勇「遅い!!」 バキィ!!
ザザァァァッ…!!
麟「くっ…!はぁ…はぁ…くそっ…全く動きが見えねぇ…」
俺は今現在、勇儀の決闘申し込みに応じて勇儀と戦っていたのだが…元・山の四天王というだけあってやはり強い。先程から勇儀に攻撃が1発も当てる事が出来ておらず、逆に勇儀からの攻撃をずっと貰っている状態だった。それに、あんなにでかい物をぶら下げてるくせにすばしっこく動きが目では捉えられない。
「はい、姐さんと人間が今殴り合いの決闘をしてるよー!さあ、どちらが勝つか賭けた賭けた!!」
「もちろん姐さんだ!」
「勇儀様よ!」
キ「あわわ…皆、姐さんに賭けてるよぉ…」
ヤ「わ、私は最後まで麟に賭けてみる!」
パ「貴女達にそこまで言わせるあの人間…妬ましいわね」
カランカランカラン…
砂煙の中から下駄の音を鳴らしながら星熊勇儀が出てきた。
勇「吸血鬼に勝った人間だからと期待していたが…この程度だったとはな。期待外れもいいところだ」 サッサッ
麟「んだと…?」 ピクッ
俺はその言葉に反応した。
勇「きっと吸血鬼共はお前に手を抜いて戦って…お前が偶然、マグレで勝てただけなんだろうな。可哀想な吸血鬼とその従者達だ。こんな雑魚に負けちまうなんてね。いや、こんな奴に負けるんだから逆に従者共が雑魚だったのか、やれやれ…」
麟「(プツンッ…)…黙れ」
…そして、その言葉で完全に俺はキレた。フラン達の事を何も知らない奴に知ったような口でフラン達をバカにしてきたからだ。
勇「ん?なんだって?声が小さくて聞こえないよ」
麟「黙れと言った…!」 ヒュンッ!!
ヤ・キ・パ
『えっ!?』
勇「なっ!?消え…」
麟「黙れぇっ!!」 グォッ!!
勇「[ドグァッ!!]ごはぁっ!?」
勇儀は、一瞬で目の前に現れた麟に思い切り腹部を殴られた。その衝撃は、鬼である勇儀ですら驚きを隠せないほどの威力だった。
麟「貴様にフランの何が分かる!(バキィ!!) 貴様があいつらの何を知ってる!?(バキィ!!バキィ!!) 貴様が…貴様なんかが、あいつらの事を知ったような口で喋るなぁぁぁぁっ!」 ガガガガガガッ!!!
勇「くっ…!?少しはやれるじゃないか!」 バッ!! グオッ!!
勇儀は咄嗟に背後へ回り、彼へ蹴りをお見舞いしようとするが…
麟「(ピキ~ンッ!)見える!」 バッ!! グオッ!
ガキィンッ!!
ジジジジ…!!!
麟はついに勇儀の動きを捉え、そして同じように回し蹴りをして互いの足がぶつかる。
勇「何…!?」
(あたしの動きに反応しきれただと…!?)
麟「…今だ!(バッ!!)でやぁっ!!」 グオッ…!!
ドグァッ!!!
勇「ぐぉあぁぁあぁっ!?」
驚愕に意識が走っていた勇儀の隙を突き、蹴りをやめ、しゃがんで勇儀の懐へ潜り込み腹部へ一撃を放つ。勇儀はまた腹部に先程より重い一撃を食らった。
麟「…」 ギロリ
勇「がぁぁっ…!?ぐっ…!こ、この…っ!」 ググ…
麟「だぁっ!!」 グァッ!!
勇「[バギャァッ!!!!] ごはぁっ!?」 ザザッ…
勇儀は反撃しようとするが、次の一手を出す速度は麟の方が一枚上手だった。彼は即座に勇儀の顎へ一撃をお見舞いしたのだ。
麟「どうした?その程度か?」
勇「ほ、ほざ…うっ?!(フラッ…)ごはっ…!」 ザッ…
パ「勇儀!?」
その二撃の重さは想像絶する重さ。あまりの重さに勇儀は遂に、地に膝を付けてしまった。
勇「う…うぅっ…!」 ガクガクガク…
麟「…」 オォォォォォォォォォォォッ…
勇「(ザッ…)ごはぁっ…!!」 ドバッ…!!
麟「ふんっ…」
あまりにも鋭く、そして重い二撃を受けた勇儀の身体には凄まじいダメージが生じていた。その大き過ぎるダメージは、勇儀に吐血させるだけでなく、もう一度地に膝をつかせるほどに。
勇「ど、どうして…たった2発の攻撃を受けただけで…!?かはっ…!(フラッ…)こ、このあたしがこれほどのダメージを…!?」 ガクガク…
麟「星熊勇儀…!」 グッ…!!
ブアッ…!!
勇「っ…!?」
麟「貴様は俺を…」 プツンッ…
「「俺を怒らせたなぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」」 グオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!!!
勇「こ、こいつ…!?さっきより更に戦闘力が上がって…!?」
麟「貴様だけは…絶対に今ここでぶっ潰す!」
ギャウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!!
勇「ほざけ…!伊達に鬼の四天王と呼ばれたこのあたしじゃない!お前がその気なら…あたしも本気でお前を潰してやる!それが鬼としての礼儀だ!」
ガオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!!!
麟・勇
「「勝負!!」」 ギャンッ!!!
ドガガガガガガガガガガガガッ!!!
バギャァッ!! バギャァッ!! バギャァッ!!
ガギィンッ!!
麟・勇
「「だあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」」
互いに一歩も引かない激しい戦いへ、その振動は地底全体を巻き込む。
ヤ「あわわわわ…!地底が壊れちゃうよォ!」
キ「大丈夫だよ!?崩落とかしないよね!?」
パ「い、いくらなんでも激しすぎないかしら!?」
「お、おい大丈夫か!?どんどん激しくなっていきやがぞ!?!」
「しかもあの人間、あの姐さんを一瞬追い詰めたぞ!?どうなってやがる!?」
「どっちが勝つかわかんねぇよ!?」
激しい戦いはしばらく続いたが、遂に決着の時がやって来た。
ザザァッ…!!
麟「ぐぅ…!!」
勇「はぁ…はぁ…さっきまであたしがお前を追い詰めていたはずなのに…どうして逆にあたしが追い詰められているんだい…!?」 フラフラ
麟「もう終わりだ…これで終わらせてやる…!」 グッ…!!!
勇「ほ…ほざけぇぇぇぇぇぇぇっ!!」 グォッ!!
麟「…!」 サッ…!!
ダァァンッ!!!!
勇「あ、が!?」
麟の拳は、見事に勇儀の顔面に直撃、逆に勇儀自身の拳は彼の顔を少し掠めた程度だった。
麟「終わりだっ!!」 ググググ…
バギャァッ!!
勇「ごはっ…!こ、これが吸血鬼を倒した人間の本気かい…?悪くないねぇ…」 グオォォォォォォォォォッ…
ドガァァァァァン!!
ガラガラガラ!!
勇儀が岩壁に激突したと同時に岩壁が激しく崩壊を始めた。
麟「しまった!?勇儀!」 ドウッ!!
ヤ「麟!?…ええい!!!」 シュババババババッ!!
ヤマメは自身の糸を張って岩の崩落を塞き止めるが…
キ「あとは任せて!」
パ「待ちなさい!!見て!糸が…!」
キ「まさか!?」
ブチブチ…
ヤ「嘘!?」
ブチッ…
ドアォォォッ!!!
ヤマメの糸が瓦礫の重さに耐えきれず、ちぎれて岩が崩落する。
ヤ・キ
「「麟!!」」
パ「勇儀!!」
スタ…スタ…スタ…スタ…
崩落によって発生した砂埃の中から足音が聞こえる…
ザッ…!
勇「…」
麟「…」 ザッ…!!
気絶した勇儀を姫様抱っこして連れて来た麟の姿が
これからはセリフを喋りながらの攻撃を放つ時の擬音は()で
セリフを喋りながら攻撃を食らう時は[]で書こうと思います