったようやね。ちな、これ必須行動なんやで?キレてええか?
「まぁ時間帯もかなり遅くなってきたし、ヒフミも送るからそろそろ解散しないとだから俺は行くわ。今回はここで許す。先生と皆んなも気をつけてな〜」
「ティ、ティーパーティーの方達にも相談してみますから頑張って下さいぃぃ〜!!!」
「舌噛むぞ、口閉じておきなさい」
「ム〜!!!???」
そう言ってユクエはヒフミを抱えながらアビドスから離れて行くのだった……
おくれてごめんなさい♡許して♡ユメ先輩生きてるせいで銀行強盗しなさそうだなってなりながらこの小説書いてたの。この展開思いついたの最近なの。だからゆるして♡