華月麟の幻想記   作:華月麟

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麟のお悩み相談教室・17

~天狗の里~

 

 

ザワザワ…

 

早速、昨日リグルに話した計画を実行すべく、俺とリグルは天狗の里にやって来ていた。

 

いやぁ久しぶりにここへやって来て早々びっくりした事があったよ。この前の天魔との大戦争(笑)を引き起こして以降、俺は天狗の里へは足を運ばなかったのだが、今回はどうしてもこの計画の為にも微弱ながらの協力を仰ぎたい為に来たのだが…やはり星熊勇儀のお気に入りという肩書きがあるせいなのだろうか?ほとんどの天狗が俺に対して低姿勢で接してくるのだ。話しかけても怯えるばかり…あの件はやり過ぎたか…。

 

ジーッ…

 

リグ「(腕ギュー♡)なんだか、周りの視線が凄く光ってるような…?」

 

麟「あはは…全部俺がやらかした事なんだよねぇ…」

 

リグ「…なにしたの?」

 

麟「天狗と全面戦争」

 

リグ「天狗と!?本当に!?」

 

麟「まあ俺が勝ったけどね」

 

リグ「すご!?」

 

 

 

「「あ~ややややややややややぁっ!!!」」

 

 

 

リグ「うん…?」

 

麟「来たか」

 

ズザザザァァァァッ!!!

 

文「とりゃぁぁぁぁっ!!!」

 

麟「どわぁぁぁぁぁっ!!?」

 

リグ「きゃぁぁぁぁぁぁっ!?」

 

相変わらずの派手な登場により、辺り一面に凄まじい砂埃が舞った。

 

文「あ、ごめんなさい」

 

リグ「ケホッケホッ…!!」

 

麟「もう少し落ち着いて登場できんのか!?」

 

文「てへ☆」

 

麟「ほんっと…いつか天狗のから揚げにしてやる…!」

 

文「その時は…不束者ですがよろしくお願いします♡」 ペロッ♡

 

麟「やめろその顔!」

 

リグ「…(汗)」

 

リグルが現在のテンションに置いてきぼりである。

 

麟「あ…お前のせいで忘れかけてたわ。文!お願いしたい事があって来てんだ」

 

文「分かってますとも。貴方がここに来るということは何かしらの相談ですね?」

 

麟「ああ、大した話じゃないんだが…」

 

 

~青年、説明中~

 

 

文「なぁるほどぉ…なかなかに面白そうですね?」

 

麟「ああ、きっと人里は大騒ぎになるはずだ」 ニヤニヤ

 

リグ「…麟さん、ものすっごく悪い顔してるよ?」

 

麟「にししっ♪協力してくれるか?文」

 

文「お任せを!飯網丸様にも報告しておきますね?」

 

麟「頼んだ。じゃあリグル、しばらくはここに居てもらう事になるが…大丈夫か?」

 

リグ「うん!またすぐ会えるでしょ?」

 

麟「多分3日もかからずにここに来ると思うよ」

 

リグ「じゃあそれまで我慢する!」 スッ…

 

 

chu♡

 

 

麟「おいおい…」

 

文「あやや!?///」

 

『あの妖怪…あの人の頬にキスしたぞ!?』

 

『何者だあいつ!?』

 

リグ「えへへ♡」

 

麟「…はぁ」

 

リグルが人前で堂々と頬にキスをする瞬間を周りに見られたため、また悪い目立ちしそうだ…。

 

麟「と、とりあえず頼んだぞ?」

 

文「あ、あいあいさー!!!///」

 

 

 

~作戦決行!~

 

 

そして、ついに作戦は決行された。

 

まずは文が人里にある号外をばら撒いた。記事の内容は

 

〖文々。号外〗

 

[虫の妖怪リグル・ナイトバグ、行方不明!?]

 

博麗神社の代理神主・華月麟の証言によると

『今朝、賽銭箱の上にリグルからの手紙が置いてあった』

とのこと。その手紙の内容は

 

〖私は人里の事を思って、頻繁に繁殖している虫達を私が逃がしているのに、皆は感謝するどころか里に出てくる虫は全て私のせいだと泥を投げてくる始末。もう我慢の限界なので、幻想郷から去ります〗

 

と書かれていたという。これを受けて華月麟はリグル・ナイトバグの捜索を開始!

 

 

といった感じだ。もちろん内容の半分は虚偽だが…人里を多少困らせるには最適な内容だろう。

 

人里の皆も最初は

 

 

『へんっ!何が我慢の限界だ!それは俺達が言いたい台詞だっつーの!』

 

『毎回毎回、あの妖怪のせいで売り物の野菜がダメになっちゃうの!これでようやく何も心配せずに商売が出来るわ!♪』

 

 

と、予想通りの反応をしていたが…翌日になると

 

 

『うわっ!?また虫が湧いてやがる!』

 

『きゃあ!?野菜がみんなダメに…!』

 

『ええい鬱陶しい虫共だな!?』

 

『くそっ!?リグルが居てくれればこんな事にはならないのに!』

 

 

案の定、リグルによて抑制されていた虫達が、リグルという鎖が無くなった事によって好き放題に大きな被害をもたらしている。

 

その様子を見て俺は

 

麟「ふっ…今までどれほどリグルが尽力していたか、よ~く理解するんだな」

 

と呟きながら眺めていた。そしてその翌日には

 

 

 

 

『『頼む麟さん!リグルを探してくれ!』』

 

 

 

 

案の定、俺にリグルを連れ帰ってきて欲しいと懇願してきた。だが俺は…

 

麟「今更何を言ってるんだ?元々はあんたらが望んだ結果だろ?居なくなってせいせいしたとか言っておきながら、居なくなって被害が拡大した途端探してくれだと!?都合がいいにもほどがあるだろ!」

 

と突っぱねた。

 

『確かに最初はそう思ってたさ…でも、改めてあの子が居なくなって分かったんだ!』

 

『人里で虫の被害が少なかった理由は、リグルちゃんのおかげでいつも商売が出来たって理解したのよ…!』

 

『頼む…!リグルにはちゃんと悪かったと謝罪するから…どうか連れて帰って来てはくれないか…!?』

 

が、どうやら人里の皆はかなり猛省しているらしく、さすがの俺も…

 

麟「じゃあ、リグルを二度とひどい目には遭わせないと約束出来るか?リグルを二度と蔑まないか?」

 

『『も、もちろん!!』』

 

心を入れ替えた皆の様子を見て、急いでリグルを連れ帰す事にした。

 

 

 

 

そしてリグルを人里へ連れ帰った後

 

リグ「お前達、ここに居ては皆の迷惑だから、一番安全な魔法の森へお行きなさい!」 ビシッ!!

 

急いでリグルに虫達の対応をしてもらったのだが…

 

 

カサカサカサカサ…!!

 

 

『『ひ、ひぃぃぃぃぃぃぃぃっ…!!!』』

 

麟「な、なんつー数だ…!?」

 

改めて俺も普段のリグルがどれだけの虫を森へ移動させていたのかをこの目で実際に見て、こう痛感した。『人里にリグルが居ないと、人里は虫だらけの里になってしまう』と。

 

リグ「ふう…終わったよ」

 

麟「だってさ、皆?」

 

 

『『おおぉぉぉっ!!』』

 

 

『今までこんな凄い事をリグルにはしてもらってたのに…』

 

『私達はリグルちゃんの事を悪く言い過ぎたわね…』

 

『本当にすまなかった…!』

 

『これからも虫が出てきたらよろしく頼むわ!』

 

 

皆はリグルという存在が如何にありがたいものかというのを身に染みて実感し、口々にお礼を言い、握手を交わした。

 

リグ「えへへ…♪///なんだか恥ずかしいな…///」

 

当の本人は、皆の役に立てた事で赤面している。

 

麟「なぁに、恥ずかしがることは無いぞ?これが本来、リグルに向けられるべき反応なんだからな」

 

リグ「そ、そうかな?///」

 

麟「ああ!それはこの俺が保証してやるよ」 ドンッ!

 

リグ「…!ありがとう!」 ニパッ!!

 

麟「にしし♪」 ニパッ♪

 

リグ「あとこれも…」 スッ…

・顔を近づけ

 

 

chu♡

 

 

『『おおおっ!?』』

 

麟「…あ」

 

リグ「…えへへ♡///」

 

『『おぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!』』

 

リグルめ…また人前で頬にキスを…!

 

『麟さんに女が出来たか!?』

 

麟「俺はリグルとそんな関係じゃないわい!///」

 

『またまたぁ~』

 

麟「その顔やめろ!?///てかリグルも何か言えよ!///」

 

リグ「大好き♡」

 

麟「ちがぁぁぁぁぁぁぁぁうっ!///そっちじゃなーーーいっ!!///」

 

『『告白だぁぁぁぁぁぁっ!!』』

 

麟「やめろォぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!///」

 

なんで最後は俺が赤っ恥をかいて問題が解決していくのか…。

 

 

 

 

~翌日~

 

 

次の日、昨日のゴタゴタで精神的に疲れたので、今日は相談教室を開かないで1日のんびりしようと思ったのに

 

 

魔「「麟!お前の助けが欲しい!!」」 ドゲザー

 

 

 

麟「えぇ…?」

 

白黒の魔法使いさんが、その願いをことごとくぶっ壊しやがった。

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