華月麟の幻想記   作:華月麟

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遅れて到着

ヒュゥゥゥゥ…

 

摩多羅隠岐奈が召喚した座敷童等の寄せ集めを全員殲滅させた私達は、たった1人で深部へと猪突猛進を続けながら姿を消した麟の後を追っていた。

 

霊「麟~!どこに居るの~!?」

 

魔「しっかし…麟の奴はどこまで突っ込んで行ったんだ?」

 

咲「全然、彼の姿が見えないわね…」

 

文「あ、皆さん見てください!2人ほど倒れてますよ!」

 

魔「ん?あれは…」 ジーッ…

 

4人の視線先には麟との戦闘でかなり重症のダメージを負って気絶しているラルバと成美の姿が。

 

霊「あれは…さっき麟にやられて隠岐奈と退散した…」

 

魔「ラルバと成美だ!」 ビュゥゥゥンッ!!

 

魔理沙は声を荒げると猛スピードで成美に駆け寄った。

 

 

スタッ…

 

魔「おい!しっかりしろ成美!」 ユサユサ

 

矢「う、うん…?ひ、久しぶりね…魔理沙…」

 

どうやら辛うじて意識は保てている様子。

 

文「ラルバさん!しっかりしてください!」 ユサユサ

 

エ「けほっ…!あ、あんたは確か、烏天狗の…」

 

文「射命丸文です!以後、お見知りおきを!」

 

ラルバもかなりの重症ではあるが意識はなんとか取り戻せた様子。

 

霊「あんたら、今までの事は憶えてる?」

 

矢「今まで…?た、確か…いきなり現れた2人組に強力な魔力を貰って…」

 

エ「う、う~ん…その後の事は憶えてないな…。直近で覚えているのは、人間に思い切りぶん殴られて叩き落された事くらい…」

 

矢「わ、私も胸部を殴られてから落とされたわ…」

 

咲「…えぇ?(汗)」

 

いくら操られてたとはいえ、洗脳されていた相手にそんな容赦無い一撃をお見舞いしたの!?なんて慈悲の無い…。

 

魔「あれ?そういや、成美の言ってた2人組の…」

 

霊「あ、完全に頭から離れてたわ。里乃と舞っていう2人組はどこに居るの?」

 

魔理沙から言われるまで完全に忘れていたけれど、隠岐奈の側近兼部下の2人がどこにも見当たらない何故かしら?

 

咲「ね、ねぇ霊夢…あれって…」

・ある方向を指差す

 

霊「ん?(ジーッ…)あれって…」

 

咲夜の指差す方向には、成美やラルバの比にならないほどの重症ダメージを負った隠岐奈の部下2人が倒れていた。

 

スタスタ…

 

霊「こ、これは…」

 

咲「…だいぶ酷いダメージを負ってるわね。どうする?手当てくらいはしていく?」

 

霊「さ、さすがに手当てはしていきましょう…。このままじゃ2人共死ぬ可能性もあるから」

 

 

~手当て中~

 

舞「かはっ…!」 ベチャッ

 

霊「だ、大丈夫!?」 マキマキ

・包帯を巻いて手当て

 

手当てをしている最中に何度か吐血を繰り返している…どうやら完膚なきまで叩き潰されたのだろう…。

 

里「ゴホッゴホッ…!」

 

咲「まだ動かないの、傷がかなり深いのだから」 マキマキ

・同じく包帯を巻く

 

里「あ、貴女は…」

 

咲「改めて自己紹介をした方がいいかしらね?私は紅魔館のメイド長・十六夜咲夜よ」

 

里「さ、咲夜さん…霊夢さん…ど、どうして…」

 

舞「2人は…敵である僕達を助けるの…?」

 

霊「どうしてって…。う~ん、あいつの甘っちょろい所が私達にも移ったからかしら?」

 

咲「ふふ♪それは言えてるかもしれないわね♪」

 

舞「あいつ…?」

 

魔「麟の事だよ」

 

文「彼はいつも、敵である者ですら手を差し伸べますからね。私達にもそれが移ったんでしょうねぇ…」

 

麟はいつも、異変が解決するとたとえ首謀者やその協力者ですら救いの手を差し伸べようとする…。いつも異変の度にその姿を見てきたからか、私もついボロボロの2人を助けたくなってしまったのよね…。

 

霊「魔理沙、そっちの2人はどう?」

 

魔「ああ、こっちも治療と手当てはしたから問題ないぜ!」

 

文「そちらの2人よりは軽傷でしたからね」

 

霊「そう。で、2人に聞きたいんだけど…」

 

舞・里「「何でしょうか?」」

 

霊「麟はどこに居るの?」

 

舞「あ~…」

 

里「彼なら私達を倒したらすぐに奥へ移動しちゃいましたよ…?」

 

霊「そ、そう…」

 

彼がボロボロの2人を手当てする事無く隠岐奈の元へ向かったという事は…

 

咲「今の麟には摩多羅隠岐奈しかみえていない…」

 

魔「ということになるな…」

 

霊「はぁ…今回ばかりは私達があいつを止めなくちゃいけなさそうね…」

 

今の麟は自分の過去を暴露した摩多羅隠岐奈に対しての怒りのみが働いている…下手をすればそこを見透かされてまた隠岐奈に一本食わされてしまう可能性もあるわ…。

 

里「あ、あのぉ…非常に言いにくいんですが…」

 

咲「何かしら?」

 

舞「今の彼は、誰にも止められないかも…」

 

魔「大丈夫大丈夫、私達もそれは承知の上だ…(汗)」

 

正直、今の麟がどこまで見えていないのかは分からないけど…そんな事はどうでもいいわよね?

 

霊「…さっさと麟を追いましょう。そんでもって、隠岐奈も退治して今回の異変も解決しちゃいましょう」

 

文「賛成です!こうしている間にも特大スクープを逃してしまうかもしれませんので!」

 

咲「あんたの特ダネはどうでもいいわよ」

 

文「あやや!?そんな殺生な…!?」

 

魔「いいから行くぞ!」

 

霊「あんた達はここでゆっくり身体を癒してなさい」

 

舞・里「「は、はい…」」

 

 

 

ヒュゥゥゥゥ… 

 

 

ビュゥゥゥゥンッ!!

 

 

 

 

頼むからあんな奴にやられないでよ…麟!!

 

 

 

 

ギュゥゥゥゥゥゥゥゥゥンッ!!!

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