ビュゥウゥゥゥゥウゥゥッ… ガタンッガタンッ
とても強く吹き付ける猛吹雪、その吹雪が窓を割ろうとしているかの如く叩きつけられている。
パチパチ…
霊「(ズズズッ…)ふぅ…真冬に飲むココアがこんなに美味しいなんて思ってもいなかったわぁ」
魔「だろ!?寒い時にはこういう温かい飲み物を飲む限るぜ!(ズズッ)こりゃあ美味いココアだぜぇっ!!」
咲「…それはそうと、彼はあそこで何をしているの?」
霊「え?…あぁ、あいつの気が済むまでやらせてあげて」
魔「しっかしなぁ…あいつがあんなに研究熱心な奴だとは思ってなかったな」
霊「別に研究とか実験をしているわけではないのよ」
魔「あ、そうなの?」
麟「まず大妖精の鱗粉をプレパラートに乗せて、その上に水をほんの少し、あとはカバーガラスを乗せて完成っと…。次にラルバの鱗粉を同じ手順で…」 ブツブツ
魔「うちに来てからずっとあの状態だよなぁ…」
麟が成美と一戦交えた後、私の家に入ってきた瞬間「お前の持っている顕微鏡を貸してくれ!」っていきなりお願いされたから仕方なく貸したものの…あいつはずっと顕微鏡で何かを調べている。何をあんな熱心に調べているんだ?
麟「う~む…この倍率ではまだ分からないか…ならば倍率を変えて(カチカチッ…)んでもって高さも調整…(キリキリッ…)こいつならどうだ…?」 ジーッ
魔「なぁ…あいつは顕微鏡で何を見ているんだ?」
咲「彼は霧の湖で採取して2つの鱗粉を見比べているらしいわ?詳しくは知らないけど…」
魔「鱗粉?」
なんだってそんなもんを見比べてるんだ?それに、そんな物を見比べた所で何が分かるんだ?
麟「…やはりな!こいつはラルバの物じゃない!明らかに第三者が魔力を供給しやがったな?!」
霊「(スタスタ)何か分かったの?」
麟「霊夢か!この鱗粉を見てみろよ!」
霊「どれどれ…」
麟にそう急かされたのでレンズを覗いた。
麟「まずこれが大妖精の鱗粉だ。(カチャ)照明を点けるぞ?」
霊「どうぞ~」
パチンッ
カッ!
霊「…眩しいわね。へぇ~、鱗粉ってこんな感じなのね?なんか、もう少し汚いのをイメージしていたけど…なんだか魚の鱗みたいね?」
魔「霊夢!私にも見させてくれ!」 ワクワク
咲「わ、私も…」 モジモジ
霊「はいはい…どうぞ」
まったく…相変わらず魔理沙は子供なんだから…。
魔「どれどれ~?(ジーッ)おお!?こんな感じなんだな?鱗粉って」
咲「ちょっと、早く交代してよ」
魔「ほれ、咲夜も見てみろよ」
咲「どれどれ…(ジーッ)へぇ?指に付いた鱗粉って粉みたいなのに、顕微鏡で拡大するとこんな風に見えるのね?」
麟「で、次にラルバの鱗粉をセットするぞ?(カチャ)改めて見てみ?」
・プレパラートを交換
咲「(ジーッ…)特に何も変わらないわよ?」
麟「じゃあ、照明を消すぞ」 パチンッ
咲「…な、何よこれ!?鱗粉って発光能力とか持っているの!?」
魔「何!?(ジーッ)…ま、眩しぃっ!目がぁぁぁっ!」 ジタバタ
霊「何してんのよ…どれどれ?」 ジーッ
麟がラルバの鱗粉にガラス板を交換してくれたのでレンズを再度覗くと…
ピカァァァァァッ…‼
霊「な、何これ!?鱗粉って妖精によってこんなにも変わるものなの!?」
大妖精の鱗粉は優しく輝く鱗という表現に対して、ラルバの鱗粉はギラギラと光り輝く鱗といった感じであった…。
麟「確かに鱗粉ってのは妖精によって変わるのは事実…。しかし、絶対に言える事がある…それは、鱗粉ってのは光り輝かないって事だ!本来は顕微鏡の照明が無ければ見えないはずの鱗粉が、照明無しで見れてしまっている…これは、明らかに何者かがラルバに魔力を与えたという決定的な証拠だ!そして成美にも同じことが言えるはずだ!」
これで謎は1つ解けたぜ!
霊「問題は…どうやってその犯人を見つけるかよねぇ…」
麟「そうなんだよなぁ…」
霊・麟「「うーん…」」
ラルバと成美に何者かが魔力を与えたのは判明し、これで異変解決に一歩前進したと思っていた矢先、そもそも誰が何の目的でこんな事をしたのかが分からないので、結局は無駄骨に近い結果となってしまった。