~旧都~
キ「それじゃ、私達は姐さんを呼んでくるからこの橋の上で待ってて」 ヒュ~ン
ヤ「また後で会おうね~!」
麟「おお~、ありがとうな2人共~」 ブンブン
さてと…2人が星熊勇儀という元締めの鬼を呼びに行ったおかげでクッソ暇になってしまった。
麟「しかし…ほんと、地上の人里に瓜二つだな…せいぜい違うのは太陽が見えない事とここに住んでる人たちが妖怪である事、そして地上の人間を嫌っていそうな事かな…」
そう、地底に住んでいる人たちは全員妖怪で、尚且つ地上人を嫌っているのである。先ほどから周りから
「あれが博麗の巫女の彼氏かい…」
「なんでこんな所にいるんだ?」
「どうせ巫女から監視でも頼まれたんだろ」
「ふん…とっとと出てけばいいものを…」
「姐さんに会いたいなんて、命知らずな人間だ…」
などとまあまあひどい言われようで…どうやら相当、地上と地底の仲は劣悪な感じである。
麟「たかが地底か地上かの違いだけだろうに…難しいな人間関係って…」
そんな愚痴をこぼしていた時
?「地上から来て、勇儀に会いたいだなんて妬ましい…」
隣からそんな言葉と怨念のようなオーラが送られてきて、とっさに隣に振り向くとそこには、金髪のショートボブで耳は先の尖った耳で、緑色の瞳、服はどこかの種族の女性が着る礼装のペルシアンドレスのような服を着た女性がまるで俺に強い恨みがあるかのように睨んでいた。
麟(…え、何かしたっけ俺?とりあえず自己紹介からかな?)
「初めまして、華月麟です。地上からやってきました」
パルスィ「ええ…近くで話は聞いていたわ…あと、鴉天狗の新聞でも見たわ… 私は水橋パルスィよ…妬ましい」 パルパルパル…
めっちゃパルパル聞こえるし、妬まれてるし何なんだここは…
麟「俺、貴女に何かしましたっけ?」
パ「地上の光が妬ましい、巡る風が妬ましい、貴方には恨みはないけど私が貴方を妬む理由など幾らでも作れるわ」
ああ…そういうヤバい妖怪なのかもしれないな…トホホ
地底に来て早々ロクな出会いがねえ考えていたその時。
ヤ「おーい!呼んできたよー!!」 タッタッタッタッ
キ「勇儀姐さんのお通りだーい!」 ヒュ~ン
「おお!来たぞ」
「我らの姐さんだ!」
「今日もたくましいな!」
ザワザワ
とヤマメとキスメが叫んで周りが騒がしくなってきた。俺は2人の後ろから歩いてくる鬼の姿を見た。
麟「…ッ!?」
…その恰好は萃香の言う通り、本当に体操着のような服を着ていたことに本気で驚いてしまった。それ以外で目に入った点としては、半透明のスカート(下に何か穿いている)、手首には萃香にもついていた手枷…ただし萃香のようにひょうたんはついていない。…そして極めつけは左手に大きな杯を持っていた。
勇儀
「お前がヤマメ達の言っていた、このあたしに会いたいっていう物好きな人間かい」
麟「…かよ」
勇「ん?なんだって?聞こえないよ」
麟「萃香の言ってた通りなのかよぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」
勇「えっ?萃香だって?」
「姐さんの友達でもある萃香さんを知っているのかあの人間?!」
「一体何者なのあの人間?萃香さんの名前を知っているなんて…」
麟「ほんっとに幻想郷ってわっけわかんねぇぇぇぇぇぇ!!だぁぁぁぁぁぁぁ?!」 グシャグシャ‼
俺はあまりの光景に発狂し出していた。
まさか言葉通りの鬼が出て来るなんて思ってもいなかったし、こいつも萃香と同じで物凄く酒臭いし。
勇「え?え?お、おい少し落ち着けって…」
麟「あぁぁぁぁぁぁぁっ?!」
俺には周りの声が聞こえなくなっていた。