ザザァッ…ザザァッ…
霊・魔「「はぁ…」」
ロケットは海に墜落して木っ端微塵、月から地上へ戻る方法を失った霊夢達は砂浜で黄昏ていた。
霊「これからどうするのよ…」
魔「知らねぇよそんな事…」
ザッザッ…
咲「ちょっと2人共、何黄昏ちゃってんのよ?」
霊「だって帰りの切符が無いのよ?そりゃ黄昏たくもなるわよ」
咲「そうだけど、月に着いたから問題ないじゃない?」
魔「…なんで?」
咲「私達の目的は月に行く事であって、月から帰る事ではないからよ」
霊・魔(こいつ…マジか?)
咲夜の狂気じみた発言に、2人はほんの少し引いていた。
一方、レミリアは?
レミィ「…どこを見渡しても、桃!桃!桃!月の連中は桃しか食べないのかしら?ありふれ過ぎてフラン達のお土産にすらならないわ。何か珍しくてお土産になりそうな物は…」
ジャキンッ…!!
レミィ「…は?」
妖精『レ、レミリアお嬢様…!?』
突然
兎『はぁ…はぁ…はぁ…!』
レミリアの背中は月の兎がライフルを突き付けた。
…まあ、不法侵入なので当たり前ですが。
スタスタ
咲「お嬢様ー!どこにいるのですかー!?」
あまりにも主人の帰りが遅いので、しびれを切らした咲夜が桃の森へと足を踏み入れた。
咲「どこを見ても桃ばかり…。月の民は桃しか食べないのかしら?」
咲夜もレミリアと同じ感想を言っている。
タッタッタッタッタッ…
妖精『咲夜様!』
咲「あら、貴女…お嬢様と一緒じゃなかったの?」
妖精『お、お嬢様が…月の兵士達に…!』
咲「…なんですって?」
さあ、ここからひと悶着ありそうだ。
~砂浜~
ザザーン…
魔「暇!もう限界だから魚釣りでもするか?!」
霊「え、釣り竿なんて無いわよ?」
魔「…手づかみ?」
霊「…それは釣りとは言わないわよね?」
魔「別になんでもいいだろ」
霊「えぇ…?」
「残念だけど、月の海には何も棲んでいないわ」
霊・魔「「!?」」 ビクゥッ!!
レミリアでもない、咲夜でもない、紅魔館の妖精メイド達でもない、正体不明の声が背後から聞こえてきた。
霊「(バッ)誰…!?」
魔「(バッ)誰だ…!?」
依「(チャキッ…)生命の海は穢れの象徴…」
正体は、月の賢者・綿月依姫であった。依姫は地上からの侵入者に、自身の剣を向けていた。
魔「お、おいおい…物騒過ぎるだろ、その
依「住吉三神を呼び出していたのは、お前だな?紅白の巫女」
霊「…だったら何よ」
依「ふっ…」
ヒュバッ…ドスッ!!
依姫は剣を砂浜に突き付けた。
ニュッ
霊・魔「「…なっ!?」」
突然、足元から生えて来た無数の刃に、霊夢達は拘束されてしまった。
依「…女神を閉じ込める
ドタドタ…!!
兎『よ、依姫様~…!』
森から月の兎兵士が出て来た。…随分と慌てているようだ。
依「あら、あの小娘は捕らえたの?」
兎『そ、それが…』
ゴニョゴニョ…
依「なんですって!?あんな小娘相手に貴女達は何をしているのよ…!?」
「誰が小娘だ」
依「…!」 バッ
ザッ…ザッ…ザッ…
レミィ「…殺されたいのか?」
今度は無傷のレミリアと
ザッ…
咲「…」
咲夜が現れた。
依「兎達は…どうした!?」
レミィ「全員、勝手に引っ込んでいったけど?」
依「…え?」 チラッ
依姫が茂みの方を確認すると
兎達『(ヒョコッ)えへへ…』
依「…(ズーン…)圧倒的実戦不足過ぎるわ…ね!」 バッ!!
依姫がレミリアに向かって攻撃をしようとしたその時
咲「…!」 キッ!!
ゴーーーーーン…
ガシィッ!!
依「ぐっ…!?」
咲「…」 ギリギリギリ…!!
兎達『依姫様!?』
咲夜が咄嗟の判断で能力を発動、依姫を背後から羽交い絞めに。
ギリギリギリ…
依「い、いつの間に私の後ろを…!?」
咲「…手癖が悪いように見えたものだから」 コンッ
・足で剣を抜く
ズルッ…
・刃が引っ込む
霊「はぁ…びっくりした」
魔「咲夜の能力にはほんと助けられてるぜ…」
依「…お前達の目的はなんだ?」
咲「…えっと、月に行く事が目的だったから…目的は達成されたのかしら?」
レミィ「何言ってるのよ咲夜、忘れたか?」
「私達の目的は月の都の乗っ取りだ!」
依「…なんですって?」
レミィ「月は我が手中に!」
霊「はぁ…」
魔「始まったよ…」
レミリアの野望が、更なる面倒事へと発展してゆく…。