華月麟の幻想記   作:華月麟

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玉兎達の訓練

麟以外が月から帰還して、約5日程が経過した…。

 

~博麗神社~

 

 

霊「…」

・月を見つめる

 

霊夢は月を見つめながら彼の帰りを待ち続けていた。しかし、それは霊夢だけではなく

 

フラン「お兄様…まだ帰って来ない…」

 

さとり「霊夢さん達が月から帰ってきて、かれこれ5日…」

 

こいし「お兄ちゃんだけが月から帰って来ない…」

 

メディ「…なんで兄ちゃだけ帰って来ないの…?」

 

針「…麟、月で何してんのかなぁ?」

 

あ「…皆、ずっと待ってますよー!」

 

1人の巫女と4人の義妹、そして2人の友人は、ずっと博麗神社で彼の帰りを待ち望んでいた。

 

 

 

 

 

~月~

 

 

一方、麟はというと

 

ズキューンッ…!!

 

ジャキンッ

 

ズキューンッ…!!

 

ジャキンッ

 

ズキューンッ…!!

 

麟「…ふぅ」

 

ジャキンッ…

 

レイセン

「すごい…ほぼ全弾真ん中に命中です…!」

 

兎達

『おーっ!!』

 

玉兎達に射撃の腕前を見せていた。

何故かって?依姫から玉兎達に訓練をつけて欲しいとお願いされたかららしい。

 

麟「三八式歩兵銃、1905年…つまり明治38年に制作された事でこの名が付いた。旧日本軍が制作した傑作ボルトアクション式ライフルだ…。口径は6.5mm、銃身長は797mm、重量は3730g、しかも発砲時の火花が少ないから森や竹林といった場所で大きな効果を発揮する素晴らしいライフルだ…。なのにお前達は…」 ジー…

 

麟は玉兎達の的を白い目で眺め…

 

麟「なんだあの有様は!?」

 

玉兎達の射撃の腕がこれまた酷過ぎる。ほとんどの弾丸が的の端っこにしか当たっておらず、その中の1~2発程度が真ん中ら辺に命中しているだけなのだ。

 

兎達

『…てへ♪』

 

レイ「あはは…」

 

笑っても誤魔化す事が出来ないほどに酷い有様である。

 

麟「…よくこんなんで月の兵士が名乗れるな」

 

依「…本当に恥ずかしい限りです」

 

流石の依姫も謝るしか出来ないご様子。

 

麟「しかもライフルばっかに頼ってるから、ナイフの接近戦も下手くそ〜!」

 

兎達

『キュウ…』 チーンッ…

 

砂浜では、麟と接近戦の手合わせをした玉兎達がボコボコにされたご様子。

 

依「弁解の余地も無いです…」

 

麟「お前ら、最後は依姫が何とかしてくれるってどこかで思ってんだろ!?」

 

兎達

『ギクゥ!?』

 

麟「はぁ…ダメだこりゃ」

 

他力本願の玉兎達、これを変えるには根本的な考え方から変えなくてはならない…。

 

依「どうしますか師匠…?こうなると、彼女達の訓練を増やすしか無いのでは…?」

 

兎達

『えーっ?!嫌ですよ!』

 

レイ「えっ!?私も反対です!」

 

兎達からは反対の声が飛び交う。

 

麟「まぁ…そうなるわな」

 

依「お前達の戦闘がダメダメだからこうなるのだぞ!?」

 

レイ・兎達『ウッ…!!』

 

正論を突きつけられた玉兎達に急所ダメージが!

 

麟「…でもな依姫、俺も訓練を増やすのは反対だ」

 

レイ・兎達『!?』

 

依「な、何故ですか!?そうでもしなくては、彼女達は一向に1人前には成長しないのですよ…!?」

 

麟「根本的な問題が解決してないのに、無理矢理訓練を増やした所で何も解決はしないぞ?お前がやろうとしていることは、脱走兵を生み出す燃料に過ぎない」

 

依「…そ、それは」

 

ザッザッ

 

豊「だからなのかしら…?ここ最近、玉兎達の数が目に見えて減っているように思えるのよね」

 

豊姫が、玉兎達の訓練を見学しに来た。

 

依「お、お姉様、今のは本当ですか!?」

 

豊「あら、知らなかったの?ここ最近、玉兎達の数が減りつつあるのよ」

 

依「ぜ、全然知らなかった…」

 

麟「あー…最近、永遠亭に住んでる兎達の数が増えてるように見えてたんだが…そういう理由だったのか。やれやれ…月の賢者が月の問題に気づけていないなんて、お笑いものだぞ?」

 

依「す、すみません…」

 

兎達

『クスクス…♪』

 

地上の人間に怒られる依姫の姿が滑稽だったので、思わずクスクスと笑う玉兎達。

 

麟「まぁ…だからと言ってお前達玉兎の戦闘技術がゴミクズなのは別の話だからな?お前らは依姫の足元にも及ばないんだから、そこはしっかり自覚した方がいいぞ。自分の身は自分で守れるようにしないと、もし月の内戦が起きた場合、お前達が最初に死ぬからな?」

 

と麟は玉兎達に釘を指した。これには流石の玉兎達も

 

玉兎

(サーッ…)

 

顔を青ざめさせていた。

 

麟「だが、これ以上訓練した所で意味が無い。今日の訓練は以上!さっさと帰れ!!」 ガオォォォォッ!!

 

兎達

『あ、ありがとうございましたー!!』 ピューンッ!!

 

玉兎達は逃げるように訓練を終え、自分達の持ち場へそさくさと戻って行った。

 

依「はぁ…」

 

依姫は玉兎達に頭を抱えていた。

 

豊「依姫、大丈夫?」

 

レイ「大丈夫ですか依姫様…?」

 

依「師匠、どうしたら…あの子達は真面目に訓練してくれるんでしょうか?」

 

もはや今の依姫は猫の手も借りたい状況に陥っていた。

 

麟「どうすればねぇ…。どうしても月の方は平和が続くと皆の気が緩む、でも地上は気を抜いた瞬間に異変が起きたりする、これが地上と月の決定的な差だろうな」

 

依「なんか…地上では訓練させる理由がいくらでも見つかりそうで羨ましいですね…」

 

麟「俺からしてみればいい迷惑だよ。それで人里に被害が広がったらたまったもんじゃないっての」

 

依「ま、まぁ…そうですよね」

 

麟「とりあえず、さっき玉兎達を脅してはおいたから…少しは変わってくれると信じたいね」

 

豊「あら、彼女達を脅したの?」

 

麟「ああ?『内戦が起きたら、最初に死ぬのはお前達だ』って」

 

豊「また不吉な事をあの子達に言ったわねぇ…」

 

麟「実際、ありもしない噂で月の都は分裂しかけた、ありえなくはない話だとは思うな」

 

豊「…あぁ」

 

レイ「た、確かに…」

 

依「はぁ…」

 

依姫はまだ立ち直れない様子。

 

麟「(ストンッ)大丈夫か依姫」

・依姫の隣に座る

 

依「…まだダメそうですね」

 

麟「…そっか」 スッ…

 

グイッ

 

依「わわっ!?」

 

ポフッ

 

麟は自分の方に、依姫を寄りかからせた。

 

麟「気が済むまでこうしてな?そうすりゃ少しは気持ちが楽になるよ」

 

依「あ、ありがとうございます…///」

 

麟「一応、俺は依姫の師匠だからね。これくらいはしてあげないと」

 

依「…ふふっ♪///」

 

その一言で、依姫は遠慮なく自分の師匠に寄りかかる。

 

 

 

 

 

豊「…なかなかやるわね、彼」

 

レイ「…依姫様をああも簡単に落ち着かせるなんて」

 

 

 

 

 

 

 

 

その翌日、昨日の一件が玉兎達の心を動かしたのかは不明だが、玉兎達が真面目に訓練を取り組むという変化があった。




麟はココ最近ミリタリーオタクになりかけてます
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