華月麟の幻想記   作:華月麟

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探索開始

ザッザッ…

 

麟「妖怪の山は紅葉が綺麗だなぁ。この景色が異変じゃなかったら紅葉狩りをしたいくらいに綺麗なのに、異変でこの美しい景色が形成されてるなんて…残念だな」

 

妖怪の山には夏と冬の季節で見かけたヤバそうなオーラを纏っている妖怪やら妖精やらが特に見当たらないので、俺達は適当に探索をしていた。

 

…若干、俺は赤と黄色が織りなす美しい景色を堪能しつつあるけど。

 

魔「なぁ、私達はどんどん山奥に進んでるが…大丈夫なんだろうな?」

 

咲「大丈夫なのかって、何がそんなに心配なの?」

 

魔「いや…天狗に聞いた話なんだが、妖怪の山奥かその付近には〖聖地ヤマンバの地〗が存在していて、無断で侵入すると山姥に鉈で殺されるとか…。って話を聞いたんだよ」

 

霊「そうなの?文」

 

文「そういえば…昔、天魔様か飯綱丸様が山姥と種族間で不可侵条約を結んだ、という話は聞いたことがありますね。その山姥は勢力争いには一切興味が無いから一定の土地さえくれればあとは手出しはしないという約束事を決めて」

 

麟「はぇ~」

 

咲「随分と無欲な山姥さんね」

 

山姥かぁ…本当に幻想郷は色んな種族が様々な場所で生活しているんだな…。この世界では外の世界で知れ渡っている神様が擬人・女体化をして現れるもんだからつい気になるのが…

 

麟「果たして山姥は美人さんなのかねぇ…」

 

霊「え…あんた、山姥に興味があるの!?」

 

麟「若干」

 

魔「め、珍しいな、お前が物以外に興味を持つなんて」

 

文「やはり…美人かどうか気になりますよね」

 

麟「ああ…言い伝えでは老婆の見た目とも言われているからな。是非とも一度お会いしていものだ」

 

咲(…都合のいい女探しをしている人みたい)

 

そんなくだらない雑談をしながら、俺達は山奥へと足を進めていった。

 

ザッザッ…

 

文「随分歩きましたね…」

 

霊「これだけ歩いても収穫が無いんじゃ、妖怪の山には特に何もなしでいいかしらね…?」

 

魔「無駄骨かよぉ…!」

 

咲「やれやれ…こんなんで異変解決なんて出来るのかしら…」

 

皆が口々に不満を漏らし始めていた。

 

麟「じゃあお前らはここで少し休憩してから帰りなよ。俺はもう少し探索を…」 ザッザッザッザッ…

 

そう言って歩いた次の瞬間

 

グイッ‼

 

麟「うひゃあっ!?」 ズシャーッ‼

 

 

魔「うおーい!?大丈夫か!?」 タタタタタッ

 

何かに足を引っかけて転んでしまった。それを見た魔理沙が俺の方へ駆け寄ってきたが…

 

麟「来るな!これは罠だ!!」

 

魔「…!?(ズザザザァァッ…‼)罠だと!?」

 

麟「聞こえるか…?」

 

 

チリンチリーン…

 

リンリンリンリンリン…

 

 

あちらこちらから鈴の音が鳴り響いている。

 

霊「…あいつ何をしでかしたのかしら?」

 

咲「この鈴ってもしかして…」

 

文「侵入者を知らせる警告音…?だとしたら、ここは山姥の縄張り内ですよ!!?」

 

 

ドドドドドドドドド…!!!

 

 

まるで地ならしのような重い接近音が遠くから聞こえて来た。

 

麟「(スタッ)やばいな…魔理沙、3人の所まで下がれ!」

 

魔「わ、分かった…!」 タッタッタッ

 

とりあえず、被害は最小限に抑えなければな…

 

 

?「だぁれぇだぁぁぁぁぁぁぁぁっ!うちの縄張り内に入ってくる奴はぁぁぁぁぁっ!!!」 バッ!!!

 

 

ギラッ!!!

 

 

麟「いぃっ!?」

 

こちらに向かってくる…恐らくは山姥だろう、思い切り飛び上がってくれたおかげでその姿を拝む事が出来たのだが…

 

麟「本当に鉈を持ってやがるぅぅぅぅっ!?」

 

魔「ぎゃーっ!?マジで出たぁぁぁぁっ!!(泣)」

 

マジで魔理沙の言う通り、侵入者をあの鉈で殺してるのか!?

 

文「あ、あの方がこの縄張りの管理者です!」

 

咲「本当に鉈を持ってるわ…」

 

霊「…まあ、あいつらに任せましょう」

 

 

?「くおぉぉぉぉらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!死ねやぁぁぁっ!!」 ブォォォォオォオォォォッ‼

 

麟「ぎゃあぁぁぁっ!?だいぶ物騒な山姥だなぁっ!?」

 

?「死ねやぁっ!!!」 ブォンッ‼

 

麟「(ピキーンッ‼)見える!」 サッ‼

・寸前で避ける

 

ダァンッ!!!

・避けた鉈は地面に振り下ろされた

 

?「何っ!?」

 

麟「(ガシィッ‼)悪く思うな!」 

 

寸前のところで、振り下ろされた鉈をギリギリで避けて山姥の腕を掴んだ。

 

グググッ…

 

?「お、おめぇ…何を!?」

 

麟「だりゃぁっ!!!」 ブォンッ‼

 

?「う、うおぉぉおぉおおぉぉぉっ!?」

 

ダァァンッ!!!

 

?「ごっはぁっ!?」

 

 

4人『お~』 パチパチ

 

麟は見事な背負い投げを山姥に決め込んだ。あまりにも美しい一本だったので思わず拍手を私達はしてしまった。 

 

?「かはっ…」 ムクリ

 

麟「…あ!?ご、ごめんなさい!」

 

山姥はゆっくりではあるが起き上がった。

 

魔「あ、あんなの食らっておきながらまだ動けるのかよ!?」

 

咲「私が行く!」 バッ!!

 

文「咲夜さん!?」

 

咲夜が麟の援護へ向かった。

 

?「おめぇ…」 ゴゴゴゴゴゴゴゴ…!!

 

麟「ひぃっ!?」

(…やっべぇ!?マジギレですか!?)

 

咲「麟!助けに来…」

 

 

?「おめぇ、すんごい強いな!うち、おめぇの事が気に入ったべ!!」

 

 

咲「…は?」

 

今、なんて言った…?気に入った…?誰を?…まさか麟を!?

 

麟「え、えっとぉ…?」

 

?「うちの家でお茶でも飲んでけ!」 グィッ!

 

麟「[ズリズリ]わわわぁっ!?」

 

咲「ちょっと!?」

 

文「あ!?麟さんが山姥に連れ去られてる!?」

 

魔「なにっ!?」

 

霊「待ちなさぁぁぁいっ!!」 バビュゥン‼

 

魔「待ちやがれぇぇぇぇぇぇっ!!」 バビュゥン!!

 

文「はっやぁ!?」

 

 

果たして、山姥に気に入られた麟の運命は如何に?

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