華月麟の幻想記   作:華月麟

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猛吹雪

ビュゥウゥゥゥゥウゥゥッ!!

 

ゴォォォォォォォォッ!!

 

麟「…さんみぃぃぃぃぃっ!?」 ガタガタッ

 

魔理沙の家に向かおうと魔法の森へ来た俺達。こちらはまさかの猛吹雪が訪れていた。

 

咲「こ、こっちは猛吹雪なのね…!?」

 

霊「クシュンッ!寒すぎるわ…早く魔理沙の家を見つけないと私達が凍死するわ!」

 

霊夢の言う通りだ、このまま森をさまよっていたら全員凍死して異変解決以前の問題が発生する!

 

麟「こうなったら…はぁっ!!」 カッ!!

 

霊・咲「「うわぁっ!?」」

 

 

 

「「ファータモガーナ・フォーゲル!!」」 バオォォォォォォオッ!!

 

 

 

俺は寒さを和らげる為に蜃気楼の鳥へ変身した。この形態なら、しばらくは暖かくなれるはずだ…!

 

麟「俺の傍から離れるな!」

 

霊「あったかぁいっ!!」 ムギューッ!

 

咲「(ギュッ)まさに人間カイロね♪」

 

…少し動きにくいが、これならしばらくは誰も凍死すること無く魔理沙の家を探せるはずだ。

 

 

 

ザッザッザッザッ…

 

ゴォォォォォォォォッ…!!

 

麟「寒くないか…?」

 

霊「麟のおかげで全くよ!」

 

咲「でも…こんな重装備の防寒着を着てきたのに、全く意味をなしていないなんて…」

 

どれだけ重装備に防寒着を着ても、それを勝る程の吹雪が吹いていたら全く意味が無いんだよな…。早く魔理沙の家を見つけないとな。

 

 

 

~捜索から20分後~

 

ビュゥウゥゥゥゥウゥゥッ…!!

 

霊「あいつの家はどこなのよぉぉっ!!?」

 

咲「どこもかしくも雪景色で魔理沙の家が見当たらないわ…」

 

周りを見渡しても雪、雪、雪!!明かりの一つくらい見えてもバチは当たんねぇだろ!?…というか、もう20分以上この形態に変身しているな…そろそろオーバーヒートを起こ…す。…ん?

 

麟「そういや…この形態に変身して20分以上経っているのに…オーバーヒートを起こしていない…?どういう事だ?」

 

霊「麟…?どうかしたの?」

 

麟「…いや、なんでもない。さっさと見つけよう」

 

今はオーバーヒートを起こさない理由を見つけるより、魔理沙の家を探そう!でも明かりの一つすら見当たらねぇからどうしましょ!?

 

咲「…あっ!もしかして、あれじゃないかしら!?」 ビシッ!

 

麟・霊「「えっ!?」」

 

咲夜が何かを見つけ、その方向へ強く指を指した。

 

霊「…あっ!見つけた見つけた!」

 

どうやら、お目当ての建物を発見したようだ。

 

コンコンッ

 

魔「誰だよ…こんな猛吹雪に(ガチャッ)もっとタイミングを考えて…ってお前ら!?何してんだこんな猛吹雪だって時に!早く中に入れ!」

 

霊・咲「「お邪魔しま〜すっ!!」」 ズサーッ!!

 

2人は滑り込むように魔理沙の家へ…だらしないなぁ。

 

魔「麟!お前も早く入れ!」

 

ザッザッザッザッ…

 

麟「(ピクッ)誰か来る!」 ザッ!

 

この猛吹雪の音で普通は他の音はかき消されてしまうはずなのに、誰かがこちらへ向かってくる足音だけは鮮明に聞こえてきた。

 

ザッザッザッザッ…

 

その足音は段々とこちらへと近づいてくる…。

 

霊「何してるのよ!?早く入りなさい!」

 

麟「奴の相手をしてからだ!」

 

咲「奴…?」

 

霊「魔理沙!寒いから閉めて!」

 

魔「分かったよ!ったく…。早く中に入れよ!?」

 

バタンッ!!

 

麟「あぁ…!」

 

ザッ!

 

?「力が溢れ出てくるわ!でも…どうしてこんなに漲るのかしら?まぁいっか♪」

 

猛吹雪の中から現れた人物は…

 

麟「…地蔵?」

 

まるで田舎や墓のような場所でよく見かけそうな地蔵にそっくりの格好をした女性が目線の先にいた。よく見ると耳たぶが普通の人間よりもやや大きめである。あれは福耳ってやつか?

 

麟「何者だ…?」

 

矢「私は〖矢田寺成美〗(やたでらなるみ)。なんか、力がとめどなく溢れるから少し試したくなっちゃったわ♪そこの人間さん、私の相手をしてくれないかな?」

 

どうやら、成美という人物もラルバと同じように魔力がとめどなく溢れ出ている事で理性が薄れているようだ。

 

麟「悪いがな…今はあんたの相手をしていられるほど、暇じゃねぇんだ!(バッ! キュィィィィンッ…!)さっさと終わらさせてもらうぞ!!」 バオォォォォォォオッ!!

・最大出力と同時に両手を構えエネルギー充填

 

矢「…え?」

 

麟「くらえ!〖プロミネンスフラッシュ〗!!」 カッ!! ズドアッ!!

・燃え盛るような熱い光線を放つ

 

キィィィィィィィィンッ…!!

 

矢「ええーっ!?」

 

ドガアァァァァァァァァァァァンッ!!!

 

ガチャッ!!

 

魔「な、何の音だ!?」 バッ!

 

霊「麟!?」 バッ!

 

咲夜「何事!?」 バッ!

 

大きな爆発音に驚いた3人が、家から飛び出てきた。

 

麟「3人共なんで出てきたんだよ!?」

 

霊「あんたがデカい音を立てるからでしょ!?」

 

魔「あれは…成美!?お、お前…成美になんて事を!?」

 

麟「え!?知り合いだったのかよ!?」

 

魔理沙にお地蔵さんの知り合いがいたのか!?

 

矢「(ムクリ)い、いきなりなかなか凄い攻撃をするじゃない…貴方」

 

麟「嘘だろ?!こいつもか!」

 

咲「こいつもって…?」

 

霊「霧の湖でも、ラルバっていう妖精に重い一撃を与えたのに、ゆっくりと立ち上がったのよ。普通は気絶してもおかしくないのよ?」

 

咲「なるほどね?」

 

麟「あんだけ高威力の攻撃をぶつけたのに…なんで立てるんだよ!?」

 

こいつも相当な強化をされているのか!?

 

魔「成美!大丈夫か!?」

 

矢「…あら魔理沙じゃない。貴女も私と戦いましょうよ!」

 

魔「成美…?どうしたんだよ、いつものお前はそんな事言わないだろ?」

 

麟「今のあいつは魔理沙の知っている成美じゃない…。きっと何者かに魔力を強化されて理性を失った飢える獣だ!」

 

魔「で、でも治せるんだろ!?」

 

霊「元を絶たない限り彼女は元に戻らないわ…多分ね」

 

魔「そんな…」

 

矢「早く私と…[ガチャッ グイッ!!]うぇっ!?うわぁぁぁぁぁぁっ…!!?」

 

バタンッ!!

 

魔「何っ!?」

 

咲「な、何よ今の!?」

 

霊「ま、また扉の向こうへ…」

 

麟「1人吸い込まれていった…!?」

 

成美という人もラルバの時と同じように突然現れた扉に連れて行かれ、姿を消してしまった…。

 

ビュゥウゥゥゥゥウゥゥッ…

 

激しく吹き荒れる猛吹雪の音だけがその場に残された…

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