華月麟の幻想記   作:華月麟

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完成したロケット

~月の都~

 

 

依「…お姉様…今私達が信用出来るには八意様の手紙だけです。…しかし、あの内容は本当なのでしょうか…?」

 

豊「…あの八意様がわざわざ地上からあの手紙を送ってくださったのよ?月の都では不確かな噂ばかり飛び交っている…。今、私達が信用出来るのは八意様の手紙のみよ」

 

依「見えない敵から都を護れ…か」

 

豊「今の私達は、八意様の手紙のみ信用すべきよ」

 

依「そうですね…」

 

 

 

永琳の手紙の内容…それを説明してしまえばこうだ。

 

 

 

 

月の都を侵略しようとしている輩がいると噂を聞いた。

もちろん月の民達の中には、私がその計画を立てていると疑っている者も居るでしょう。でも…貴女達姉妹は私の言う事を信用してくれると信用している。

 

私はただ、大切な思い出の都を護るために力と知恵を微々ながら貸したいだけ。

 

…貴女達なら大丈夫、私の言う通りに動けば見えざる敵すらも追い払う事が出来る。

 

 

 

つまり、地上か月のどちらかで、または両方で月を支配しようとしている者がいる。私の言う通りに動けば、それを退かせることが出来るだろう。ということらしい。

 

果たしてその真偽は如何に…?

 

 

 

 

 

 

~大図書館~

 

 

鈴「師匠…これは…!?」

 

永「これが吸血鬼達のロケット…」

 

紅魔館では、永琳達がこっそり侵入して完成したロケットを視察していた。

 

鈴「こんな見た目のロケットが月までたどり着けると思います?」

 

永「…ええ、ほぼ完璧よ」

 

鈴「…この見た目で!?」

 

永「たとえロケット自体は作れても燃料はこの幻想郷では手に入れる事は出来ない…そう思っていたのに…」

 

鈴「…のに、なんですか?」

 

永「…一体誰の入り知恵かしら?住吉三神の加護があるから、間違いなく月へたどり着くでしょう」

 

鈴「余程の事が無い限り…ですか?」

 

永「ええ、"余程"の事が無い限りね」

 

鈴「どうします?今のうちに工作してたどり着けないようにしておきますか?」

 

永「いいえ、その逆の工作をしましょう」

 

鈴「逆?」

 

永「…はっ!」 ビッ!!

・ある布切れを飛ばす

 

 

 

ヒラヒラ…ピタッ

 

 

 

永琳がロケットに投げた布切れは、ロケットのてっぺんに張り付いた。

 

鈴「師匠、今の布はなんですか?」

 

永「ふふっ♪余程の事があっても、絶対に月までたどり着く魔法の布よ♪」

 

鈴「…あれで月までたどり着くんですかね?」

 

永「大丈夫よ、あの布が必ず月まで導いてくれるわ♪」

 

鈴「そんなもんなんですかね?」

 

永「さあ退散退散!早く帰らないとここの主にボコボコにされちゃう!」 ダッ!!

 

鈴「ま、待ってくださいよぉ…!」 ダッ!!

 

レミリア達が作ったロケットにある工作をした永琳。…果たして吉と出るか凶と出るか。

 

 

~永遠亭~

 

 

ガララッ

 

永「ただいま戻りました~」

 

鈴「ただいま~」

 

 

スーッ

・襖open

 

 

永「戻ったわよ輝夜」

 

輝「しーっ…」

 

鈴「…あら?」

 

永琳は、輝夜に帰宅報告をしに行ったら…

 

麟「すう…すう…」

 

輝「~♡」 ナデナデ

 

輝夜の膝上で、麟が寝ていた。

 

永「…輝夜、麟はいつ永遠亭に?」

 

輝「ああ、妹紅が攫っ…一緒に来たのよ」

 

なんか物騒なワードが聞こえかけた気が…。

 

鈴「…妹紅さんは?」

 

妹「うん?」 ヒョコッ

・輝夜の後ろからコンニチハ

 

永「…何考えてるの?」

 

妹「…だったここ最近会ってなかったから」

 

輝「ねー♪」

 

妹「なー♪」

 

こいつらってこんなに仲良しだっけ?

 

永「なるべく麟は連れて来て欲しくなかったのだけど…」

 

輝「よく、こう言うじゃない」

 

 

輝・妹「「大好きは待てない」」

 

 

輝「って」

 

鈴「…ハモるな」

 

あんなに仲が悪かった2人が、麟の事となるとこんなに仲良しになるとは…意外だ。

 

妹「で、成果の方は?」

 

永「ええ、ちゃんと工作はしておいたわ」

 

輝「果たしてその工作が吉と出るか凶と出るかってとこね」

 

鈴「師匠の工作は大丈夫だと思いますよ?…多分」

 

永「そこは断言しなさいよ…」

 

 

輝・妹「「あははははっ!」」

 

4人は楽しく談笑していたが…

 

 

 

 

 

麟「…」

・寝たふり

 

 

 

 

 

ただ1人、その会話を静かに全て聞いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、ここからゆっくりと…歯車は動き出し

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして動き出すと同時に狂い出す…。

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