3日目、ついに俺達は天界から地上へと戻る日がやって来た。
パチェ「なんだかんだ言って、楽しい時間はあっという間ね…」
ア「でもここに来れたおかげで人形劇のインスピレーションは浮かんできたわ!」
チ「お!という事はいつもの人形劇がもっと面白くなるのか!」
大妖精「やった♪楽しみだね!」
などと皆は天界から帰る名残惜しさや今後の生活への様々な思いつきなどを口にしていた。
麟「いやはや、なんだかんだゆっくりできた気がしないな…」
早「あはは…確かに麟さんは2日間てんやわんやしていましたもんね」
風呂の覗きに義妹達と楽しい枕投げ、太陽畑の主とお茶会、鬼たちと腕相撲大会…なかなかのハードイベントをこなしたな。
ガ「はははっ!君はあの巡航形態とやらに変身出来るのだから、いつでも天界に来てその羽根を休ませに来るといいよ」
麟「そうさせてもらいま~す…」 ノビィー…
ガ「おっと忘れていた。衣玖よ、彼にアレを渡してくれ」
衣「あ、はい!」 タッタッタッ…
渡したい物?いったいなんだろうか…
タッタッタッ…
衣「麟さん!ガルム様からこれをお渡しするように頼まれていたのです。どうぞ」 スッ…
麟「ガルムさんが俺に?」 ガシッ…
衣玖さんはそう言うと上質な桐箱を俺に渡してきた。…なんだろう、とんでもない物をあげるとか言うわけじゃあるまいな?
パカ…
キラッ…
麟「…これは、ガラスのネックレスか?」 チャリ…
雫のような形をした蒼色のガラスに紐が通されている。しかも紐は調整できるようにスライド出来るように作られている…凄く綺麗なネックレスだ。
ガ「天界と地上の友好関係を記念して…と言ったところだ。それと…」
麟「それと?」
ガ「天人である比那名居天子を倒した勲章変わりだ」
麟「はい…?」
天「ガルム様!?そんな物をあげないでくださいよ!?」
ガ「お前のおかげで地上との交流が可能となったのだ。感謝の印でもあるんだぞ?」
ただの天子へ対する皮肉だろ…。
カチャカチャ…チャリン…
麟「なあ霊夢、つけてみたのはいいけどさ…ネックレスってこんな感じで良いの?」
霊「うーん…もう少し短く出来る?」
麟「(カチャカチャ)このくらい?」
霊「ええ、それでばっちりよ」
麟「ありがとう」
魔「…なんか今のお前、凄く金持ちのボンボンみたいな感じがする」
妖「ぶーっ!!」
麟「ひどい言いようだな?!それと妖夢は笑うなよ!?」
妖「金持ちのボンボン…ぷっ♪」
…後で八つ裂きにしてやる。
紫「さあ!無駄なおしゃべりはここまで!そろそろ帰るわよ!」 ブ・ン
皆『はーい!』
紫さんは地上へ繋がるスキマを開いた。便利だよなぁ…あの能力。
ヒュゥゥゥゥ…
一方、俺は天界から下を覗いていた。
麟「…よし行けるな」
紫「麟~!そろそろ帰るわよ~!」
麟「あ~…先に帰ってていいよ~?俺はこっから飛び降りるから」
レミィ「は!?アンタ何言ってんのよ?!ここから地上までどれくらいあると思ってるのよ!?」
麟「だって俺には…!」キィィィィィィィン…‼
レミィ「まぶっ!?」
「「レディ!!」」 カッ‼
クアァァァァァァァァァァッ!!
・巡航形態へ変身
麟『これがあるからな!!』
文「なるほど…確かにその形態なら降りるのは簡単ですね?」
麟『そうよ!天子!来い!!』
天「へ!?(トコトコ)な、なによ…?」
麟『(ニコッ)俺の背中に乗ってみるか?』
天「え…!?」
麟は微笑みながら私にそう言ってきた…まるで自分の子供と話すかのように…。
メディ「え~!いいなぁ!」
幽香「ダメよメディ。これは麟とあの天人だけの問題だから」
メディ「む~…」
麟『どうする?』
天「乗りたい…」
麟『決まりだ!比那名居天子よ、俺の背中に乗るといい!』
ヒョイ ストンッ
天「わっ…フカフカ…」
ドウッ‼ バサッ‼ バサッ‼
・飛び上がる
天「わわわっ!?」 グラグラ
麟『しっかり掴まっとけ?』
天「(ガシッ)こ、こう!?」
麟『上出来だ!それじゃあ、また来れる時に来ますねガルムさん!』
ガ「うむ!いつでも来るといい!天子!しばらくは皆様の世話になるのだから、絶対に迷惑をかけるんじゃないぞ!いいな!?」
天「は、はい!肝に銘じておきます!」
麟『それでは天界の皆様…アウフ ヴィーダーゼーン!』 (さようならだ!)
ガギュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥンッ‼
天「あぁああぁぁぁああぁぁぁあぁっ!?」
麟は物凄い勢いで飛び立っていき、それと同時に天子も凄まじい勢いでいなくなった。
衣「…総領娘様は大丈夫でしょうか?2つの意味で」
ガ「ま、まあ、大丈夫だろう」
ガギュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥンッ‼
<あぁあああぁぁぁぁぁああぁあぁ…!!!
空では、静かに天子の叫び声がこだまする…
あの後、無事に博麗神社に帰宅は出来たのだが…天子は巡航形態の速さに失神してしまって大騒ぎになったのは内緒…。
ここで出て来るネックレスの元ネタはジンジャーグラスジュエリーという、私が実際に所持しているネックレスが元となっています。