キコキコキコキコ…
百「導線の長さヨシ!もし、洞窟が崩れた時用の退路確保ヨシ!近くに誰も居ない事の確認ヨシ!オールクリア!今から点火するぞ!!」
麟「おっしゃあっ!」 オォォォォォォォッ!!
龍・典「…(汗)」
私達は今、とても不思議な光景を目の当たりにしている。これからダイナマイトを点火しようとノリノリの百々世。そして、そのダイナマイト爆破の瞬間を心待ちにしている華月麟…。
典「…怖いなぁ」
百「あ、あとはこの点火スイッチを押すだけで…」 ドキドキ
麟「綺麗な花火が打ち上がる…!」 ドキドキ
龍「あはは…お互いに意気投合か…。面白いものだな人と妖怪の馴れ初めや出会いというものは」 キランッ☆
典「なーに『今、私良い事言ったぜ☆』みたいなキメ顔しているんですか龍様。あれ、放置して大丈夫なんですか?あの2人、本気でダイナマイト爆破しますよ?」
龍「我々に被害が無ければヨシ!」
典「そんなもんなんですかねぇ…?」
たまーに私は、どうしてこんな能天気大天狗に着いていこうと思ったのか、過去の自分自身に疑問を抱くようになっていた。…本当になーんでこんな人に着いていこうなんて思ったのだろう。…それでも尊敬はしているからいいけれども。
典「…ふふっ♪」
百「よし!ここを吹っ飛ばすぞ、麟!!!」
麟「おう!!」
龍・典「「え!?」」
今なんて!?吹っ飛ばすって言った!?
龍「待て待て待て待て!!!?」
典「まだ私達が退避出来てな…!」
百・麟「「レッツディガップ!!!」」
ポチッ☆
カッ…!! ドガァァァァァァァァァァァァァァンッ!!!
百々世と麟君は我々の制止を無視して起爆装置を点火させた。その大爆発の影響で洞窟内には凄まじい暴風が吹き荒れた。
ビュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!!
龍「う、うおぉあぁぁぁっ!?」
典「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
ヒュゥゥゥゥ…パラパラ…
典「ケホッケホッ…ちょっと!?あんた達!?」
龍「ゴホッゴホッ!我々がまだ退避出来ていないだろう!?」
百「(ジーンッ…)良い音だ…ってお前ら2人共"まだ"居たのか?」
龍「まだとはなんだ!?まだとは!?誰も先に上がっているだなんて一言も言っていないだろう!?」
百「あ、そうだっけ?レッツディガップの事で頭いっぱいだったから聞いてなかったわ。ナハハ!」
龍「こ、こいつぅ…!」
百々世は頼りになる時はとことん頼りになるのに、何故採掘の時だけはIQがだだ下がりになるんだ!?
典「最悪…埃まみれになっちゃった…」
百「んなもん、後で風呂にでも入れば綺麗さっぱりだろうが」
典「んな事言われなくても分かっているわ!!」
百「それはそうと…どうだ?ダイナマイト爆破を間近で見て、堪能した感想は」
麟(プルプル…)
百「麟?」
龍「ほら見ろ…怯えているじゃないか…」
いくらなんでもやり過ぎだろう…。
麟「素晴らしい…」 プルプル…
龍「うんうん…やはりそうだよな…って、え?今なんて?」
麟「あぁ…素晴らしい…実に良い音だ…。身体の底にまで響き渡る、実に素晴らしい音だ…!脊髄が哀しく踊り、鼓膜が歓喜に震えている…!」 プルプル…
百「それも…常に爆破を必要とするこの地で感じる事の出来る喜び…」 プルプル…
龍「お、お前達…?」
麟・百「「(クワッ…!!)なんと充実した仕事かぁっ!!!はっはっはっはっはっ…!!素晴らしい…!実に良い音だぁぁっ!!!」」
<はっはっはっはっはっ!!
典「うっわぁ…どうするんですか、あの共鳴してはいけなかった2人が共鳴してしまった現場をどう処理するんですか…」
龍「し、しばらく余韻に浸らせておこうじゃないか…アハハ」
我々はとんでもない2人を出会わせてしまったのかもしれない…。