映「外から来た人間…!?」
ついに、俺の過去を話す時が来た…。
麟「そうだ…俺は外の世界では、両親からひどい虐待を受けて来た…それに耐えきれなくなった俺は自ら命を絶った…そしてこの幻想郷にやって来た」
文「で、でも外で死んだ者は本来は三途の川へ行くはずでは!?」
麟「そこが不思議なんだよ…本来は俺も三途の川に行くはずだった、でも俺は五体満足でこの世界にやって来ていたんだよ…何故か」
映「誰かが…三途の川に来ないように手引きをしたとも考えられますが…でも何の為に?」
麟「そこが分からない所だな」
スタスタスタ…
小「映姫様~運び終わりましたよ~?」
仕事を終えた小町が戻って来た。
映「あ、お疲れ様小町…」
麟「…」
文「あやや…」
小「なんか、随分と悩んだ顔してますね皆様」
ついでにこの事も話すか…。
麟「小町…一時、大量の魂が此岸にやって来なかったか?かなり前になるけど」
小「大量の…?あー…確かに一時、まあまあな数の魂が珍しく来たことがあったね。でも、なんでその事を知ってるんだい?」
俺は小町の質問を無視し
麟「そして映姫、その魂達は全員かなりの罪を犯していたから地獄送りにした…違うか?」
映「え、ええ…そうです。な、なぜ貴方がその事まで!?」
麟(…ニヤリ)
「そしてその魂達は全員、奴隷売買をしていた人間共…しかもかなり前に壊滅した組織の」
映「なっ…!?」
小「おい、なぜそこまで詳しく知っている。その事は映姫様や幻想郷賢者しか知らない事だぞ!?」
「あ、あのぉ…」
麟「ん?ああ…みすちーか。どうかしたかい?」
みすちーが話を遮って話しかけて来た。
ミ「そろそろ屋台を閉めたいんですけどぉ…」
もうそんな時間か…。
麟「すまない…これで足りるか?」 ズシィ…
俺は小町や妖夢、そして自分の分の勘定を払った。
ミ「こ、こんなに受け取れませんよ!?」
麟「釣りはいらない、受け取ってくれ」
ミ「ま、またごひいきにぃぃ!」 ピュ~ン‼
なんか…怖がらせてしまったか?
麟「さて続きを…なぜそんな事を知っているかって?当たり前だろ…?そいつら全員を殺したのは俺なんだから」 ニヤリ…
皆『!?!?』 ゾッ…‼
この一言で、この場に居る全員が戦慄した。
映「あ、貴方が殺した…?何の為に彼らを殺したんですか!!無関係の貴方が!!」
麟「関係あるんだよっ!!!」 グワッ‼
小「か、関係あるってどういう事だい!?」
麟「俺も…その奴隷の元・一人だっ…!!」
ついに真実えを打ち開けた…知られたくもない過去を。
映「し、しかし…報告にはそんな事は書いていなかった!報告書には何者かが全員を殺害とまでしか。…!まさか、八雲紫が報告を偽造…!?」
紫さんがあの件を報告していたのか…。
麟「俺に罪の意識を背負わせないように配慮してくれたんだろうな…」
映「あ、貴方は…自分がどれだけの事をしたか分かっているんですか!?」
麟「俺は他の奴隷達を救う為に、生きる為に奴等を殺した。平気で子供を誘拐し、虐待出来るような奴らを殺して何が悪い!?俺は…奪われた物を返してもらっただけだ!!」
小「生き残る為なら殺しても構わないと?」
麟「じゃあ誰かが助けてくれたのか!?手を差し伸べてくれたのか!?答えろっ!!!」
俺は小町の発言に対して、激昂しながら反論した。
小「そ、それは…」
麟「確かに殺すというのはやってはいけない事だ…。だがな…あんな奴等に苦しめられながら死ぬくらいなら…俺は全員皆殺しにしてでも生きてやる!!もう二度と…あの時のような弱い自分に戻るのは御免だ!!」
映「ではなぜ…今更その事を打ち明けたのですか?少しでも罪を軽くしてもらう為ですか?」
麟「罪を軽く?ふははははっ!!俺は別に軽くして欲しいなんてこれっぽっちも思っちゃいないさ!ただ、今まで謎だった真実をあんたらに伝えたかっただけさ!!」
小「そ、そうかい…」
麟「なぁ閻魔様、質問させてくれ」
映「…なんでしょう?」
麟「俺が死んだら、恐らくは地獄に落ちる。二度と地獄から出られないようにする事は可能なのか?」
小「な、何を言っているんだい!?」
映「な、なぜそこまでしようと!?」
麟「言っただろ、俺には還るべき場所が無いって」
妖「そ、そんなことありません!!」
麟「あ…?」
妖「そんなことありませんよ!少なからず…貴方を待っている人は必ず居るはずです!」
麟「誰だ?誰が待ってくれるんだ?」
妖「そ、それは…み、皆ですよ!私達、皆ですよ!」
麟「皆…?なんで皆が俺を待っていると思うんだ?」
妖「だ、だって貴方は4人の義妹を持つ義兄でしょう…?少なからず…彼女達は、麟さんの帰りを待ってくれると私は考えますよ!死んだらの話になってしまいますけど…」
麟「…!」
(そ、そうだよ…俺には4人が居る…大切な存在が4人!もし俺が死んで、彼女達に二度と会えなかったら、交わした約束はどうなる…!?)
俺は…しばらく呆然としてしまった。
小「お、おーい?」
麟「そうだな…俺にはあいつらが居る…!守らなくちゃいけない存在がある…!あいつらを残して…死ぬなんて出来るか…!」 グッ…
妖「そうでしょう…?それに…還るべき場所なんてこれからゆっくり探せばいいじゃないですか?まだ時間はたくさんあるんですから!」
…俺は自暴自棄になって、何かを見失いかけていたのか…な?
麟「そうだな…そうだよな…」 スタスタスタ…
映「待ちなさい!どこへ行く気ですか!?」
麟「どこって…博麗神社だよ。もし聞きたい事がまだあるなら明日、博麗神社に来るといい…。俺はそこに居るはずだから…」 ドウッ‼ ギャウッ‼
俺はその場をあとにし、博麗神社へ向かった。
小「行っちゃいましたね…?」
妖「これで少しは麟さんの気持ちが晴れるといいんですが…」
文「流石にこの内容は記事には出来ませんね…。この内容は無かった事にしましょう」 ビリビリ…
・麟の過去についてのページを破り捨てる
映「彼に聞きたい事はまだありますが…それは明日にするとして…。貴女達3人!今からみっちり説教してあげますからね!!」
3人『えぇぇええぇぇえぇっ!?』
その後、3人は日が明けるまで説教をされたのは…別のお話。
麟がした行為は正しいのかどうかは誰にも分からない事…。
それは閻魔や賢者、ましてや神にすらも分からない事だ。
なぜって…?
正しさなんてものは
人のモノサシによって変わるもの
正しさなんてものは
大人にも分からない幻想だ
汚れぬことが
果たして正義なのだろうか?
過ちの中にあるけじめに
魅せられ知った穢れを恐れぬ愛も
正しさと言う事なのかもしれない
生けるものすべてが内側に持つ 華鳥風月
それは…測れないから意味がある