麟「1週間、お世話になりました!」 ペコリ
ついに迎えた退院日。永琳さんの手引きで、なんとか入院生活を1週間に留める事に成功した。…あのまま輝夜が引き下がらなかったら本当に帰れなくなるところだった。
輝「あら…帰っちゃうの…?もっと入院しても構わないのに」 シュン…
永「姫様、彼には彼の生活があるんですよ…」
鈴仙「またいつでも来てくださいね!」 ニパッ!
てゐ「私達はいつでも大歓迎さ!」 ニーッ♪
麟「もちろん!また都合のいい時に来るさ!」
輝「約束よ!?」 手ニギッ!
麟「わ、分かってるよ…」
こええ…そんな剣幕で近付かないでくれぇ。
妹「それじゃ…人里まで案内してやるよ、麟」
麟「いや、1人で帰るよ」
皆『え!?』 ギョッ
え?1人で帰るの、そんなに難しいんだっけ迷いの竹林は。
妹「か、構わないけど…迷子になって、帰れなくなるのがオチだぞ?」
麟「まあまあ…何事もチャレンジだよ。…恋愛も同じだぜ?」
妹「んんっ…!?///そういう事は言わなくていいんだよ…///」
よし、妹紅がレスバでも負けた、俺の完全勝利じゃい!
麟「んじゃ、またね皆」 スタスタ…
俺は別れの言葉を言って、永遠亭を後にした。
鈴仙「き、気をつけてくださいよ〜!?」
てゐ「1人で竹林を脱出するの…無理だと思うけど」
永「妹紅…こっそり後を追ってくれないかしら…多分迷子になると思うし…」
妹「そのつもりだ。迷いの竹林はそう簡単に出れる場所じゃないからな」
輝「私も行くわ♪」
永「お好きにしてください。その代わり妹紅から離れないこと、喧嘩をしないこと、いいですね?」
輝「分かってるわよ♪行くわよ妹紅!」 スタスタ
妹「へいへい…それじゃ行ってくる」 スタスタ
鈴仙「お気を付けて〜」
~迷いの竹林~
麟「うーむ…やっぱりここは本当に迷いやすいな…既に迷子だけどさ…」
はい、案の定迷子になりました☆
ソーッ…
妹(言わんこっちゃねぇ…)
輝(素直に妹紅の手を借りればいいのに) クスクス♪
2人は竹林の影から麟を見守っている。
麟「まあいっか?それも散歩の醍醐味だからな。さてと…まずは人の気を探知してみるか…」
・目を瞑り、集中
妹(何してんだ?)
輝(見ててみましょう)
サァァァァァァァ…
心地いい風の音のみが聞こえる…幻想郷にもこんなに静かで居心地がいい場所ってあるんだな…。
<アハハハッ…
微かに笑い声が聞こえてきた。
麟「…!そこか…」 スタスタ
俺は、声が聞こえてきた方向へ足を進める。
妹(あいつ…なんかを感じ取ったっぽいけど…輝夜は何か感じたか?) チラッ
・輝夜に目配せ
輝(いえ…特に何も感じなかったわよ?) フリフリ
・首を横に振る
スタスタ
・2人も麟の後を追う
スタスタ…
麟「この竹林はいいね…誰かの気配や気を感じ取る練習にはもってこいの場所だ。今度、自分の意思で迷子になって、永遠亭まで辿り着けるかの訓練とかしても悪くないかもな…」
妹(あいつは何、バカな事言ってるんだ?そんな事して、迷子になって永遠亭見つけられずにお陀仏になったらどうすんだよ) ググッ…
輝(まあまあ…落ち着いて?)
今にも飛び出しそうな妹紅を輝夜は宥めていた。
~数十分後~
麟「着いた…!」
ガヤガヤ
・人里の騒がしい声が聞こえてくる
なんと、麟は本当に1人で人里にまで帰る事に成功したのだ。
妹(マジか!?麟の奴…本当に1人で辿り着きやがったぞ!?)
輝(ふふっ♪彼は豪運すら持ち合わせているのね?)
麟「…」 クルリ
・身体を後ろへ向ける
妹(やべっ!?バレたか?!)
麟(スッ…) ・ゆっくりと手を上げ
「アリーヴェデルチ…」 ※さようならだ
クルッスタスタ
麟の奴は…謎の言葉を残して帰って行ってしまった…。
妹「な、なぁ…麟の奴…最後になんて言ってたか分かるか?」
輝「アリー…なんたらって言ってたけれど…聞いた事が無い言葉だったわね?」
2人「「んん〜??」」
考えれば考えるほど分からない言葉だ…。
~博麗神社~
サッサッサッ…
・霊夢が掃除をしている
スタスタ…
麟「ただいま♪」
霊「あら?おかえりなさい…麟♪」 ニコッ
萃「よぉ〜おかえりだな麟〜♪ヒック」 フラフラ
麟「お前なぁ…昼間から酒盛りしてんなよ…」
萃「別にいいじゃんか〜♪」
霊「ふふっ、部屋に戻ってお茶でもする?麟」
麟「そうだなぁ…1週間ぶりに霊夢が淹れてくれるお茶が飲みたいよ」
霊「あら?嬉しいこと言ってくれるわね?」
麟「日頃の感謝ってやつかな」
霊「ふふっ♪ありがと♪」
こうして俺は博麗神社へ帰宅し、いつも通りの何気ない日常をまた送るはずだった…。
~退院してから数週間後~
?「久方ぶりに地上に来てみればこの有様…。これは…どうあっても思い知らせなければならないようですね…」