~後戸の国~
スタスタ…
麟「なんだ…このおびただしい量の扉は…」
霊「しかも扉の奥を景色をよく見て、あれは…博麗神社じゃない?」
魔「あ、こっちは私の家が見える」
文「こっちは妖怪の山に天狗の里まで…!?」
咲「こっちは紅魔館と霧の湖が見えるわ」
扉の奥へと足を進めていた俺達はその奥にあった光景に唖然としていた。数えきれない量の扉、そしてその扉たちの奥に見えるのは幻想郷の至る場所、どれもこれも見覚えのある場所であった。1つ言える事は、その場所全てがそれぞれ春夏秋冬いずれか4つの季節がやって来ているという事だ。
麟「つまり…首謀者である摩多羅隠岐奈は常にこの扉から俺達や幻想郷を監視しているってわけなのか?」
文「でもそれは八雲紫の仕事では?」
咲「何を言っているのよ、そんな事は無いでしょう?これはあくまで私の推測でしかないけれど、幻想郷はかなり広い世界よ?それをたった1人で全てを監視しきれるはずはないわ。八雲紫がどれほどの力を持っているかは知らないけれど、そもそもこんな広い世界をたった1人で作り上げる事なんて出来るの?それに博麗神社で"あうん"という新しい生命が何者かによって生み出された、果たして八雲紫には新しい生物を生み出す力、または魂を何かに受肉させられる力なんて持っているのかしら?」
魔「あー…長い長い!簡潔にまとめてくれ!」
咲「はぁ…つまり、私が言いたいのは、1つ、八雲紫だけで幻想郷の管理は出来ないと思う。2つ、こんな広い世界を作るのに1人だけでは難しいのでは?3つ、この幻想郷を作る時に誰かしら協力者が居てもおかしくない。4つ、そもそも八雲紫には魂を何かに受肉させられる力を持っているのか。このくらいかしらね?」
霊・魔「「あー…?」」
咲夜がせっかく出来る限り簡潔にまとめてくれたのに、それでも霊夢と魔理沙はあまり理解できていないご様子。
文「さすがの私でも混乱してきました…」
文も脳みそが爆発寸前だぁ。あ、そういえば天界で…
麟「…天界でガルムさんと久しぶりに再会した紫さんがこう言ってたな。『皆で幻想郷を作り上げるまでの右往左往したあの時』って」
咲「ほらね?やっぱり幻想郷を作り上げたのは八雲紫"だけ"ではないのよ。恐らく、首謀者だもある摩多羅隠岐奈は幻想郷誕生に深く関わる者なのかも…といったところかしら?」
霊「でも、そいつがどうして幻想郷の四季をめちゃくちゃにするのかしら?普通に考えても意味が分からないわよね」
麟「霊夢に同意」
魔「私も」
文「そもそも摩多羅隠岐奈とは何者なのでしょうか?咲夜さんの推測通り幻想郷に大きく関わる人物なんですかね?」
咲「直接会ってみないと分からないけどね…・」
麟「そもそも摩多羅隠岐奈はどうしてこんな事を…?まさか…俺達は試されているのか?」
4人『試されてる?』
麟「手紙に書いてあっただろ?『私と直接対決をして私に勝つ事が出来たら今回の異変をすぐに収束させよう』って」
魔「そういやそうだったな。でもそれがどうしたんだ?」
麟「きっと摩多羅隠岐奈は俺達と戦いたいんじゃないか?」
霊「戦いたいだけなのならこんな異変を起こさないでほしいわ…」
まったくもってその通りであります。
ヒュゥゥゥゥ…
?「やれやれ…さっきから君達の話を聞いていれば好き勝手に言ってくれる」
5人『…!?誰(だ)!?』
突如、背後から誰かが降りて来た。しかも、こちらの会話は全て聞かれたいたようだ。
?「やぁやぁ皆さんお揃いのようだね?」
金髪のロングヘアに冠を被っていて、尚且つ前掛けには北斗七星や星座が描かれている…。あの見た目からして彼女が…
麟「あんたが…摩多羅隠岐奈か…!」
隠「如何にも!私こそ摩多羅隠岐奈(またらおきな)である!秘神にして、八雲紫と同じ幻想郷を創った賢者の一人である。あと、君たちのご明察通り、今回の四季異変の首謀者でもある」
わざわざ首謀者自ら出迎えとはな…!
?・?「「お師匠様~!」」
誰かもう2人が奥からやって来た。
隠「遅いぞ!舞、里乃!あ、こちらの2人は私の部下だ。お前達、客人にご挨拶を」
里「私は
舞「僕は
里・舞「「よろしく~」」
5人『よ、よろしく…』
随分とフランクな部下2人だな…。
霊(そんな事より…)
魔(私達には)
咲(物凄く…)
文(気になる事が…)
私達は首謀者よりもこの部下2人の方が物凄く気になる!どうしてそうなったかを聞くのは失礼かしら…?
麟「えっと…里乃と舞はさ…」
里・舞「「ん?」」 プスプス…
麟「なんでそんなに黒焦げなわけ?」
4人(麟が私達の気になっていた事をハッキリと言ったー!)
相変わらず麟は躊躇い無く聞くわね!?
隠「…そういやお前達、なんでそんなに黒焦げなんだ?言われるまで気付かなかった」
里「お師匠様聞いてくださいよ!?」
舞「誰も後戸の国に入ってこないから僕達が確認しようとしたら、外から爆弾を投げ入れられたんですよ!」
里「しかも内側から開けられないように扉を押さえつけるし!」
麟「だって入って早々に襲撃されるなんてたまったもんじゃない」
隠「あはは…相手が悪かったみたいだな」
里・舞「「わーん!!」」
なんだか申し訳ない事をしてしまったな…。
麟「アハハ…」
隠「さて、そろそろ本題に入ろうではないか?博麗霊夢、霧雨魔理沙、射命丸文、十六夜咲夜、そして華月麟…いいや、こう呼ぶべきかな?」
「「"華咲歌音"」」
麟「なっ…!?貴様…なんでその名前を…!?」