華月麟の幻想記   作:華月麟

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かき氷

スタスタ…

 

麟「(ゴクゴク)ぷは~♪やっぱり勇儀の飲んでる酒は美味いなぁ~♪ヒック」

 

霊「…(汗)」

 

私達は怒れる3人の説教を聞きたくもないので、外に出て来たけれど…その際、勇儀から

 

勇『外に行くなら、あたしの杯を持っていきな。こいつを持っている限り天狗共はお前に手出しは絶対に出来ない。手出しをしようとするバカが居たら、そいつは勇気と無謀を履き違えた愚か者だ』 

 

と自分の杯を麟に渡していた。麟が

 

麟『この杯の酒は飲んでいいの?』

 

と聞いたら勇儀が

 

勇『…鬼が好む酒だ。人間には強すぎるぞ?』

 

その返答に対して麟は

 

麟『いっただきま~す!!』

 

という事があって現在に至る。

 

麟(ゴクゴク♪)

 

霊「随分といくわね!?」

 

椛「り、麟さん!?飲みすぎですよ!?」 アタフタ

 

文「お、鬼が飲む酒を麟さんは当たり前のように飲んでいる…」

 

は「肝臓イカれてんじゃない?」

 

よくもまぁ美味しそうに鬼の酒を飲むわね…。

 

霊「…でも、その杯のおかげで今のところは無事ね」

 

周りの天狗達が私達の事を見て来るけど、見て来る度に皆『あ、あれは星熊勇儀の杯だ…!?』 『射命丸文が発行していた記事の内容は正しかったのか…!?』なんて声ばっかり聞こえて来るわ…。もし杯を持っていなかったら天狗達に襲われていたのかしら?まぁ、下っ端程度であれば敵にすらならないけど。

 

『わ~い!かき氷だぁ!』 タタタタッ

 

『ふふ♪危ないから走らないのよ~?』

 

前に視線を向けると嬉しそうにかき氷を食べている天狗の子供がいた。

 

霊「かき氷…ね」

 

文「そういえばもうそんな季節でしたっけ?」

 

麟「…山の上は涼しいからな。正直、季節感覚とか体温感覚が狂いそうだよ」

 

は「そもそも、天狗の里にかき氷屋さんなんて無いわよね?」

 

椛「…あ、そうでしたね?」

 

麟「え?じゃあどこで売ってんだ?」

 

3人『さぁ…』

 

霊「こっわ。誰かが勝手に天狗の里でかき氷で商売してるってじゃない?」

 

文「許可申請をしてるんですかねぇ…その店主」

 

と、かき氷の出所の話をしていた時だった

 

ドンッ! ベチャッ!

 

『(ドサッ!)いたっ…!』

 

麟「あ?」 ギロッ

 

文「…あ」

 

子供が前を見ていなかったのだろうか…麟さんに激突してしまい、子供が持っていたかき氷が麟さんのズボンに付いてしまっていた。

 

『ほら見なさい!前を見ないで走るから…。っ…!?(あ、あの杯は鬼の!?つ、つまり、彼が華月麟!?)す、すみません!うちの娘が!!』 タタタタタッ

 

は「…なんか母親の様子が変じゃない?」

 

椛「…なんか慌ててますね」

 

文「ああ…そういう事ね…」

 

私の記事を信用してくれている人や妖怪は一定数はいる…。恐らく、あの母親天狗は星熊勇儀と麟さんの関係を知っているからあんなに慌てているのね…。しかも星熊勇儀の杯も持ってるし。

 

麟「…」 ジーッ

 

文(り、麟さん!?そんな鋭い眼光で見なくても!?)

 

『私のかき氷…』

 

『うちの娘が本当に申し訳ございません!ど、どうか…命だけは…!』

 

麟「はぁ…」 スッ…

・ゆっくりと少女に手を伸ばす

 

文「え!?」

 

は(ま、まさか…!?)

 

椛(あの子供を…殺す気!?)

 

霊「麟!ダメよっ!!」

 

 

 

 

麟「…」




萃『よう皆の衆!伊吹萃香だぞ~!はてさて、ちょいとこの場を借りて少しある解説をしよう! 私と勇儀はよく酒を飲んでいるだろう?もちろん人里や地底で出される普通の酒も飲むんだが…普段、私と勇儀は自分の瓢箪(ひょうたん)と杯に入ってる酒をいつも飲んでいるんだが…こいつは鬼にしか飲めないような強力な酒でね、鬼の酒を普通の人間や妖怪が飲んでしまうと、強い鬼の幻覚を見てしまうほどに度数が高いんだ。まぁ…私達、鬼専用の酒ってのもあるんだけどな。この酒は下手をすればその幻覚から戻って来れず、永遠と幻覚の中を彷徨う可能性もある。それをものともせず、当たり前のように飲める麟は最高の飲み友になれそうだ!…私も麟の事を気に入ってきたかも。おっと…そろそろ時間だ!それでは皆の衆、また会おう!』

(鬼の酒設定は東方酔蝶華から引用して、自分なりのアレンジを組み込みました)
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