麟「…暇だ!」
唐突に俺は叫んだ。
当たり前だ、療養をしろと言われたが流石にここまで元気に回復をすると帰りたくなるものだ。それなのにレミリアは全く帰らせようとしてくれない。
何か退屈をしのげることはないか…
スタスタ
麟「ん?ここは…」
紅魔館内を散策していると調理場に目が行った。
ガチャッ
麟「お邪魔しま~す」
そこはとても綺麗に清掃と整頓、管理が行き届いている美しい部屋だった。これも咲夜が掃除しているのかな?
麟「おお…すごいなここは。全ての調理器具もピカピカだし、オーブンもしっかり清掃しているし…流石、瀟洒で完璧なメイドだな?」
咲「あら、ありがとう」
麟「うひゃあ!?」 ビクゥッ!?
急に後ろから話しかけられて変な声で驚いてしまった。
咲「何よ…随分情けない声出して。というか何しているのよ麟、部屋でゆっくり休んでいればいいのに」
麟「あまりにも暇すぎるんだい。この前パチュリーに魔法の本借りて勉強してたんだけど、自分の覚えたい回復魔法とかはもう習得したから用は無いし。レミリアとフランは最近は2人の時間を過ごして、今までの埋め合わせをしているから邪魔は出来ないし。もう後は料理くらいしかないよ」
咲「でもそれは私の仕事だから。貴方はゆっくり休んでいて」 スタスタ
麟「むう…。…!そうだ、少し咲夜の邪魔をしてやろう…♪」 ニシシ♪
俺は暇をつぶす為の計画を考えた。
~次の日~
麟「ふはは、今日は計画実行の日だ。さあ、咲夜には悪いけど邪魔をさせてもらうぞ」
俺は計画を実行に移した。
麟「チラ∼ミィ∼」
・レミリアの部屋をチラ見
咲「お嬢様、妹様、紅茶のお味はいかがでしょう?」
レ「ええ、いつも通りの腕ね咲夜」
フ「とっても美味しい!」
咲「ありがとうございます。どうぞ茶菓子も召し上がってください」
フ「はーい!♪」
レ「ええ♪」
麟「よし…行くか!」 シュタタタタ!!
俺は掃除用具置き場へ向かい掃除道具を収納魔法の中へ詰め込んだ。
麟「まずは、窓拭きから行くか!」
ここから、俺の計画が開始された。そうそれは…咲夜の仕事を奪って時間を潰すという作戦だ。
麟「確か咲夜はこうやって掃除をしてたよな…」 フキフキ
洗剤を混ぜた水で窓を拭き、その後に乾いた新聞紙で窓を拭き取る…咲夜がいつもどうやって掃除をしていたかを観察していた甲斐もあって咲夜と同じくらいに窓をピカピカにすることに成功した。
我ながら人の技をパクるのが天才すぎるな…
麟「この調子でどんどん行きますか!」
フキフキフキフキ
掃除のコツを掴み、調子が出てきた俺は瞬く間に紅魔館中の窓をすべて拭き終えた。
麟「次は掃き掃除だな。これは毎日博麗神社でやってた作業だから、へのかっぱってやつだな♪」
サッサッサッ♪
手慣れた手つきで紅魔館の廊下、ロビーの掃き掃除を終えた。
この程度なら楽勝すぎる。
麟「次は風呂掃除に…次は洗い物…次はあれ…次は…次は…」 ドタドタ
咲「…」 ジーッ…
ゴーンゴーンゴーン…
麟「あれま、もうお昼の時間か?…あ、そうだ!ニシシッ♪」
俺は人里へ買い物へ行き、材料を揃える事にした。
~人里~
麟「あ、おばちゃんこれください!」
<ハイヨ
麟「あ、おっちゃんそれもらえる?」
<アイヨ‼
麟「あ、これも…あれも…それも…!」
俺は材料を揃えて紅魔館へ戻った。
美「あ、お帰りなさい麟さん。でも、急に人里へ行くなんてどうしたんですか?」
麟「ふふ~ん!内緒だよ美鈴くん」
美「えーっ!?」
~調理場~
麟「さて…何から作ろうかな?」
悩んだ末にまず米を炊くことにした。
シャッシャッ
麟「米はとぎ汁が多少白い方がいいんだよな…図書館で料理本も借りといて正解だったねぇ」
大きめの土鍋を買ってきたのでそれを使って炊くことにしたのだが…
麟「うぉぉ…炊飯器じゃないから勝手が分からん…!いでよ料理本!」
料理本を取り出してご飯の美味しい炊き方を調べた。
麟「ふむふむ…ボウルの中に、2合を炊く場合は450~500ml、3合を炊く場合は650~700mlを目安に水を注ぎ入れて、浸水させます。浸水時間の目安は、『夏場は30分、冬場は1時間』ね…。まあもっと炊くから計算していきますかね」
少し硬めがおにぎりにはBESTなので硬めに炊くことにした。