華月麟の幻想記   作:華月麟

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天狗の里

~天狗の里~

 

ザワザワ…

 

龍「着いた、ここが天狗の里だ」

 

麟「人里…に近いけど、やっぱり住民はみーんな天狗か…凄いな」

 

『人間だ…』 『何故、飯綱丸様が人間を…?』 『災いをもたらしそうだな…』

 

天狗達の視線がなかなかに手厳しい…。地底ですらここまで鋭い視線を貰いはしなかったな…。やはり人間と妖怪の関係はでこぼこであるのが原因なんだろうな。

 

龍「…周りの目線が気になるかい?」

 

麟「別に、こういうのは慣れっこだからそこまで気にしてはいないよ」

 

典「クスクス…常に手厳しい目線を周りから貰ってるのですか?」

 

こいつ、菅牧典は人間をかなり下に見下しているな?人を誘惑だけ誘惑して、最後には破滅させる事を生き甲斐にしているようだから俺が苦しむ様を見て優越感に浸りたいのか?

 

麟「はぁ…やれやれだ」

 

ギュゥゥゥゥン!!

 

「「あ〜ややぁぁぁぁっ!!!」」

 

麟「ん?」

 

物凄いスピードで何かがこちらへ向かってくる。しかも聞き覚えのある声だ。

 

ズザザーッ!!!

 

典「こやーっ!?」

 

麟「あ〜あ…」

 

龍「ゲッホゲホッ!射命丸文!」

 

どっかのブン屋天狗が凄まじい勢いで俺達の前に着地したおかげでとてつもない砂埃が発生してしまった。

 

文「あややぁどうしたんですか麟さん、突然天狗の里にやってくるなんて…ってあれ?飯綱丸様じゃないですか、それに典さんまでどうしてホコリまみれに?」

 

龍・典「「お前のせいだ!!」」

 

文「あやや?」

 

麟「クスクス♪相変わらずだな、文。」

 

文「それはそうとして麟さん!一体、何故天狗の里に!?」

 

龍「天魔様直々にご招待なさったのだ」

 

文「天魔様直々!?これまた何したんですか麟さん♪」 ニヤニヤ

 

なんで俺がトラブルを起こした前提っぽい言い方をされているんだ?

 

麟「さぁな、また厄介なトラブルが発生しない事を切に願うよ」

 

文「あ〜…華月麟あるところに、騒ぎありってやつですね?」

 

分かってんじゃねえかよコノヤロウ。

 

龍「無駄話はそこまでにしてくれないか?。早く彼を宿まで連れて行きたいのでね」

 

文「あ、すいません」

 

龍「さぁ宿まで案内しよう」

 

麟「文、また後で会おうな」

 

文「また面白いネタ提供を期待していますね!」

 

麟「はいはい…」

 

そんな毎回毎回面白いネタなんて出ないわ!と俺は心の底で思っていた。

 

 

 

~宿~

 

龍「到着したぞ、これからしばらくここに寝泊まりをしてくれ」

 

麟「…なるほど?」

 

龍さんに紹介された宿が…なんということでしょうか。普通に人里にもありそうなちゃんとした宿なのだ。え、料亭とかあったりします?

 

麟「天狗の里でも誰かしらの接待とかするのか?」

 

典「ココ最近だと…幻想郷賢者様達や鬼を接待しましたよね?」

 

龍「そうだな…鬼の方々を接待するのは凄く大変だったがな…」

 

麟「ほーん…」

 

どうやら天狗達は鬼には頭が上がらないらしい。てことは天魔も鬼には下手に出るのか?

 

ガララッ!

 

『ようこそおいでくださいまし…って飯綱丸様に典さん、それと…人間?』 ジー…

 

店主は俺の事をまるで厄介者が来たと言わんばかりの視線で見つめてきた。どれだけ天狗と人間は仲が悪いんだ…。

 

龍「店主、紹介しよう。こちらの客人が華月麟だ」

 

『華月麟って…あの?』

 

龍「(コクリ)そう…あの華月麟だ」

 

麟「どの俺だ?」

 

典「さぁ…」

 

『いやぁまさかあの華月麟とは!話は聞いていますよ!』 ガシッ!

 

麟「え?え?え?」

 

店主が突然俺の手を握ると激しく握手をしだした。

 

『貴方が守矢神社を倒してくれたおかげで我々も自由に自分達の里で生活出来るようになったんですよ!』

 

麟「は、はぁ…。えっと…つまり?」

 

龍「以前、守矢神社がこの里に襲撃しに来た事があってね。なんでも「我ら守矢神社を信仰するか、それとも死を選ぶか!」とかいきなり言い出したものだからこの里全員が守矢神社に恐れを生して出歩くのを辞めていたくらい恐れていたんだ。君が守矢神社を倒してくれたおかげで、今の活気が取り戻せたというわけだ」

 

麟「な、なるほど…」

 

守矢神社…一体どれだけ周りに迷惑をかけ続けていたんだ…?

 

龍「店主、しばらく彼はここて寝泊まりをしても大丈夫か?」

 

『もちろんですよ!最高のおもてなしをさせていただきます!』

 

麟「いや…わざわざそこまでしなくていいですよ…」

 

別に俺が守矢神社を倒した理由は個人的恨みに過ぎないからな…。

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