呪雷跋渉記   作:諸喰梟夜

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とりあえず章は作っておくやつ ※本編にはまだ入りません
師匠のキャラモデルにした方がもうテレビアニメ化…だと……トキノナガレー



一章:
岩の国


 

モンドの(推定)西方、アカツキワイナリーを通り過ぎ……た辺りにあるワープポイントへ、蛍に連れられて飛ぶ。ここは、ときどき氷スライムの群れを討伐する依頼がある水辺。…というか今日もまたいるので、蛍と二人で消し飛ばしておいて。

 

「このまま道なりだよね…道って、本当にこの波打ち際の隙間のことでいいのかな…」

「地図ではちゃんと道だし、大丈夫だと思うよ?…あ、仙霊ちゃんだ」

「せんれいちゃん??」

 初耳単語にポカンとした私をよそに、蛍はふよふよ浮かぶ青い光に駆け寄っていく……パイモンいわく、あの『仙霊』はテイワット中にいて、"仙霊ノ庭"と呼ばれる石像へ帰っていくのを追いかけると宝箱が見つかったりするのだとか。

 そんな話をしているうちに蛍はあっさり用を終わらせていて*1、開いた宝箱の前で私たちを呼んでいた。はいはい…

 

 

 

 シードル湖に比べれば、ずいぶん小規模な湖。そのほとりを進んでいくと、どうやら湖水はこの先へ流れ出しているらしい。

 歩くうちに左右から岩壁が迫って、すっかり渓谷の様相になった中を進んでいく。途中で蛍が流れに飛び込んで魚を捕まえたり、ヒルチャールを蹴散らしたり……

「…なんか、雰囲気変わってきた。この辺りから璃月なのかな?」

「そう?よくわかるね日依…」

「まあ…ほら、なんか見慣れない植物とか出てきたし」

 こういうのも呪術師としての慣れなんだろうか?…前例と呼べる出来事がないからわからない。あるいは死線を越えた*2ことによる恩恵か………うだうだ考えているうちに、なんとなく雰囲気で感じていたそれは植生だったり、遠くの岩陰に顔を覗かせた未知の鉱石だったり、モンド郊外では見なかった形の街灯だったり…で白地(あらかさま)なものになっていった。

 途中で二大厄介スライム*3に辟易する一幕もあったけど、ほぼノーダメージで片付けられたのでまあ省略するとして。…ふいに眼前に現れたのは、木の板で舗装された道。そこを導かれるように進んでいったら―――景色が、一気に開けて。

 

「うわぁ…!」

「これは…外海?」

 板張りの道は、そのまま展望台のようになっていて…柵の向こうは、少し靄がかった海。遠くに島影、さらに遠くに山影が見える。モンドとは全く違う景色……遠いところまで来たんだな、という実感が湧いた。

「あ、日依!ワープあるよ!」

 …蛍、台無し……まいっか。実際便利だし、旅人だもんねしょうがないね。

 素直についていって、スマホの地図にワープの目印が追加された*4のを確認してから、あらためて景色を見渡してみる……あの島のところに見える大きな影、モンドでもあった石像かな…?

 

 

 

 国境地帯であるこの辺りは"石門"と呼ばれるらしい*5。茶屋や小店に少し立ち寄ったあと、板張りの坂を下って地上へ。

 そうして左に見えてきた橋を渡れば……着いた。見上げるほど大きな石像…モンドの"英雄の象徴"のところにもあったアレ。とりあえず、先に寄ってきた氷スライムだけ蹴散らしておくことにして…

 

「…これが、岩元素の力…」

「ん?オマエ、岩元素の力を感じたのか?違う元素にも適応するなんて…やっぱりオマエは、『神の目』の使用者と違うんだな!」

 なんか水にぷかぷか浮いてる宝箱を拾い上げていたら、石像の台座に触れる蛍とパイモンのそんな会話があった。

「元素に()()、って?」

「モンドにいた頃と同じで、蛍はこの『七天神像』に祈願すると返答がもらえるみたいなんだ!ここは璃月だからな、岩神に統治された国だから、神像の形も違うぞ!」

「確かに…モンドの像って、立って腕を伸ばしてたよね」

 モンドの像は、モンド城の広場にさらに大きなものがあったから見慣れていたけど…こちらは椅子に深く腰掛け、どっしりと座っている――据わっている感じ。岩神…「岩」の国か…。

 

「それはそうと、蛍は?"適応"とやらでなんか変わったことあったりする?」

「ん?うん…今なら、使えるかも。岩元素の力」

 …私が神像の細長い台座に触れても、金属特有の冷たさを感じるだけ。…あと、地図にワープポイントとして登録されるだけ*6。蛍が言ったような"岩元素の力"は、いまいち感じられない…

 …たぶんまた何かしら、蛍の特異体質の発露なんだろうな。そう思って問いかければ、さっき引き上げた宝箱を覗き込んでいた蛍はスッと立ち上がった。

 

「本当?」

「うん。今までの風元素と全然違う…ちょっとやってみるから、下がっててね」

 伸びをして腕をぐるぐる回す蛍に言われた通り、パイモンと一緒にちょっと距離をとる…ここ街道のすぐそばだけどいいのか?まあひと気はないしいいのか……。

 そんなちょっとした心配をよそに、目の前の蛍は、深呼吸をひとつして……

 

「――やあっ!」

 …手を掲げた先に、黄色い光。それは一瞬で大きな樽のような形をとった、かと思うと―――凄い勢いで、ズゴッッ!と大地に突き刺さった。

 

 

 

「…びっ…くりした……何これ…?」

「岩元素の塊だな!」

「元素ってこんなんなるんだ…岩だから…?」

 わずかな間とはいえ大地を震撼させた、蛍の岩元素の力。こうこうと黄色い光を放つそれに、そっと近づいてみる。

 …見た目は樽っぽいけど、手触りは確かに岩の塊だ。まあこんなに発光してる岩は見たことがないけど……なんて、しげしげと眺めまわしていたら、急に崩れるようにして消えた。あ、時間経過で消えるのね。

 

「岩元素…けっこう面白いかも」

「面白い?」

「うん…私ね?さっきまでの風元素のときは、身の回りとか、空高くを吹く風とかから風元素を感じてたんだ」

「あ、そうなんだ?…ってことは、岩元素の今は」

「うん…周りもそうだけど、下からすごく感じる。いろいろ応用が利きそうでワクワクするね!」

 ぐっと両手に握り拳をつくって、まぶしい笑顔を向けてくる蛍。応用が利きそうでワクワクって…蛍、意外とそういう気質もあるんだな。私よりは頭回るとは思ってたけど。

 それと…今の蛍の見た目にどこか違和感というか、なんか変わったなって感じがあったけど、今わかった。蛍の服の、胸の下の装飾のところ。ずっと(みどり)色だったのが黄色に変わってる。…扱う元素が変わったことを示してるんだろうけど、どういう仕組みなのか気になって蛍自身に尋ねてみたら、自覚をお持ちでなかった。というか、そもそも見えない位置らしい……それもそっか。

 

 

 

 そんなこんなで、新しい力を手に入れた蛍の動作確認()もとりあえず済んだところで璃月行きを再開。

 璃月の"英雄の象徴"…ではなく『望舒(ぼうじょ)旅館』というらしい巨大建造物に少し立ち寄りつつ*7、またしばらく道なりに(推定)南下を続ける。

 しだいに潮の匂いから離れて、どんどん内陸へ入っていく………なんか見たことないヤバそうなモンスターを迂回したり*8、また新たな七天神像に立ち寄ったりしながら、長い石段を登って――

 

「うわ…」

「見えてきたぞ!璃月港だ!」

 …開けた景色の先に現れたのは、海に面した赤土色の町並み。パイモンいわく、ここが璃月最大の都市である璃月港らしい。確かに…まだ遠くのはずなのに、再びの潮の匂いとともに街の喧騒が聞こえてくる。ここまでの賑わいは久しぶりに思えるな…。

「ここからすっごい下り坂だね…」

「あ、そこにワープポイントある!」

「ん?…明らか絶景ポイントじゃん。行こう」

 

 

 

 …こういうの誰が設置したんだろうなぁ…。岩壁を登り詰めた先にあったのは、お馴染み五鈷杵みたいな石碑。蛍と二人で触れると、青く光って浮き上がり、ゆったり回り始める。これでワープポイント解放…なんだけど、私たちの視線はもう別のほうを向いていた。

 

「ここが璃月港かぁ…モンド城とはだいぶ違うね」

「ま、あれだけ険しかったら文化も変わるってもんだと思うよ。…それにしても、すごい…」

 璃月港は、岩山と海の間に詰め込んだような街並みだ。窮屈なものだからどんどん垂直に伸ばしていきました、みたいな高層建築もちらほら見える…どうなってんだろうあれ。迷子にならないよう気を付けないとな…あと、それと。

 

「…なんか空に浮いてない?あれが"天空の島"…?」

「いや…さすがに人工的すぎると思う。けど、なんだろうね…?」

 …街の上空になんか浮かんでるんですけど。この豪勢な街並みに飽き足らず空中楼閣とはまた……いや、そもそもどういう仕組みで…?

 これはまた、テイワット特有の概念が増える予感がするな…。

 

 

 

「…ま、とりあえず下に降りて、『迎仙儀式』とやらについて訊いてみないとね」

 閑話休題。いつまでもここから景色を眺めて…居られそうだけど、居ても仕方がないので。とりあえずここからさっさと降りるため、風の翼を展開する用意を整える。

 …そういえば。気がつけばすっかり風の翼の扱いにも慣れて、こんな高さじゃなんとも思わなくなってきてしまった。もともと高所恐怖症はあまりなかった方だけど、これって本能的な恐怖なんじゃないのか…人間離れが進んでないか……?

 

「「………」」

 …そんな漠然としていて、なおかつ今更な気もする危機感をぼんやり抱いていたけれど。妙に静かだな、と思って連れを見れば、蛍もパイモンもなにやらジト目で私を見ている。

「…何?」

「いや…日依、"迎仙儀式"は一発で覚えられるんだなあって…」

「コイツ本当に"ヒルちゃん"でアンバーを撃沈させた日依なのか…?」

「…こういうのは慣れなんだよ」

 気恥ずかしくなったので、一足先に飛び降りてしまうことにした。…蒸し返さないでほしかったな、それ…そこそこの黒歴史だから……。

 

 

 

 

 

 

 

 

*1
仙霊3体もいたんだ…敵意のない謎存在は判らないや

*2
三途の川のほうに

*3
岩&風

*4
ふかくかんがえたらまけです

*5
その割に衛兵とかは…見張り台の上でぼんやりしてる1人しかいなかった。さすが自由の国の隣

*6
ふかくかんがえたらまけです…

*7
蛍が仙霊を追いかけてどんどん中に入ってって、成り行きで

*8
君子危うきに近寄らず。…なんて、私は今さら言えないかもしれないけど





あのワープポイントから風の翼で飛び立って門の上を通る旅人が後を絶たないと話題

・日依
連れがいることを差し置いても、未知の中を歩き回るのに躊躇がない。そういう仕事だったので
まったく余談ながらプロポーションは蛍と近い(日依のほうが若干背が高い)です

・蛍
☑岩元素スキン実装
仙霊は癒し
水に浮いてる箱にはモラしか入ってないっぽいですかね

・パイモン
案内役リターンズ
特異な蛍におめめキラキラ



皆様お察しの通り、この道中フェーズをやりたくなったので原作ほどスケジュール詰まってないです ストーリーでは「急ぐぞ~!」っつってもみんな探索大好きだもんね 仕方ないね
あと単語がまだ頭に入りきってないので、あの浮かんでるのが『孤雲閣』かと思ってました(ヒヤリハット)

本格的夏バテの季節がやってまいりましたが むりのない程度にがんばりたいね むりはしないほうがいい
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