"グルメテロリスト" 黒舘ハルナ   作:有馬Hidden

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Q.何で投稿感覚空いたの?

A.サンドリコ(花粉症)と寒さのコンボで体調を崩してました



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「う、うわああああ!!!!」

 

一人でセンチュリースープの下へ走る小松。そこへトミーロッドの放った虫が迫っていた。

いくら虫とはいえ平均捕獲レベルは30を超えている。小松が敵う存在ではない。

 

だが、運は小松に味方した。

 

「「ギュアアアアアア!!!!」」

 

寸前で小松の前にウォールペンギンの親が降り立ち、追ってきていた虫たちはその巨体に押しつぶされ動かなくなる。

突然の出来事に驚く小松。

 

「ユン!ユン!」

「あっ、お前!!」

 

走り寄ってきたのはここまでの道のりで小松が保護していたウォールペンギンの子供だった。

ウォールペンギンの子供は警戒心が薄く、どんな生き物にも近づいて行ってしまう。そんな子供が無事に親の元へとたどり着けたのは小松のおかげだ。

 

「そうか・・・お前が助けてくれたんだな、ありがとう。」

「ユン!」

 

子供の頭をなでる。その毛並みはなめらかで体温が温かく触っていて気持ちがいい。

しかし、立ち止まっては居られないのだ。

 

「ありがとうございました!でもここは危険なので離れててください!!」

 

小松はウォールペンギンの親子に手を振って走り出した。

__________

 

バリーガモンの猛攻を何とか潜り抜けるハルナ。

しかし、すべてを回避しきれてはおらずじわじわとダメージ、疲労が蓄積していく。

次々と繰り出される頭突きにパンチ、そして甲羅の鎧による殴打。

蓄積したダメージと疲労で戦い始めた頃よりも動きは鈍り、回避するのもギリギリになっていた。

 

(くっ……これじゃあジリ貧です……!)

 

ハルナが避けきれずに直撃する攻撃が増えてくる。だが、こちらの銃は効かずマッチの刀はすべて避けられるか鎧で受けられてしまう。

5人がかりで手も足も出ないとは……とハルナは内心で悪態をつくも攻撃の手を緩めるわけにはいかない。

自分への攻撃がマッチに比べて少ないのは間違って()()()()()に変えてしまわないようにするための配慮だろうか。

 

 

だが、ハルナに全く手が残っていないわけではなかった。

とっておきの最終手段がまだ残されている。

しかしそれは本当に”最後の切り札”であり通用しなかったら負けだ。

 

そもそもとして銃での攻撃をするハルナと銃弾を無効化できるバリーガモンは相性の時点で負けている。

そのため確実に倒せる保証が無く、ハルナは使用をためらっていた。

少なくとも自分では倒せるまでに持っていけない。その上マッチの刀で鎧は切れないし、部下では手も足も出ない。

 

ならば滝丸に任せるのはどうだろうか。彼の技なら不凍液で弾丸を滑らせることができようが頑丈な鎧をまとっていようが肉体に当ててしまえば骨を外して行動不能にできるはずだ。

切り札を使えばバリーガモンの動きをしばらく止めることはできる。その隙に骨を外せば相打ちぐらいには・・・

 

そう思ってハルナは滝丸が戦っていた方を見る。

滝丸と闘っていたボギーウッズは両者ともに地に伏していた。

 

うまく骨を外して相打ちに持っていったのだろう。いや、違う。

よく見れば滝丸は血だらけで意識を失っているのに対してボギーウッズは意識がある。

これではそのうち起きあがってくるだろう、ならばこっちも時間はかけてられない。

滝丸はあのケガではもう戦えないだろう。

 

トリコを見る。

もはや割り込む隙もないくらいにはハイレベルな戦いが繰り広げられていた。

その過激さは悪魔の幻影が見えるほどに凄まじいものだった。

 

やはり、マッチに賭けるしかない。

 

「オジさんが頼りなくて残念か?」

「いえ、そういうわけではありませんが……。」

 

いや、心のどこかではそう思ってしまっていたのだろう。

そもそもここまで弱くなっていなければバリーガモンをいや、トミーロッドも倒せていたはずだ。

そんな自分がマッチを責めることはできない。

 

「…マッチさん、()()斬れますか?」

「任せな。」

 

今できるのはマッチを信頼することだけだった。

 

「……だが、分かってると思うがオレの技は”振り幅”が必要だ。それにこの寒さで瞬発力も落ちてる。」

「奴の鎧を斬れるほどの振り幅を生み出すために必要な”完全な脱力”、そのために必要な時間は……」

 

「3分だ。」

 

3分、それは1秒の油断もできない戦場においては長すぎる時間だった。

加えて相手は美食會の支部長。通常ならばそんな時間を稼ぐなら無理だろう。

 

通常ならばだ。

 

「じゃあ俺たち3人で時間を稼ぎますよ、副組長!」

「ノルマは1人1分!」

「やってやろうじゃねぇーか…!」

 

ここには頼もしい仲間がいるのだ。

ラム、シン、ルイの3人はバリーガモンに立ち向かうことを決意する。

マッチの恩に報いるため、そして子供(ハルナ)たちのため。

 

「行くぞぉ!!」

 

たとえ死んでも3分稼ぐ。それがグルメヤクザとしての意地と誇りなのだ。

だが、現実は非情である。

 

「ミンチクラッシュ!!!」

 

バリーガモンのパンチを喰らうシン。

衝撃で氷が粉々になって砂埃のように巻いあがり、その姿は見えないが地面に沈んでいることだろう。

 

「おいおい、せめて1人1()0()()はもってくれよ!」

 

だが、そこでバリーガモンは今の手ごたえに疑問を持った。

確かに打ち込んだ。それにしては…

 

 

「それは困りますわ?20秒は稼いでもらいませんと。」

「!?」

 

バリーガモンの拳は頭上に()使()()()()()()()()()を浮かべたハルナに受け止められていた。

 

「ハルナちゃん!?まさか!!」

「私が”2分”稼ぎますわ。」

 

走り出し、飛び蹴りをするハルナ。

バリーガモンはそれを片手で受け止めるともう片方の手を拳にして振りかぶる。

しかし、それを読んでいたハルナはしゃがんで避け、後ろ回し蹴りを繰り出す。

だがそれは空振りだった。

 

一旦距離を取る両者。

 

 

ハルナは懐から六角形でピンク色の結晶を取り出し、噛み砕く。

まるで銃の照準のような模様をした頭上の”それ”はさらに輝きを増す。

 

その結晶は漏れ出した神秘が結晶化した物。現地では”神名のカケラ”などと呼ばれている代物である。

これを使えばグルメ細胞は活性化し、その力はより強くなる。簡単に言えば強化アイテムだ。

 

しかし、人間界で弱り切った今のハルナの体では2分程度しか持たないだろう。

それでも十分だ。

「ハルナ!!」

 

だがマッチは止める。任せるのが一番なのは分かっているが14歳の子供に時間を稼がせるのは気が引ける。

 

「マッチさんは脱力を続けてください。」

 

ハルナはニコッと笑って返した。

その顔に不安などみじんも感じさせないように、いつも通りに笑うのだ。

マッチはそんなハルナの表情を見て気が付いた。

 

(こいつ・・・”本気”か。)

 

ハルナは自分がバリーガモンを斬れると信じているから覚悟を決めたのだ。

ならばそれに応えるのみ。

 

噴火しそうな怒りを心の底に沈めつつ静かに冷静に脱力を続ける。

そこから生み出される振り幅はすさまじいものになるだろうとマッチは予感していた。

 

「…なるほどな。そいつが”神秘”ってヤツか。」

「だが、最初から使わなかったってことは代償か時間制限アリと見たぜ?」

「……ご名答ですわ、これで補充される神秘はこの場所では一時的なものに過ぎません。それに眠っていた体を無理やり動かしていますので、筋肉や骨に負荷がかかります。」

「ですが……ッ!!」

 

「あなたを倒すのには十分ですわ!」

 

ハルナはバリーガモンに向かって再び発砲する。

いくらハルナが強くなったところで所詮は銃弾。バリーガモンの敵ではない。

再び体の表面に不凍液を纏って弾丸を受け流そうとする。

 

だが、弾丸はバリーガモンの体に突き刺さった。

 

「あ?」

 

不凍液は展開している。それでも銃弾は防がれなかった。

 

「これが神秘で強化された弾丸です。どうですかそのお味は?驚いたでしょう?」

「………。」

「ふふっ、驚いて声も出ないようですね?」

 

摩擦を減らして弾丸を受け流す滑らかな不凍液でも殺しきれないほどの威力を持った弾丸。

それが神秘の力だ。弾丸に神秘を込めることで威力を倍増させる。

ここまでダメージを与えられなかったバリーガモンに初めてダメージを与えたのだ。

 

「……驚いたな、強化してこれかよ。」

 

バリーガモンは自身の筋肉を締め付けて流れていた血を止めた。

強化したところで所詮は銃弾一発なのだ。それで倒せるほど美食會は甘い相手では無い。

当然、それはハルナも分かっていた。

 

ハルナは走り出し、再び距離を取る。そしてまた銃撃を行う。

それを何回も繰り返す。

攻撃速度はバリーガモンを上回り翻弄する。

バリーガモンの体にだんだんとダメージが刻まれていく。

 

「す、すげえハルナちゃん!!」

「このままアイツなんかぶっ倒せ!!」

「頑張れよ!!」

 

優勢になったハルナを見てラム、シン、ルイはハルナに声援を送る。

このままなら3分稼ぐまでもないのではないかと希望すら見えてきていた。

 

「……。」

 

だが、途中から不自然にバリーガモンは沈黙していた。

体に突き刺さる銃弾すら気にかけない。

その目はまっすぐハルナを見据えている。

 

「お前、ちょこまか動き回って牽制してるつもりだろうがな?」

 

バリーガモンは突然走り出し、リロードをしていたハルナを捕まえた。

そのまま足を掴んで地面に叩きつける。

 

「実戦経験が足りてねえなあ!動きが単調だぜ!」

 

それでもハルナはリロードを終えバリーガモンに至近距離で発砲する。

この距離ならば外すことはない。狙いは心臓だ。

 

「それ、込めたのか?───”オイルショック”!!」

 

だが、バリーガモンは再び不凍液を噴出した。

弾丸は不凍液で受け流される。

 

「お前の神秘もリロードが必要みてえだなあ!!」

 

不凍液を纏った拳でハルナを殴りつける。

ハルナは血をまき散らしながら再び地面に叩きつけられた。

 

弾丸に神秘を込めるにはある程度のクールタイムが必要だった。

それにここで使える神秘は有限、タイミングも見極めなければならない。

数発に一度通常の銃弾の中に神秘を込めた弾を混ぜ、通常の弾丸はあえて避けられるようにして気づかれにくくしていたつもりだったがそうはいかなかった。

 

「今のお前が神秘に満ちているってんなら……相当美味くなってるんじゃねえのか?」

 

ハルナの味に期待を膨らませるバリーガモン。

しかし、ハルナはそれでも笑っていた。

それを見てバリーガモンは違和感を覚える。

 

ハルナの視線の先にはラム、シン、ルイ、そしてマッチがいる。

彼らにはまだ戦う意志があるのだ。

それにフウカにスープを届けるためこんなところであきらめるわけにもいかなかった。

 

「ふふっ、覚悟はよろしくて?」

「あ?何笑ってやがる。」

「そんなの決まってますわ!」

 

ハルナは懐から爆弾を取り出し投擲、爆風で空気が震えるがバリーガモンにはダメージにならない。

しかし、ハルナの狙いは目くらましだった。

爆発に紛れて一気に接近し、

 

「”ミンチクラッシュ”!!」

 

思いっきり殴りつけられた。

だが、そのまま拳にしがみつく。

口から血が噴き出し、骨は折れ、内臓はぐちゃぐちゃになっていることだろう。

 

「……スープが楽しみだからに決まってますわ。」

「てめぇ…!!……もごっ」

「こっちが本命です!!」

 

ハルナは開いたバリーガモンの口に爆弾を押し込む。

 

「その体の防御力は確かに素晴らしい、鍛えればグルメ界でも通用するかもしれません。」

「ですが!!体内はそうではないんじゃないですか!?」

「!!」

 

バリーガモンの防御力には散々苦しめられたが、内側からならばその防御力は通用しないのではないか。

そう考えたハルナは行動に移し、残りの神秘をすべて爆弾に込めて──

 

「直火焼きですわ!!!」

 

起爆。

凄まじい爆風に空気は震え、爆炎がバリーガモンの体を包み込んだ。

 

──ここまでの経過時間、2分




ブルアカ小説も1100件を超えたけどブルアカを他作品にクロスさせた小説が少ないなーって思ったのがきっかけの一つだったりします。

増えろ!!!とは思いつつブルアカの概念を多作品に持ち込むのは難しいので気楽にね。

ちなみにハルナinトリコ以外にも候補はありました。

・コユキinヒロアカ、ジョジョ4部
・ゲーム開発部inロックマンエグゼ
・セイアin夢喰いメリー
・リオin遊戯王5D's、VRAINS
・ヒマリinチャージマン研!

とか
そのうち書くかもしれません。

ゲヘナがありそうな場所は?

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