華月麟の幻想記   作:華月麟

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天を斬れ

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…

 

麟「…」 オォォォォォォォォォォッ…

 

紫「…まだ動きは無し…ね」

 

麟が気質の積乱雲を見つめてかれこれ十数分が経過していた。一体、彼は今何を考えているのかしら…。

 

麟(ただ無闇にこの剣を奮うのでは意味が無い…。一撃で、一撃で全ての雲を祓うほどの技をあの積乱雲にぶつけなければ、何も解決しない…)

 

俺は少しだけ行き詰まっていた…。この気質は様々な天候等のエネルギーが集約されている雲ゆえ、そう簡単に斬り払えるものでは無いと理解していた。いくら緋想剣といえども適当に雲を斬るだけではあんな巨大なエネルギーを消し去ることは不可能に近いのだ…。

 

緋『華月よ、何をそんなに悩んでいるのだ?』

 

麟「この雲を斬れば全てが解決する、それくらいは分かっている。だが、ただお前で攻撃を与えたところでこの雲が消え去るはずも無い。では…どこを斬れば良いのかが分からなくてな…」

 

緋『ふはははっ!そんなに気難しく考えるでない!ただ己の直感を信じて我を奮うがいい!さすればきっと成し遂げられるはずだ!』

 

麟「へん…簡単に言ってくれるぜ?」

 

でもまぁ…少しは気楽になれたな。

 

グッ…

 

緋想剣を握る力が自然と強くなっていた…

 

麟「自分の心を…直感を信じてやる。それだけだ…!」 スタスタ…

 

レミィ「…ついに動き始めたわね」

 

フ「わくわく!」

 

妖「彼の剣さばき…是非この目で見なくては!」

 

魔「さーて…どうやってあの雲を祓うのかな?」

 

麟(ギャウゥゥゥッ!!)

・力を開放

 

ガォォォォォォォォォォォオッ!!

 

力の開放はまるで咆哮に似た響きをしていた。

 

麟「はぁっ!!」 ドウッ!! ギャウゥゥゥッ!!

・さらに力を開放

 

 

「「ミラージュ・ワゾー…フルパワーだ!!」」

 

 

グオォォォォォォォォォォオッ!!

 

緋『まだ力を開放出来るのか…面白い…!』

 

麟「1発で終わらせる!絶対にな!」 バッ!

・緋想剣を天に掲げる

 

バオォォォォォォォオッ!!!

・緋想剣の刃が強く燃え盛る

 

麟(これならば…!)

「緋想剣、やるぞ!」

 

パッ…ガシィッ!!

 

妖「逆刃持ちですか!?」

 

麟は緋想剣を上下逆に持ち替え、妖夢の言う通り〖逆刃持ち〗をして緋想剣を構えた。

 

麟(キッ!!)

 

 

 

「『緋想剣奥義〖天斬(あまつぎ)り〗!!』」

 

 

 

麟「これで…終わりだぁぁぁぁぁぁっ!!!」 ズバァッ!!!!!

 

 

ギュオォォォォォォォォォッ!!

 

 

緋想剣に全ての力を集結させ、その斬撃を積乱雲へ斬り飛ばす。

 

皆『いけぇぇぇぇっ!!』

 

ズバァッ…!!

 

その斬撃は雲に飲み込まれ…

 

シーン…

 

静寂へと還っていった

 

魔「くそ!さっきの斬撃じゃ足りねぇのか!?」

 

カッ!!

 

妖「いえ、見てください!斬撃が飲み込まれた所が…!」

 

キィィィィィン…!

 

霊「そこから連鎖するように光が…!?」

 

ドガァァァァァァァァァァアンッ!!

 

オォォォォォォォォォォッ…!!

 

早「や、やった!ついにやりましたよ!」

 

ついに、天子が発生させた気質の積乱雲を斬り祓う事に成功したのだ。たった1発の斬撃で…

 

ガ「たった一撃であの雲を斬るとは…見事だ」

 

シュゥゥッ…

 

役目を終えた緋想剣は、その刃を収めた。

 

フ「すごいお兄様!本当にあの雲を斬っちゃったね!」 ギュー♡

 

妖「すごいです!是非今度、私に稽古をつけてください!」

 

麟「(フランナデナデ)俺は凄くないよ、凄いのは緋想剣の方さ。あいつのおかげで俺はこの異変を解決出来たと言っても過言じゃないさ」

 

ガ「そうでもないぞ…この功績は君自身の物だ。誇るといいぞ」

 

麟「そう?…じゃあ多少は誇らせてもらうよ」

 

これで…これからも太陽と月は地上を明るく照らし続けてくれるだろう。

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