華月麟の幻想記   作:華月麟

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異変の真実

妖「三途の川ぁ?…むにゃむにゃ」

 

もう酔いつぶれておねむ状態じゃねえか。ていうか自分の半霊を枕にするなよ…ヤワカソウダケド。

 

麟「やれやれ…」 モグモグ… ゴクゴク…

 

ミ「そんなに飲んで大丈夫ですか…?よかったらお冷もお出ししますよ?」

 

麟「ああ…頼む」

 

これがヤケ酒ってやつか。

 

映「これはこれは…良いところで会いましたね、魂魄妖夢」 ドサッ…

 

映姫は妖夢を見るなり、隣に座りだした。何する気だ?

 

妖「はぁ…?誰ですかぁ貴女はぁ…」

 

あんまり初対面にそれはまずいんじゃないかい?妖夢君。

 

映「私は閻魔。霊の罪の重さをはかる者です」

 

麟・妖「「ぶっ…!閻魔ぁ!?」」

 

い、言われてみれば閻魔っぽい服装をしている…見かけによらずという言葉を体現してやがる!!そういえば…さっきの説教の仕方…どっかで似たような感じの説教をされた奴が居た気がするんだけど…。

 

…あ、そういえばメディが「貴女はまだ世間を知らなすぎるって、とある怖い人に言われた」って言っていたけど…もしかして?

 

麟「映姫…さん?」

 

映「なんでしょう?」

 

麟「メディスン・メランコリーって妖怪を知ってる?」

 

映「メディスン・メランコリー…ああ、あの新米自立式人形妖怪の事ですか?」

 

麟「彼女にもっと広い世界を知りなさいって説教をした怖い人って…もしかしてですけどぉ…?」

 

映「ああ、確かに言いましたよ?それが何か?」

 

麟「いや…メディに出会った時にそんな発言をしていたから気になっただけだよ」

 

映「そうですか。さて…魂魄妖夢」

 

妖「は、はいぃ…」

 

あ、完全に酔いが醒めてるな。相当、閻魔が怖いんだろうな。

 

映「貴女…自分が冥界の住人だという自覚が足りていないのではないですか?」

 

妖「…」 ズーン…

 

おっと?妖夢にも説教タイムだ!?

 

麟(モグモグ…)

 

ミ「あ、お冷です」

 

麟「ありがとう、みすちー」

 

ミ「それと…映姫さんって説教が始まるとすごく長いのでここにある鰻、全部食べちゃってください」

 

麟「いいの…!?」

 

ミ「焦がして燃えカスになるよりは…」

 

麟「やったぜ」

 

これで心置きなく食える!

 

 

映「貴女は気軽にこの世に遊びに来すぎている。あの世とこの世の者がたわむれた時の影響がどれほどのものか考えた事はありますか?あまりこの世に来すぎると…半霊でもある貴女を裁かなくてはならなくなる時が来ますよ。まぁ…その時は、人間として貴女を地獄に落としますがね!」 バンッ

 

妖「ずびばぜぇん…」 チーン…

 

妖夢KO。勝負ありです!

 

カシャァッ‼

 

文「なるほど!閻魔である貴女がこの事件のカギを握っていたんですね!?」

 

麟「あ、文!?今までどこに居たんだよ!ずっと探していたのに!」

 

文「いやぁ…紅魔館で死にかけてました」 テヘッ

 

やっぱり、始末されかけてたのね…。

 

映「貴女は…」

 

文「ふふん、『文々。新聞』の射命丸文です!今回の異変は地獄の不始末…ということですね!?」

 

ダンッ‼

・映姫が文の前に立つ

 

文(ビクゥッ!?)

 

映「確かに…部下の監督不足はこの私に責任があります。しかし、この異変そのものは地獄とはまったくの無関係…。貴女の求めるスクープやゴシップの種はここにはありません」

 

文「えぇ…」 ショボーン

 

麟「じゃあ、今回のこの異変はなんだって言うんだ?」

 

映「ただの人間である貴方には関係ない事では?」

 

麟「俺もこの異変を一応調査している人間だ。俺は麟、華月麟だ」

 

映「麟…?…! 貴方が華月麟ですか!博麗の巫女が本来解決するはずの異変を、無関係であるはずの貴方が解決しているという話は聞いていますよ。貴方が余計な事をするから…博麗霊夢は自分の責務を全うしないのです!それをお分かりで?」

 

俺にも説教か…。

 

麟「そこら辺の文句は霊夢に直接言ってくれ。それより、さっきの続きを聞かせてくれ」

 

映「かなり重要なお話なんですが…まあいいでしょう。あの大量の花々を咲かせている霊は外から来たものなのです」

 

麟・文「「外から?」」

 

映「はい。本当の異変は外の世界で起きているのです」

 

外の世界で…?一体何があったっていうんだよ。

 

麟「具体的に何がとかは分かるのか?」

 

映「恐らくは…戦争や災害で大勢が亡くなられたと言ったところでしょう。60年に一度くらいはこういった事はよくありますよ」

 

なるほど…外の世界の魂たちが花を咲かせている…これが今回の異変の全貌か。

 

麟「それじゃあ…あの魂達はどうなるんだ?」

 

映「そうですね、三途の川を渡って、閻魔である私に裁かれ、罪を犯した者は地獄でその償いを、そうでない者は冥界で次の生まれ変わりを待つ…と言った具合ですね」

 

麟「ふむ…そうか…」 ポロポロ…

・何故か涙を…

 

文「り、麟さん?何故泣いているんですか?」

 

映「何か…悲しい事でも?」

 

麟「そうだな…あの花々を咲かせている霊達には還る…いや還れる場所がある…。俺がもし死んだら…そんな場所なんて無いのが…悲しいな…」

 

文「い、一体…どういうことですか?」

 

麟「俺はな…外の世界から来た人間だ…!」

 

映・文「「!?」」





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