華月麟の幻想記   作:華月麟

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仲直り(?)

依・麟「「…(汗)」」

 

フ「…」 ムギューッ

 

麟「…えっとフラン?そろそろ俺達、別の場所に行こうと思うんだけど…」

 

フ「やっ…」 ギュゥ…

 

麟「こ、困ったなぁ…?」

 

依「ど、どうしましょうか師匠…?」

 

麟「どうしましょうって言われても…」

 

フランとの手合わせを終えて1時間くらい過ぎたのかな?依姫もいつまで地上に居られるのか分からないので足早に次の修行場所へ行こうとした矢先、フランが俺に抱きついたまま動かなくなってしまい俺達は立ち往生している状況だった…。

 

依「フラン…?私達はそろそろ行かなくちゃいけないの…だから師匠を離してはくれないかしら…?」

 

フ「やーっ…!お兄様が許してくれるまで離さないぃぃっ…!」

 

依「…だそうですよ?師匠」

 

麟「本当に参ったな…」

 

依「フランは貴方に何かを許して欲しいそうですが…一体何の事なのでしょうか…?」

 

許して欲しい…?なんか俺が怒るような事をフランがしたっけ?うーん…うん…?

 

麟「あ〜…そゆこと?」

 

依「な、何か分かったので…?」

 

麟「きっと、俺に思い切り大嫌いって言ったのを気にしてるんだろ」

 

フ(ギクゥッ!?)

 

今の反応…当たりだな?

 

依「大嫌い?…あぁ、そういえば戦闘直後にフランが師匠に向かって大嫌いと叫んでいましたね?それが何か…?」

 

麟「俺の推測はこうだ…

 

・お兄様が私をバカにするなら、私にだって考えがある。でもどうしよう?

 

・そうだ!お兄様に大嫌いと言ってやれば、少しはお兄様も反省するでしょう!

 

・大嫌いと言ってやったぞ♪これでお兄様も少しは後悔するでしょ!

 

・あれ…?お兄様に全然変化が見られない…

 

・それどころか普通に紅魔館から帰ろうとしてる…!?

 

・まさかあの言葉を本気にしちゃった…!?

 

・このままだとお兄様が本気にしたまま帰っちゃう!

 

ってところだろ?」

 

俺は安直だとは思うが、フランが先程まで考えていたであろう計画を俺なりの考えで述べた。

 

依「つまり…計画を実行したのは良いが、戻るに戻れなくなってしまった…と?」

 

麟「まさに、嘘から出た真ってところか?冗談のつもりで大嫌いと言ったのはいいが、それが現実になりかけちまってるってとこだな」

 

フ「う〜…」 ムギューッ…

 

フランは変な呻き声を上げながら俺に抱きつく…そこらの下手な強力な粘着テープより強力に張り付いてるのでは?多分無理矢理でも引き剥がせんわ。

 

依「はぁ…最初からそんな事を言わなければこうはならなかったのに。…と思うのは私だけでしょうか?」

 

麟「人も妖怪も、一時の感情で何か発言しちまう時だってあるんだよ…お前だって一時の感情に流されて俺を師匠にしただろ?」

 

依「うっ…(グサッ)そう言われるとそうですね…」

 

麟「今回のフランも、それとなんら変わりないぞ?まぁ、俺は気にしてないけど」

 

依「大嫌いと言われて気にしない辺り、師匠のメンタルが鋼なんじゃないかと勘違いしてしまいますよ…」

 

麟「これでも色々と経験してきたからね。これぐらいではメンタルは壊れませんよぉ?」

 

依「そのメンタルが羨ましいです…」

 

と、くっつき虫フランを放置しながら依姫と会話していたら

 

フ「お兄様…」

 

麟「うん?」

 

だんまりしていたフランが遂に話しかけてきた。

 

フ「(ウルウル)ごめんなさい…」

 

麟「いぃっ…!?な、泣くなよ!?」

 

まさかの涙腺崩壊パターン!?え、こういう時ってどういう風に宥めてあげればいいんですか!?誰かマニュアルをください!

 

フ「私…お兄様に酷い事言っちゃった…」 グスッ

 

麟「う、うーん…それは俺も同じだから何も言えねぇ…」

 

フ「でも…私はお兄様に2回も大嫌いって…」

 

麟「それはお互い様。俺もお前の事を2回くらいバカにしたし、お前も俺の事を2回大嫌いと言った。だからこれでおあいこだろ?」

 

フ「お兄様はそうでも私はそうじゃないもん〜…」 ムギューッ

 

麟「はぁ…そうでしょうねぇ…」

 

乙女心って繊細だなぁ…俺には分からん。

 

フ「だからお兄様が許してくれるまでこうするの〜…!」

 

麟「え〜?♪」

・ちょっと楽しくなってきた

 

依「(ツンツン)…師匠、真面目に話を聞いてあげてください」 ヒソヒソ

 

麟「あ、はい…」

 

はい、弟子からお叱りを受けました。真面目にフランの話を聞きましょう。

 

フ「…」 ムギューッ

 

麟「…フランは俺にどうして欲しいわけ?」

 

フ「ふぇ…?」

 

麟「いや、フランが俺にどうして欲しいのか言ってくれないと、俺もどうしたらいいかわかんないから…」

 

フ「…私を許して欲しい」

 

麟「許して欲しいって…そんなにあの発言を気にしてるのか?」

 

フ「だってだって…!お兄様、全然気にしない素振りで帰ろうとするから…もしかして本気にしちゃったかなって…」

 

依「す、凄い…師匠の予想通りだ…!?」

 

麟(ドヤノドヤァ)

 

我ながら天才的な考察…。

 

フ「だから許してくれるまでこうするのー…」

 

これは何言っても離さないな?なら…

 

麟「んじゃ、フランは俺の事許してくれる?」

 

フ「お兄様の事…?私が許す…?」

 

麟「俺はお前の事をバカにした、その事を許して欲しい。フランが俺の事を許してくれれば、俺もフランの事を許す」

 

フ「…! もちろん!許すよ!…だから、お兄様も私の事許して…?」

 

麟「(ニィーッ)ああ♪フランの事、許してあげる♪」

 

フ「…やったぁ!♪お兄様大好き!」

 

麟「俺も♪」

 

<キャッキャッ♪

 

依(微笑ましいな…)

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