IGOの所有する島の一つ「ビックリ島」――
戦いがやまぬ島「バトルアイランド」に実る固有のりんごの種を持ち帰り、このビックリ島で栽培しているのだ。
そんなビックリ島の住人は0人、その理由は……
「なんだか里帰りしたみたいですね」
「そうですね……もしや!ここのリンゴをゲヘナで育てたらとびきりの美味さに…⁉︎」
「こんな危険地帯が故郷って言われて否定できないのが辛い……」
驚かせれば驚かせるほど美味しくなると言う不思議なリンゴ「ビックリアップル」を成長させるため、四六時中爆弾が飛ばされているからである。
それに加えてこの季節になるとビックリアップルが味をつけるため、ビックリアップルをビビらせる「仰天祭」が行わる。
驚き具合によっては高額で取引されることもある珍しいリンゴを求め、世界中から数万人が集まり騒がしい島はさらに騒がしくなるのだ。
「目指すはビックリ
「おー!」「お、おー!」
そんなリンゴを求めてやってきたハルナ、アカリ、フウカのゲヘナ三人組、美味しいリンゴを食べるためやる気に満ち溢れていた。
だが、リンゴを食べるために気合を入れてきたのはハルナ達だけではない。
「おっ!ハルナにアカリじゃねーか‼︎久しぶりだなぁ!」
「あら、トリコさん。久しぶりですね」
美食四天王、トリコ
彼もリンゴを全力でビビらせるためにこの島を訪れていた。
「あっ、あなたがアカリさんですか!この前はトリコさんを助けてくれて、本当にありがとうございます!なんとお礼を言えば……‼︎」
「いえいえ〜、あれはセンチュリースープのお礼ってことで!」
先日、グルメ界へと単身で乗り込んだトリコを救出してくれたことへの感謝を述べる小松。あの時あの場所にアカリが居たのは偶然である。
フウカのところに
「この人がセンチュリースープを完成させた小松シェフ……」
「そういえばトリコさんや小松さんとは初めましてでしたね。ご紹介しましょう!私たち2人の
「どうも、初めまして……いつもアカリとハルナご迷惑をおかけしてすいません……」
頭を下げるフウカ。フウカの持ち物や所作から小松はフウカが腕の立つ料理人であることを見抜いていた。
「そういえば、聞いたことがあります。最近色んな料理人の下で修行しているグルメ界の料理人がいるって…もしかして……?」
「そう、フウカです!私たちのフルコースを完成させるためフウカさんには日々料理の腕を磨いてもらっているのです!」
「私たちもそれに応えられるように頑張ってまーす」
「ちょっと!私はまだ
そうは言っているものの、トリコの目から見ても彼女たちの
「ハハハ、仲が良いんだな。大切にしろよ?」
「「はーい」」
「もう……」
――
『うおー出たーっLv27‼︎!』
『今日の最高値じゃね?』
「今の大声、トリコさんでしょうか?」
「私たちも負けてられませんね!」
トリコと別れたハルナ達は各々リンゴを驚かせようと頑張っていた。しかし、想定以上にビックリアップルは手強い相手だった。
「うーん、これは20…いや15ぐらい……」
ハルナ達の目標であるビックリLv70は火山の噴火程度の驚きが目安である。そう簡単に出せるものではない。
過去の記録ではIGOの会長『一龍』、ノッキングマスター『次郎』などの伝説の美食屋が90越えの高記録を出している。また、非公式ではあるが美食會の『誰か』も出したという情報もある。
「フウカさんは……」
「わーっ!わーっ‼︎ ……どう⁉︎」
「ダメみたいですね」
フウカも一応頑張ってはいるが無反応、それどころかリンゴに逆に笑われる始末である。
「こらっ!私たちの相棒が頑張ってるんですから……笑っちゃダメですよ?」
「Lv……25!!」
『おお!スゲェ‼︎あのトリコの記録に迫ってるぞ‼︎‼︎』
「あら、意外と行きましたね」
相棒を笑ったリンゴを少し叱りつけたアカリ、その気迫にビビったのか
「アイツらもなかなかやるな…オレも負けてられねぇ……!!」
自身に迫る記録を出されたトリコも対抗心は燃やす。より美味しいリンゴを食べるため出し惜しみはせず、全力でビビらせようと力を込めた。
「“17”連…釘パンチ‼︎‼︎」
トリコの放った17連釘パンチ、その衝撃は凄まじく他の美食屋が立っていられない、まるで嵐の中に放り込まれたかのような暴風が島を吹き抜ける。
だが、
「あっ!しまった‼︎」
「なーもったいなーい、今のLv50はいってたのーに‼︎」
寸止めではあるが衝撃にリンゴが耐えきれなかった。痛めつけてはいけない。あくまで脅かす範囲にとどめなければリンゴとしての価値がなくなってしまうのだ。
「トリコさんも本気のようですね…じゃ、私たちも」
「使っちゃいますか!アレを!!」
「アレ?」
――
「すごーいバトルウルフLv40‼︎」
「流石は古代の王者……!!」
「今日の最高記録はアイツで決まりか…?」
トリコのパートナーアニマル、古代の王者“バトルウルフ”の血を引いているテリーの威嚇にリンゴも今日最高レベルでビビり散らかしていた。
「馬鹿じゃないのアンタたち‼︎‼︎」
「今の声…ビックリLv5ぐらいはあるんじゃないですか?」
「フウカもコツを掴んできたようですね」
だが、グルメ界の
「アポロンさーん!!」
「これ、どうですか?」
「ふーむ……こっ、こーれは‼︎‼︎」
アカリから手渡されたリンゴを見て、ビックリアップルの審査員にしてG7の1人「アポロン」はそのビックリLvに驚いた。
「Lv56‼︎‼︎ なかーなか出ない値でーすよこれは!」
「ふふっ…全力で脅かした甲斐がありましたね」
「だからってカケラまで使うことはないでしょ‼︎‼︎」
使用したカケラは2人分、単純計算バリーガモンとの戦いで使われた量の2倍である。
「この調子で70目指して頑張りますよ‼︎」
「せっかくゲヘナから色々持ってきたんですからどんどん行きましょう」
「あーあ、こんなにいっぱい持ってきちゃって…どうなっても私は知らないから……」
乗ってきたアカモップの中に収納していたゲヘナ製の爆弾や銃、採掘用ドリルなどなど……危険物をどんどん取り出すアカリ。
「すっげぇアイツら……本気だな‼︎」
「トリコさんあれここで使ったら色々マズいんじゃないですか……?」
「ま、人にぶっ放すワケじゃねーから大丈夫だろ……たぶん」
「だよな、アカ……!?」
__その時、1秒にも満たない僅かな時間だったがトリコは全身が凍りつくかのような恐怖を感じた。
嫌な予感がしてトリコはハルナ達の方に顔を向ける。
そこには、ハルナもアカリもフウカもアカモップも居なかった。残っているのはアカリが取り出した危険物のみ。
(まさか美食會が……居るのか⁉︎今、ここに‼︎)
アイスヘルで美食會が“ゲヘナ”を狙っていたことを思い出したトリコ。
無意識のうちに見ることを避けていた背後、そこに誰かがいる。
小松でもテリーでもハルナ達でもない何者かの正体を確認するためにゆっくりと振り返ろうとした……
時は数秒巻き戻る……
毛玉の中に収納されたタイミングでハルナとアカリもその
続けてアカモップは近くのビックリアップルの木の上に逃げ込む。
なお、この時フウカは何も理解できていない。気が付いた時にはアカモップの中で声を出さないようアカリの手で口をふさがれていた。
視点をトリコに戻そう。
無意識のうちに見ることを避けていた背後、そこを確認するためにゆっくりと振り返ろうとした。
「あなたがトリコで合っているかしら?」
彼女のその声にトリコへの敵意は含まれていない。
その事実ををゆっくりと噛み締めた後、意を決して背後を確認した。
「ああ…そうだが……」
「少し聞きたいことがあるのだけれど、良い?」
そこに居たのは恐らくゲヘナから来たのだろう。角と羽が生えている小柄な少女だった。
白髪で髪は長く、モフモフしている。分類するならアカモップになぞらえてゲヘナシロモップ……
「……なにか変なこと考えてない?」
「いや、そんなことはない……ぜ! それでなんだ?聞きたいことってのは」
「まあいいわ。あの2人、ハルナとアカリのことなのだけれど」
「ああ、それなら知り合いだ。どうかしたか?」
トリコは身構えた。仮に彼女が美食會でハルナたちの身柄を渡せと言うならば……
「迷惑をかけたりしてないかしら?」
「………いや、全然。むしろ助けられてるくらいだな!!」
ごくごく普通の質問だった。
「そう…ならいいの」
「用事はそれだけか?」
「これだけよ。いや、……そうね」
彼女はちらりと1本の木、アカモップが隠れたビックリアップルの木を見た。そして視線をトリコに戻す。
「外でやったことは全て自己責任だから、ゲヘナは何も関与しないし責任も取らない。それだけあの子達に伝えておいて」
「おう……」
「じゃあ私はこれで帰る……いや、これはここで使うには危険すぎるから持ち帰らせてもらうわ」
トリコにそう伝えると、彼女はアカリが取り出した大量の危険物をすべて回収し
「水の上を……あんなに大量の荷物を抱えて走るなんて……」
「いや~ビックリしました」
「まさか次期風紀委員長がここまで来るとは……今日一番の驚きですね」
「な、なんにも悪いことしてないのになぜかこっちまでヒヤヒヤした……」
彼女が水平線の向こうに消えた頃、3人とアカモップは木の葉の間から顔を見せた。
「あれ、誰だったんだ?」
「……ゲヘナの治安維持組織、風紀委員の次期トップと噂されている"空崎ヒナ"ですね」
「風紀委員とサンドリコには近づくな……ってゲヘナではよく言いますね。もしゲヘナに行くことがあれば覚えておくと良いでしょう 私とハルナが居れば委員長とヒナ以外大したことないですが」
(その次期トップってことは要するにゲヘナ最強格ってことかよ……)
今回の一件、あまり関係のないトリコも肝を冷やした。大事にならずに済んで良かったと今でも安堵している。
「まあ、でもおかげで美味しいリンゴが食べられそうですね!」
そう言ってアカリは身を隠していた木に実っているビックリアップルを1つ手に取った。それを審査員のアポロンに手渡す。
「な、なーんとビックリLv71!!!! こ、これは一体どなたが!?!?!?」
(リンゴを脅かしていた訳じゃねえのに……これがゲヘナ最強格か……!!)
想定外の出来事はあったが、その”驚き”のおかげでハルナたちは目標のLv70越えのリンゴを食すことができたので結果オーライである。
――
「まったく……あの2人が出て行ったから怯えていた生徒が暴れだして忙しくなったってのに、私があそこまで確認に行かなきゃいけないなんて万魔殿は……」
「ヒナさん!お疲れ様です!!……コーヒー入れておきました!!」
気の利く同級生がコーヒーを入れていてくれたので飲む、せっかくなので回収してきた危険物の中に紛れ込んでいたリンゴももったいないので食べた。
見た目がヤバいが味はかなりの物である。コーヒーは……うん
「美味しい……」
(あっちにもこんなにおいしいものがあるからあの子たちは……)
捕獲レベル1608のゲヘナアカモップを支配下に置いたアカリが勝ち目なしと速攻で判断する次期風紀委員長ですって。大変ね
これは何の関係もないトリコ知識ですが、妖食界は馬王ヘラクレスの陰に隠れてひっそりと暮らしてきたことでニトロの魔の手から逃れてきたらしいです。
ということはアンケ見る限り独立してるっぽいゲヘナには単純に考えると八王に匹敵する何かがいるのかもしれません。
フルコースがない上に常に銃弾が飛び交うような場所に興味ないだけだと思いますよ私は。あんなとこ酒飲みジジイしか行かないよ。
そんなことはさておき忘れられてそうなので一応言っておきますがグルメ界編が大体ここから2年後だからハルナはそこに合わせてまだ15歳(1年生)です
原作がブルアカじゃないからその辺変えても何も問題ないので…
ということでしばらくお別れです
次回作か続きが書けたらまた会いましょう
活動報告とかになんか書くかもしれないのでたまにチェックしておくとお得かもしれません
ゲヘナがありそうな場所は?
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