「…こよ…息子よ…!」
麟「う、うーん…」
誰かが俺を『息子』と呼んでる声が聞こえる…。だ、誰だ…?
麟「(ムクリ)うぅ…(ズキッ!!)あがっ…!?」
胸元か?それとも腹部辺りか…?起き上がる動作をしただけなのに凄まじい激痛が走り出したぞ…!
?「息子よ!大丈夫!?」
麟「…!(ゾクッ…!! ジタバタ…!!)く、来るな…!」
どれくらい気を失っていたのかは不明だが…目を覚ますと、知らない天井に鈴仙を殺そうとした漢服の女性が俺の目の前にいた。
?「お、落ち着いて…!」
?「まだ怪我のショックが大きくて、一時的に怯えているのね…?」
?「ビビり〜!」
麟「ゲホッ…!!」
・吐血
?「血が…!へカーティア、タオルでもなんでもいいから持ってきてちょうだい!」
?「はいはい!」 ドタドタ
なんなんだ…この人達…。それにここはどこなんだ…!?
麟「あんた達は誰なんだ…?それに…ここはどこなんだよ…そろそろ説明をくれよ!」
?「ご、ごめんなさい…色々と後回しにし過ぎたわね…彼女が戻ってきたら自己紹介等をするわね♪」 ニコッ
麟「あ、あぁ…」
まだ多少は話の出来る人らしいが…どうしても鈴仙に対して見せたあの強烈な殺意のオーラと顔が未だに忘れられない…。
麟「(ガタガタ…)く、くそ…」
身体の震えが全く止まらない…こんなに身体が震えるのはあの時以来だ…両親に虐待され続けていたあの時と…初めて幻想入りして、人身売買組織に捕まって痛め付けられた時以来だ…。
ガラッ
?「持ってきたわよ〜」
麟「うん…?」
?「はい、血を吐いたらこのタオルを使うといいわ」 スッ
麟「ど、どうも…」
変なTシャツヤローが血拭き用のタオルを持ってきたようだ…。なんなんだあの人は…。
?「これで全員揃ったわね?では、自己紹介をしましょうか。誰から自己紹介しましょう?」
へ「じゃあ私からやりましょ!初めまして、私は『へカーティア・ラピスラズリ』。月、地球、異界それぞれを司る神様ってところよ」
麟「は…?」
月と地球と異界…だって言ったか?たった1人でどうやってそれぞれの世界を司るんだよ。
へ「その感じだと、どうやって3つの世界を司っているか疑問に思っているわね?」
麟「え、えぇ…」
心を読まれた!?いや…顔に出ていたか。
へ「私の能力は〖3つの身体を持つ程度の能力〗。その名の通り、それぞれの世界にそれぞれの身体を持っているのよ!」
麟「つ、つまりへカーティアさんは3人いるって事ですか…?」
へ「その認識で構わないわ♪」
麟「は、はい…」
どこに行ってもこの人に出会うって考えると戦慄するな…。
麟「あ、ちなみに異界って何ですか?」
へ「そうね…分かりやすく言うなら、〖絶対に足を踏み入れてはいけない世界〗って所かしらね?」
麟「それはまた分かりやすいですね…」
幻想郷にそんな禁忌の世界が存在してるのは知らなかったな…。
ピ「次はあたいね!あたいは『クラウンピース』!イッツ・ルナティックターイム!」
麟「よろしく。…えっと、なんて呼んだらいいのかな?」
ピ「友人様とご主人様はあたいをピースって呼ぶわ!」
麟「それじゃあ…俺もピースでいいかな?」
ピ「もちろん!そうだ、あたいの能力は〖人を狂わせる程度の能力〗、松明の炎を見た奴は皆狂っちゃうわよ!」
麟「怖い怖い…」
松明の炎には気をつけろ…って覚えておかないといけないか…。
純「最後に私ね。私の名前は『
麟「(ゾッ…!)は、初めまして純狐さん…」
やっぱりこの人の笑顔には多少の恐怖を感じる…。
純「初めまして…?私達は親子なのに何故…?」
へ「きっと生まれ変わる前の記憶が無いのよ…」
純「…そうよね…嫦娥めぇ…!」 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…
ま、また訳も分からず怒りを顕に!?
麟「ひっ…!?」
へ「ちょちょちょ!?それ以上はいけないわ純狐!息子が怖かっているじゃない!」
純「はっ…!(フゥッ…)ご、ごめんなさい…息子よ」 ギュッ…
麟「あ…え…?」
ダメだ…全く理解が追い付いてくれない…色々と聞きたい事が山ほどあるけど…何が純狐という女性の地雷を踏むかが分からねぇ…!
グゥゥゥゥゥッ…
麟「…あ」
こんな状況でも腹は減るもんだよなぁ…恥ずかし。
純「あらあら…お腹が空いたのね?すぐに作ってくるわ!何が良いかしら…?」
麟「まだ…風邪が治りきってないので、消化の良いうどんか雑炊で…」
純「分かったわ♪」 スタスタ
純狐さんは食事を作る為に台所へと向かった。
麟「ふぅ…。…さて、へカーティアさん?色々と教えて欲しい事がある」
へ「…えぇ分かっているわ。彼女もいないうちに話すべき事を貴方に話すわ」
…この人、なんで申し訳なさそうに話すんだ?