華月麟の幻想記   作:華月麟

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帰ろう、自分の居場所へ

~月の砂浜~

 

ザッザッザッ…

 

麟「さて…そろそろ帰ろうか、幻想郷に」

 

あれから月にどのくらい滞在してたんだ?1週間?それとも2週間?どちらにせよ、そのくらい月に滞在していたわけだ。これ以上ここに居続けると、地上から『麟を返せ!』みたいな勘違いを発症しながら月に侵略者共が来る可能性が高すぎるんですわぁ。

 

依「もう地上へお戻りですか?師匠」

 

麟「おうさ!そろそろ帰らないとね。…皆も心配してるだろうし」

 

豊「それなら、私の能力で地上まで送ってあげるわ」

 

麟「ご好意だけは貰っておく。でも、俺には俺なりの帰り方があるから、それで帰るよ」

 

豊「貴方なりの帰り方…?まぁ、お好きにしてちょうだい」

 

麟「どもども」

 

さて、さっさと準備して帰りましょうかねぇ?

 

サァァァァァッ…

 

キラッ…

 

麟「ん?」

 

今、何かが砂の中で光ったような…

 

ザッザッ…

 

麟「…これは」

 

ガシッ

 

ズザァァァァッ…

 

砂の中から、俺がへし折った依姫の刀の柄が出てきた。

 

依「あ、それはあの時折れた私の刀ですね」

 

麟「これ、依姫はいらないのか?」

 

依「その刀は、もう死んでしまっているので…破棄ですかね」

 

麟「ならこいつは俺が貰おう」

 

依「へ!?」

 

豊「あら、地上の技術で復元しようというの?」

 

麟「そんな所かな?地上でこれを修復して、俺なりの刀に生まれ変わらせてみるよ」

 

依「その時は是非とも見せてください♪」

 

麟「あいよ♪あ、豊姫さんにお願いがあるんだけど…」

 

豊「あら、私に?何かしら」

 

麟「月と地上の行き来を楽にする装置とか作って貰えないかなって…ダメだとは思うけどさ」

 

豊「月と地上の行き来を…ね。貴方専用の装置だけなら作れると思うわ♪」

 

麟「え、いいの!?結構冗談のつもりでおねだりしたんだけど…」

 

豊「月の都は、貴方"なら"いつでも大歓迎よ♪」

 

なんか露骨に"なら"だけ強調されたな…当然っちゃ当然か?

 

麟「それじゃあ、その装置だけは期待して…と。今度はレイセンも連れて地上に来てよ、地上のいいスポットとかも俺が案内してあげたいし」

 

依「すぐに準備を整えて向かいますのでご安心を!!」

 

豊「貴方のお誘いなら喜んで♪もちろんレイセンも連れて行くわ♪」

 

麟「やったぁ!」

 

月の民も意外と柔らかな対応してくれるじゃん!…俺だから、って訳では無いよね?

 

 

 

 

 

 

 

 

麟「…よし、行くか!」 ドウッ!!

・飛び上がる

 

 

依・豊「「!?」」

 

 

 

 

 

 

 

「「レディ!!」」

 

 

 

 

 

カッ!! キュイィィィィィィィィィンッ!!

 

 

 

 

依「あ、あの時と同じくらいの凄まじい神力…!!」

 

豊「本当に地上の人間なのよね!?」

 

 

 

 

 

Take off complete!!

 

 

 

 

 

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

 

 

クアァァァァァァァァァァァァッ!!

 

 

 

 

LAYZNER!

 

 

 

 

READY? FIGHT…!

 

 

 

 

麟『レイズナー!!』

 

依「あの四足神獣と同じくらい神々しい…流石は師匠です!」

 

豊「あの背中、いつか乗せてもらいたいわね」

 

 

 

 

麟』それでは2人共、また今度会おう!!』

 

依「へ!?そのお姿で地上に降りるんですか!?」

 

麟『おうよ!』

 

豊「まさか、月に来た時もそれで?!」

 

麟『そうだけど?』

 

豊「…うそぉ?!」

 

そりゃそんな反応するわな。

 

 

 

 

バサッ バサッ バサッ バサッ

・ゆっくりと飛び上がる

 

麟『それじゃあな!』

 

依「はい!」

 

豊「すぐそちらに向かうわ〜」

 

 

キィィィィィンッ…

 

 

麟『レイズナー、出るぞ!!』

 

 

ガギュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥンッ!!!

 

ビュゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!

 

 

依・豊「「きゃあぁぁぁぁぁぁっ!!!?」」

 

 

麟が出撃した直後に凄まじい風が吹き上がり、綿月姉妹は砂まみれ。

 

 

 

 

 

 

ギュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥンッ!!!

 

麟『そろそろ大気圏だな…!ファンネル!!』 バ・バ・バ・バッ!!

 

 

 

 

ビシュインッ!!

 

 

 

麟は地上から大気圏を突破した時のようにファンネルバリアを全体に展開。

 

 

ギュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥンッ…!!

 

 

バチィィィィィィィィィィィィィンッ!!

 

また幻想郷を守る結界に衝突、しかし…

 

 

グゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…!!

 

 

麟『ぐぬぬぬぬぬぬ…!相変わらずこれを突破すんのは骨が折れるが…1度出る事が出来たのなら、入る事だって可能!!』

 

 

 

 

『『レイズナー、パワー全開!!』』

 

 

 

 

ガギュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥンッ!!!

 

レイズナーは更にパワーを解放、結界に真っ向勝負を仕掛ける。

 

グゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…!!

 

 

麟『貫けぇぇぇぇぇぇっ!!!』

 

 

 

バチィィィンッ…!!!

 

 

 

ついに結界を突破!しかも地上から月へ向かう時より遥かに早いスピードで。

 

 

 

麟『よし、大気圏と結界は突破!後は博麗神社に帰るだけ!』

 

 

ギュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥンッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~博麗神社~

 

 

フラン「…」 ジー…

 

博麗神社では、義兄の帰りをずっと待ちわびているフランが空を眺めていた。

 

さとり

「今日も兄さんは帰って来ず…ね」

 

こいし

「ずーっとお兄ちゃんの事、待ってるのに…」

 

メディ「兄ちゃ…なんで帰って来ないのかな…?」

 

部屋では3人の義妹も兄の帰りを待ち続けていた。

 

スタスタ

 

霊「フラン、そろそろ寝るわよ〜?」

 

フ「うん…」 スタスタ

 

今日も兄は帰ってこないのか…と諦めた様子で部屋へと向かう、その時だった

 

バサッ…バサッ…バサッ…

 

フ「…!」

 

背後で、翼の音が聞こえてきた。

 

カッ!!

 

スタッ

 

 

「ふい〜…さすがに大気圏と結界を突破すると疲れるなぁ…」

 

 

 

フ「…え?」

 

そして…聞き覚えのある、愛おしい声が…ずっと待ちわびていた声が聞こえた。

 

フ(クルッ)

 

フランはもしかしてと思い振り返った…。視線の先に

 

麟「おっ?フランじゃないか、それにさとりにこいし…メディまで博麗神社に来てたのか?」

 

ガタッ!!

 

さ「に、兄さん!?」

 

こ「お兄ちゃん!?」

 

メディ「兄ちゃ!?」

 

3人の義妹も、待ちわびていた声に反応し、部屋の外へ

 

ダッダッダッ!

 

霊「…麟!?」

 

そして霊夢…

 

針「麟!!」

 

針妙丸…

 

あ「麟さん!?」

 

あうんも顔を出した。

 

フ「(ウルウル…)お、お兄様…?お兄様なの…?」

 

フランは、あまりの嬉しさに我慢していたものがゆっくりと溢れ出ていた。

 

 

麟「おう!お前らの兄が帰ってきたぞ!!」

 

 

フ「…お兄様ぁぁぁっ!!」 ガバッ!!

 

麟「おわぁぁぁっ!?」

 

バターンッ!!

 

喜びが大爆発したフランに飛びつかれ、そのままなし崩しの如く押し倒れた。

 

さ「兄さん…!」 ムギュッ!!

 

こ「お兄ちゃん…!」 ギューッ!!

 

メディ「兄ちゃ…!」 ダキッ!!

 

それに呼応するかのように、3人の義妹も兄に抱きついた。ずっと待ちわびていた温もりを一身に感じる為に。

 

麟「いやぁ…すまなかったな、あんな伝言だけ残して」

 

フ「本当だよ…!パチュリーから聞かされた時、私達がどれだけ悲しんで…苦しかったか…!!」 ポロポロ…

 

大粒の涙を流しながら兄へ訴える。今まで感じていた悲しみと苦しみを伝える為に…

 

麟「今回ばかりは冗談抜きで死ぬか生きるかの瀬戸際だったからな…。だからあの伝言だけ伝えて行っちまったんだよ…悪かったな皆」

 

フ「それでも許さないもん…!」 ギューッ

 

さ「今日はもう…離しません…」 ギュウ

 

こ「もうどこにも行かせない…!」 ギュッ

 

メディ「私達を悲しませた分の埋め合わせはしてもらうから!」 ムギュッ!!

 

悲しませた分の支払いをしろと、義妹達はわがままモードに突入。

 

麟「それは…今日一緒に寝るとかからスタートでも構わないか?」

 

4人の義妹

『…! うん!!』 ニパッ!!

 

兄のその一言に、義妹達はニッコリ!

 

 

<キャッキャッ♪

 

 

 

5人が楽しそうに談笑しているのを眺めて

 

霊「…ふふっ、無事に帰って来てくれて良かった」

 

針「本当にもう会えなくなるかと思ったよ…」

 

あ「これでいつも通りの日常が戻りますね!」

 

3人は、ようやく元通りの日常が帰ってくると安堵した。

 

 

 

 

 

 

~皆でおやすみ~

 

麟「くかー…スピー…」

 

フ「すぅ…すぅ…」

 

こ「すや…すや…」

 

さ「ふふふ…ムニャムニャ」

 

メディ「ムニャムニャ…えへへぇ…」

 

霊「すー…すー…」

 

針「ぐぅ…ぐぅ…」

 

あ「すぴー…」

・ヘソ天状態

 

 

 

 

 

 

しかし…ようやく元の日常に戻ったと思いきや…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カッ…!!

・誰かが急に光り出す

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あるトラブルが、誰かの身に訪れていた事を…まだ皆は知らない。

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