華月麟の幻想記   作:華月麟

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お風呂でポカポカ

カポ~ン…

 

麟「あ~…いい湯加減だぁ…」

 

晩御飯の後片付けも綺麗に終わらせたら聖さんから『一番風呂をどうぞ♪』なんて嬉しいお誘いがきたものだから、お言葉に甘えてしまった…。功労者の特権ですね。

 

コンコンッ

 

麟「ん~?どちら様ぁ?」

 

ナ「湯加減はどうだい?」

 

ナズーリンが扉越しに湯加減を確認しに来てくれたようだ。幻想郷のお風呂は地霊殿と紅魔館以外は薪を燃やしてぇだもんなぁ…いちいち薪を燃やして沸かさなくちゃならないから大変だろうな。で、湯加減を確認する為に薪を追加したり減らしたりもしなくちゃだしな。

 

麟「今が一番ちょうどいい湯加減だよぉ~♪」

 

ナ「…その声は相当満喫しているな?」

 

麟「おかげさまで~」

 

 

ナ「そうかそうか、なら私も一緒に入ろうかな」

 

 

麟「おう!冷めないうちに入った方が…ん?今なんつった?」

 

一緒に…その後なんて言った?

 

ガララッ

 

ナ「入るぞ~」

 

麟「おわぁっ!?」 バシャバシャッ!!

 

ナ「…楽しそうだね?」

 

麟「(ブクブク…)びっくりして転げたわ…」

 

まさかナズーリンが躊躇う事無く入ってくるとは思っても無いだろ…!

 

ナ「隣、失礼するよ」 チャプン…

 

タオル姿のナズーリンが俺の隣に入水!マジですか?

 

麟「お前…よくもまぁ躊躇う事無く入るねぇ?」

 

ナ「え、ダメだったかい?」

 

麟「ダメではないんだけど…てかそんな事より他の奴等が覗きやら盗み聞きをしてないかが気になって怖いんだけど」

 

ナ「安心しろ、聖が今頃止めてるはずだから」

 

麟「…はい?」

 

 

 

 

 

~浴室入り口前~

 

 

聖(ゴゴゴゴゴゴゴゴ…!!!)

 

浴室の前には鬼の形相をした、なんとも頼もしい僧侶 兼 門番が立っていた。

 

星「ナズーリンが彼とどんな会話をしているか気になるというのに…!」

 

水・雲・ぬ

『あいつらがどこまで進展するのか気になるのに…!』

 

 

 

4人

『絶対に越えられない壁がそそり立っている…!』

 

 

 

聖「貴女達…覗きや盗み聞きをしようものなら悟り(三途の川)の先へ送りますよ…」 ゴゴゴゴゴゴゴゴ…

 

 

 

星「な、なんて堅牢な壁なんだ…!」

 

ぬ「乗り越えるしかない…このビッグウォールを!」

 

 

 

 

 

4人『いざ尋常に勝負!!』 ザッ!!

 

 

 

 

 

 

聖「(クワッ!)南無三!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

麟「…ふぃぃぃ」

 

 

 

バギィッ!!!

 

『『ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!』』

 

 

 

麟「(ビクゥッ!?)い、今のは!?」

 

ナ「愚かで尊い犠牲者達の声だね」

 

麟「ついに犠牲者が出たかぁ…」

 

聖白蓮という巨大な壁を越えられるとでも思ったのだろうか…?

 

 

 

 

 

シュゥゥゥゥゥ…

 

 

 

聖「まったく…貴女達は煩悩がありすぎます!」

 

ピクピク…

 

星「だ、だからって…」

 

ぬ「なにもそんな…」

 

水「私達をあの世送りに出来るくらいの…」

 

雲「ゲンコツをお見舞いしなくても良くないかな…?」

 

聖からの南無三アタックを食らったアホ4人は、ピチュる寸前にまで追い詰められていた。

 

聖「(パキポキ…)覗きや盗み聞きに、慈悲はありません。では覚悟!!」 グォッ!!

 

4人『あーっ!?』

 

 

 

<ドッタンバッタン!!

 

 

 

麟「…(汗)」

 

扉の向こうでは何が始まっているんだ…?

 

ザバァッ…

 

麟「…さっさと洗った方が身のためになりそうだな」

 

俺は身体を洗う為に湯船から出た。

 

ナ「もう洗うのかい?」

 

麟「嫌な予感がするので」

 

ナ「そうかい?なら背中を流してあげるよ」 ザバァッ

 

麟「マジ?ありがとう」

 

ナ「チーズと晩御飯のお礼だよ」

 

 

ゴシゴシ…

 

 

麟「~♪」

 

ナズーリンの手はちっちゃいなぁ、凄く優しい洗い方だから気持ちいいね。

 

ナ「かゆいとこは?」

 

麟「ないで~す♪」

 

ナ「力加減は?」

 

麟「ちょうどいい!」

 

ナ「それは何より」

 

 

ゴシゴシ…

 

 

麟「~♪」

 

ナ「なぁ麟、君はどうして妖怪や妖精にも優しく接してくれるんだい?」

 

麟「ん?どしたの急に」

 

ナ「いや、君はいつも色んな種族と仲良くやっているなと思ってね」

 

普通の人間は妖怪達を嫌うからなぁ…俺はそうじゃないから不思議に思うってか?

 

麟「なんで優しくか…別に特段意識してるわけじゃないな、優しく接しようなんて」

 

ナ「そうなのか?」

 

麟「相手と話してたら自然とそうなったって感じだからね」

 

ナ「ふ~ん…君は本当に面白い人間だよ。人間以外の種族も君を気に入るわけだね」

 

麟「お褒めにあずかり光栄ってやつかな」

 

ナ「ふふふ♪それじゃあ優しい君はこれを受け取る権利があるね」

 

麟「え?何を受け取るって?」

 

ナ「ん…」 スッ…

・顔を近づけ

 

 

chu♡

 

 

麟「…わお?」

 

やっぱり何事も無くは無理のようでした☆

 

ナ「これは今日のお礼とは無関係だから…///」

 

麟「what?」

 

じゃあ今のkissは何なの!?

 

ナ「ほら…洗い終わったから流すよ…///」

 

麟「お、おうさ…」

 

 

ジャーッ

 

 

 

その後、きれいさっぱりになったので風呂から上がったのだが…。

 

麟「えぇ…?」

 

風呂上り早々に見た光景は…

 

聖「南無三!」

 

4人(チーン… ピクピク)

 

 

 

聖さんにボコボコにされた星さん、水蜜、一輪、ぬえの痛々しい死体が転がっていたというなんとも惨い光景だった。…まさかお前らさんが覗きをするタイプだったとは…失望したというかなんというか…。

 

 

麟「…それもそうだけど、ナズーリンのアレも気になるよな…」

 

 

一体、ナズーリンはどんな意図で俺のほっぺに…?

 

 

 

 

 

一方、当の本人はというと…

 

 

ナ「(ジタバタ!!)やってしまったぁぁぁ…!!///いくら彼に惹かれたとはいえ、なんて強硬手段をしてしまったんだ私は!!///」

 

 

自身の行為を改めて振り返り、猛省していた。




※紅魔館と地霊殿のお風呂は河童の技術で自動で温度調整が可能に
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